製品がまだないのに投資家が殺到、多様な派生ゲーム体験を作れるManticore Games

投資家は、成長余地の大きい消費者向けテクノロジー分野としてゲームのプラットホームに目をつけている。

米国時間9月25日、ステルスのゲームスタートアップであるManticore Games(マンティコア・ゲームス)は、シリーズBで3000万ドル(約32億1700万円)を調達したことを発表した。投資家は、Benchmark、Correlation Ventures、BITKRAFT Esports Ventures、M Ventures、Arrive、Sapphire Sport、Tuesday Capital、そしてSV Angelだ。同社によるとこれまでの調達総額は、プロダクトをまだ何も発売していないにもかかわらず4500万ドル(約48億2600万円)あまりに達する。

しかし同社は、今作っているものの名前とある程度の詳細を発表しているのみだ。

同社の最初のプロダクトはCOREと呼ばれ、それはゲーマーが新しいカスタムな体験を構築する方法だ。ユーザーはこのプラットホーム上でそのような体験を作り、収益化できる。そのために技術的能力はあまり要らないようだ。

CEOのFrederic Descamps(フレデリック・デカン)氏は「これまでのゲーム開発の過程は極めて硬直的でしかも複雑だった。私たちはゲーム作りに新しい世代のゲームメーカーを呼び込みたい」と語る。

同社はまだステルスなので、話せないことがたくさんあるそうだ。同社が開発しているプロダクトはUnreal Engineを使用するが、それ自身はゲームエンジンではなく、Manticoreの創業者たちによるとユーザーのゲームへの関わり方は、TwitchやYouTubeに近い。まるで、わからないことだらけだ。立ち上げのタイムラインも示されていないが、なにしろもうすぐらしい。

プレスリリースでは同社は自分のことを「多様なオンライン体験の共有をサポートする相互協力的なソーシャルエコシステム」と呼んでいる。

どうやらManticoreは、Fortnite(フォートナイト)やRoblox(ロブロックス)、そしてMinecraft(マインクラフト)のような大型人気ゲームの世界に「作者モード」というものを持ち込みたいようだ。自分の強力な基盤を築く前に既存の人気ゲームの力でプラットホームを作るのは、言うまでもなくリスクが大きい。プラットホーム立ち上げに際しては自社製品も登場するのかと尋ねたが、答はなかった。

デカン氏と共同創業者のJordan Maynard(ジョーダン・メイナード)氏はA Bit Luckyというゲームスタジオをやっていたが、それは2012年にZynga(ジンガ)が買収した。今回のManticoreの立ち上げまで、両人はZyngaに役員として在籍していた。

関連記事:Zynga Buys A Bit Lucky To Break Into Mid-Core Gaming(ZyngaがA Bit Luckyを買収してミッドコアゲームに進出、未訳)

[原文へ]

(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa