DJIが超小型軽量ドローン「Mavic Mini」を発表、1回の充電で30分間飛行、障害物回避機能はなし

DJIが3年前に発表したMavic Proは衝撃的な新製品だった。折り畳み可能なドローンはこのテクノロジーをもっと大衆に広めるために業界が必要としていたカンフル剤だった。

去る7月私は深圳を訪れて、そのデザインが業界全体にさらには大衆のドローンに対する概念に大きな影響を与えてきたことを確信した。DJIは過去数年、Mavicの製品ラインを洗練し、堅牢なソフトウェアの開発に努めてきた。

MavicのデザインはDJIの他の製品にも影響を与えた。代表的なのがDJI Sparkだ。しかし、表面的な類似性とは裏腹に、このセルフィー用ドローンはMavicシリーズの一員とはみなされていない。つまるところ、このハイエンド機は小さな体にもかかわかず長時間の撮影が可能であることからプロフェッショナルに長く愛されてきたということだろう。

mavic mini 004米国時間10月30日に発表されたMavic Miniは、そんな進化の中で起きた次の論理的ステップだ。Sparkと同じく、新しいドローンは手のひらに無理なく収まる小ささだ。しかしSparkとは異なり、250gを切る本製品は本格的な映像機材として設計されており、2.7 Kビデオを30fps、1080p ビデオを60fpsで撮影できる。静止画は2.3分の1インチセンサーを搭載して1200万画素で撮影する。すべてが3軸モーター式ジンバルの上に載っている。

もちろん、どこをとっても最新のMavic Proに載せられたハッセルブラッドカメラとは比較にならないが、重量と価格が重要だ。Proの存在を踏まえ、DJIとしては両者の間に差を付けたいのかもしれない。もうひとつ、購入を考えている人にとって重要な違いがある。Miniには障害物回避システムが内蔵されていない。そのためのセンサーがおそらく上記の理由から搭載されていないためだ。

mavic mini 006コスト削減などの事情は理解できるものの、2つの理由でこれはかなり大きい欠点だ。第一に、DJIはこの機種を多くの人の最初のドローンとして位置づけている。第二に、このドローンは非常に小さいため、視界から突然消えることが容易に起こる。

Mavic Miniは小さいサイズにも関わらず、あるいは、だからこそ扱いは比較的容易だ。DJIはデモソフトウェアも無料公開していて、本物を犠牲にする前にバーチャルドローンで練習することもできる。とはいえ、障害物回避機能がないことは重大な欠陥だと私は思う。

mavic mini 009それでも気に入っている点はたくさんある。バッテリーは1回の充電で30分間飛行可能で、撮影モードにはさまざまな種類がありボタンを押すだけで本格的な撮影ができる。

Mavic Miniは10月30日から予約可能で価格は399ドル(約4万3400円)。バッテリー3台、予備のプロペラ、キャリングケース、スマホも充電できる充電ハブ、頑丈なプロペラケージをセットにして499ドル(約5万43000円)のパッケージもある。出荷は11月11日からだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

これは、DJIの次期Mavicドローンなのか?

これだけは確かだ:DJIはもうすぐビッグイベントを開く。当初は7月18日に予定されていたが、「(同社の)イノベーション基準に合致したものを届けるために」延期された。このタイミングは2016年のMavic Proの後継機にぴったりであり、イベントのポスターに書かれた”bigger picture” ということばもも画像処理に焦点を合わせていることを示唆している。

ここから先は憶測が交じるが、DroneDJの記事には、(比較的)大型の折りたたみドローン、”Mavic 2″の画像が載せられている。このデバイスは交換可能らしきカメラジンバルを搭載しているので、現在のオンボードバージョンに取って代わるのかもしれない。

これは、カメラバッグの中にほかの機器と一緒に放り込める、ポータブルソリューションを探しているプロフェッショナルにとっては歓迎すべき変更だ。広角オプションが追加されたことも、”bigger picture”のコンセプトに合っている。

CNETの記事は、360度障害物回避の可能性にも言及している。実現すれば新しいMavicは、Playground Globalが支援するスタートアップ、Skydioが作り(明らかに高価ではあるが)ドローンコミュニティーのハートを掴んだ R1とも競合する。

もちろんDJIは、今も消費者向けドローン市場の圧倒的リーダーであり、Mavicシリーズは長年消費者製品の先頭を走っている。しかし、最近の競争の激しさは間違いなく同社の気を張り詰めさせている。

DJIにとって、リークはいつものことで、過去いくつかの機種もリリース前に何らかの形でネットに掲載されてきた。それでも同社は当然ながら当社のコメント要求を拒否した。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook