AmazonのFire Phoneでほかのスマホにない機能はなんだろう?

〔これらの画像をスライド形式で見たい方は、原文を見てください。〕

今日Amazonは、長らく噂されていたFire Phoneを披露した。最大の目玉は、みんなの予想どおり3D効果だが、ほかにもこれまでの携帯〜スマートフォンになかった気の利いた機能がいくつかある。

 
 
Firefly

Fireflyは、Amazonの携帯だからこそ意味がある。それは“物のShazam”のようなもので、あなたのカメラが見た物をAmazonで買えてしまうのだ!

 
 
撮ったらそれを買え

カメラが電話番号や本の表紙や商品のバーコードを見たら、Fireflyがその電話番号の完全な形や本の名前や製品を自動的に見つけ出す。

 
 
映画や音楽も分かる

カメラがテレビ画面を見たら、今映っている番組や映画の名前を当てる。Shazamのように、音楽の曲名も当てる。

 
 
Firefly専用の物理ボタンがある

Fireflyはデバイスの側面の物理ボタンで起動するから、カメラが物を見たらその直後に2〜3秒でそれをAmazonで買える。

 
 
写真のストレージは容量無制限

Fire Phone本体のストレージは32GBまたは64GBだが、AmazonのCloud Driveは無料で容量無制限だ。

 
 
メーデー! メーデー!

昨年Kindle Fire HDXが出たときは、最大の目玉がメーデー機能(救難信号)だった。一度タップするだけでAmazonのカスタマサポートの人が画面に現れて、あなたを助けてくれる。Fire Phoneにも、その機能があるのだ。

 
 
視界が動く3D効果

単なる立体写真ではない。あなたの顔〜頭が右へ動けば右から見た像になるし、左へ動けば左からの像になる。上下に関しても同じ。Amazonはこれを、ヘッドトラッキング機能(頭を追跡する機能)と呼んでいる。(今このWebページの上で頭を動かしても無駄!)。

 
 
なんでも3D

フロントカメラがつねにユーザの頭の動きを追っているから、写真でもロック画面でも、ありとあらゆるインタフェイスがその動きに追随する。なかなか感動的ではあるが、果たしてそれほど重要な機能かな?

 
 
SDKがある

サードパーティのデベロッパが自分のアプリやゲームから4つのカメラを利用して、3D効果〜頭追跡機能を実装できる。そのためのSDKがすでに提供されている。

 
 
Amazon Primeのエコシステム

Fire PhoneはAmazonのPrimeアカウントに統合されている。だからInstant Video、Prime Music、Kindleのeブックなどなど、PrimeのコンテンツのすべてにFire Phoneからアクセスできる。本来は有料のアカウントだが、Fire Phoneを買うと1年間、無料で優待される。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Fire Phoneは、Maydayサービスを通じて新機能を説明できる

Amazonは、今日(米国時間6/19)発表したFire Phoneに、Mayday機能を塔載した。Maydayサービスは、ワンタッチでカスタマーサービス担当者につながり、ビデオチャットで話したり、端末画面を遠隔操作して使い方を直接教えてもらうことなどができる。サービスは24時間利用可能で、担当者は15秒以内に応答する、とAmazon CEO Jeff Bezosが壇上で語った。

Maydayは、Fire Phoneのあらゆる画面で、画面トップのプルダウンメニューから利用できる。iPhoneやAndroid端末で通知を見るのと同様だ。MaydayはAmazonにとって極めて重要なシステムであり、最近同社はKindle Fire HDXタブレットにおける同サービスの利用データを公表した。それによると、カスタマーサービス担当者は、通常10秒以内に応答したという。これは、一般的なカスタマーサービスで、人々がどれほど待たされているかを考えると、魔法に聞こえる。

Maydayは、端末所有者全員に無料で提供されるが、そのコストは端末を保有するコストに含まれるかもしれない。AT&Tは、最低価格の32GB版を199ドルで販売する。これは、一流Androidメーカーの代表機種やApple iPhoneの発売時の価格とほぼ同等だが、紙の上で見る限り内部スペックは、現在のGalaxy S5やHTC One等よりも、昨年のAndroid代表機種に近い。

Fire Phoneには、Maydayが必要かもしれない。独自の3Dシフト機能は、通常のスマートフォンとは大きく異なり、商品をその場で識別できる専用のFireflyボタンもある。これらは、スマートフォン利用者に馴じみのある機能ではないため、新規利用者が不自由なく操作するためには、説明が必要になるに違いない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Kindle Fireの「メーデー」はAngry Birdsの秘技を伝え、恋愛相談にも応じる?!

Amazonは8ヵ月前から「Kindle Fireメーデーサービス」(SOSサービス)を開始している(国内未対応)。この機能は大人気で、Kindle Fire HDXの利用者は、使い方に悩んだ際に積極的に活用している様子だ。Amazonもメーデーサービスで利用するオンデマンドのビデオおよび音声サービスのレスポンスタイムが9.75秒であることを誇っている。もちろん、それはそれで素晴らしい話だ。ただ、このサービスに関して、注目すべきポイントは実はそこではないようなのだ。

では何に着目すべきなのかといえば、ここでなされる質問の内容の方だ。Angry Birdsでの画面クリアの方法であるとか、おやつサンドイッチをおいしく作る方法であるとか、あるいは生きることの意味などが頻繁に質問されるのだという。さらには「ハッピーバースデー」を歌ってくれだとか、画面での操作方法を図示するツールを使って、ドラゴンの絵を書いてくれなどとも言われるらしい。そして(既に読者のみなさんは予測しているかもしれないが)「結婚してくれ」などという申し込みも多いようだ。

コンピューターと恋におちるのはまだまだ先の話であるように思う(Eugene Goostmanもそちら方面についてあまり興味はないようだ)。コンピューターとの恋が時期尚早であるのなら、その前にメーデーを担当するスタッフとの恋を試してみようと考える人が多いのだろう。

それはともかく、Amazonによると、Kindle Fire HDXのサポート依頼の75%はメーデーを経由したものになっているのだそうだ。もしかするとラブストーリーが生まれる可能性は、あるのかもしれない。

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(翻訳:Maeda, H


メーデー!メーデー!Amazonのオンデマンドサポートはスケーリングの悪夢を呼ぶかもしれない

問題をGoogleするよりテクニカルサポートに電話した方が簡単だと何が起きるか? Amazonは、新しいタブレットKindle Fire HDXの持ち主が、同社のオンテマンド・ビデオ・カスタマーサポート機能をどれだけ使うかによっては、その答えが高価なものになることを発見するかもしれない。Amazon自身がどう行動するかによっても。

Mayday は、Kindle HDXのクイック設定メニューのトップにあるボタンだ。24時間年中無休で、サポート・エージェントが映しだされた小さなビデオウィンドウがポップアップする。相手からこちらは見えないが、声を聞き、しゃべりかけ、画面に描いて指示することもできる。画面を制御して助けてくれることさえ可能だ。

Farhad Manjooが言うように、Maydayは最大の技術的問題の一つを解決することはできないかもしれない。ネットがつながらない時だ。それでも、老若を問わず始終困惑する人たちから来る大量の問い合わせに答えなければならないことに変わりない。Maydayを利用しているところのビデオはここで見られる。

もしAmazonがMaydayをスケーリングできたら、それは驚くべきことだ。多くの人々のテクノロジー生活を楽にするという意味でも、並ひ外れたロジスティックの偉業という意味でも。これは、高付加価値サービスの業界ベンチマークになるかもしれない。是非成功してもらいたいものだ。

サポート乱用のハードルがない

今日、多くの企業がオンラインサポートに力を注いでいるが、人間に構まってもらいたければ、それなりの努力が必要だ。

Appleのジーニアスバーを見てほしい。予約を取り、小売店に出向き、時間通りに現れなくてはならない.これはユーザーにとって障壁であると同時に、本当に手助けが必要な時のための選択肢を与えているこのにもなる。

電話によるカスタマーサポートでは、電話番号を調べ、音声ガイダンスをくぐり抜け、待たされ、何をしてほしいかを、事実上計器飛行しているサポート担当者に説明しなくてはならない。

このあらゆる摩擦が悪悪だ。ではなぜ存在するのか? 費用効率がいいからだ。

オンデマンドでデバイスと直接つながるサポート要員が山ほどいることは素晴らしい・・・かつAmazonにとって非常に高くつく可能性がある。Maydayはこの端末の大きなセールスポイントになり、返品の損失を防ぐことで自らペイするかもしれない。しかし、人々があのボタンを必要以上に押しまくるかどうかは、ギャンブルだ。

問題は、Amazonがどこまでそのビジョンを妥協できるかだ。同社は記者団に対して、Maydayが毎回15秒以内にユーザーがサポートを受けられるようにしたいと語った。忙しいクリスマスの朝にも。回数の制限もなく。Amazon CEOのJeff BezosはMaydayについて、同社の他のコールセンターと同じように機能すると本誌に語った。結局のところ、この会社はEコマースのスケーリングにおいて相当数のミラクルを演じてきている。

それでもしかし、Maydayサービスの乱用を防ぐための但し書きを入れておく必要はあるかもしれない。寂しいからMaydayしたり、ネコの写真を見せたくてMaydayしたりする人は切り捨てる必要がある。猥褻画像を見せたり言葉のテロリズムを仕掛ける輩は、永久追放する必要があるかもしれない。しかし、ひたすら怠惰なユーザーが、毎日ギリギリまともな質問をし続けたらどうするだろう。Amazonはどこに線を引くかを決めなくてはならない。

Maydayのスケーリングにおけるこの根本的問題は、現在AmazonにはアクティブなKindleユーザーが、Benedict Evansが想像するほど膨大にはいないことを示しているのかもしれない。AmazonはKindleの売上とアクティブ利用者数に関して秘密主義で知られているので、HDX端末がどの程度売れ、サポートが必要なのかわれわれにはわからない。

しかし、もしこのすべてを成功させ、われわれをサポート電話メニュー地獄から救える人間がいるとすれば、それはBezosだろう。法外な費用のかかるファンタジーをギリギリのリアリティーに変えることは、彼の十八番だ。そしてもし、問題がMaydayのユーザー当たり質問数ではなく、Kindle HDXがたくさん売れたためであれば、それは悪い話ではない。Microsoft Surfaceに聞いてみるといい。

[Image Credit]

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(翻訳:Nob Takahashi)


Amazonのタブレットはエンタプライズ(中~大企業)の大量導入をねらう…最新のKindle HDとHDXにその兆候を見る

AmazonのAndroidタブレットKindleのOSは、Amazon自身がちょっといじったバージョンのAndroid(通称Fire OS)を使用しているが、そのせいで最近はますます、消費者という名の大きな木馬の中にエンタプライズの恰好をしたギリシア人の大軍がいる、という風情になってきた。Fire HDとHDXには”Mojito”が載っている、それはFire OSのいわばv.3.0で、いくつかの重要なエンタプライズ向け機能が予定されている。

いくつか挙げてみると、エンタプライズ用メール、VPNクライアントを内蔵、ワイヤレス印刷、Office互換のOAツールセットをプレインストール、ハードウェアレベルでのデータ暗号化、認証の改良、SilkによるセキュアなWeb閲覧、そしてきわめつけは、各種の広く使われているモバイルデバイス管理サービスをネイティブAPIからサポート。

エンタプライズ(中~大企業)にとってKindleの魅力は、まず、コストだ。Amazonの元々安いタブレットを全社員向けに導入するとなると、一人当たりの費用はiPadを大幅に下回る。しかも単に安いだけでなくAmazonは、Whispercastのようなサービスを提供してユーザの下支えをする。このサービスは、自社独自でMDMを導入していない企業向けの無料のネイティブのMDMソリューションだ。Fire OSの今回のアップデート(そして上述の機能が実装されるv.3.1)は、Goodのようなプロバイダによりエンタプライズモバイルデバイスプロビジョニングネットワーク(enterprise mobile device provisioning network)をすでに構築している企業に、新たなITインフラのための大きな支出を必要とせずに、容易に入り込んでいける。

さらにこれらのタブレットには、新たにMayday Button(メイデイボタン、お助けボタン)というものがある。HDXのオーナーは、このボタンでAmazonのテクニカルアドバイザーをリモートで直ちに呼び出せる。しかもサポート担当者はライブのビデオ画面に現れるから、まさに一対一でお世話していただけるのだ。

Maydayは、一見、消費者向けだが、エンタプライズユーザにとってもありがたい機能だ。企業としては、社員にHDXを持たせておけば、社内的なITサポートや教育訓練は不要になり、Amazonにおまかせ、となる。社員個人々々のタブレットの使い方を、社内ITで面倒見るなんて、あまりにもたいへんである。

Amazonはまず、タブレットが安いということでBYODの成功に近い位置につけている。背後には消費者向けコンテンツの強力なエコシステムがあり、また、新たにエンタプライズオンリーの付加価値(上述)も構築している。Amazonはタブレットで、企業と教育分野をねらっていることが、今回ますます明らかになってきた。買い手であるエンタプライズは、そのようなAmazonの売り込みに対して、どんな態度に出るだろうか。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))