ミシガン大学の巨大な自動運転車実験施設「Mcity」を見てきた

Mcity(エムシティ)は次世代自動運転テクノロジーを実験するために、ミシガン大学がアン・アーバーに設置した13万平方mにおよぶ大型実験場だ。TechCrunchのビデオチームはMcityを訪問し、アソシエート・ディレクターであるGreg McGuire(グレッグ・マクガイアー)氏に話を聞くことができた。われわれのインタビューに答えてマクガイアー氏はMcityの成り立ちやビジョンについて話してくれた。

Mcityは公的機関と企業が協調して運営する施設で、自動運転車やインターネット接続自動車などのテクノロジーを現実の町を模した施設で実験し、社会に成果を還元することを目的としている。ミシガン大学TRI(運輸研究所)、連邦運輸省、ミシガン州交通局などの公的組織と自動車メーカー、交通テクノロジーの研究機関が一体となって運営されている。この4年間で2700万ドルの運営資金を確保した。

さまざまな研究が行われており、中でも特に安全性の研究に力を入れているが、最近では車酔いの防止や適切な座席レイアウトなどの問題にも取り組んでいる。施設内の移動にも自動運転のミニシャトルバスが利用されている。シャトルは黄色の標識で示される専用ルートを走り、Shuttle Stopと表示された場所に停車する。

メンバーは60社にも上るためMcityは個別のテクノロジーではなくビジョンや運営方針に関して合意を得ようとしている。メンバー企業は実験から得られた膨大なデータをプールして共有している。「上げ潮になればすべての船が浮く」というたとえの通りだという。

【 Japan編集部追記】トヨタ自動車は自動車テクノロジーの研究で長年ミシガン大学と密接な関係を保ってきたが、同社の米国における研究開発拠点、Toyota Motor North America R&DはMctiyの西1.8kmに隣接している。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook