“波動”を打って闘うARスポーツ「HADO」開発のmeleapが3億円を資金調達、海外へ本格進出

ストレスがたまってイライラ、もやもや……ああ、こんなときに“波動拳”や“かめはめ波”が打てたらいいのに!と誰しも一度ぐらいは思ったことがあるのではないだろうか。今はいい方法がある。手からビームが出せて、しかも体を思い切り動かして、誰も傷つけずにストレス解消になる、AR(拡張現実)技術を使ったスポーツ「HADO」がそれだ。

HADOを開発するmeleapは11月6日、総額3億円の資金調達を実施したと発表した。引受先はインキュベイトファンドDBJキャピタルと、SMBCベンチャーキャピタルが運営するファンド。

meleapは、2014年1月の設立。KDDI ∞ LABOの第7期に参加し、2016年5月に開催されたSlash Asia 2016では、ファイナリストに選ばれ、PR TIMES賞を受賞している。2017年8月には、インキュベイトファンドが開催するシードアクセラレーションプログラム「Incubate Camp 10th」で総合1位を獲得した。

HADOは、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)とアームセンサーを装着して、3 on 3(または2 on 2)で競い合うゲームだ。手から繰り出した「エナジーボール」を相手プレイヤーにぶつけ、敵のライフを削りながら得点を重ね、勝利を目指す。相手からのエナジーボールを防ぐ「シールド」をジェスチャーで作り出して、防御することもできる。

対戦は、プレイヤー以外の観戦者も映像で楽しむことができる。下の動画は、meleap創業者チーム(CEOの福田浩士氏・CAOの新木仁士氏)と投資家チーム(インキュベイトファンドの和田圭祐氏・DBJキャピタルの河合将文氏)による競技の模様だ。

meleapでは、HADOを国内外のショッピングモールやテーマパーク、レジャー施設などにフランチャイズ展開している。PvP型でなくモンスターを倒すタイプのゲーム「HADO MONSTER BATTLE」、「HADO SHOOT!」などのシリーズを含めると、常設店舗は世界9カ国、25店舗、プレイヤー数は延べ60万人に及ぶ。12月には、昨年開催された第1回大会に続き、最大6カ国からの選抜チームが集う世界大会「HADO WORLD CUP 2017」も東京で開催される。

今後さらに海外展開を加速させたいmeleapでは、調達資金により、アメリカ・ロサンゼルスとマレーシアのクアラルンプールに支社を立ち上げ、店舗開拓と顧客サポート体制の強化を目指す。またHADO以外にも、ARを使った新競技の開発を進めていて、来年のリリースに向けて開発体制の強化も行っていくという。