MiddleFieldが3.4億円を調達、電話・FAX受発注や請求書郵送などのアナログ非効率業務のクラウド化を推進

自動車アフター業界(市場)の統合オンラインプラットフォーム構築を目指すMiddleField(ミドルフィールド)は5月27日、シリーズBラウンドのファーストクローズにおいて総額3.4億円の資金調達を明らかにした。D4V(D4V1号投資事業有限責任組合)をリード投資家とし、千葉道場(千葉道場2号投資事業有限責任組合)と新株予約権付社債で投資していた既存投資家のフェムトパートナーズ(フェムトグロースファンド2.0投資事業有限責任組合)が株主に加わる。累計調達額は約6億円になる。

同社は、中古車やカー用品の購入から、自動車保険やカーローンの契約、車検や整備までをワンストップで完結できる、自動車アフター業界の統合プラットフォーム開発を目指すスタートアップ。これまでに、中古車とカーパーツのECサイト「モタガレ」、自動車保険紹介コンシェルジュサービス「クルマの保険」などの事業を展開。全国1300社のパーツメーカー、1000社の整備工場、200社の中古車販売店、大手企業と提携しており、月間300万人以上のユーザーは利用しているとのこと。

「モダガレ」のウェブページ。膨大な量のメーカー別、車種別の各種カスタムパーツがデータベース化されているのが特徴だ

今回調達した資金は、事業者向けサービスの展開に投下する。具体的には、自動車アフター業界の業務フローをオンライン化する業務効率化システム「モタガレビジネス」を、中古車販売店やパーツメーカーへ提供し、BtoBプラットフォームの強化・拡大を目指す。

同社は各サービスを展開していく中で、電話やFAXでの受発注、紙の請求書の発行や郵送、紙の帳簿による顧客の売上管理といったアナログかつオフラインの非効率な業務が数多くあることを目の当たりにし、モタガレビジネスの開発を進めることになった。同サービスを利用することで、中古車販売店やパーツメーカーは事務作業をはじめとした各種業務をオンライン化して作業効率、省人化を高め、顧客対応や商品開発などに注力できるとしている。

クルマのアフターパーツを扱うカタログECサイト「Garage」運営が2.5億円を資金調達

クルマのカスタマイズパーツを扱うカタログECサイト「Garage(ガレージ)」を運営するMiddleFieldは12月11日、フェムトパートナーズが運用するファンドを引受先とする2.5億円の第三者割当増資を実施したことを明らかにした。

MiddleFieldは2015年12月の設立。モータースポーツに関する情報を提供するウェブメディア「Motorz(モーターズ)」と、アフターパーツと呼ばれるクルマのカスタマイズ用パーツを販売するカタログECサイトのGarageを運営している。

2017年4月にサービスを開始したGarageでは、まとめて確認することが難しかったクルマのアフターパーツを、メーカーや車種、デモモデルごとに情報掲載。自分が乗っているクルマから探すことができる。また、取り付け店舗の紹介やパーツの対応車種情報なども提供しており、パーツ購入後の取り付け相談や予約もできる。パーツ購入や取り付け相談は現状、メールまたはウェブチャットベースで行う仕組み。現在は1500超のブランドや300店舗以上の取り付け店舗と提携し、クルマのアフターパーツ領域でデータ量では国内最大のインターネットサービスとなっているという。

MiddleFieldでは今回の資金調達により、運営体制の強化のほか、Garageのサービスリニューアルに伴うデータベースの強化、取り付け店舗とのネットワークの構築や、中古車販売、ユーザー間取引などの新機能を順次提供していく、としている。