この2足歩行ロボットは頭がドローンでできている

2足ロボットを作るのは難しい。常に絶妙なバランスを保っている必要があり、驚くべき技をこなすATLASのようなロボットでさえ、時には転んでその電子の頭を強打してしまう。しかし、もしその頭がクワッドコプターならどうだろう?

東京大学で作られた意欲的ロボット、Aerial-Bipedはまさにそれだ。ロボットは完全な二本足ではないが、真に2本足で歩くための面倒な問題を回避しつつ、2足歩行ロボットのように行動する。歩く真似をしながら実際には歩かない操り人形の足を想像するとよいかもしれない。

目標は、2足歩行のように見せながら動的な移動能力をもつ、新しいビジュアル体験をあたえるロボットを作ることだ。このロボットはフラミンゴのような非常に細い足を使いながらも、移動能力を損なうことなく歩くことができる。このアプローチによって、専門知識がなくても二足ロボットの歩行を演出できるようになる。しかも、通常の二足歩行ロボットよりずっと安価に作れる、と研究チームはIEEEに語った。

このロボットは、 Balluという、浮遊する頭部とヒョロ長い足をもつ異様な外見の風船ロボットに似ている。もっともらしい歩き方は機械学習を通じて会得し、その結果実際には飛行システムでありながら、リアルな歩き方の印象を与えている。気の利いた小さなプロジェクトだが、巨大な2足歩行ロボットが倒れてくると危険なテーマパークのような環境で面白い使い方ができそうだ。

原文へ
 
(翻訳:Nob Takahashi / facebook

この球状の四足ロボットが地球を支配するとしたら、ぼくなら大歓迎だ

 

ロボットが地球を支配したとき、では、その体腔の中には一体何があったんだろう?と、あなたは悔しげに思うかもしれない。その答のヒントになるのが、日本のChiba Institute of Technology(千葉工業大学)のTakeshi AokiとSatoshi ItoとYosuke Seiが作ったQRoSSだ。このロボットは球形の転がるケージと、その中に隠された4本の足から成る。ボールを部屋に投げ込むと、ころころ転がっていくが、自分の意思で動く必要があるときには4つの足を出して立ったり歩いたりする。

ひっくり返ると足で態勢を直すし、転がって障害を避(よ)けることもできる。一言で言うなら、銃と力の場のないDroidekaの、単純化バージョンだ。

チームはこのロボットを、ドイツで行われたIROS 2015で展示し、論文、“Development of Quadruped Walking Robot with Spherical Shell – Mechanical Design for Rotational Locomotion”(球状外殻を持つ四足歩行ロボットの開発–回転移動のための機構の設計)も公開されている。相当面倒な問題への巧妙なソリューションであり、しかも、とってもクールだ。

〔原文の筆者Biggsは、一年あまり前から、“ロボットが地球と人類を支配する”というジョークテーマで数々のロボット記事を書き続けている。〕

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。