Google、消すのが困難なポップアップ広告を表示するサイトを制裁へ

2016-08-23_0952

今日(米国時間8/23)Googleは、モバイル検索結果に関連する大きな変更を2件実施したことを発表した。おそらくすぐに気付くのは、モバイル検索結果ページで〈モバイルで読みやすいページ〉を目立たせていた “Mobile-Friendly” ラベルがなくなったことだろう。

しかし長期的には、もう一つの変更の方が影響は大きいだろう。2017年1月10日以降Googleは、ユーザーがページを開いた時に煩わしいインタースティシャル(全画面ポップアップ)広告を表示するモバイルページに制裁を課し、検索結果の順位を下げる。

なぜGoogleはMobile-Friendlyラベルを外すのか? Google自身のデータによると、今やモバイル検索結果に表示されるページの85%がMobile-Friendlyだ。このため、検索結果画面が乱雑になるのを避けるために表示をやめるが、今後もランキングの指標としては使用する。

煩しいインタースティシャル広告 ― 全画面を占有する煩しい広告や告知のことで、消去するためのボタンは限りなく小さく、新車を買うつもりなどなくともうっかり広告をクリックしてしまうよう仕組まれている ― に対するペナルティーは、悪徳マーケターを嘆かせるだろうが、ユーザーにとっては遅すぎるくらいだ。

なお、Googleはインタースティシャルを使う全サイトに罰を与えるのではない ― コンテンツをアクセスしにくくしている物だけだ。つまり、ページを訪れた時や見ている途中にメインのコンテンツを隠すポップアップや、メインコンテンツを見るために消去しなくてはならない単独のインタースティシャル広告、あるいは見出しのように見えるインタースティシャルを表示するページが対象だ。中でも最後のは特に煩わしく、広告がメインコンテンツを押し下げ、ほとんどがうっかりクリックしてしまうように仕向けられている。

ログイン画面で法的義務に従って表示されるインタースティシャルは対象外であり、Googleのランキングを下げることはない。

Googleがインタースティシャルをランキング指標に使うのはこれが初めてではない。アプリのインストール広告に使っているサイトには、既に制裁を加えている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Google、モバイルのニュースサイト内検索を強化―最新記事ハイライトをカルーセル表示

お気に入りのニュースサイトであるトピックについて詳しく知りたいと思ってGoogle検索をすると検索結果がこれまでと違うことに気づくかもしれない。今日(米国時間2/19)から、Googleはニュースサイト内検索で記事へのリンクだけでなく、最新記事のプレビューをまとめたハイライト表示を 提供し始めた

たとえばTechCrunchで“startups”を検索すると、スタートアップ関連記事すべてに対するリンクが表示されるだけでなく、最新記事のハイライトがカルーセル(横スクロール)表示される。同様にGuardian紙のサイトでGreeceと検索すると、ギリシャの金融危機の最新ニュースのカルーセルが表示される。Googleは検索結果の新しい表示方式を主としてニュースサイトに適用しているが、ユーザーが望んでいると判断した場合はYouTubeビデオの検索にもカルーセルが表示される。

このカルーセル表示は現在のところ単一サイト内検索のみに適用されているようだ。

Googleによれば、この機能は現在順次公開中ということで、まだ適用されていないニュースサイトも多いようだ。 Googleは今後、適用サイトを拡大するとしている。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


Linkify SDKを使うとモバイルの検索がらくちん&すっきり(東京のStudio Ousia発)

モバイルでWebを検索しようとすると、一つのウィンドウで複数のアプリやタブを操作するから、相当めんどっちくなる(私はスマートフォンとタブレットをお手玉しながらアプリの使用とWeb閲覧を同時にやることが多い)。そこで、日本のスタートアップStudio Ousiaは、LinkifyというSDKでモバイル上の検索のかったるさを減らそうとする。

Linkifyは、今ユーザ登録するとiOSバージョンの非公開ベータを使える(Android用のSDKはもうすぐ出るし、ほかのモバイルプラットホーム用も今開発中)。テキストの多いアプリで使うよう設計されているので、ニュースリーダーFlipboardのようなものに適している。機械学習のアルゴリズムを使ってキーワードを見つけ、それらをリンクに変える。そしてそのリンクをクリックすると、検索エンジンの検索結果やWikipediaなどの当該ページのウィンドウがポップアップする。だから、新しいタブを開いたり、ブラウザにリダイレクトされたり、ほかのアプリへ行ったり、などなどがまったくない。

このようにユーザ体験が良くなるだけでなく、Linkifyはデベロッパを二つの点で助ける。まず、自分が作ったアプリのユーザ滞留時間が長くなる(検索でほかのところへ行かされないから)。第二に、検索結果に文脈広告を入れられるので、Google Ad Senseによるマネタイジングが可能だ。このSDKの重要機能の一つが、Studio Ousiaが開発した機械学習アルゴリズムで、それがキーワードを見つけて妥当なリンクを生成する。つまりデベロッパのコーディングにおいて言葉を一つ一つ見つける必要がなく、Linkifyが適切な用語にリンクを張ってユーザのクリックを誘う。そしてユーザが検索結果の中に文脈広告を見つければ、さらにめでたしだ。

協同ファウンダのIkuya Yamadaは次のように言う: “まずキーワードを見つけるのが今でも難しい。Japan(日本)のようなあまり役に立たないキーワードも見つけてしまうが、でもユーザの役に立つのはKyoto(京都)のような特定性のあるキーワードなのだ。それを避けるために、似たような語句でも両者を区別できる方法を工夫した”。

東京のStudio OusiaがLinkifyを開発したのは、モバイルの検索が今後儲かる市場だからだ。調査会社Bia/Kelseyの推計では、2015年にモバイルの検索件数がデスクトップのそれを抜く。Yamadaは曰く、同社の目標は“モバイルでWebを閲覧する体験を向上させること”だ。それには、タッチ画面のデバイスも含まれるし、Semantic Webがサポートする拡張現実(AR)も同社の視野にある。

Studio Ousiaはまだ、Linkifyのマネタイズの方法を模索中だ。たとえばそれは、同社のSDKを使うアプリが得る広告収入の分有になるかもしれない。同社はこれまで、約1億円の資金を、Nissay CapitalとSeed Technology Capital Partnersから調達している。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Google、モバイル検索の高速化・高機能化を画策中 ― 検索ヒットサイトの詳細リンクや検索結果画面内での情報表示機能を提供中

Googleが検索中に利用する新機能を発表した。モバイル環境からの検索が非常に便利になるものだ。すなわち検索結果の詳細をすぐに確認し、表示されている結果内容を確認すれば良いのか、それとも検索をやり直した方が良いのかを判断することができる。

今回リリースした機能により、この1年で30%高速化したモバイルネットワークにおける検索速度を向上させることができる。その機能とは検索にヒットしたサイトの下位リンクを表示するSitelinkと、そして検索画面から離れることなく内容を確認することができるQuick Viewだ。

たとえばRotten Tomatoes(映画レビューサイト)を検索すると、通常の検索結果の下に上映中の映画情報を表示するである「In Theaters」などのリンクも表示される。映画のレビューを見たいのではなく、映画情報を確認したい場合には、このリンクをクリックすることで直ちに必要な情報にアクセスすることができるわけだ。検索結果からは何度か画面タップを繰り返すだけで、本当に必要な情報を提供しようとしているわけだ。

また「Quick View」という機能も提供している。これはWikipediaからの情報を検索画面に居ながらにして確認できるようにする機能だ。たとえば「ポーカーの役」(Poker hands)などと検索してWikipediaからの情報を確認し、チートシートとして利用できるようになるわけだ。

Quick Viewボタンをタップすると、下図のような画面がオーバーレイ表示される。

Googleによれば、この新機能はあくまで試行的なものであるとのこと。Quick Viewは現在のところWikipediaからの情報しか表示することができない。表示までにかかる時間は100ミリ秒程度であるとのこと。Google.comで英語による検索を行なっている場合のみに利用することができる。Wikipedia以外のサイトにも対応準備中で、さまざまなサイトのウェブマスターにも呼びかけを行なっている。このQuick Viewに対応する方法については、こちらからサインアップすることで得ることができる。

Google版のSiriとも言えるGoogle Nowの利用者が増えるに従って、情報検索の有用性向上を希望し、検索時の状況に応じた結果が得られることを期待する人が増えてきている。Googleも、よりよい検索結果を提供できるように努力を続けている。今回追加した機能を向上させ、適用範囲を拡げることにより、たとえば「ジュラシック・パーク3Dはどんなものだろう?」などという検索クエリーに対し、通常の検索結果にあわせて、チケット販売やレビューサイトの情報を広告として掲載していくことを狙っているのだろう。

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(翻訳:Maeda, H)