Monsterが音楽専用の音声アシスタントをヘッドフォーンの新製品に搭載、Siriの音楽無能が契機

Monsterは必ずしも革新的なテクノロジー企業ではないけど、でも同社製のヘッドフォーンにMelodyと呼ばれるヘルパーアプリを載せることによって、今大流行の音声アシスタントの世界へ足を踏み入れた。

MonsterのElementsヘッドフォーンに搭載されているMelody音声アシスタントを作っているSpeak Musicは、基本的にその機能を、Siriが音楽サービスをApple Musicしかサポートしていない、という音楽的欠点を補うために設計した。Siriは、そのApple Musicのサポートすら、そもそも十分ではない。Speak Musicの財務のトップは、Monsterのプロダクト担当VPだった人だから、その御縁で二社はパートナーしたのかもしれない。

Melodyは、ヘッドフォーンに限らず、スタンドアローンのオーディオ製品に組み込むのに適している。いきなりAmazonのAlexaやMicrosoftのCortanaなどに飛びつくと、今の音声アシスタント製品にはびこる数々の愚かさから、逃げれなくなってしまう。少なくとも理論的には、ユーザーはオーディオ製品に音楽の機能だけを期待するだろうから、ほかの低能な音声アシスタント機能で彼らをがっかりさせるおそれはなくなる。Bluetoothスピーカーならまだしも、ヘッドフォーンが、Siriなどスマートフォンのアプリに依存していたら、相当売りにくいだろう。

Melodyも、スマホのアプリとしてダウンロードできるが、でも音声アシスタント機能は即座に簡単に使えるべきだから、(このヘッドフォーンの場合のように)ハードウェアに最初から統合されていることが必須だ。たかがヘッドフォーンのメーカーがここまでやる、ということは、2017年という今における、音声アシスタントのみすぼらしい状況を示唆している。しかもそれらの機能の制約は、現状ではプラットホームごとにまちまちだから、ますます、今回のような本体搭載に拍車をかける。

MonsterのワイヤレスヘッドフォーンElementsは、色が“ブラックスレート”、“ブラックプラチナ”、“ローズゴールド”の三種あり、今月末から350ドルで発売される。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Monsterが「Tinderのような仕事探しアプリ」Jobrを買収

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Monster.comがサンフランシスコ出身のスタートアップであるJobrを買収したことを発表した。Jobrは、Tinderのような左右のスワイプ・ジェスチャーを取り入れた仕事探しアプリを開発している。今回の買収金額は公表されていないが、Jobrはすでに2014年のシード・ラウンドで200万ドルの資金調達を完了している。現状、同アプリの公開はまだ続けられている。今回の買収以前にも、同アプリにはMonster.comの求人情報を表示する機能は備わってはいたものの、今後はMonsterのプラットフォームとより統合された形となるだろう。

Tinderのような仕事探しアプリというアイデアを持った企業は、Jobrだけではない。同社の競合企業の代表格であるSwitchも、Jobrと似たコンセプトに注力している。

Jobrのアイデアとは、負担が重くなりがちな仕事探しというプロセスを、より簡単に、より素早く行えるようにするというものだ。ユーザーは、LinkedInのプロフィール情報を同アプリに取り込み、Tinderを使ってスワイプしながらお気に入りの異性を見つける要領で、お目当ての仕事を探すことができる(LinkedInによるAPI提供のスタンスに変更があり、現在ではFacebookアカウントを利用したログイン機能を備えている。また、Google DriveやDropboxなど、クラウド・サービスからのアップロード機能を再開した)。

同アプリでは、仕事のポジションごとにプロフィール・ページが設けられている。そこでは、企業内容、職務要件、スキル要件などの情報を確認することができ、その企業に勤めているユーザーの知り合いを表示する機能もある。

また、Jobrにはリクルーター向けの機能として、応募者を管理したり、彼らと交流できる機能もある。

Jobrは今回の買収にあたり、同社のプラットフォーム上には現在何百万人もの求職者と、何千人ものリクルーターが存在し、これまでにユーザーが仕事をスワイプした数は1億回以上にものぼると話している。

iOSアプリは好調で、現時点ではApp Storeのビジネス・アプリ部門(無料アプリ)において15位にランクインしている。その一方で、Monsterのアプリは33位を獲得するにとどまる。他社の仕事探しアプリでJobrより高い順位を持つアプリには、Indeed(1位)、LinkedIn Jobs(5位)、Glassdoor(10位)、Snagajob(11位)などがある。MonsterはJobrを買収することによって、App Storeのランキングにおいて現状よりもユーザーの目にとまりやすい順位を獲得することができる。これはモバイル中心の世界においては重要なことだ。

いずれMonsterは、同社とJobrのグローバル人材プラットフォームの統合や、ログイン機能の統合、会員獲得のためのワークフローの開発をする予定だとしている。また、同社は2017年初頭にJobrアプリを新しいマーケットに投入することも視野に入れている。現状、Monster.comには複数のソースから集められた500万以上の求人が掲載されており、これらの求人情報は今後もJobrを通して提供される予定だ。

これらに加え、MonsterがJobrの買収に興味を示した理由は他にもある。同社は、Jobrのチームを活用することにより、将来的にはMonsterのモバイル・ソリューションをより多く増やしていきたいと考えている。これには、Monsterが独自に抱えるリクルーティング・プラットフォーム向けのモバイル分野の開発も含まれる。

Monsterのプレジデント兼COOのMark Stoeverによれば、この買収はテクノロジーと人材を両方獲得するための策であったという。

「Jobrのアプリは素晴らしい成功を収めており、Monsterの人材プラットフォームや重要な機能を同アプリに加えることができることを嬉しく思います」と彼は話す。「Jobrのチームは有能かつイノベーティブな存在です。彼らの力を解放して、私たちはMonsterプラットフォームのモバイル・ソリューションを開発していくつもりです。それによって、より効率的な仕事探し、応募プロセス、候補者探しを実現し、リクルーティングのプロセスを管理できるソフトウェア・ソリューションを提供していきます」。

Jobrのチームは全員Monsterに加わるものの、彼らの活動拠点はそのままサンフランシスコに残される。

これまでの数年間、Monsterは同社が抱えるニーズに見合った企業を買収してきた。リクルーティングおよび求人広告のソリューションを開発するために買収をした、TalentBinやGozaikといった企業がその例だ。これらと同様、今回の買収によってMonsterは今後、特にソーシャルやモバイルといった重要分野において素早い経営ができるようになるとStoeverは話している。

「Jobrのチームはこれまで並外れた成果を残してきました。彼らのアプリは誕生後すぐに業界のリーダー格となり、ユーザーを強く惹きつけてきました。私たちは今後、ミレニアル世代の若者などに向けてより多くの価値を提供していきたいと考えています。Jobrはそのユーザー層の心を掴んでいるのです。この買収は、そのユーザー層を素早く取り込んでいくためのチャンスだと捉えています」。

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(翻訳: 木村 拓哉 /Website /Twitter /Facebook

お金持ちゲーマーとしてのシャキール・オニール

「シャックアタック」という言葉を知らない人も増えてきたかもしれない。しかしシャキール・オニール(シャック)は相変わらずの活躍ぶりであるようだ。

どうやらMonsterと協働して、水に浮かぶBluetoothスピーカーの開発を手がけたりもしたそうだ。「バスルームに持ち込むだけでなく、じゃんじゃん水をかけても大丈夫なんだ」とシャックは言う。

プロダクト名をSuperStar BackFloatという。水に沈めても、水を弾きながらすぐに浮かび上がってくるらしい。水の上で陽気に音楽を奏でてくれるわけだ。発売開始は今年後半予定で、価格は170ドル程度の予定だとのこと。

と、プロダクトもまあ面白そうではあるが、せっかくシャックに会えたのでいろいろと話をきいてみた。どんなアプリケーションが好きなのかという問いに返ってきた応えは「ゲーム」だった。

これまでで一番好きなゲームはMyVegasなのだそうだ。ゲームを通じてリアルなリワードを得られるのがうりのゲームだ。また、KillShotも好きだと話してくれた。名前の通りスナイプ系のゲームだ。但し、シャックが名を挙げたからといって、とくにそのふたつがお気に入りであるのかどうかは怪しいところであるようだ。聞けばなんと毎週1000ドルをアプリケーション内購入に費やしているそうなのだ。

「$1.99とか$4.99のゲームパックなんかには興味を感じないね。いつも“ビッグ”であることがシャック・スタイルなのさ」。

もちろんそうだろう。そしてそれだけの金額を投入していれば、きっとゲームでのスコアもビッグであるに違いないのだろう。

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(翻訳:Maeda, H