マーケターのための顧客データ統一プラットホーム「mParticle」が約48.6億円を調達

SpotifyやPaypal、Starbucksといった企業での顧客データ管理を支援しているmParticleが、シリーズDで4500万ドル(約48億6000万円)を調達した。同社の総調達額は、これで1億2000万ドル(約129億5500万円)になる。

共同創業者でCEOのMichael Katz(マイケル・カッツ)氏によると、時代の変化が同社にとって追い風になっている。すなわち、より厳しくなったプライバシーに関する規制やクッキーを使った顧客追跡技術の陳腐化と廃棄などのために、モダンなデータインフラを使った、どんな規制に抵触せずにパーソナライズされた体験を顧客に提供できるmParticleのようなプラットホームが、ますます企業に必要になっているのだ。

彼によるとその結果、mParticleは2017年にシリーズCで3500万ドル(約37億8000万円)を調達して以来、売上が5倍に増えた。

カッツ氏は「我々が解決する問題は普遍的で、企業の大小を問わない。データのフラグメンテーションやクォリティ、プライバシーをめぐる諸状況の頻繁な変化、テクノロジーそのものの絶えざる変化、これらはどの企業も直面している問題だ」と言う。

まさにそんな問題があるからこそ、mParticleが創業した2013年ごろから顧客データプラットホーム(customer-data-platforms、CDP)と呼ばれるサービスが次々と登場し、さまざまなソースからのデータを一元化して、マーケターが顧客の状況を一望できるためのツールを提供するようになった。今ではAdobeSalesforceのような大手企業も、彼らの大きなマーケティングクラウドの一環として内製のCDPsを提供している。

競合について問われたカッツ氏は「マーケットが望んでいるのは、一社支配ではない業界だ。たった1つのスイートだけあって、そこに2000年代の初期に作られたようなツールがすべて詰め込まれているなんて状態を誰も望まない」と言う。

彼によると、むしろ同社の顧客が望むのは目的やタイプごとに各分野の最高のソリューションがあって、それらをシームレスに組み合わせて利用できることだ。

さてシリーズDに話を戻すと、ラウンドをリードしたのはArrowroot Capitalで、同社のマネージングパートナーであるMatthew Safaii(マシュー・サファイ)氏がmParticleの取締役会に加わった。既存の投資家各社もラウンドに参加している。

カッツ氏の展望では、資金は主に3つの領域、新製品開発と同社のグローバルなデータインフラストラクチャのスケール拡大、そして新たなパートナーの獲得に充てられる。同社はすでにLiveRampとのパートナーシップを発表しており、これによってmParticleの顧客は、自分のファーストパーティのデータとLiveRampからのサードパーティのデータを結合できる。

「LiveRampとのパートナーシップでサービスの表面積を広げ、顧客企業が高度にパーソナライズされており、しかもプライバシーのコンプライアンスが高いUXを自らの顧客に提供できるようにしたい」とカッツ氏は言う。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

多くのサービスやアプリからのデータ収集をデベロッパのために一括代行してくれるmParticleが$1.5Mを追加調達

モバイルのデータを集めるmParticleが、シード資金の追加として150万ドルを調達した。

前回450万ドルを獲得した同社は、モバイルデベロッパのためのデータ統合プラットホームになることを目指している。デベロッパはmParticleを利用すると、いろんなサービスやアプリのSDKをたくさんインストールして自分でデータを集めなくてもよい。

mParticleがデータを集めてデベロッパのアプリやサービスに渡してくれるから、新しいサービス(データ源)が出ても自分のアプリのパフォーマンスの劣化を心配せずにすむし、アプリをアップデートしてApp Storeの承認を待つという手間もない。

同社のCEOで協同ファウンダのMichael Katzによると、デベロッパたちの用例でいちばん多いのはクラッシュレポートやアクセス分析、プッシュ通知、メール、著作権等の帰属データ(アトリビューション)などのデータ集積だ。彼によると、もしもmParticleなかりせば、“アプリはさまざまなサードパーティのライブラリで肥満児になる”。

さまざまなデータ統合の例をmParticleのホームページで見ることができる。それらは、AppNexus、Facebook、Google Analytics、Mixpanel、Urban Airship、などなどのデータだ。同社はデベロッパの要望に応じて、データを集める対応サービスを増やしている。それに要する工程は、ほんの数日だ。ただし、サービスによっては、デベロッパがそれの有料ユーザでなければデータ取得のための対話ができないこともある(例: Mixpanel)。

Katzは曰く、“今ではブラウザばかりでなく、モバイルアプリ、ウェアラブルのアプリ、車載アプリ、スマートテレビなど、多様な環境に対応するデータソリューションが必要だ”。

彼によると、追加調達を行ったのは、mPracticeのこのところの成長が予想外に大きいためだ…その成長を維持拡大するための資金が必要だった。来年は、シリーズAを予定している。今回のラウンドには既存と新規の両方の投資家が参加した。それらはBowery Capital、Harbinger Capital、そしてBattery Venturesだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))