ファーウェイが折り畳みスマホ「Mate Xs」を披露、不運な初代が堅牢に

MWCは新型コロナウイルスでキャンセルになったが、Huawei(ファーウェイ)にとって(ほぼ空の部屋だったが)パーティーはまだ続いていた。1年前にMate Xで世間をあっと言わせた同社が、今度はMate Xsを披露したのだ。

本来の後継モデルというよりも、そのデバイスは完全な新設計のようだ。Samsung(サムスン)の初期フォールダブルフォンにおける今や誰もが知っている一連の問題から学んだらしい。

外見は、初代モデルのプロバージョンとそっくりだ。初代モデル最大の欠点は、高価格であったことは別として、本当の量産に踏み切れなかったことだ。中国国内でごく少数、出回っただけのように思える。

サムスンと同じくファーウェイのアップデートも、ヒンジ(蝶番)が中心だ。部品が増え、前よりも丈夫に見える。私の初代Mate X体験は、それほど深いものではない。MWCでは見ただけで、深圳のファーウェイ本社では昼食時にちょっと触っただけだ。

ファーウェイは、フォルダブルの時代が来たことを認識し、本気で参戦する気のようだ。もちろん米国では問題を抱えていて、デバイスの生産だけでなくAndroidのアプリやサービスもブロックされている。この大きな問題はまだしばらく続きそうだ。

3月に一部の市場で発売されるときの価格が2700ドル(約30万円)で、それも問題だ。6.6インチのディスプレイ、5G、大容量の4500mAhのバッテリー、最新のKirin 990チップ、メモリー8GB、ストレージ512GBでこの値段は高すぎる。またまた、国内市場に限定される運命なのか?

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

TCLのスライド式ディスプレイ採用スマホの画像がリーク

米国時間2月17日朝、2020年のモバイル・ワールド・コングレス(MWC)で発表されるはずだったと思われる製品の写真が明らかになった。MWCはコロナウイルスの懸念でキャンセルになったが、ニュースは続いている。

中国のTCLがいくつかの「新しい」タイプのスマートフォンを披露する計画だったことは我々も把握していたが、その1つがCNETに掲載された。デバイスはスライド式のようなディスプレイを備えており、それによりスクリーンを拡大し、普通のスマホをタブレットのようにすることができる。

TCLは2019年のMWCでフォルダブル端末を発表したが、そのデバイスは厚いガラスケースに入っていた。フォルダブル端末が不安なスタートを切ったことを考えると、マーケット投入を急がないというTCLの決定は正しいものだった。

リーク画像の情報元は、このデバイスがMWCでデビューする予定だったと語っているが、実際のところ画像がレンダリングされているものであることから、その技術の完成度を判断するのは難しい。あえて推測するとしたら、ガラスケース内に展示されるいるというのがベストシナリオだろう。自動車メーカーは実際に製品化するかどうかわからない初期コンセプトを発表するが、このところスマホメーカーはそうした動きをまねる傾向にあるようだ。この場合、「プロトタイプ」という言葉がぴったりとくるだろう。

いずれにしろ、TCLはこの画像についてTechCrunchに対しコメントは出さず、キャンセルされたMWCに代わってきちんとした写真を発表するのかどうかについても答えなかった。

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(翻訳:Mizoguchi

MWCの開催中止が決定、主催者のGSMAが新型コロナウィルスを懸念

モバイル・デバイスの世界最大のトレードショーであるMWCの開催が中止となった。主催者のGSMAが公式に発表した。 例年、MWCは200カ国から10万人の参加者をスペインのバルセロナに集めてきた。今年は2月下旬の24日から27日にかけて開催されるはずだった。

一部のメディアはGSMAからキャンセルの通知を受け取っている。それによれば、「GSMAはMWC Barcelona 2020の開催をキャンセルした。世界的にコロナウィルス感染症の拡大が憂慮されているため旅行業等に大きな影響が出ており、GSMAがこのイベントを開催することが不可能になった」という。GSMAのCEOであるJohn Hoffman(ジョン・ホフマン)氏はBloomberg(ブルームバーグ)の取材に対して述べた。Financial TimesEl DiarioEl PaísLa VanguardiaもMWCのキャンセルを報じている。

現在、GSMAは次のような声明を発表し、この決定について説明している。

2006年にバルセロナで最初のMobile World Congressを開催して以降、GSMAはモバイルのキャリヤ、デバイスのメーカーなどモバイル関係業界のリーダーだけでなく各国政府首脳、政官界のトップを含む広汎なエコシステムに影響を与えてきた。

しかしながら、バルセロナおよびスペインにおける健康と安全な環境の維持を最優先する立場から、本日、GSMAはMWC Barcelona 2020の開催を中止することを決定した。世界的にコロナウィルス感染症の拡大が憂慮されているため旅行業等に大きな影響が出ているため、GSMAがこのイベントを開催することは不可能となった。

主催に協力してきた。バルセロナ市の諸団体もこの決定を理解し、尊重するとしている。

GSMAおよび関係諸団体は今後も協力してMWC Barcelona 2021の開催に向けて努力していく。

我々はコロナウィルス感染症により影響を受けた中国と世界の人々に深甚な同情を抱いている。

GSMAはこれに関する今後の情報をwww.mwcbarcelona.comで発表する。

この数日、メジャーな出展者からの「今年のMWCをキャンセルする」という発表が相次いでいた。 まずLGがコロナウィルスを理由に不参加を声明、Nvidia(エヌビディア)、Ericsson(エリクソン)も続いた。

2月9日にGSMAはコロナウィルス感染症に関する長文メールを参加者に送り、湖北省からの旅行者に参加を禁ずるなど各種の措置が取りコロナウィルス感染症の拡大を抑えるため最大限の努力を払っていると説明した。

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しかしこのメールは参加者の不安を増大させるだけの逆効果となったようだ。この後、コンシューマ・エレクトロニクスのトップ企業が次々に撤退を表明した。GSMAは事態を掌握していると考えていた企業も、トップ企業が参加しないならバルセロナに行く理由はないと考えてキャンセルを決定した。

参加取りやめを発表したトップ企業のリストには、Amazon、ドイツテレコム、エリクソン、Facebook、HMD、Intel(インテル)、LG、Nokia、NTTドコモ、ソニー、Sprint(スプリント)などが含まれている。主要出展者は展示やデモのスペースを確保するために数百万ドルを支払うのが普通だから、MWCが全面的に開催中止を余儀なくされたことはGSMAにとって大打撃となるはずだ。

El Paísによれば、GSMAは当初金曜に今後の方針を検討する会議を開く予定だったが、現地時間の2月12日の朝に緊急会議を開催し、中止を決定したものらしい。

MWCは当初、モバイルキャリア向けのトレードショーで、テレコム関係の巨大企業がハードウェアメーカーのデモに出席し、ネットワークの新テクノロジーや製品を研究するのが主たる目的だった。その後、モバイル端末のメーカーもキャリヤに製品を売り込むよいチャンスとみて参加するようになり、規模が大きく拡大した。

【略】

WHOによれば、世界で4万3000人がコロナウィルスに感染したことが確認されており、死者は1000人を越えているという。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

ソニーも新型コロナウイルス感染拡大懸念でMWC出展取り止め

新型コロナウイルス感染拡大に伴い、Mobile World Congress(モバイルワールドコングレス、MWC)への出展を取りやめる企業が相次ぐ中、Sony(ソニー)が同様の措置を取ることになった。

「お客様、ビジネスパートナー、メディアのみなさまそして社員の安全を最優先し、スペイン・バルセロナで開催されるMWC Barcelona 2020の出展と参加の取り止めるを決定しました」というプレスリリースをソニーは出した。

MWCは2月24日から27日にバルセロナで開催されることになっている。

予定していたプレスカンファレンスは2月24日午前8時30分(中央ヨーロッパ時間)にYouTubeのXperia公式チャネルを通じてリモートで開催する、とソニーは発表している。

「この困難な時期、みなさまのご理解とサポートに感謝しております」とも付け加えた。

ここ数日、Amazon、Ericsson、LG、NVIDIA、ZTEといった多くの企業が新型コロナウイルス感染拡大の懸念からMWC出展・参加を取り止めると発表した。

世界保健機関(WHO)は2020年1月、国際的に新型コロナウイルス感染拡大が懸念されるとして公衆衛生上の緊急事態を宣言した。

この記事執筆時点で、ウイルス感染と死亡のほとんどは、ウイルスが最初に確認された中国国内でおこっている。湖北省武漢市で最初に症例が報告された。

ZTEXiaomi(シャオミ)を含むいくつかの中国テック企業は、新型コロナウイルス感染の懸念からMWC参加に際して、中国からの社員移動を制限し、参加前の一定期間、社員が自己隔離を実施するといった変更を加える、と明らかにしていた。

2月9日、MWC主催者のGSMAもまた出席者を守るために厳しいルールを発表した。湖北省からの参加は禁止し、中国からの参加者はMWCの14日前に中国外に滞在していたことを証明する必要がある、というものだ。

また、参加者は新型コロナウイルスの影響を受けた人と接触していないことを自己証明する必要がある、とGSMAは述べた。

2019年のMWCには198カ国から11万人が参加した。

GSMAは「さらなる対策も検討中で、我々は今後も状況を注視し、場合によっては追加措置もあり得る。我々はすばやい対応が求められる、刻一刻と変わる状況と戦っている」とも語った。

MWC参加者数はここ数年10万人を超えていたが、2020年のMWCではこれまで参加してきた企業が移動を再考せざるを得ない状況に直面しており、参加者数の減少が予想されている。

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(翻訳:Mizoguchi