自宅学習のニーズに応えるコンテンツハブ「NatGeo@Home」をナショジオが開設

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新型コロナウイルス(COVID-19)の大流行によって全米のほとんどで学校が閉鎖となり、その結果現在5500万人以上の生徒が自宅での学習を余儀なくされている。このため、ホームスクール向けのリソースへの需要が高まっていた。現在ナショナルジオグラフィックは新たなオンラインハブ、NatGeo@Homeを開設することでこのニーズに対応している。これはナショナルジオグラフィックのファミリー向け教育コンテンツをすべてまとめた、保護者や教師のためのワンストップショップである。

無料のデジタルリソースは、ナショナルジオグラフィック協会の教育コンテンツとナショナルジオグラフィックキッズおよび他のツールやサービスの教育コンテンツを組み合わせたものだ。これには、読み物、授業、ビデオ、その他のオインラインアクティビティなどの教育コンテンツを利用できるナショナルジオグラフィック協会のLearn at Homeポータルへのアクセスが含まれている。

幼稚園生から高校3年生を対象にしたコンテンツは学年ごとにまとめられ、読み物なのか、ビデオなのか、アクティビティなのかに応じて「読む」「見る」「遊ぶ」のいずれかがタグ付けされている。サインインすれば、保護者や教師は自らのライブラリに気に入った授業プランを保存できる。

この新たなサイトは、環境保護活動家、科学者、映画製作者、探検家、その他の専門家のライブビデオトークが提供されるExplorer Classroomのホームでもある。これは、北米東部夏時間(EDT)の平日午後2時から放送される。これらの専門家によるトークでは野生動物、海洋保護、写真、宇宙探査などのトピックが取り上げられる。

教育的リソースに加え、同ポータルは家族向けに、オンライン学習の進め方や新型コロナウイルスについてどのように子供に話すべきかなどの情報やアドバイスを提供している。最近の読み物には、子供とともに過ごしながら在宅勤務する方法や、子供たちからの質問に答えるためにまず自分自身が複雑な健康危機を理解する必要がある保護者向けの「コロナウイルス101」という解説コンテンツもある。

また同ポータルは、ディズニー、ピクサー、スターウォーズ、マーベル、ナショナルジオグラフィックなど、ディズニーの全資産から、物語、ビデオ、アクティビティを集めたディズニーの新しいファミリー向けウェブサイト、#DisneyMagicMomentsの一部としても注目されている。

NatGeo@Homeの設立声明の中で、ナショナルジオグラフィックキッズの編集長兼副社長であるRachel Buchholz(レイチェル・バックホルツ)氏は「仕事と子供の学校生活を両立させるのはとても大変です。大変多くの家族が経験していることですが、この2つの世界が衝突した時、いくつもの問題が積み重なります。そのため、私達の目標は全ての年齢の子どもたちの教育を継続させ、楽しませ、鼓舞して、将来彼らが世界を担う人物になるのを支援することです」 と、述べている。

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最近ホームスクール向けのリソースを立ち上げた組織は、ディズニーだけではない。子供向けメディアの非営利団体であるCommon Senseは、先週、年齢に即した教育的アクティビティや日課表を含む保護者や教師向けの包括的リソースを集めた、Wide Open Schoolを開始したばかりだ。ナショナルジオグラフィックはパートナーの1人として、この取り組みの一端を担っている。

Wide Open SchoolのパートナーであるAppleも、学校や教師がAppleデバイスを用いたリモート学習を最大限利用できるよう設計されたビデオコレクション、Apple Education Learning Seriesを開設した。ComcastもCommon Senseと連携し、Xfinity登録者向けに約2000時間におよぶ教育プログラムを利用できるようにした。

ナショナルジオグラフィックの場合は、COVID-19が大流行する前から、その教育コンテンツが教室での学習を補足するものとして全米の多数の教師にすでに活用されていた。そのため、同組織がホームスクールカリキュラムのギャップを埋めるために取り組むことは理にかなっている 。

将来学校が再開したらどこかの時点で無料ではなくなる可能性はあるが、NatGeo@Homeは現在無料で利用可能だ。

新型コロナウイルス 関連アップデート

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(翻訳: Dragonfly)

ナショナル・ジオグラフィック、YouTubeで新作VRシリーズ公開

National GeographicYouTubeはVR体験ができる新シリーズの提供を今日、ボツワナのオカバンゴデルタのバーチャル冒険で開始した。

“地球最後の野生地”の一つと言われるオカバンゴでのVR旅行は、National GeographicがYouTubeと計画している没頭体験3部作の第1作目だ。

4つのパートで構成され、National Geographicの探検隊が地球上で最も生物が多様である場所の一つとして知られるアフリカ南部最大の湿地を横断する様を追う。

「包括的で没頭するようなコンテンツがずっと続き、視聴者を直接我々の探検隊と、そして共有されるべき世界のストーリーに結び付けられる」とNational Geographicでビデオ・没頭体験を担当するシニアディレクターJenna Pirogは声明で述べている。「我々はYouTubeとの長期パートナーシップを期待している。YouTubeとの連携で、没頭的なテクノロジーとインパクトのあるストーリーを結びつけることにおいて我々は業界の立役者となる」。

各5分のエピソードで、視聴者はボツワナの自然を体験できる。そこでは、最も多くのゾウの群がライオンやチーター、野犬、数百種もの鳥とともに暮らしている。

National GeographicフェローのSteve Boyes博士は、アンゴラ、ナミビア、南アフリカの科学者のチームとともに川や河口を探検するために毎年オカバンゴを訪れている。

VR体験は金曜日にNat Geo WILDで放映されるオカバンゴについてのドキュメンタリーを含んだものとなる。

VRはNational GeographicのYouTubeチャンネル、ウェブサイト、GoogleのDaydreamプラットフォームのVRアプリで閲覧でき、最初のエピソードは今日公開された。続編は火曜日にリリースされる。VR用に作られたコンテンツはデスクトップやモバイルでも閲覧できる。

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(翻訳:Mizoguchi)

地球の比較的近くに人が住めそうな惑星が見つかった、そこまでの距離は11光年

火星のことは忘れましょう。わずか11光年先に、地球ぐらいの大きさで、居住できるかもしれない惑星が見つかったのです。

Ross 128bと呼ばれるその惑星は、推定年齢70億歳の、生命にやさしい赤色矮星のまわりを周回している。

赤色惑星は銀河系でいちばんありふれた星で、知られている星の約70%を占め、その周回軌道上には水のある惑星がありえる、と言われている。つまりそれらの惑星には大気があり、生命をサポートしているかもしれない。

ここ数年、そういう赤色惑星を周回している、居住可能かもしれない惑星の発見が爆発的に増えた。というか、最近の研究によると、赤色惑星の恒星系の可住域には惑星が600億ぐらいあるかもしれない。その中でRoss 128bが話題になるのは、地球から近いからだ。

もっと近い地球サイズの惑星として、4.25光年先のProxima Centauriをご存知の読者もおられるだろう。でも、その恒星系の太陽である赤色惑星は若くて高温なので、惑星は灼熱地獄だろう。人が住める場所ではない。

Ross 128bには、人間が住めるかもしれないと思わせる特徴がいくつかある。まず、自転の揺れが安定している。その‘太陽’は高齢なので、かなり沈静化しているだろう。コンピューターのシミュレーションでは、雲におおわれているので水が表面から蒸散しない。ということは大気もあって、生命をサポートできるだろう。

この惑星を発見した科学者たちが、それを最初に報じたNational Geographic誌で語っているところによると〔日本語訳〕、今後はもっともっとデータが必要である。目下チームは、16光年以下の範囲内に、そのほかのRoss 128b的惑星を探している、ということだ。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

地球の比較的近くに人が住めそうな惑星が見つかった、そこまでの距離は11光年

火星のことは忘れましょう。わずか11光年先に、地球ぐらいの大きさで、居住できるかもしれない惑星が見つかったのです。

Ross 128bと呼ばれるその惑星は、推定年齢70億歳の、生命にやさしい赤色矮星のまわりを周回している。

赤色惑星は銀河系でいちばんありふれた星で、知られている星の約70%を占め、その周回軌道上には水のある惑星がありえる、と言われている。つまりそれらの惑星には大気があり、生命をサポートしているかもしれない。

ここ数年、そういう赤色惑星を周回している、居住可能かもしれない惑星の発見が爆発的に増えた。というか、最近の研究によると、赤色惑星の恒星系の可住域には惑星が600億ぐらいあるかもしれない。その中でRoss 128bが話題になるのは、地球から近いからだ。

もっと近い地球サイズの惑星として、4.25光年先のProxima Centauriをご存知の読者もおられるだろう。でも、その恒星系の太陽である赤色惑星は若くて高温なので、惑星は灼熱地獄だろう。人が住める場所ではない。

Ross 128bには、人間が住めるかもしれないと思わせる特徴がいくつかある。まず、自転の揺れが安定している。その‘太陽’は高齢なので、かなり沈静化しているだろう。コンピューターのシミュレーションでは、雲におおわれているので水が表面から蒸散しない。ということは大気もあって、生命をサポートできるだろう。

この惑星を発見した科学者たちが、それを最初に報じたNational Geographic誌で語っているところによると〔日本語訳〕、今後はもっともっとデータが必要である。目下チームは、16光年以下の範囲内に、そのほかのRoss 128b的惑星を探している、ということだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

National Geographicが500あまりの地図(古地図など)をGoogle Mapsに提供

Googleは、企業や団体が自分たちの地図データをGoogleのGoogle Mapsプロダクトと同社のクラウドインフラの上で公開し共有できる、という企画を立ち上げようとしている。そして今日(米国時間12/6)は、National Geographicがこの企画への参加を発表し、Google Mapsのブログの上でそのことに関する情報を提供している。このパートナーシップにより、NGの500あまりの基準地図や歴史的地図が、デジタル化されてGoogle Maps上で見られることになる。

これによってNational Geographicは、同社のアーカイブにより生気をもたらすために、対話やアノテーション(注釈)の方式を模索実現できることになる。また環境指数の歴史的変化などをコンピュータの上でアニメーションで表現できるから、教材としても適性を増す。とにかく、これまでは専門の歴史学徒だけが、ほこりから身を守るためにマスクをして閲覧していた、ほとんど古文書のような地図の山が、われわれ一般大衆にとっても可利用になるのだ。

NGは、そういった無料提供のほかに、商用利用のための有料ライセンスも考えている。同社のデジタル開発部長Frank Biasiによると、高精細のデジタル地図と印刷された地図は有料ライセンスでGoogleのパブリックデータイニシアチブから提供し、同社の非営利的取り組みを支えるための収益を得たい、としている。

地図に関わる技術や学問(cartography)は、すでに世の中に広く普及していると思われがちだが、歴史的リソースを対象とする‘比較地図学’は、まだ取り組む人の少ない、しかもおもしろい分野だ。しかもその成果がGoogle Mapsから広く公開されることにより、アマチュアの地図マニアも含む多くの人びとの発見が寄与貢献されることになる。入るチェックが多くなることは、決して悪いことではない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))