Linked Idealがナレッジベース構築プラットフォーム「Toposoid」をオープンソースとして公開

Linked Idealがナレッジベース構築プラットフォーム「Toposoid」をオープンソースとして公開

人工知能を活用したデータ分析を行うLinked Ideal(リンクトイデアル)は10月10日、ナレッジベース構築プラットフォーム「Toposoid」をオープンソースソフトウェア(OSS)として公開した(GitHub)。ナレッジベース(知識ベース)とは、人の知識を可視化して蓄積し、検索可能にしたデータベースのこと。

Toposoidには次の3つの特徴がある。

文章を入力するだけでナレッジベース構築が可能

普通に文章を入力するだけで、文章が解析され、ナレッジグラフ(知識グラフ)構造としてデータベースに蓄積される。ナレッジグラフデータは、グラフデータベース「Neo4J」で管理している。

文章入力でナレッジベースを探索し説明可能性のある結果が得られる

ナレッジベースと照合したい文章をそのまま入力すれば、解釈、照合が行われ、真偽判定結果を得ることができる。同時に、その判定が論理的に支持される理由の説明も示される。

オープンソースを活用したプラットフォームで推論エンジンを拡張

OSSなので、開発者による拡張が可能。推論エンジンのプログラムは、開発者が使い慣れている言語で拡張や差し替えが自由に行える。

アメリカの市場調査会社IDCの2020年5月の調査では、2020年のデジタルデータ総量はおよそ59ZB(
ゼタバイト。59兆GB)に相当し、2000年から比べると1万倍に増えたとのこと。Linked Idealは、「ヒトは文章という情報に限ってもその膨大な情報の理解をコンピューターにサポートしてもらわざるを得ない時代に入った」と話す。そこで、文章を加工せずそのまま入力して知識の蓄積が行え、また文章で探索が行えて、説明可能性のある結果が得られるToposoidのようなツールがますます重要になるとしている。

今後は、OSSで提供される機能に加え、商用ライセンスの形でさらに高度な推論機能を備えたバージョンをリリースする予定だとLinked Idealは話している。さらに大規模なデータ処理機能、高負荷の耐用性および高可用性を持たせるために、クラウドから利用できるサービスを構築中。「社会課題に対してより安定したサービスを提供できるよう進化してまいります」とのことだ。