毎秒1400万回のライト(write)を行うNoSQLデータベースFoundationDB、ACIDの条件も満たす

データベースはテクノロジ産業の背骨だ。地味で目立たない存在だが、とても重要で、壊れたり改ざんされたりすると、たいへんなことになる。だから、データベースに関わる者は用心深い。これまで長年、企業目的で安心して使えるのはビッグスリー(Oracle、IBMのDB2、そしてたぶんSQL Server)だけ、とされていた。その後MySQLやPostgreSQLなどのオープンソース製品が、十分使えると認められた。そして最近の5年間で、データベースの界隈はおもしろくなってきた。

まず、歴史を回顧しよう。世紀のかわり目ごろにかけて、フォーマルに構造化・正規化され、SQLのさまざまな変種によってクェリされる関係データベースは、開発を助けるよりもむしろ妨害する、と見なす人びとがますます多くなった。その後の10年間で、さまざまな新しいデータベースが咲き乱れ、とりわけ、Webサイズの大きなデータ保存能力を必要とするGoogleは、BigTableMegastore、Spannerなどの分散データベース・ソリューションを次々と作り出した。

さらにその間Apacheは、CassandraHBase、そしてCouchDBを作り、ClustrixはMySQLをリプレースするプラグアンドプレイでスケーラブルなソリューション(NewSQL)を生み出し、Redisは多くのRails(などの)アプリケーションが必ず使う成分になった。そしてとりわけMongoDBは、批判の声も大きい中で、スタートアップたちのあいだでたいへんな人気者になった。とくに批判されたのは、ライトロック(write lock)をかけるためにデータベース全体にまたがる複数のライトの並行処理ができないことだったが、ありがたいことにその制約は近くかなり解消されるらしい。なお、ぼく自身はデベロッパとしてMongoDBを扱ったことがあるが、MongoDBのファンではない。

しかしこれらの、いわゆる“NoSQLデータベース”と呼ばれるデータベースの新しい波は、興味をそそることは確かだけれど、本当に真剣に取り上げているのは、一部の最先端のスタートアップや、ほんのひとにぎりの夢想家だけだ。データベースはきわめてミッションクリティカルな計算機資源だから、その安定性と安全性にすこしでも懸念があってはならない。データベースがデータとトランザクションの完全性を保証せず、いわゆるACIDなトランザクション“をサポートしないのなら、そのようなデータベースには、企業などで毎日実用システムを扱っているデータベース技術者は関心を持たない:

[ツイート訳: ACIDの保証は要らなくても、AとDを提供できないストレージエンジンは、最初から検討に値しないわね。]
[ツイート訳: ベンチマークしているときに糞して自分のデータを壊すストレージエンジンもあるわ。なんでベンチマークで壊れるのよ。]

MongoDBはACIDに対応していない。Cassandraもだ。Riakも、Redisも、等々々々。NoSQLデータベースは本質的にACID準拠でありえない、という説もあった。でもそれ嘘だ。GoogleのMegastoreは基本的にACIDであり、同社のSpannerはさらに良い。しかしMegastoreはGoogleの上でしか使えないから、あの独特のクセのあるApp Engineプラットホームで自分の全アプリケーションを構築する気でもないかぎり、採用は難しいだろう。

というわけで、2年前のTechCrunch Disruptのブースで”NoSQL, YesACID”(NoSQLだけどACID対応)というスローガンを掲げたFoundationDBという企業を見つけたときは、とても気になった。同社はACID完全対応1のキー-ヴァリュー(key-value)データベースを作って、その上に標準SQLのレイヤ(層)をかぶせる、という離れ業をやっていた。その同社が今週初め(米国時間12/10)に、FoundationDB 3.0のリリースを発表した。それはなんと、前のバージョンの25倍速いそうで、それは同社の協同ファウンダでCOOのNick Lavezzoの言葉では、データベースエンジンの“心臓と肺の移植手術を行った”からだそうだ。この新しいエンジンにより、毎秒1440万回のライト(write)が可能になった。

それは技術的にもすごいもので、同社のブログ記事によると、単純に毎秒1400万のライトではなく、“パブリッククラウドにある完全に順序化され完全なトランザクションをサポートしているデータベースで、100%マルチキーのクロスノードトランザクション(複数のノードにまたがるトランザクション)を行う場合の、毎秒1400万回のライトだ。別の言い方をすると、FoundationDBは利用料金1ペニーあたり、データベースのライトを360万回行う”、という。

企業のデータベースを何らかの形で担当している技術者は、この話を聞いて、関心を持たずにはいられないだろう。しかもこの速さなら、来たるべき物のインターネット(Internet of Things, IoT)の時代のレスポンス要請を無難にこなすだろう。その時代には、インターネットに接続された何十億ものデバイスが、大量のデータを24時間365日休みなく捉え続けるのだ。

しかもこれは、多くの競合他社たちの改良努力を刺激する。またそれによって非常に多くのユーザ企業が、OracleやDB2を使っている青銅器時代からそろそろ卒業すべきか、と思い始める。そして、ゆっくりと、すこしずつ、そして大胆に、新しい時代へと移行していく。その新しい時代には、デベロッパはシンプルなキー-ヴァリューのセマンティクスで楽(らく)ができ、ITは高速化された古典的なSQLでクェリでき、完全にACID化された分散トランザクションを同時一斉に行える。長期的には企業も人間も、今より良い生き方ができるはずだ。それまでの過渡期には、データベースの能力拡大、限界の克服に挑み続ける多くの無名のデータベース技術者たちの、努力の積み重ねがある。われわれには見えないところで彼らは日々、世界と社会に大きな貢献を提供している。


1ACIDの中のC、すなわち”consistency”(一貫性、整合性、無矛盾性) の説明がここにはない。たしかに無矛盾性は、それに比べると中世のピンの頭の上に乗れる天使の数に関する議論すらノックノック・ジョークの一種と思えてしまうぐらいの難解な話題だ。でも技術用語としてのそれは、結果的にそうであるという無矛盾性ではなくて、システムの動的構造が最初から明示的に、矛盾を許容しない、生成しない、という意味だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


ビッグデータ処理のモバイル化を志向するCouchbaseが新たに$60Mを調達

分散コンピューティングの需要やモバイルデバイスの増殖に伴い、コンピューティングのインフラとなるツールの革新の歩みが加速している。そして新しいタイプのデータ管理やデータ処理技術を専門とするスタートアップたちが大きな資金を調達して、次世代のコンピューティングを推進しようとしている。

最近、新たな投資家WestSummitやAccel Growth Fundから6000万ドルを調達した新進のデータベース企業Couchbaseも、その巨額な資金により、国際展開と継続的な研究開発を、さらに加速するつもりだ。

カリフォルニア州Mountain Viewの同社は、MongoDBなどとともに、企業や組織の業務データ(operational data, オペレーショナルデータ)の管理を扱う、資金状態の良好なスタートアップの一つだ。

これまで累積で10億ドルあまりを調達しているClouderaなど、Hadoopベースのベンダと違ってCouchbaseとMongoDBは、データベースのデータ処理よりもむしろ、データの管理とリカバリに力点を置く。同社のCEO Bob Wiederholdは、そう語っている。

Wiederholdは曰く、“ユーザのところでは大量のアプリケーションが同時に動いていて、大量のデータベース操作をたえず行っている。今日のデータベースは、そのような苛酷な状況を堅牢にサポートしなければならない”。古いデータベース技術ではデータが中央一点型で存在し、Couchbaseのような分散データベースと違って、需要増に応じて機敏なスケールアップができない、と彼は語る。

WestSummitとAccel Growthから得た新たな資金は、ビッグデータ市場のなお一層の開拓に充てられる。その市場のグローバルな現在の規模は、アナリストグループIDCによれば、160億ドルあまりと推計されている。

さらに同社は、5月のローンチしたモバイル技術の展開にも力を入れていく。

Couchbaseが今市場に売り込もうとしているモバイルデータベースは、モバイルデバイス上のアプリケーションが、インターネットに接続していないときでも稼働できる状態を作り出す。

Wiederholdはさらに言う: “今モバイルアプリを使おうとすると、インターネット接続がなかったり、接続状態が悪かったりしてフラストレーションにおちいることがある。ある程度キャッシュが使われてはいるが、アプリ本体の機能は利用できない。しかし、必要なデータをモバイルデバイス上に保存できたら、非常に速いレスポンスタイムを享受できるし、インターネット接続が得られる状態になったらデータをクラウドにシンクできる”。

Couchbaseのモバイルプロダクトはまさに、そのような機能性を提供する。“モバイルへの移行は巨大なトレンドであり、そのためにまず最初に作られるのがモバイルのアプリケーションだ。しかし、今よりももっとグレートなモバイルアプリケーションを作れて、利用できるためには、モバイル対応のデータベースこそが、その鍵となる技術なのだ”、とWiederholdは自負を語る。

モバイルと並んでCouchbaseのCEOの目に映じている大きな機会が、国際展開の拡大だ。中国と合衆国を股にかけたファンドWestSummitを加えたのも、そのねらいからだ。WestSummitの協同ファウンダでマネージングパートナーのRaymond Yangが、Couchbaseの取締役会に加わる。

Couchbaseには、二つの別々のデータベース企業CouchOneとMembaseというルーツがあり、両社が2011年に合併してCouchbaseになった。

同社はこれまでに、Accel Partners、Mayfield Fund、North Bridge Venture Partners、Ignition Partners、Adams Street Partnersなどから合計1億ドルあまりを調達している。

写真はFlickrユーザElif Ayiterより

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


複数のNoSQLデータベースの使い分けを単一のREST APIでできる中間サービスOrchestrate

今は、アプリケーションのデータベースは一つあれば十分という時代ではない。今日では多くのサービスがさまざまなデータベース…とりわけNoSQLデータベース…を駆使して彼らのアプリケーションのいろんな側面を構成している。そうなると、複雑性とエラー箇所と費用が増える。またそれと同時にデベロッパはAmazon Web Services(AWS)的なやり方に慣れ、毎秒1000クェリから10000へスケールしても、かつてのローカルでオンプレミスのデータベースのように簡単に処理能力の限界にぶつかることもない。

昨年300万ドルのシード資金を獲得して今日(米国時間2/4)ベータを脱したOrchestrateは、一つのアプリケーションが複数のデータベースを使う場合の複雑性を、過去のものにしようとする。このサービスを利用するとデベロッパは、どんなデータ処理でも単一のREST APIの呼び出しで済ませられるようになる。そのAPI呼び出しでデータを受け取ったOrchetrateは、MongoDBやCouchDBなどもっとも適切なNoSQLデータベースを使用するが、デベロッパはそれらにOrchestrateの単一のAPIを介してアクセスすることになる。

同社の協同ファウンダでCEOのAntony Falcoによると、今はOrchestrateのインフラストラクチャの多くがAWSの上にあるが、今後は複数のクラウドを使うとともに、ヨーロッパやアジアのデータセンターもサポートしていきたい、という。そうなればたとえば、合衆国東部ではデータをAmazon上でホストし、ヨーロッパではSoftlayerを利用、しかし必要に応じて異なるクラウド間でデータをリプリケートすることも可能、という形になる。セキュリティ要件の厳しいユーザに、同社のサービスをオンプレミスで使わせることも、目下検討中だ。

今日正式ローンチしたものの、まだまだ付け加えるべき機能はたくさんある、とFalcoは言う。たとえば、古典的なSQLデータベースや、地理的空間的データのサポートだ。ただし地理的空間的データ(geo-spatial data)という言葉の意味がユーザによっていろいろ違うので、顧客が求めているものを正確に知ることが第一歩となる。

Falcoは、成功を収めたRiak NoSQLデータベースを抱えるBashoの協同ファウンダで、COOだった。Orchestrateは、今社員が12名だ。その多くはオレゴン州ポートランドの本社にいるが、リモートの社員も少なくない。

Orchestrateは、料金体系もシンプルを指向している。月間のクェリ操作が100万未満なら無料、1000万までが39ドル、そこから100万増えるたびに2ドルが追加請求される。ストレージに関しては課金しない。無料も含めてどの利用形態でも、モニタリングとサポートと利用状況報告と毎日のバックアップがサービスされる(バックアップ先はユーザが指定する…たとえばS3とか)。バックアップがこのようにユーザサイドにあり、データはすべてJSONオブジェクトとして保存されるから、いわゆるベンダロックインという問題はOrchestrateに関しては生じない。

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SkySQLがオープンソースの関係データベースMariaDBのサポート強化で$20Mを調達, AWSユーザにもサービスを提供

SkySQLが、同社のMariaDBのサポートを強化するために2000万ドルを調達した。この、急成長しているオープンソースの関係データベースを、最近はWikipediaも採用した。今回の投資ラウンドはIntel Capitalが仕切り、California Technology VenturesやFinnish Industry Investment、Open Ocean Capital、Spintop Private Partnersなども参加した。

これまでMariaDBは主に技術者コミュニティのプロジェクトだったが、今年はWikipediaがその基盤的SQL技術として採用し、またFedoraやOpenSuseのようなメジャーなLinuxディストリビューションも基本パッケージの一環として採用した、とSkySQLのCEO Patrik Sallnerは述べる。今回の投資ラウンドはSkySQLのMariaDB開発努力が認められた証でもあり、また、主要なMySQL代替製品の位置を獲得したことをも、示している。

新たな資金はオープンソースプロジェクトMariaDBの開発継続と、サポートの充実、そしてMariaDBデータベースサーバをスケールするための商用製品の開発に充てられる。たとえばSkySQLはそのサポート業務の一環として企業によるMySQLからMariaDBへの移行を支援し、バグフィックスなどのサポートサービスを提供している。また今後は、NoSQLデータベースとの統合も強化していく。MySQLは、そのパフォーマンスの良さとトランザクション機能により、スタンダードにのし上がった。NoSQLはそのスケールアウト機能(分散化展開)により、ユーザを増やしている。この二つのデータベース技術の組み合わせは”NewSQL”と呼ばれるトレンドになっており、SkySQLはそれを自己の商機としてねらっている。

MySQLは、スケーラビリティが弱点とされ、Amazon Web Servicesのようなクラウドサービスには向かないと言われていた。最近のデータベースは、複数のサーバに共有される形での開発と展開が必要とされる。FacebookやGoogleなどはそのためのスキルを持っているが、多くの中小企業は持ち合わせていない。しかしそのようなスケーリングの能力がMariaDBには最初からあり、またそのサポートをSkySQLが提供する。

そこで昨年の9月にSkySQLは、Amazon Web Services上のデータベースをスケールするサービスを立ち上げた。対象はデータベース管理者だが、企業のデータベース環境をクラウド環境へ展開するための技術的スキルのない、エンドユーザを主にねらっている。このサービスはIT管理者に管理コンソールを提供して、インスタンスの管理、ネットワーク上の個々のノードの隔離と再構成、バックアップ、リストアなどを行わせる。このような高度な管理業務は、よほど強力なデータベース管理技術のある企業でないと、自前でやるのは無理である。

同社のデータベース技術はマスマーケットで受け入れられるにふさわしい、歴史的背景を担っている(MySQLスピンオフ)。4月に同社はMySQL ABチームのオリジナルメンバーを抱えるMonty Programと合併し、MariaDBを今後強力に支えていくためのスタッフを得た。

しかし今、データベース業界は多様化と競争が激化している。そしてデベロッパたちは、NoSQLのシンプルさと展開の容易さを好むようになっている。しかしデベロッパが欲するものは、アプリケーション開発のできるかぎりの短期化だ。アプリケーション開発がますます手工芸でなくなりつつある今は、開発の迅速性がより一層求められるようになっているのだ。

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NoSQL DBのトップMongoDBが$150Mを調達…今やIBM御用達, Salesforceも投資に加わる

MongoDBがT. Rowe Price Associatesから1億5000万ドルを調達し、この投資ラウンドには新たにAltimeter CapitalとSalesforce.comが参加した。既存の投資家であるIntel Capital、NEA、Red Hat、そしてSequoia Capitalも、参加している。MongoDBは2007年の創業以来今日までで、累計2億3100万ドルを調達した。

競争がますます激しくなっているNoSQLのベンダたちの中で、知名度がトップの企業がMongoDBだ。そのほか、データベース業界全体としては、SQLの伝統的大手や、新技術であるインメモリデータベース、新方式のDaaS(database-as-a-service)サービスなどとも、同社は競合関係にある。MongoDBなどのNoSQLデータベースは、安価な日用品的なサーバから成る分散インフラを使用し、モバイルやWebのアプリケーションを作っているデベロッパたちに人気がある。MongoDBは(表などでなく)ドキュメント(文書)を使用するデータベースだ。データはさまざまなデータ構造として定義され、そのコード形式はXMLやJSON(JavaScript Object Notation)などと互換性がある。MongoDBがデベロッパに人気がある大きな理由の一つが、JSONなどとの互換性だ。彼らは自分の既存のスキルで、MongoDBを使うアプリケーションやサービスを開発できる。

MongoDBの人気は、そのグローバルなコミュニティが証明している。これまでの累計ダウンロード数は500万に達する。またその需要は、下図のように、求人数の推移にも現れている。MongoDB技術者の求人は、Cassandra、Redis、CoucDBなどを抜いてトップであり、検索数はHTML5に次いで二番目に多い。

新たな資金はMongoDB本体のサポートと、新たな管理サービスの展開に充てられる。後者には、データベースをスケールし管理していくための一連のツールやサービスが含まれる。これまでMongoDBは、そのスケーラビリティが批判されていた。またMongoDBのサービスは、オーケストレーション方面が弱い、とも言われていた。

管理サービスへの注力は、IBMとのパートナーシップを反映している。今月の初めにこの巨大テクノロジ企業は、同社が使うNoSQLデータベースとしてMongoDBを選んだのだ。

MongoDBの顧客の中には、Craigslist、MetLife、Salesforceなどがいる。本社はパロアルトにあり、支社はニューヨークとダブリンとシンガポールにある。そのほか、アトランタ、バルセロナ、ロンドン、シドニー、ワシントンDCにもオフィスがある。

新たな投資者の中にSalesforceがいることは、注目に値する。最近のSalesforceはマーケティングクラウドとモバイルアプリに力を入れようとしている。そこがMongoDBに投資したということは、同社がNoSQLを、これからのポストPC~モバイル時代の主要技術の一つと認めていることを表している。

MongoDBの現在の社員数は、世界全体で320名あまりだ。

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NoSQLデータベースのCouchbaseが$25Mを調達してグローバル展開へ, 一番人気MongoDBとの差別化を強調

NoSQLデータベースのCouchbaseが2500万ドルを調達して、新しいエンタプライズ機能を構築するとともに、インド、中国、南アメリカなどに事業を拡張していく。このシリーズDのラウンドを仕切ったのはAdams Street Partners、これに既存の投資化Accel Partners、Mayfield Fund、North Bridge Venture Partners、およびIgnition Partnersが参加した。これで同社の資金総額は5600万ドルになる。

Couchbaseは独立のオープンソースプロジェクトだが、ApacheのApache CouchDBと、同じくオープンソースプロジェクトのmemcachedがその背景にある。

そのほかのNoSQL企業と同様にCouchbaseも、企業の評価がより戦略的になるに伴い、採用事例が増えている。最近ではますます、Couchbaseをミッションクリティカルなアプリケーション用、と考えるところが多い。

データベースを複数のデータセンターに分散している企業も珍しくないが、Couchbaseの最新リリースには、それら複数のデータセンターを横断してレプリケーション(複製)行う機能が加わった。また、新たなセキュリティ機能も加えた。

CouchbaseのCEO Bob Wiederholdによると、同社を他社と差別化するものは最小のレイテンシと最大のスループットだという。彼によるとキャッシングの層とデータベースの層が別々になっているところが多い中でCouchbaseは、この二つの層を一つにまとめた。そのためにCouchbaseにはMemcachedが組み込まれており、またストレージのためのディスクも高効率なものを使用している。

同社のこのような技術では、競合相手のMongoDBによくあるロッキングが起きない。もちろんデータベースがロックしたらパフォーマンスは大きく落ちる。…Wiederholdはそう主張する。

Wiederholdによると、CassandraやMongoDBのような競合製品との大きな違いは、そのピアツーピアネットワークのスケーラビリティが優れており、セットアップが自動化されていることだ。

Webアプリケーションやモバイルアプリの要求が、今変わりつつある。今では数百万ものユーザが同時にスリータイヤアプリケーションを使用する。アプリケーションはそういう、Web的スケールで稼働しなければならない。しかもそれらはデータが主役で、高速なスケールアップが必要とされる。

Couchbaseの技術は堅固なワールドクラスのテクノロジだが、最近IBMの認定製品にもなったMongoDBに比べると、まだ知名度が低い。しかしWiederholdは、人気競争には関心がない、ユーザのスケーラビリティをしっかり確保することが何よりも重要、と言う。

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長年の混乱に終止符, MongoDBのオーナー企業10genが社名をMongoDBに変更

NoSQLデータベースMongoDBの開発とサポートを行っている10genが、社名を製品名と同じMongoDBに変えた。同社によると、その目的は、オープンソースのデータベースプロジェクトと、それを支える会社とを、一体とするためである。新社名は、ただちに有効となる。

MongoDBは知名度の高いドキュメントベースのデータベースで、2007年に10genの傘下でローンチした。10genそのものは、オープンソースのクラウドのためのプラットホーム、という構想でスタートした企業だ。しかしその後同社はMongoDBをメインのプロダクトにすることに決め、実質的にデータベース企業になった。今回の社名変更に関して会長で協同ファウンダのDwight Merrimanは、社名と主製品名の統一がその目的、と語った。

MongoDBプロジェクトとそのコミュニティWebサイトmongodb.orgは、社名の変更の影響を受けない。10genのWebサイトは10gen.comからmongodb.comに変わった。

それは、もちろん良いことだ。10genという名前は、これまでひたすら、混乱を招いていた。改名は、MongoDBにとってというより、会社にもたらす今後のブランド効果が大きいだろう。

なおこのところ、企業経営がますますデータドリブン(data driven, データ駆動型)になるに伴い、NoSQL運動が飛躍的に成長している。関係データベースの支配は今も続いているが、それはクライアント/サーバの時代に設計されたものであり、数テラバイトものデータを処理するには適していない。膨大な量のデータ処理は、いまや例外ではなく企業ITの定番になりつつある。

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企業がNoSQLデータベースを導入するためのプラットホームDataStaxが$45Mを調達, 狙いはApache Cassandraの育成

ハイパフォーマンスでスケーラブルなNoSQLデータベースのプラットホームを提供しているDataStax が、Scale Venture Partnersが率いるシリーズDのラウンドにより4500万ドルを調達した。Draper Fisher JurvetsonとNext World Capitalのほか、以前からの投資家たちもこのラウンドに参加した。

DataStaxはこの資金を、同社のデータベースディストリビューション(配布系)の基盤でもあるオープンソースのNoSQLデータベース実装Apache Cassandraの、さらなるグローバルな構築と、それへの投資に充てていく。今回の投資は同社のIPOを示唆するものでもあるが、CEOのBilly Bosworthによれば、どうなるかは市場の方向性次第だ、という。“IPOは弊社の既定路線だが、それは外部要因に依存するところも大きい。しかし内部的には、すでにその準備を開始している”。

今回の資金調達を機にDataStaxは、同社のデータベースソフトウェアのエンタプライズ向けとコミュニティエディションをバージョン3.1へアップデートし、データロード能力の強化と検索の高速化、およびユーザザビリティの改善を約束する。

2010年に創業されたDataStaxは、今ではApache Cassandraの主席コミッターで、その製品はパフォーマンスの高さとスケーラビリティで定評がある。しかしCassandraは比較的新しいため、それを独力で使えるところは少ない。しかし需要は増えているので、DataStaxはCassandraに大きな投資をしてコミュニティをより大きくし、プラットホームの用途も拡大したいと考えている。今回の投資ラウンドでもDataStaxはCassandraへの投資を続けて、ミートアップの開催数を増やすなどの取り組みを行う。とくに重視するのが、今後の拡張先と考えているアジアとラテンアメリカだ。

この投資のタイミングは、多くの企業が、関係データベースから今のデベロッパたちに人気のあるデータ集約的なNoSQL環境への移行を始めている時期と合致する。NoSQLデータベースは、関係データベースが一台の専用サーバの上で動いたのに対し、コンピューティングの多くがマルチテナントのクラウド上で行われる新しい時代に向いている。その市場はオープン性が高くて、IBMも、もっとも人気の高いNoSQLデータベース技術と思われる10GenMongoDBへと標準化している。〔関連記事。〕

一方、データベース市場の新しいアイデンティティの模索は続いている。NoSQLはスタートアップたちの寵児だが、まだ多くの企業は長年使い慣れた関係データベース上のトランザクションシステムを簡単には捨てきれない。でも、そういう従来的な企業も近頃はデータの生成量が多くなっているため、今後はDataStaxのお客さんが増える一方だ。またこの市場変動は、ハイブリッド型のデータベースにも機会を与えつつある。たとえばNoSQLのプロバイダであるFoundationDBは先週、NewSQL系のAkibanを買収して、NoSQLのスケーラブルなパフォーマンスに関係データベースのトランザクション指向の強みを妻合(めあ)わせようとしている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))