Nuraが小型・低価格のワイヤレスイヤフォン「NuraBuds」を月額約550円のレンタルで提供

Bluetoothの不具合やマイクの性能に疑問があることはさておき、私はNuraのワイヤレスイヤフォン「NuraTrue」を非常に気に入っている。もちろん、私は小規模な企業が大手企業と競い合い、その過程でユニークなものを提供することを常に支持する。Nuraの場合、それはリスニング体験を劇的に向上させるカスタムサウンドプロファイル機能だ。

同社はまた「Hardware-as-a-Service(サービスとしてのハードウェア)」モデルを提唱している。これは我々が何度も取り上げてきたコンセプトだ。しかし、未だ多くの人々の心を掴むまでには至っていない。ユーザーは前払いでいくらかの金額を支払い、あとは毎月定額料金を支払って実質的には製品をレンタルする。同社はこれを「NuraBuds」という新製品にも拡大している。

この完全ワイヤレスヘッドフォンを、NuraTrueと混同してはいけない(とはいえ、正直なところ、NuraBudsという名前の方が優れている)。この2つのデバイスは非常によく似ているが、NuraBudsはコストダウンの名目でいくつかの機能を省略した廉価版(および小型版)だ。そういう意味では、Google(グーグル)のPixel Buds Aと似ていなくもない。

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サイズが小さくなった分(本体の大部分を占める丸型の装飾デザインも小さくなっている)、バッテリー容量も減っており、NuraTrueで6時間だった連続再生時間は、NuraBudsでは4時間に短くなっている(ケースを併用すると10時間)。この違いがユーザーにとってどれほど大きいかは、実際にイヤフォンの使い方によるだろう。もう1つの大きな違いは、同社の特徴でもある聴覚測定がNuraBudsではできないことだ。

代わりに、ユーザーはアプリを使って、最適化されたプロファイリングデータを、別のモデルからインポートしなければならない。つまり、すでに他のNura製のイヤフォンを所有(またはレンタル)していてそのプロファイルを保存していない限り、Nuraの最大の特徴的な機能が失われることになるのだ。

以上のような点を受け入れることができるなら「Nuranow」プログラムによるNuraBudsの月額使用料は5ドル(約550円)と前払いの「ワンタイム・セットアップ」料金として19ドル(約2080円)が必要だ。オーバーイヤー型ヘッドフォンの「Nuraphone」も、このプログラムを通じて月額10ドル(約1100円)と前払い料金49ドル(約5370円)で利用できる。左右連結型イヤフォンの「NuraLoop」は、月額8ドル(約880円)プラス前払い料金29ドル(約3180円)となっている。

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カテゴリー:ハードウェア
タグ:Nuraイヤフォン

画像クレジット:Nura

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(文:Brian Heater、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

【レビュー】Nuraがパーソナライズを実現する革新的なサウンド技術をついにワイヤレスイヤフォンに搭載

この記事を書いている筆者の机には、最近レビューしたイヤフォンが置いてあり、その数は5つを下らない。何と、そのすべてがかなり良くできている。もちろん、程度の差はある。だから製品レビューをしたわけだ。しかし、消費者向けエレクトロニクス製品のカテゴリーは成熟しているように思えた。それらの製品はどこにでもあるものになった。一夜にしてそうなったと言ってもいいくらいだ。

ほとんどすべてのハードウェアメーカーがこのカテゴリーに参入してきた。何度か繰り返しそうしているメーカーもある。200ドル(約2万1900円)以上出せば本当にすばらしいイヤフォンが買えるし、100ドル(約1万1000円)未満でもそこそこのものが手に入る。もちろん、この価格帯の品質はさまざまだ。しかし、機能はどうだろうか。目立ったものもいくつかあるが、全体的に見ると、イヤフォンはスマートフォンと同様、どれも似たようなものになった。

画像クレジット:Brian Heater

差別化は確かに、先にNothingのEar (1)が発表された際の大きなテーマでもあった。差別化はまた、Nuraの創業以来、そのDNAの核心部分でもある。しかし、Nothingのような企業がイヤフォンを大きなエコシステムの主力製品と見ているのに対し、Nuraは、要するにヘッドフォン企業である。その背後にある理由はとてもシンプルだ。Nuraの活動はすべて、オーディオテクノロジーを中心に構築されている。筆者が大きくて不格好な回路基板の付いた試作品段階の原型のNuraphoneを試す機会を得る前から、これは真実である。

2021年7月末に発表された200ドル(約2万2000円)のNuraTrueイヤフォンによって、この会社がヘッドフォン市場に参入するのは、オーバーイヤー型のNuraphoneと連結型のNuraloopに続いて3回目になる。「True(トゥルー)」というのは、本当にワイヤレスなデザインということのようだ。2020年のNuraloopという名前の由来となった、首の後ろで連結するデザインはやめた。

Apple(アップル)が最初のAirPodsをリリースして(Nuraが創業された年)から4年後に、199ドル(約2万1800円)という価格で有線タイプのイヤフォンを売り出すという決定は奇妙に思えた。技術上・実用上の考慮事項がいくつかあったのだ。Nuraはそれを磁石式のコネクターで最大限に活用し、有線タイプのヘッドフォン / モニター(筆者がまだ月に2、3度飛行機を利用していたときに重宝した)で倍増させた。

画像クレジット:Brian Heater

完全ワイヤレスの採用について、筆者がNuraの共同創業者、Dragan Petrovic(ドラガン・ペトロビック)氏に質問すると、氏は次のように答えた。

私たちは、優れたユーザーエクスペリエンスと(最も大切なこととして)優れた音質を確保できしだい、完全ワイヤレスの製品をリリースしたいと思っていました。完全ワイヤレスのイヤフォンが登場して約5年になりますが、最近になってようやく、音楽を堪能できるレベルにまで基本的な技術が成熟しました。こうした向上は、ワイヤレスチッププロバイダーによって可能になりました。そのようなわけで、2021年登場した完全ワイヤレス製品の多くは、以前入手できたものと比べるとかなり良くなっています。NuraTrueの場合、チップメーカーが長い時間をかけて成熟させたワイヤレステクノロジーを採用し、Nuraの(またはリスナーの)パーソナライズされたサウンドを加えて、最良の音質を最も便利なフォームファクターで実現しました。

誰もがこのカテゴリーで得たものを提供してきたことは事実だが、Nuraは、既成のコンポーネントをいくつかただまとめただけで参入したわけではなかった。Nuraが提供するリスニングエクスペリエンスはよりユニークだ。それは、音を装着者の耳に投射し、帰ってくるかすかな音を再び読み取るという、基板に実装されたテクノロジーのおかげである。

Nuraによるとこうである。

帰ってくる音波の中にある、耳に入った音がどの程度聞こえたかという情報がコード化されます。Nuraphoneでは、極めて感度の良いマイクを使って、返ってくるこの音波を検出し、Nuraphoneに内蔵の自己学習エンジンを使って、ユーザーのプロファイルを作成します。ボタンやつまみはありません。すべて自動で、約60秒で処理されます。ちょっとしたマジックです。

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3つのデバイスの体験はどれも同じであり、そのことは2、3度書いている。基本的に、返ってきた読み取り内容に基づいてカスタムメイドの音の指紋を作成し、それに応じて設定を調整する。初めて試してみると、少し不思議な感じがする。特に、デフォルト設定とカスタム設定を切り替えるとそうである。

最初のNuraphoneはすぐに、筆者が最も推奨するヘッドフォンの1つになった。この若いハードウェアスタートアップにとって確かな業績だ。しかし、筆者は最初のオーバーイヤー型ヘッドフォンの発売以来ずっと、この企業が完全ワイヤレスのフォームファクターで何を成し遂げることができるか見るときを待っていた。大方の意見では、NuraTrueのイヤフォンは成功だと言えるだろう。

優れたサウンドは大部分がそのままである。注目に値する成果だ。このヘッドフォンでは、同程度の値段の製品では聞き逃すことがあまりにも多い微妙な違いが聴ける。バランスの良くないヘッドフォンでは失われてしまう、捉えにくい細部が聴けるのだ。もちろん、聴く音楽の音源によっては、他の微妙な違いは失われる。Nuraはすばらしいことができるが、奇跡的というほどではない。

いうまでもなく、サイズが小さいと失われるものがある。Nuraphoneの大きな差別化要因は、イヤーカップのおかげで、皮膚で感じることができるほど強力な低音が加わることだ。この体験は、イヤフォンで提供される体験レベルを調整するよう設計された、アプリの没入スライダーである程度は実現できる。しかし、繰り返しになるが、オーバーイヤー型カップの音響効果に代わるものはない。

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しかし、である。この時点で、フォームファクターが異なれば妥協点も異なることを、我々はみな暗黙のうちに理解していると思う。そうでなければ、ヘッドフォンのスタイルは1つしかないだろう。NuraTrueは相当軽い。そのサイズを考えると、本当に驚いた。イヤフォン1個の重さは7.4グラムだ。それに、極めて心地良い。他のNura製品同様、NuraTrueは最初のテストを行う際、気密が保たれているかどうか検出する。Nuraの3つの製品の中で、NuraTrueはこの点で最も問題が少なかった。

イヤフォンが変わると頻繫に耳の痛みを経験する人もいるが、筆者は、事実上1日中装着していても問題はなかった。重さの配分と耳の中にねじ込む部分のデザインによって、イヤフォンの収まりがとても良い。イヤフォンがジムで落ちたり、少し走っているときに落ちたりするという問題はなかった。

アクティブノイズキャンセリング(ANC)はまずまずだ。業界をリードするほどではないが、確かにその役割を果たしている。しかし、没入機能と同様、この機能のオンとオフを切り替えるにはアプリを操作しなければならないのが少々難点だ。これらのことは、サウンドプロファイルの基本的な重要性と相まって、NuraTrueとアプリの結びつきが他のイヤフォンの場合よりずっと強いことを意味している。これは、違いを享受するための代償だと思う(更新情報:Nuraによれば、ANCは実はアプリ内のジェスチャーとして追加できる)。

バッテリーの持続時間は、イヤフォン本体で6時間、ケースと合わせると24時間だ。超高速の充電はできない。ケースの500ミリアンペア時のバッテリーをゼロからフル充電するには、約2.5時間かかる。充電を忘れなければ、あるいは2、3回続けて長時間のフライトに出かける予定でなければ、おそらくこれは問題ではないだろう。ケースの前面にバッテリーランプが4つあるのがいい感じだ。

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最大の不満点に自分でも少し驚いている。筆者が最近テストしたほとんどのヘッドフォンでは、Bluetoothの接続に何も問題はなかった。正直、それは過去のことだと思っていた。NuraTrueで使用しているのは、最新バージョンのBluetooth(5.2)ではなく、5.0である。これは、例えばAirPods Proの場合と同じバージョンだ(もちろんAppleには、電話、オペレーティングシステム、チップを自社で作っているというはっきりとした利点がある)。家の近くでの接続は良好だが、出歩いているときに接続が切れることがある。最近の他のイヤフォンでそのようなことはない。

世の終わりというわけではないにしても、覚えておく価値はある。確かに、Nuraが第2世代で対応を検討すべきことだ。内蔵マイクにも課題がある。電話に出ると音がひずむのだ。

これ以外には、正直あまり不満はない。NuraTrueは機能も形もよくできており、心地良い。この会社のサウンドプロファイリングテクノロジーは際立っているというに十分で、数ある類似のイヤフォンとは異なっている。筆者の個人的な必要からすれば、Nuraloopはもうほとんど不要になったのではないかとも思う。しかし、ペトロビック氏は、Nuraloopを維持していくと言っている。なぜなら、Nuraloopは「本当にワイヤレスな製品にはないもの、最も重要なものとして16時間以上のバッテリー持続時間やアナログのオーディオジャックに接続する機能を提供することで、製品ポートフォリオを補っている」からだ。

画像クレジット:Brian Heater

この2点で十分である。繰り返しになるが、何でもできるヘッドフォンがあるなら、さまざまなヘッドフォンがあっても意味がない。全体的に見ると、NuraTrueは大多数のユーザーにとって非常に大きな魅力があると思う。有線には有線の強みがあるが、現在ほとんどのユーザーにとってその魅力はかなり限定的だ。16時間持つ内蔵バッテリーはすばらしいが、大抵の場合、イヤフォン本体の6時間とケースを合わせた24時間で十分である。

しっかりしたハードウェアスタートアップが、差別化されたテクノロジーで大企業と戦い、消費者市場でいくらかの人気を集め続けているのを見るのは本当にすばらしい。最初期の頃、NuraはSamsung(サムスン)やAppleに買収されるのではないかと思っていたが、独自の道を進むことを選んだのはうれしいことだ。

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タグ:Nuraイヤフォンレビュー

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(文:Brian Heater、翻訳:Dragonfly)