Nuroがトヨタ・プリウスベースの自動運転車と自社製R2配達ロボで米大手薬局チェーンの処方薬を配達

ソフトバンク・ビジョン・ファンドやGreylock(グレイロック)などの投資企業から10億ドル(1070億円)以上を調達した自律型ロボットのスタートアップであるNuro(ニューロ)は米国時間5月28日、米国の大手薬局チェーンのCVS Pharmacy(CVSファーマシー)と提携して、処方薬の配達試験をヒューストンで実施すると発表した。この試験運用でNuroは、まずはトヨタ・プリウスをベースにした自動運転車を使い、あとで自社製R2配達ロボットに切り替えていくという。開始予定は6月となっている。

今回の提携によりNuroは、食料品を超えて医療へと範囲を拡大することになる。先月、同社はその自動配達車を使って、新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミック対応として建てられたカリフォルニアの仮設病院への食料品と医療用品を配達するなど、医療分野への足がかりを作っていた。

今回の試験運用は、テキサス州ベルエアーにあるCVS Pharmacyの1店舗を中心に行われ、3つの郵便番号の地域が配達の対象となる。利用者は、CVSのウェブサイトまたは薬局アプリで処方薬を注文すると、そこで自動配達のオプションが選べるようになる。このとき、処方薬以外の商品をついでに頼むことも可能だ。自動配達車が到着したときに、利用者は自分の身元証明を行うと品物が受け取れるようになる。CVSの利用者であれば配達料金は無料。

「処方薬の配達は、次第に需要が高まっています」と、CVS Health(CVSヘルス)店舗運営担当上級副社長Ryan Rumbarger(ライアン・ランバーガー)氏は、事前に用意されていた声明の中で述べている。「私どもの薬局へ足を運んでいただくことが難しい今の時期、お客様がいち早く必要なお薬を入手できる方法を増やしたいと考えています」。

Nuroは、すでにヒューストン地区での運用を開始している。Wlamart(ウォルマート)は、昨年12月にヒューストン市場でNuroの自動運転車を使った食品の自動配達を試験的に行う計画を発表した。この試験運用では、自動配達を望むヒューストンの一部の人たちを対象に、Walmartのオンラインストアで購入した商品をNuroの車両が配達する。これには、運転者やその他の人を乗せず、品物だけを運べるNuroの自社開発配達車両R2とプリウスが使われる。

Nuroはまた、2018年、自動運手化したプリウスと、R1として知られる初代の自社開発ロボットを使った試験を、スーパーマーケット大手チェーンのKroger(クロガー)とその傘下のスーパーマーケットFry’s(フライズ)との提携で進めている。R1は、アリゾナ州フェニックスの郊外スコッツデールで、安全のための運転者を乗せない無人配達サービスにも使われていた。2019年3月には、Krogerの配達サービスをヒューストンに移し、自動運転化したプリウスで開始している。

画像クレジット:Nuro

医療用品や食料を自動配達する、人と接触しないNuroのプログラムも続いている。昨年4月に始まったこのプログラムでは、NuroのR2ロボットを使って2つの施設で実施された。ひとつはサンマテオのイベントセンター、もうひとつはサクラメントのスリープ・トレイン・アリーナだ。これらは現在、新型コロナウイルス患者のための仮設病院になっている。Nuroは、毎週、双方の施設の50人以上の医療スタッフに食事と用具を配達している。

仮設病院でのプログラムがいつまで続くかは不透明だ。先週、この2つの仮設病院に入院していた患者は25人だった。スリープ・トレイン・アリーナは、カリフォルニア州機器管理局を通じて6月30日まで患者を受け入れる。この仮設病院は、今年末まで山火事の被災者のためのシェルターとして使われる可能性もある。

画像クレジット:Nuro

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(翻訳:金井哲夫)

Nuroの無人配達車がカリフォルニアでの公道試験許可を取得

自動運転配達のスタートアップNuro(ニューロ)は、カリフォルニアの公道での無人走行試験の許可を取得し、カリフォルニア州全土での事業化への道が拓かれた。

2019年にソフトバンク・ビジョン・ファンドから9億4000万ドル(約1020億円)の資金を調達したNuroは、サンタクララ郡とサンマテオ群の一部の公道で、低速電気配送車R2を2台走ることが許されたと、カリフォルニア州での自動運転車のテスト走行を監督する政府機関のカリフォルニア州車両管理局(DMV)が発表した。

無人運転の許可を得ると、制限速度時速35マイル(約56km/h)以下の公道を最大速度時速25マイル(約40km/h)で、晴れの日に限り走行できるようになるとDMVはいう。この許可はアサートン、イーストパロアルト、ロスアルトスヒルズ、ロスアルトス、メンローパーク、マウンテンビュー、パロアルト、サニーベイル、ウッドサイドの9つの街で有効となる。

「車に乗る公衆の安全を守ることがDMVの最優先事項であり、こうした許可は簡単に与えられるものではありません」とDMV局長Steve Gordon(スティーブ・ゴードン)氏は声明の中で述べている。「NuroはDMVの要件を満たしたことから、カリフォルニアの公道での無人運転配送車のテストが許可されました」

カリフォルニア州のGavin Newsom(ギャビン・ニューサム)知事が新型コロナウイルス(COVID-19)パンデミックを受けて自宅待機指示を出したことから、Nuroは無人車の走行試験を今すぐ始めることができない。試験が始められるようになれば、同社は積極的に公道試験の実施計画を推し進める予定だと、Nuroの最高総務責任者David Estrada(デビッド・エストラーダ)氏はブログ記事に書いている。「近隣の街や郡の住民のみなさんは、すぐにでもR2が路上を走る姿をご覧になるでしょう」と彼は述べている。

事業化への道

安全のために人間のドライバーを乗せるという条件で、自動運転車走行試験の許可を得ているZ企業は65社ある。しかしカリフォルニアの公道を無人で走行試験ができる許可を取得したのは、Wyamo(ウェイモ)と、新しく加わったNuroだけだ。

それを実際に行うのは、Nuroが先になりそうだ。かつてはGoogleの自動運転プロジェクトであり、その後に独立してAlphabet(アルファベット)傘下の企業となったWaymoは、最初にこの許可を得たのが2018年10月だった。ところが同社はカリフォルニアの公道での走行試験を一度も行っていない。なぜならWaymoは、アリゾナ州に重点を置いているからだ。そこではWaymo One(ウェイモ・ワン)と呼ばれるロボタクシーがすでに運用されており、より確実な事業化への道を進んでいる。

カリフォルニアは、自動運転車開発業者にとって事業化への道が見えにくい場所となっている。DMVは、州の法律に従い自動運転車の試験を規制している。乗客を運びたい場合、つまり配車サービスを運用したいと思えば、Autonomous Vehicle Passenger Service(自動運転車旅客サービス)の仮免許をカリフォルニア公益事業委員会(CPUC)から取得しなければならない。

CPUCは、人の輸送に自動運転車を使う許可を企業に与える。しかし、運賃を取ることはできず、必ず安全のためのドライバーを運転席に座らせなければならない決まりだ。

NuroのR2は、人を乗せるようには作られていない。荷物専用だ。荷物の配送料を請求できなかったとしても、地元の小売業者と協力して自動運転車による配送事業を立ち上げ、利益を得ることは可能だ。

Nuroはまず、マウンテンビューの一部の顧客への無料配送サービスから始める予定であり、これが地元ブランドや小売店と提携で公式な配送サービスにつながるとエストラーダ氏はいう。

同社はすでに、州全体をカバーする配送サービスに着目している。エストラーダ氏によると、カリフォルニア全土の住民にサービスを提供するため、Nuroは完全な商業展開許可を申請するとのことだ。

「無人R2配送車を公道で走らせることは、私たちにとって、さらに自動運転業界にとって重要な一歩になります。しかしこれは、未来のほんの小さな光に過ぎません」とエストラーダ氏。「私たちは、自動運転車の輸送パワーをずっと信じてきました。この新型コロナウイルス危機においては、その可能性はより意味深いものになると理解しています」。

NuroのR2ユニット

画像クレジット:Nuro

Nuroは、2016年6月に、Google出身のDave Ferguson(デイブ・ファーガソン)氏とJiajun Zhu(ジアジュン・ジュー)氏によって創設された。安全のための人間のドライバーを乗せる条件での走行試験許可は2017年に取得している。当初、同社はトヨタのプリウスを改造した車両で走行試験を、そしてアリゾナとテキサスでは食品配送の先行サービスを行っていた。

同社は2018年、荷物専用車両の第一歩となるR1に車両を切り替えた

R2と名付けられた第2世代の車両は、2020年2月に公開された。R2は、ミシガンを拠点とするRoush Enteprises(ラウシュ・エンタープライゼズ)との契約により米国内でデザインされ組み立てられているが光を用いたリモートセンシング技術であるライダー、レーダー、カメラを備え、周囲360度の視野を「ドライバー」に提供する。しかし、米国運輸省道路交通安全局(NHTSA)が求める安全基準をいくつか満たしていない。

規制当局と3年間交渉を重ねた結果、NuroはR2の無人運転車のNHTSAの基準に関する適用除外措置を引き出すことができた。これによりサイドミラー、フロントガラス、前進時にはオフになるリアビューカメラが装備されていなくても走行できることになったのだ。

この措置は、自動運転ユニットCruise(クルーズ)ためにGMが現在交渉しているものとは内容が異なる。クルーズは低速車ではないため、必要な適用除外項目はもっとずっと多い。

画像クレジット:Nuro

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(翻訳:金井哲夫)

Walmartが自動運転スタートアップNuroと自動配送実験をヒューストンで実施へ

Walmart(ウォルマート)は米国時間12月11日、新たな試験プログラムを発表した。食料品の自動宅配実験をヒューストンの店舗で来年から始めるという。ウォルマートは、無人で商品を顧客に配達する技術を持つロボティック企業であり自動運転車のメーカーのNuro(ニューロ)と提携している。このプログラムでは、Nuroの車両はウォルマートのネット通販で注文された食料品を、ヒューストンでのサービスを希望し選ばれた一部の顧客に届けることになっている。

この自動配送サービスでは、ニューロが特別に開発した荷物専用の配送車R2が使われる。トヨタ・プリウスをベースにした食料品専用の配送車と同じく、これにはドライバーも客も乗車できない。プログラムの目的は、食料品自動配送の実効性とこうしたサービスがウォルマートの顧客サービスをどれだけ改善できるかを確かめることにある。

Nuroはこれまで、自動運転スタックの開発と、地域の家庭に商品やサービスを届ける特注の無人車両にそのスタックを組み合わせることに力を入れてきた。その車両には2つの荷物室があり、食料品のバッグを最大で6つ積むことができる。ソフトバンク、Greylock Partners(グレイロック・パートナーズ)、Gaorong Capital(ガオロン・キャピタル)などのパートナーから10億ドル(約1080億円)を超える投資を受けている。3月には、ソフトバンクビジョンファンドから94000万ドル(約1020億円)の融資を受けたことを発表している。

同社は自動配送の研究で知られているが、自動運転トラックのスタートアップのIke(アイク)に自動運転技術のライセンス供与も行っている。Ikeは現在、Nuroのスタックのコピーを所有している。その企業価値は、最新のラウンドを元にすると数十億ドルに達する。Nuroも、Ikeの少数株を取得している。

Nuroにとっては、ウォルマートとの提携が初めてではない。2018年にはKroger(クロガー)と提携して(Krogerの食品と医薬品販売部門Fry’sも含まれる)自動運転版のプリウスと、カスタム生産のロボットR1の試験を進めている。R1は安全のためのドライバーを乗せずに自動運転ができる車両として、アリゾナ州フェニックス郊外の街スコッツデールで配送サービスを行っていた。2019年3月には、NuroはKrogerとの共同サービスをテキサス州ヒューストンに移し、自動運転版プリウスで運用を開始した。2020年、Nuroは第2世代のロボットR2を使い、Kroger、ドミノ、ウォルマートとの共同試験に臨む。

またウォルマートにとっても、Nuroが最初の自動運転パートナーというわけでもない。ウォルマートは今年の初めに、スタートアップのUdelv(ユーデルブ)と組んで食料品の自動配送実験をアリゾナ州実施した。さらに今年の夏には、アーカンソー州ベントンビルにあるウォルマート本社近くの大型倉庫から食料品を配達する実験を自動運転車のスタートアップであるGatik AI(ガーティックAI)と進めた。さらに、2018年には自動運転の企業のWaymo(ウェイモ)と、ウォルマートの食料品配送トラックを使ったパイロット事業を立ち上げている。食料品の自動配送実験は、フォードや宅配業者のPostmates(ポストメイツ)とも協業している。

「無類の規模を誇る私たちは、何百万もの家庭に食料品を宅配でき、この業界の未来へ向けたロードマップを描くことができます」と、ウォルマートのデジタル事業上級副社長Tom Ward(トム・ワード)氏は述べている。「その過程で私たちは、私たちの店舗からお客様のご自宅の玄関まで、自動運転技術を応用して食料品をお届けするための方法を、いくつも試してきました。この技術は、私たちの食料品集配サービスと、お客様の日常を少しだけ楽にするという私たちの理念の、ごく自然な延長線上にあるものと信じています」と同氏。

ウォルマートの食料品ネット通販事業は成長著しいが、外部の配送サービスとの提携に依存しているのが現状だ。今のところウォルマートは、Point Pickup(ポイント・ピックアップ)、Skipcart(スキップカート)、AxleHire(アクスルハイヤー)、Roadie(ローディー)、Postmates、DoorDash(ドアダッシュ)といった全米の配送業者と提携して配達業務を円滑に回している。Delv(デルブ)、Uber(ウーバー)、Lyft(リフト)との提携も試したが、今は解消している。2019年末には、ネットショップのウォルマート・グロサリーは、3100件近い集配場と1600件の店舗で食料品の配送サービスを行う予定だ。

ウォルマートの食料品ネット通販事業への投資は、売り上げの急増と、Amazon(アマゾン)やTarget(ターゲット)のShipt(シプト)、Instacart(インスタカート)などと価格的にも競合できる選択肢を顧客に提供するという利便性をもたらした。第3四半期には、ウォルマートの食料品事業はネット販売の売り上げを、35%増という期待を上回る41%増にまで拡大させた。これにより、収益増の記録更新が続き、米国で21四半期連続の売上増となった。

今四半期は、ウォルマートは1279億9000万ドル(約13兆9000億円)という収益により株価は1ドル16セント上昇した。しかし、ウォルマートの電子商取引事業は、新しい技術や企業買収のために資金が減り続けており、社内の緊張が高まっている。ウォルマートによると、ニューロとのパイロット事業は2020年に開始されるという。

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(翻訳:金井哲夫)

自動運転配達のNuroはソフトバンクからの巨額資金で今後どう展開する?

自動運転配達スタートアップNuroは、ソフトバンクが今年2月に10億ドル近くを出資して以来、アイデアであふれているようだ。最近明らかになった書類がそうしたことをうかがわせる。

最近の特許申請には、どうすれば自動運転車両R1に荷物を届けるために芝生を横切ったり階段を登ったりする小型のロボットを搭載できるか、といったことが詳細に書かれている。Nuroは配達サービスの名称として「Fido」を商標登録する動きをすでにとっている。

「名称については何かしら適切なものがあるはずだと考えた」とNuroの創業者Dave Ferguson氏はTechCrunchに対し語った。「フレンドリーで、お隣さん的で、あなたのところに荷物を届けるヘルパーであるという思いを具現化するものだ。文字通りロボットの犬を意識したものではなかったが(編集部注:Fidoは犬によくつけられる名前)、他社が手がけている足をもつプラットフォームは、玄関先までの最後の10フィート問題にとってかなり気になる存在になるかもしれない」。

Nuroの特許ではそれとは別に、R1が走行しながら搭載オートメートキッチンで準備し、熱々のピザや飲み物を配達する、というものが示されている。

「我々は、人々が考えつくあらゆるアプリケーションに対応できうるよう、R1のコンパートメントにフレキシビリティを持たせたつもりだ」とFerguson氏は語った。「コーヒーマシーンというのは実際、いいアイデアだ。地元のバリスタのところにいくと、そこにあるマシーンは驚くほど高価だ。ご近所全体でマシーンを使いながら償却していくという方が理にかなっている」。

オートメーションテクノロジーが成熟するにつれ、企業は問題を回避するより、いかにサービスを実際に客につなげられるかにフォーカスしている。また、荷物を運ぶことに関する法規の数は、客を運ぶのに伴うものより少ない。

そうした機会はeコマース・ロジスティック大企業であるAmazonやFedEx、自動運転配達を開発しているおびただしい数のスタートアップを含め、多くの企業を刺激してきた。今年のCESでは、Continentalが玄関先までのラストマイル配達用の犬型ロボットを披露した。一方でAmazonは、すでに家庭への配達に使用されている、Scottと呼ぶ歩道走行ロボットを発表した。

自動運転タクシーが規制や安全性に関する懸念、消費者の懐疑的な眼差しの迷路に迷い込んでいる一方で、自動運転と配達を大規模展開する最初の会社は売上をあげ始めることになりそうだ。

Nuroの起源

ソフトバンクの資金で、Nuroの創業者たちはさまざまなアイデアを試している。しかし初期においても、彼らにはそれなりの資金が注入されてきた。

NuroはFerguson氏と、もう1人の元GoogleエンジニアJiajun Zhu氏によって、Googleのかの有名なChauffeurボーナスプランから数百万ドルの支払いを受けたのち、2016年6月に設立された。Chauffeurボーナスは、Googleの自動運転車プロジェクトに従事していたエンジニアにインセンティブを与えるためのものだった。しかしながらこのボーナスプランの構造は、2015年に最初の支払いを受けたのちに社を去った人でもかなりのまとまった額をもらえるというふうになっていた。

主任エンジニアAnthony Levandowski氏はこのプランで1億2500万ドルを得たようだ。彼はこの金の一部を、Uberに買収され、のちに特許と企業秘密を盗んだとして裁判を繰り広げることになった自動運転トラック会社のOttoを創業するのに使った。

この裁判の申し立てによると、Ferguson氏とZhu氏はそれぞれおおよそ4000万ドル受け取ったとされていた。しかしFerguson氏はこれを認めないだろう(別のChauffeurボーナス受け取り者であるRussell Smith氏は少ない額を受け取り、すぐにNuroに加わった)。

Nuroは中国でのシリーズAラウンドを完了させ、その裏ではNetEaseの創業者Ding Lei氏(別名William Ding)にNuroの役員の座を提供した。Ding氏は中国初のインターネット・ゲーミング億万長者でかつては中国で最も金持ちだったとされる。しかし彼のeコマースから教育、養豚にわたる事業帝国は最近多くの従業員を解雇した。

「Williamは役員メンバーであり、当初から強力な支援者だった。しかし彼は会社の決定は指示していない」とFerguson氏は話す。

2017年6月に米国における2回目のラウンドで、NuroのシリーズA累計調達額は9200万ドルになった。

Nuroからのスピンアウト

Nuroは昨夏、フェニックス郊外のスコッツデールでKrogerスーパーマーケット加盟店とともにグローサリー配達パイロット事業を始めた。このパイロットは当初、変更が加えられたトヨタのプリウスを使用していたが12月にR1に切り替えた。「パイロット事業の範囲にかなり興奮している」とFerguson氏は語る。「商業の87%がまだローカルで行われていて、米国における個人の車による移動の43%が買い物とちょっとした用事のためとなっている」。

一方で、Ottoの買収で始まったUberの自動運転トラックプログラムは瀕死の状態だ。このプログラムは2018年7月まで表立って中止にはなっていなかったが、実際には主要従業員の多くが5月に辞めている。LinkedInでは、エンジニアとして登録しているJur van den Berg氏、Nancy Sun氏、そしてAlden Woodrow氏らがUberから別の自動運転トラックのスタートアップに同月移ったと表示されている。

自動運転トラックスタートアップのIkeが10月に突如現れたとき、Nuroは「我々のオートノミーとインフラソフトウェアのコピーをIkeに提供した。それと引き換えにNuroはIke株の持分を得た」と説明し、この新出スタートアップとの関係をパートナーシップと位置付けた。

実際にはIkeはスピンアウト以上の存在だった。カリフォルニアとデラウェアの事業記録では、Ikeは7月まで法人組織になっておらず、オフィスは少なくとも9月の初めまでNuroと共有していた。Ikeの立ち上げに携わったエンジニアはUberを辞めたあと、事実上Nuroで働いていた。Van den Bergは6月に撮影されたNuroのチーム写真に写ってさえしていて、Nuroのセーフティ・レポートに転載されたこの写真ではNuroのTシャツを着ている。

Ferguson氏はこの3人のIke創業者はIkeを立ち上げる前にNuroで働いていたことを認めた。

「我々は常に、我々がつくり上げた技術がサポートできる機会を模索している」とFerguson氏は語った。「トラックはいい例だった。しかし企業としては展開が限定されるというのでは困る。IkeとNuroにとって、Ikeを企業として独立させる方が良いとの決断に至った」。

IkeのCEO、Woodrow氏は最近TechCrunchに対し、「Nuroのハードウェアデザインと自動運転ソフトウェア、そしてデータのログ付け、地図、シミュレーションシステムを使っている」と語った。Ikeは2月にシリーズAで5200万ドルを調達した。

負けてなるものかと、Nuroはその後すぐにソフトバンクのビジョンファンドから、Ferguson氏が言うところの「極めて重要な持分」と引き換えに9億4000万ドルを調達したことを発表した。Nuroは、ソフトバンクのCruiseへの出資が決着した後にソフトバンクに紹介された。

何千ものロボット

イヌロボットはさておき、新たに資金を手に入れたNuroにはどんな未来が待ち受けているのだろうか。

「我々はスコッツデールパイロット事業にとても興奮している。しかし基本的に1つの郵便番号エリアにグローサリー1店だ」とFerguson氏は語る。我々のインタビューのすぐ後に、Nuroはテキサス州ヒューストンで4つの郵便番号エリアにデリバリーサービスを持ってくることを発表した。

「来年以降に、ゆくゆは数百万の人に届けられるようになると確信できているといい」とFerguson氏は話した。「我々は一緒に事業を展開するパートナーの数を積極的に増やしている。そしていかに車両を大規模に製造するかにも取り組んでいる」。

Nuroはおそらく、Ferguson氏が何万、何十万ものドライバーなしの車となればと願っている車両を製造するために、既存の自動車OEMと提携するだろう。先週、Nuroは米運輸省道路交通安全局(NHTSA)に、ドライバーなしの車両にとって意味のない安全基準の免除を請願した。その安全基準とは、フロントガラスやバックミラーを搭載しなければならない、というものなどだ。

NuroはNHTSAに、今後2年間でR2Xというアップグレードされた車両5000台を導入したい、と伝えた。このアップグレード車両の最高スピードは時速25マイルとなる見込みで、アリゾナとテキサスで現在展開されているR1プロトタイプとかなり似ているようだ。R2Xは12もの高解像度カメラ、レーダー、ルーフにライダーセンサーが搭載される。Nuroは、車両の販売は行わず、「ローカルの事業所との提携を通じてR2X全車両を自前で一括管理する」と話した。

「サービス提供はまた非常に金がかかるものだ」とFerguson氏は説明した。「UberやLyftをみるといい。我々がサービスを提供しようとしている人口、そして我々が目指している車両台数を拡大するとき、収益をあげられるようになるまでは事業資金が必要だ。黒字化できるのは今年ではない」。

イメージクレジット: Bryce Durbin

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(翻訳:Mizoguchi)

ソフトバンク、自動運転配達のnuroに9.4億ドルを資金提供

自動運転配達のスタートアップNuroが、9.4億ドルの資金をSoftBank Vision Fundから調達した。驚きの金額は同社の配送サービスの拡大、新規パートナー獲得、人材強化、自動運転ロボットの規模拡大などに使われる。

NuroはSoftBank、Greylock Partners、およびGaorong Capitalから合計10億ドル以上を調達している。

「われわれは過去2年半の期間に素晴らしいチームを結成し、最初の無人サービスをスタートし、素晴らしいパートナーたちと共にわれわれの日常生活を根本的に改善するテクノロジーを開発してきた」とNuroの共同ファウンダー、Dave Fergusonが声明で語った。「この提携によって、地域商業に関するわれわれのビジョン実現を次のステップに進め、われわれのテクノロジーを広く応用する機会を得ることができる」

Nuroは、自動運転システムを開発し、これを地元商品のラストワンマイル配達のために設計されたカスタム無人自動車と組み合わせてきた。配達車には車室が2つありレジ袋が最大6個ずつ入る。

「Nuroのワールドクラスのチームは、自動運転技術を実験室から路上へとスケールアップすることに成功した」とSoftBank Investment Adviserのパートナー、Michael Ronenが声明で語った。「わずか2年の間にDaveとJiajunらのチームは、ロボットを小売店や顧客とつなぐことによって、Nuroをコンセプトから真のビジネスへと発展させた」

2018年同社はKrogerと提携してアリゾナ州で配達サービスのパイロットテストを行った。テスト車には当初Toyota Priusが使われていたが、昨年12月には配達専用ロボット置き換えられた。R1と呼ばれる無人運転車は、アリゾナ州フェニックスに隣接するスコッツデールの郊外で非常用ドライバーなしの自動運転サービスを運行している。

今はこの自動配達サービスが注目を集めているが、Nuroが同社の自動運転技術を、無人トラック運送のスタートアップ、Ikeにライセンスしたことも注目に値する。

IkeはNuroのシステムのコピーを利用しており、今回のラウンドに基づくとその価値は数十億ドルと思われる。NuroはIkeの少数株を保有している。

先週Ikeは自身の5200万ドルの調達ラウンドを発表したが、Nuroとの継続的な技術関係はない。以前Ikeのファウンダー・CEO Aleden Woodrowは、このコピーは(完全に派生した互換性のない)「ハードフォーク」だと説明した。

このライセンス契約は、Nuroの経営陣がビジネスの多様化を望んでいることの現れだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Nuro、非常用ドライバーのいない完全無人運転車を運用開始

NuroがKrogerとの提携によって自動運転車による食料品の配達を開始してから3ヶ月、自動運転のスタートアップは新しい配達ロボット車を運行する。これまでNuroは、Priusの自動運転車と緊急用ドライバーを使っていた。

このたびKrogerとの提携による同配送サービスは完全なドライバーレスとなり、非常用ドライバーは同乗しない。Nuroはこの車両、R1を2016年から研究開発してきた。

「Nuroは使い走りが必要ない世界を見据えている。すべてがオンデマンドで低価格で配達される」とNuroのプレジデントDave Fergusonがプレスリリースだ語った。「当社カスタム無人車を使った配達サービスの運用は、その目標に向けた重要な第一歩だ」

Nuroの狙いは自動運転技術を地域の商品配達やサービス提供のラストワンマイルに活かすことだ。食料品やドライクリーニングから友達の家に置き忘れた物まで、市の境界内にあってNuroの車両の載る品物ならどんなものでも運ぶ。車内は2つの部分からなりそれぞれ食料品の袋が6つまで入る。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook