UdacityのナノディグリーにReactプログラミングが加わる、4か月で499ドルはお買い得

労働者/労働市場における慢性的なスキル・ギャップを解消したいと願うUdacityは、短く縮合したコースによって今日的な技能を短期間で習得し、生徒たちがより良い被雇用機会を得られるよう、努めている。同社のコース、通称“ナノディグリー(Nanodegrees)(微小学位)は、VR(仮想現実)やロボット工学、ディープラーニングなどの重要な技術的スキルとともに、非技術的なスキルも教えている。今日(米国時間6/20)Udacityは、その最新のコースReactプログラミングを立ち上げた。

ReactはWebアプリケーションのフロントエンドの制作に使われるJavaScriptライブラリで、このところ凄(すさ)まじく人気がある。AirbnbやNetflix、Facebookなどでも使われているから、テクノロジー企業で仕事をしたい人は、ぜひ身につけるべきスキルだ。

同社のナノディグリーの多くがそうであるように、Reactのコースもパートナーがいる。それはReact Trainingといって、企業を対象にネット上や実際の教室でReactライブラリの一から十までを教えているグループだ。

Reactへの関心は近年うなぎのぼりだ。このグラフはGoogle検索の検索語登場頻度。

所要時間4か月、一学期のみのこのコースは、三部構成で、各部でプロジェクトに取り組み、生徒は自分のGitHubアカウントを持つから、それを未来の雇用者に示せる。

学び方はReact Trainingのふつうのコースと同じで、Reactの基礎を頭に叩き込んでから、便利ツールReduxとReact Nativeを使ってReactプログラミングの実践を開始する。

受講料は499ドルだが、今の高等教育の時間単価よりずっと安いだろう。しかもこのお値段で生徒にはメンターが付く。専用フォーラムもあるし、Slackの専用チャネルも使える。Udacityの基本的な考え方は、生徒が自分にとって難しい箇所にぶつかったら、必ずエキスパートや同級生に助けてもらえる学習環境を確保することだ。言い換えると、絶対に挫折・落ちこぼれしないコースの維持だ。

UdacityとのパートナーシップはReact Training自身にとっても良い、と同社のTyler McGinnisは説明する: “Udacityには、コードをレビューしたり生徒にメンターを提供するリソースがある。うちは、たった3人だからね”。

しかしネットを利用する教育は、まだまだ、それをもっとも必要としている人たちの手から遠いところにある。そんな中でUdacityは、そのリーダーの多くが、状況を前へ進めるためには教育を単純にネット化するだけ(ネット上にプレゼンスがあるだけ)ではだめ、と自覚しているから、社会への貢献度が大きいだろう。

一般的大衆的普及を目指してUdacityのCEO Vish Makhijaniは、州や市町村の行政の理解と支援を仰ぎ、物理的なプレゼンスも構築している。たとえばネバダ州レノには、ネットでなく人力授業のための教室がある。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

元GoogleのSebasitan ThrunのUdacity、急成長続く―シリーズDで1億ドルを調達、評価額は10億ドルに

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正統的なコンピュータ言語教育サイトとして有名なUdacityが、いわゆるユニコーンの仲間入りをする。この水曜に同社はシリーズDラウンドで1億500万ドルを調達したことを発表した。これにともなって、会社評価額はついに10億ドルの大台に乗った。これでユニコーン・クラブへの加入を果たしたわけだ。

シリーズDをリードしたのは国際的なメディアと教育のコングロマリット、Bertelsmannで、これにスコットランドのBaillie Gifford、Emerson Collective、 Google Venturesが参加した。同時に既存の投資家、Andreessen Horowitz、Charles River Ventures、Drive Capitalもこのラウンドに加わっている。

Bertelsmannの教育事業グループのCEO、Kay Krafftはこの投資にともなってUdacityの取締役に就任した。

Udacityの社長、COOのVish Makhijaniは声明の中で次のように述べた。「Udacityの使命はコンピュータ言語の教育を民主化し、全世界の何十億もの人々に手頃な料金で均等に習得のチャンスを与えることだ。コンピュータ言語の学習によりこれらの人々は適切な職を得ることができ、生活は大きく改善されるだろう。われわれは急成長を続けているが、目的の達成までの道のりは長い。今回の資金調達ラウンドで、Udacityの会社評価が10億ドルとなったことを光栄に思っている。われわれの歴史を振り返るとき、身の引き締まる思いだ。」

今回のラウンドは同社が世界的に規模を拡大しているさなかに行われた。この秋に入ってUdacityはサービスをインドに拡大している。

この資金調達のニュースは同社のnanodegreeプログラムのスタート1周年と重なった。Ucacityが認定するコンピュータ言語のnanodegreeは、現在シリコンバレーでも最大の企業であるGoogleやSalesforceで資格の一つとして認定されている。Udacityによれば、世界の168ヵ国で1万1000人がnanodegreeの取得を目指して各コースに登録しているという。

〔日本版:Udacityは元Google、元スタンフォード教授のSebastian Thrunが創立した企業。TechCrunch Japanでもたびたび紹介されている。〕

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+