Samsungの圧倒的AndroidシェアをOpenSignalがビジュアル化―デバイスの細分化は1年で3倍に加速

クラウドソースで携帯電話の電波の状態を分析、表示するスタートアップ、OpenSignal〔日本もサポート〕が、このアプリを利用している68万2000のモバイル・デバイスから得た情報をベースにAndroidのエコシステムをビジュアル化した。

その結果は、デバイスの多様化(断片化と考える向きもあるだろう)が急速に進んでいる一方で、Samsungの市場支配が依然として続いていることを強く印象付ける上の図となった。SamsungはOpenSignalのアプリを利用しているAndroidデバイスのほぼ半数(47.5%)を占めている。上の図の巨大な黄緑の部分がそれだ。

OpenSignalのデータでは今や消滅したSony-Ericssonのジョイントベンチャー(SEMC)が6.5%で2位を占めている。Samsungの6分の1のボリュームに過ぎず、しかも残念ながら先のない2位だ。Sonyはモバイル事業に単独で取り組むことにした。

Samsungの優位が続く一方で、OpenSignalのデータからは、Androidエコシステムの多様化、断片化がさらに進行していることが読み取れる。Samsung自身もあらゆるユーザーニーズに対応すべく製品の多様化に努力しているからこの結果は驚くには当たらないだろう。OpenSignalのデータでは区別しうるAndroidデバイスは、昨年7月に3997週類だったのに対し、今年7月には1万1868種類と3倍に増加している。

Samsungのフラグシップ・モデルの位置

SamsungのデバイスはGalaxy SIII、Note 2など複数のフラグシップ・モデルで成功を収めたが、自社製品ライン内でGalaxySIIのときほどの大きなシェアは達成していない〔左上隅の大きなエリアがGalaxy SII〕。

2013年のデータによると、現行のフラグシップ機、 Galaxy SIII、SIVもやはりSIIのときほどのシェアを再現できていない〔左上隅がGalaxySIII、その右側がSII、その右側列のトップがGlaxy Y、その下の黄緑がSIV〕。Samsungの製品多様化路線からすると同社にとって悪いことではないのだろうが、興味あるトレンドだ。Androidデベロッパーは以前にも増して複数のSamsung/Androidフラグシップに対応しなければならないことを意味する。

Android OSの断片化状況

〔日本版〕下の図はOpenSignalの元レポートから再掲。2010年から現在までのAndroid OSの世代別のシェアをビジュアル化したもの。白い線はその時々での最大シェアのOSのパーセンテージを表している。こちらも2012年夏以降断片化が進行する傾向にある。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+