NASAの探査機が至近距離で撮った小惑星ベンヌの写真がすごい

NASAが、地球近傍小惑星Bennu(ベンヌ)の、思わず息をのむような新しい画像を撮影した。探査船OSIRIS-REx(オサイリス・レックス)が、この地球外オブジェクトをめぐる第二の新しい軌道から撮った写真だ。この写真が撮影されたのは6月13日で、ベンヌの全長がかなり分かる。その半分に太陽の光が当たっていて、残り半分はほぼ完全な影だ。

この画像はベンヌのおもしろい特徴も捉えている。上の図で言うと小惑星の下の方に、その最大の巨礫の「出っぱり」のようなものが突き出ていて、比較的なめらかな輪郭がそこだけ破れている。OSIRIS-RExの撮影距離はその岩からわずか0.4マイル(約644メートル)で、フットボール場2面ぐらいだ(観客席等も含めて)。その距離から探査機のカメラは直径1.6フィート(50センチ弱、Xbox Oneのサイズ)という細かい精度で小惑星の表面を撮影できた。

この軌道は、太陽系内のオブジェクトを宇宙船が周回する軌道としては、そのオブジェクトへのもっとも近い距離の軌道として宇宙記録を達成した。これだけ近ければ、NASAの研究者たちは、くねくねと宇宙を旅する小惑星の表面からと確実に同定できる羽毛状のデブリを調査できるだろう。もっと至近の利益としては、これだけすごい画像を見られるのも距離が近いからだ。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

NASA探査機OSIRIX-RExが小惑星ベンヌで接近軌道の宇宙新記録を達成

宇宙のニュースが好きな人なら、Bennu(ベンヌ)という名前を聞いたことがあるだろう。それは、今から200年後ぐらいにわれわれの惑星に衝突するかもしれないと言われている地球近傍小惑星だ。衝突の確率は低いが、他の多くの小惑星よりは高い。この小惑星が注目される理由はいろいろあり、特に最近の発見では「アクティブである」と言われる。自分の軌道上をコンスタントに進みながら埃を噴出し、まわりの空間にばらまいているのだ。

その発見に促されてNASAは、宇宙を旅する岩を周回する探査機OSIRIS-REx距離を小さくする(小惑星により接近する)ことになった。探査機は昨年、観察のためにベンヌに到着したが、それはいくつかの既知の地球近傍小惑星の中から、調査ミッションに最適として選ばれたからだ。

OSIRIS-REx探査機は現在、ベンヌの質量中心の3000フィート(915m)上空にいるが、この距離は地球上空の平均的軍用攻撃ヘリの巡航高度よりも低い。NASAの親切な画像が、そのことを示している(訳注:図中の探査機の高度はBフェーズ更新後のそれと思われる)。

NASAは、今回の新しい(低い)軌道のことを「Orbital Bフェーズ」(B軌道段階)と呼んでいる。それはベンヌに限らず記録的な低さで、太陽系内の地球外天体への接近軌道としてはこれまででもっとも近い。8月半ばまでこの軌道にとどまり、今後数週間は小惑星表面の定期的写真撮影を行う。上で述べた、埃の噴出とばらまきを調べるためだ。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa