GoogleのプロジェクトからAlphabet傘下のWaymoになった自動運転車企業が自動運転トラックを研究中

Googleの自動運転車プロジェクトとして始まり、今やAlphabet傘下の自律運転技術企業であるWaymoが、自動運転トラックへの進出を検討している。同社がBuzzFeedに語ったところによると、現在は同社の技術をトラックに統合する方法について研究中である。そのための現段階のテストでは、1台のトラックにデータ収集だけを担当する人間を乗せて走行している。

Waymoがこれまで、自動運転トラックへの具体的な関心を表明したことはなかったが、しかし元社員の一人Anthony Levandowskiが退社後、Ottoという自動運転の運送用トラック企業を創業した。Levandowskiの会社はUberに買収され、それにより元Googleの社員がUberで自動運転車の開発を担当することになったが、彼がGoogleの社員数名と企業秘密を盗んだと非難するWaymoの訴訟に関連してUberが行おうとした内部調査に、一貫して非協力的であったため、今週初めに解雇された。

自動運転トラックは、自動運転産業における、簡単にもぎ取れる高さにある果実と見なされている。ハイウェイの長い距離を走行することが多いので、ナビゲーションが比較的単純だからだ。都市部で人間運転者に交代するハイブリッドタイプが、商用化しやすいモデルとして多くの企業で研究開発されている。たとえばEmbarkは最近このタイプをデビューし、自動運転トラックのネバダ州の道路でのテスト走行を認められた。

Waymoは最近アリゾナ州フェニックスで、オンデマンド自動運転ライドシェアサービスの公道試験を開始した。テストに使用するのは、ミニバンのハイブリッド車Chrysler Pacificaの、現バージョンの自動運転車だ。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Uber、Ottoの共同ファウンダー、レバンドウスキーを解雇―Waymo訴訟の社内調査への協力拒否が原因

UberはAnthony Levandowskiを解雇した。LevandowskiはUberの自動運転車事業の責任者であり、自動運転車の子会社Ottoの共同ファウンダーだった。New York TimesがLevandowskiの解雇を最初に報じた。続いて火曜日にUberの社内向けメールが公式にこれを確認した。

LevandowskiはGoogleの親会社Alphabetの自動運転車子会社WaymoがUberを訴えた紛争で中心となる人物だ。Waymoは元従業員のLevandowskiがOttoの立ち上げを加速するためにLiDARテクノロジーを始めとするWaymoの企業秘密を持ち出したと主張している。

法廷でLevandowskiは憲法修正5条〔何人も刑事事件において(責任を問われる可能性がある)己に不利な供述を強制されない〕を理由として証言及びGoogleから不当に得たとされる資料の提出を拒否した。Uberはこれに対してLevandowskiはUberが要求する雇用上のコンプライアンスに違反することになると警告していた。

Uberは広報担当者を通じてLevandowskiとの雇用関係は解消されたことを確認した。Uberは何ヶ月に前からこの問題に関する社内調査にLevandowskiの協力を求めており、その期限を明確に設定していたという。UberはまたLevandowskiが4月に自動運転車事業の責任者を外されたさいに後任となったEric Meyhoferが引き続きその職を続けることを明らかにした。Levendowskiの部下、権限はMeyhoferが引き継ぐことになる。

画像: John Sommers II/Transport Tropics/modified by Bryce Durbin/Flickr UNDER A CC BY 2.0 LICENSE

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Waymoが企業秘密の窃盗でUberとOttoを訴訟、元社員が14000件のファイルを無断ダウンロード

ottotruck_ta-1024x768

Googleの自動運転車プロジェクトがAlphabet傘下の独立企業になったWaymo社が今日(米国時間2/23)、自動運転トラックのOttoとその親会社Uberを訴訟した。Waymoによると、Uberは同社の企業秘密を“悪用し”、同社が保有する特許を侵害した。具体的には、Waymoが見つけた証拠によると、OttoとUberは、同社が今年初めに発表した同社独自開発によるライダー(LiDAR)センサーに関連した、自動運転技術のいくつかの要素を、使っていた。

訴状でWaymoは、同社は、いくつかのユニークなレーザーシステムの組み合わせにより、完全な自動運転車の操縦のための重要な情報を得ているが、それをOttoのファウンダーAnthony Levandowskiが奪った、と言っている。彼は以前、Waymoに勤務するマネージャーだった。Levandowskiは14000あまりの、機密性の高い、企業に私権のあるファイルを、社を去る前にダウンロードした。その中には、企業秘密とされているLiDARの回路基板の設計図もあった。そしてWaymoの驚くべき指摘によると、同社がこれら一連の事件を発見したきっかけは、あるサプライヤーからのメールに、そのサプライヤーがUberとOttoに宛てたメールのコピーが、うかつにもあったことだ。そこには、そのライドシェア企業〔==Uber〕から送られてきた回路基板の設計図もあり、しかもその図面はまさしくUber自身のものとされていた。

Waymoによると、この窃盗行為が行われたのは2015年の12月だ。その直後にLevandowskiはWaymoを去り、自分の会社を始めた。それが、2016年1月にOttoになった。訴状によるとLevandowskiは、Waymoを去る前に自分のベンチャー企業を設立していた。

訴状はLevandowski以外の元Waymo社員も訴えており、彼らも後にOttoとなる企業に参加し、その前には、サプライヤーリストや技術的ドキュメントなどの企業秘密をWaymoからダウンロードした、としている。

Waymoが訴状で引用しているBusiness Insider誌上のBiz Carsonの記事によると、Ottoが独自のLiDAR技術を内部開発できたことが、Uberによる買収の中心的動機であり、したがってLevandowskiとOttoはこの窃盗行為から直接、5億ドルあまりを獲得したことになり、またUber自身も、それまで行き詰っていた自動運転車の取り組みを蘇らせて、その計画的な悪事に基づいてWaymoと再び競合できるようになった、と訴状は言っている。

当然ながらこれは、Uberにとって大きな打撃だ。今は元社員が被ったいわゆるセクハラ事件が明るみに出て、内部的にも対外的にももめている時期だけに、大きな火に多量の油を注ぐ形になった。

今、Uberにはコメントを求めている。得られ次第、この記事をアップデートしよう。

〔参考記事: ライダーとは何か

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

UberのOtto自動運転トラックの最初の積み荷はビール5万本

2016-10-26-ottotruck_ta-1024x768

近い将来、人間のドライバーに混じって自動運転車が路上を走るようになることを疑っている向きは上の写真をよくご覧いただきたい。

Uberの子会社Ottoは自動運転トラックによる最初の配送を行った。このセミトレーラーは高速道路を長時間走行したが、写真のドライバーは実際に運転席を離れている。最初の配送ではコロラド州フォート・コリンズからコロラド・スプリングスまでバドワイザー5万本が無事に運ばれた。

初の配送では熟練したプロのドライバーが市街地を運転し、交通信号、複雑な交差点、犬を散歩させる歩行者といった困難な障害を避けた。その後トラックがインターステート25号に乗ると、道路状況ははるかに簡単にになり、この高速道路部分120マイル(約190キロ)はOttoのトラック自身が運転した。その間、人間のドライバーは運転席を離れることがあった。このトラックはLevel 4自動運転基準を完全に満たしているので、高速道路では自律運転が可能だった。トラックは前車との間隔を十分に取って走行し、システムがやむを得ないと判断したときを除いて、ほとんどレーンチェンジをしなかった。

Ottoのテクノロジーには3万ドル相当の後付けハードウェアが含まれる。このハードウェアは自動運転対応の各種大型トラックに取り付け可能だという。サンフランシスコ地域には6台のテスト車両が配置され、ソフトウェアをさらに改良するための実験走向が繰り返されている。運送業界は深刻な問題に直面している。最新の推計によれば、適切な資格のあるトラック・ドライバーの数は実際の需要と比較して5万人近く不足しており、しかもこのギャップは拡大しつつあるという。Uberの試みはこの問題の解決を目指すものだ。

UberがOttoを買収したのはこの8月のことで、「Ottoは(Uberとは別の)独自ブランドとして運営される」と発表された。一般の乗用車に比べてトラックの自動運転化はずっと早いだろう。近くわれわれは自動運転トラックを路上で頻繁に見ることになるはずだ。

Wiredから

〔日本版〕 Wiredの記事には独自取材のビデオがエンベットされている。Ottoの自動運転トラックはアメリカで標準的な18輪セミトレーラーで、運転者は高速道路部分では実際に運転席を離れてキャビン後部のスペースで休憩している。フォート・コリンズはコロラド州デンバーの北100km、コロラド・スプリングスはデンバーを挟んで南側。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Uberが買収したOttoが自動運転トラックによる長距離輸送業を2017年に開始予定

Yellow truck on the road. Santa Barbara county, California

Uberはこの夏、自動運転トラックを使って運送業を営むOttoを6億800万ドルで買収し、その実稼働を来年と予定している。

Ottoの協同ファウンダーLior Ronがロイター通信に、同社が2017年に長距離運送業を開始する、と述べている。以前の本誌記事にも書かれているように、Ottoは既存のトラックを自動運転車に改造し、アメリカのハイウェイを走れるようにする。ただし完全自動運転ではなく、同乗する人間ドライバーがときおり手を出す必要がある。しかし将来的には、人間ドライバーはますますひまになり、また配送の速度は向上するだろう。

それはまだ開発途上の技術だが、今後はUberの強力な支援のもとに、倉庫業や商店などの輸送業務に同社の部分的自動運転技術を提供し、輸送の効率化に寄与していくつもりだ。

Ronはロイターにこう語っている: “Uberでは、ボタンを押せば3分で車が来る。しかし運送業界では、あっちこっち電話をして空いてる車を見つけるのに5時間かかるのが普通だ。今のトラック運送業界の効率なんて、そんなものさ”。

Uberは今、その輸送ビジネスを多様化しようとしている。たとえば食べ物を配達するUber Eatsは、今後少なくとも22か国で展開して、グローバルな成長を目指すつもりだ。でもロイターが意見を聞いた専門家たちは、Uberの運送業進出に関しては懐疑的だ。しかし、今やLiorと彼のチームは、積極的に将来のパートナーと話を進めている。最初は6台のトラックでスタートするが、早期に倍増したい意向だ。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Uber、今月末に自動運転車で営業開始―元Google社員らが設立したOttoのテクノロジーを利用

2016-08-19-uber-volvo-self-driving

2015年にUberが自動運転車を開発しているという記事が出た。今年に入ってUberはピッツバーグで自動運転車をテスト中だと公表した。しかしここ1年半でわれわれがUberの自動運転車について得た情報は他にはほとんどなかった。

この分野のリーダー、 Googleは遅い歩みながらも着実に進歩を続けている。これに対して自動運転車という敵味方が混沌としたフレネミーの世界でUberの出遅れはひどいものだと人が思ったとしても責められない状況だった。

しかし事実はそうではなかった。

自動運転でUberは驚くべき進歩を遂げていた。Uberは100万人以上のドライバーをかかえているが、将来これをコンピューターに置き換えようと真剣に考えている。Uberのドライバーには悪いニュースだ。

Bloombergの取材に対して、UBerのファウンダー、CEO、Travis Kalanickは「今月、ピッツバーグで自動運転車を実際の営業車両に加える」と述べた。

Uberが使用するのは自動運転用にカスタマイズされた100台前後のVolvo XC90で、 それぞれの車両には必要があれば即座に運転を代わることができるドライバー・エンジニアと詳細な記録を取るナビゲーター役の2名が乗車する。また車のトランクには運行の記録とマップデータの取得を行う液冷コンピューターが鎮座するという。

ピッツバーグでたびたびUberを利用する乗客は自動運転車を体験するチャンスが十分にあるわけだ。自動運転車に乗った場合、料金は無料だという。

Uberの自動運転車計画の詳細についてはまったくといっていいほど情報がないが、Bloombergの取材で明らかになったのはGoogleのように自動運転車をゼロから開発するのではなく、既存の車に自動運転キットを後付けする道を選んだことだ。

この目的のためにUberは密かにOttoを買収していた。同社はトラックの自動運転化を目標として今年設立された有望なスタートアップだ。Ottoのテクノロジーは既存のトラックに適用されるもので、Bloombergによれば、lidar(レーザーによる目標検知)システムを用いるという。Uberの自動運転車にはOttoのlidarが使われる。

Ottoの買収は単に期待の高いスタートアップの買収というに留まらず、人材獲得の面で影響がきわめて大きい。

Ottoの共同ファウンダーは元Google社員のAnthony LevandowsとLior Ron、それにDon Burnette、Claire Delaunayだ。 LevandowskiはGoogleの自動運転車のリーダーだった。RonはGoogleマップとMotorola事業の幹部で、他の共同ファウンダーもApple、Teslaなど自動運転車の開発で有名な企業に勤務していた。

買収は早ければ今月中にも完了する。その後、LevandowskiはUberの自動運転車チームの責任者となる。自動運転のテクノロジー開発を加速するためにUberでは新たなR&Dセンターを2箇所オープンするという。

Bloombergのインタビューに対してLevandowskiは「プロダクトをいち早くローンチできるチャンス〔を得たからだ〕」とGoogleを去った理由を説明している。

LevandowskiはKalanickを「異母兄弟のようだ」と評しているが、これはGoogleの自動運転車開発が慎重に過ぎてスピードが遅いことに不満があったことを示すものかもしれない。Uberの自動運転への動きははるかに速く、大胆なようだ。

Uberの自動運転プロジェクトの成否については今後に待つしかないが、少なくとも結果の一部はすぐに分かりそうだ。

画像: Uber/Bloomberg

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

アニメGIFを撮れるRaspberry Pi内蔵のデジカメOTTOはヒップな機能満載

カメラといえば写真かビデオを撮るものだが、このたびKickstarterに登場したOTTOは、アニメGIFを撮るのだ。下図でお分かりのように、ハンドルを手回しする。カラフルだ。ちょっとレトロなデザイン。ヒップなカメラという形容がふさわしいカメラは、こいつが初めてではないか。発売予定は12月だが、その後遅くとも2か月以内にはUrban Outfittersに登場するだろう。

このカメラは、GIFを作るだけじゃない。スマートフォンのアプリでいろんなモードを選べるのだ。GIF撮影、時間差、証明写真、フィルタ、それにコミュニティのライブラリで入手できるユーザお手製のモード。Raspberry Pi内蔵の商用製品も、これが初めてだろう。だから誰もがハックしたり拡張したりできる。

USBスロットがあるので、ほかのハードウェアの機能を導入できる。たとえばFlashFlashは、Arduinoを使ったフラッシュで、ハイファイブをするなど、特定のアクションでロボットみたいなGIFを作れる。

ぼくはまず、OTTOのヒップなデザインが気に入ったけど、96×96のOLEDディスプレイ、35mm f/2.0のレンズ、そしておもしろいトリックの数々、これらを総合するとハッカブルな写真ハードウェアとしては上出来の部類だ。お値段は199ドルだが初期の支援者には149ドル…デジカメとしても相当お安い。しかも買ってからいろんな設定変更や改造ができるのだ。

このカメラを作ったオークランドのチームはThomas DeckertとDave RauchwerkとGustavo Huber。サンフランシスコのハードウェアアクセラレータHAXLR8R の出身だ。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))