EquinixがベアメタルクラウドプロバイダーのPacketを買収

Equinix(エクイニクス)は1月14日、ベアメタルクラウドプロバイダーのPacket(パケット)を買収すると発表した。PitchBookのデータによると、ニューヨークのスタートアップであるPacketは、これまで3600万ドル以上(約40億円)を調達しており、バリュエーションは1億ドル(約110億円)だ。

同社は世界中にデータセンターやコロケーション施設を保有している。ハードウェアをより細かく管理したい企業は、場所、電力、冷却システムなどが含まれる同社のサービスを利用する手もある。データセンターの自社運用に代わる選択肢だ。

EquinixはPacketというユニークなクラウドインフラストラクチャーベンダーを獲得することになる。AWSやAzureなどの主流のインフラストラクチャーベンダーに比べ、Packetではハードウェアの構成をカスタマイズしやすい。同社のCOOであるGeorge Karidis(ジョージ・カリディス)氏は、2018年9月のTechCrunchの記事で、同社が競合他社から頭ひとつ抜け出した要因について説明した。

「当社はハードウェアの選択肢を最も多く提供する」と同氏は述べた。これは、Intel(インテル)、ARM、AMD、Nvidia(エヌビディア)のGPUを搭載するサーバーを好みの構成で入手できることを意味する。対照的に、パブリッククラウドプロバイダーのアプローチはもっと既製品志向だ。安価で大量に手に入るが、提供される選択肢から選ぶことになり、すべての顧客に合うとは限らない。

買収を発表したブログ投稿で、Packetの共同創業者兼CEOのZachary Smith(ザカリー・スミス)氏は、株主の変更を不安視する顧客にメッセージを送った。「当四半期後半の買収完了後も、Packetは以前と同じように事業を続ける。同じチーム、同じプラットフォーム、同じビジョンだ」。

スミス氏はまた、今回のような買収取引に典型的な「価値の物語」について「Equinixの傘下に入れば、単独よりもはるかに速く成長できる。55の国の200以上のデータセンターと1800のネットワークを含むEquinixの膨大なリソースにアクセスできるからだ」と語る。

Equinixの最高製品責任者であるSara Baack(サラ・バック)氏は、両社が統合することで、前へ進む顧客にベアメタルに関する多様な選択肢を提供できると語る。「一体となった両社の強みによって、企業はどこでも望む方向へ進むことができ、人と人とがお互いにつながり、ビジネスに重要なすべてを統合できるようになる」と声明で述べた。

両社は買収価格を公表しなかったが、今年第1四半期に予定している買収完了後に、買収取引の詳細が明らかになるかもしれないとのことだ。

画像クレジット:Andrei Stanescu / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

ShippableとARMとPacketがパートナーしてARMベースのサーバーにCI/CDプラットホームを提供

継続的インテグレーションとデリバリー(CI/CD)の市場は、その大半がハイエンドのx86サーバーにフォーカスしているが、しかしARMベースのサーバーの出現により、ARMサーバーの上でネイティブに動くソリューションへの需要も芽生えてきた。そしてその気運に乗ったCI/CDプラットホームShippableは今日(米国時間7/9)、ベアメタルのホスティングプラットホームPacketおよびARMとパートナーして、まさにそのようなソリューションを提供しようとしている。

そのパートナーたちは、ARMベースのサーバーの採用が増えているのだから、デベロッパーはそれらをネイティブにサポートするCI/CDプラットホームが必要だ、と主張する。“正しいインフラストラクチャの上でテストできることが、楽しめるビルドプロセスと苦痛なプロセスをわける境界だ。エッジやIoTなど今急成長中の分野につきものの、多様なハードウェア環境ではとくにそう言える”、とPacketのCEO Zac Smithは言う。“Shippableは最初からARMをサポートしているので、その速いビルドとシンプルなワークフローの組み合わせは、他に類がないほど強力だ”。

Packetは現在、比較的強力なARMベースのマシンを1時間$0.50(50セント)で提供しているが、競合他社も多くて、たとえばScalewayはメニューがもっと豊富だ。

当然ながらShippableはPacketのARMマシン上に同社がホストするCI/CDプラットホームを提供し、その上でデベロッパーは32ビットおよび64ビットのアプリケーションを構築できる。オープンソースのプロジェクトを動かしているなら、そのワークフローのビルドとテストに無料でアクセスできる。

このようなコラボレーションがここでも再度強調しているのは、Packetのようなセカンドティアの(== あまりメジャーでない)クラウドプロバイダーと、彼らの周辺にあるデベロッパーツールのエコシステムは、パートナーシップを武器としてAWS, Google, Microsoftのようなハイパースケールなクラウドベンダーに対抗する、というパターンだ。たとえばPacketは最近、このほかにPlatform 9やBackblazeなどともパートナーシップを組んだ。今後このような動きが、さらに多くなると予想される。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

ベアメタルでプライベートクラウドを提供するPacketがPlatform 9やDateraとパートナーして構成を充実

ベアメタルのクラウドプロバイダーPacketが今日(米国時間5/22)、オープンソースのハイブリッドクラウドスペシャリストPlatform9およびストレージとデータ管理サービスDateraとパートナーして、新しいプライベートクラウドソリューションをローンチした。それは、自分のプラットホームをもっと強力かつ広範にコントロールしたいと願う企業をターゲットとする。しかもPacketによると、この新しいソリューションはパブリッククラウドのソリューションを使う場合に比べて50%の費用節約を実現する。

PacketのCEO Zac Smithはこう述べる: “パブリッククラウドのような洗練されたユーザー体験を提供するとともに、それらよりもずっと多い選択肢と大きなパフォーマンスを提供したい。Packetのマネージドベアメタルに、DateraやPlatform9のような強力なマーケットリーダーが組み合わされば、これまでのパブリックやプライベートのクラウドソリューションの数分の一のコストでサービスを提供できる”。

Packetがとくに注目してほしいと言うのは、Platform9自身が最近AWSからマイグレートしたことだ。同社によると、パブリッククラウドというモデルには制約が多く、またその課金とデリバリのモデルも複雑なため、Platform9はもっと緑の多い草原を求めたのだ、という。

ここ数か月で二件の例があったが、小さなクラウドプロバイダーたちがチームを組んで独自のソリューションを提供し、AWSやAzure、Google Cloudなどと互角に競合しようとしている。先月PacketはBackblazeおよびServer Centralとパートナーして、BackblazeのクラウドストレージサービスB2〔低コストなバックアップストレージが売り〕をそのメニューに加えた。

Packetによると、この新しいソリューションは全世界18箇所で可利用となる。同社のOpenStackおよびKubernetesプロダクトも、同様である。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa