米議事堂襲撃事件から1年、右派系ソーシャルアプリParlerが約23億円を調達

2021年に起こった米国会議事堂襲撃事件の記念日である米国時間1月6日に署名・提出されたSEC報告書によると、保守系ソーシャルメディアプラットフォームのParler(パーラー)が2000万ドル(約23億円)を調達した。登録ユーザー1600万人超とうたうこのアプリは、そのミッションを「ビッグテック、ビッグ政府、そしてキャンセル・カルチャーの権威主義の力」に抵抗することに焦点を当てたものだと説明している。このアプリはまた、超党派だと主張しているが、名誉毀損防止同盟南部貧困法律センターを含む反ヘイト組織や研究者は、議事堂での暴動における役割から反ワクチン誤情報の拡散まで、極右情報エコシステムにおけるParlerの影響力に注意を向けている。

新たな投資家が誰なのか、Parlerはコメントのリクエストに応じていないが、申請書によると、10人の非適格投資家が今回出資しているとのことだ。前回の額非公開のエンジェルラウンドでは、共和党の主要政治献金者であるRebekah Mercer(レベッカ・マーサー)氏が資金を提供した。マーサー氏は、提出報告書に執行役員および取締役として記載されている。また、保守系風刺サイトBabylon BeeのCEOであるSeth Dillon(セス・ディロン)氏も取締役に名を連ねている。

Axiosがこの報告書に最初に気づき、AxiosもまだParlerからコメントを得ていない。

Parlerは、2021年1月6日の暴動の頃に、Twitter(ツイッター)やFacebook(フェイスブック)などのソーシャルメディア企業がDonald Trump(ドナルド・トランプ)前大統領を自社のプラットフォームから追放したことで注目されるようになった。この禁止令は、トランプ氏が自身のフォロワーを利用して、大統領権力の平和的な移行を妨害しているという懸念から、再三警告経て実行された。

トランプ氏が主流のソーシャルプラットフォームから姿を消したことに触発され、同氏の支持者の多くが、コミュニティガイドラインがそれほど厳しくないParlerに集まった。Parlerは議事堂攻撃の数日後にApp Storeでランキング1位に上昇したが、2021年1月8日にGoogle Playから削除された。Amazon(アマゾン)と(Apple(アップル)もすぐに、利用規約違反を理由にプラットフォームからParlerを削除した。両社は、このアプリがトランプ氏の支持者や他の極右ユーザーによって、暴力を呼びかけ、議事堂を襲撃する計画を組織するために使用されていたと述べた。

「Parlerは、人々の安全に対するこうした脅威が拡散していることについて、適切な対策を取りませんでした。当社は、Parlerがこれらの問題を解決するまで、App Store利用を停止します」と、Appleは禁止措置の際にTechCrunchに述べた。

Parlerの当時のCEOであるJohn Matze(ジョン・マッツェ)氏は、App Storeからのコンテンツモデレーション改善計画の提出要求に協力しない、と自身のParlerアカウントに投稿した。しかし、同氏は1月29日、マーサー氏が支配するパーラーの取締役会から解雇された。4月には、新CEOのGeorge Farmer(ジョージ・ファーマー)氏のリーダーシップのもと、ParlerアプリはApp Storeに復活した。

ファーマー氏は最近のニューヨーク・タイムズとのインタビューで、Parlerが自身の着任前にApp Storeから削除されたとき、アプリにはAIによるモデレーションがなく、人間のモデレーションのための仕組みである陪審システムも初期段階だったと説明した。

ファーマー氏によると、自身のリーダーシップの下、ParlerはApp Storeから削除された時点では搭載していなかったAIコンテンツモデレーションを実装した。今回の2000万ドルの追加資本注入は、Parlerが人間のモデレーションと並行して使用するこのフィルタリング技術の構築を継続するのに役立つかもしれない。また、Parlerのコミュニティガイドラインには現在、同アプリが「犯罪、民事上の不法行為、その他の不法行為のためのツールとして使用されることを故意に許可しない」と明記されている。

Sensor Tower(センサータワー)のデータによると、Parlerのモバイルアプリはリリース以来、全世界で約1130万回ダウンロードされた。2021年5月にParlerがApp Storeに復帰してから現在までの間に、同アプリのダウンロード回数はわずか14万1000回にすぎないと、Sensor Towerは指摘している。Parlerが発表している登録ユーザー1600万人超という数字が正確であれば、大半は元々のモバイルアプリからParlerにアクセスしていることになる。

Parlerは、2月21日の大統領の日に立ち上げられる予定のトランプ氏自身のソーシャルネットワークTRUTH Socialという新たな競争相手を間もなく得る。

画像クレジット:Photo Illustration by Thiago Prudêncio/SOPA Images/LightRocket via Getty Images

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(文:Amanda Silberling、翻訳:Nariko Mizoguchi

ウェブホストEpikはハッキング数週間前に重大なセキュリティ上の欠陥を警告されていた

ハクティビスト集団「アノニマス」に関連するハッカーたちは、ウェブホストおよびドメインレジストラであるEpik(エピック)から、ギガバイト単位のデータをリークしたと発表した。Epikは、主流のプラットフォームから追い出されたGabParler8chanなどの極右サイトの避難先となっている。

このグループは、先に公開されたデータのトレントファイルに添付された声明の中で、180ギガバイトは、Epikの「実際の所有者と管理者を追跡するために必要なすべて」を含む「10年分」の企業データに相当すると述べている。グループは、顧客の支払い履歴、ドメインの購入と譲渡、そしてパスワード、認証情報、従業員のメールボックスを手に入れたと主張した。盗まれたデータのキャッシュには、同社の内部ウェブサーバーのファイルや、エピックに登録されているドメインの顧客記録を含むデータベースも含まれている。
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ハッカーたちは、どのようにしてデータを入手したのか、いつハッキングが行われたのかについては言及していないが、最新のファイルのタイムスタンプによると、ハッキングが行われたのは2月下旬のようだ。

Epikは当初、情報漏洩の事実を知らないと記者に述べていたが、創業者であり最高経営責任者であるRobert Monster(ロバート・モンスター)氏が9月15日の水曜日に送信したメールは、「疑惑のセキュリティ事件」 についてユーザーに警告していた。

TechCrunchはその後、Epikが情報漏洩の数週間前に重大なセキュリティ上の欠陥を警告されていたことを知った。

セキュリティ研究者のCorben Leo(コーベン・レオ)氏は、1月にLinkedInを通してEpikの最高経営責任者であるモンスター氏に、ウェブサイトのセキュリティ的脆弱性について連絡していた。レオ氏は、同社が脆弱性の報告に対して報奨金を払うバグバウンティや、他の脆弱性の報告の方法を用意しているかどうかを尋ねた。LinkedInのメッセージは既読になったが、返事はなかった。

レオ氏がTechCrunchに語ったところによると、EpikのWHOISページでパブリックドメインの記録のPDFレポートを生成するために使われているライブラリには、10年来の脆弱性があり、会社のパスワードなどの認証なしに、誰でもリモートで内部サーバー上で直接コードを実行することができたという。

「このコードを貼り付けるだけで、そのサーバー上であらゆるコマンドを実行することができる」とレオ氏はTechCrunchに語った。

レオ氏は、公開されているWHOISページから、サーバーにユーザー名を表示するよう求める概念実証用(PoC)のコマンドを実行し、Epikの内部サーバー上でコードが実行できることを確認した。しかし、違法になるため、サーバーがどのようなアクセス権を持っているかについてはテストしなかったという。

アノニマス・ハクティビストが、レオ氏が発見したのと同じ脆弱性を利用したかどうかは不明だ(盗まれたキャッシュの一部には、EpikのWHOISシステムに関連するフォルダも含まれているが、ハクティビストたちは連絡先を残さず、コメントを得ることができなかった)。しかし、レオ氏は、ハッカーが同じ脆弱性を利用し、そのサーバーがネットワーク上の他のサーバー、データベース、システムにアクセスできた場合、そのアクセスによって、2月にエピックの内部ネットワークから盗まれた種類のデータにアクセスできた可能性があると主張している。

レオ氏は、TechCrunchに対し「ハッカーは私が見つけた脆弱性を利用したと思っている」と述べ、その欠陥が修正されたことを確認した。

モンスター氏は、LinkedInでレオ氏のメッセージを受け取ったことを確認したが、情報漏洩についての質問には答えず、脆弱性がいつ修正されたかについても言及しなかった。「賞金稼ぎが自分たちのサービスを売り込んでくる。私は、そのうちの1人だと思ったんだ」とモンスター氏はいう。「私がそれに対応したかどうかわからない。あなたはすべてのLinkedInのスパムメールに答えていますか?」。

画像クレジット:Bryce Durbin / TechCrunch

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(文:Zack Whittaker、翻訳:Yuta Kaminishi)

保守派お気に入りのソーシャルメディアアプリParlerが数カ月の禁止を経てアップルのApp Storeに復活へ

Apple(アップル)が米上院議員Mike Lee(マイク・リー)氏と下院議員Ken Buck(ケン・バック)氏に送った書簡によると、同社は数カ月にわたって禁止措置となっているParler(パーラー)をApp Storeに復活させる。書簡は米国時間4月19日朝にバック氏のTwitterへの投稿で公になった。TechCrunchも書簡を入手し、そしてAppleに直接確認した。リー氏とバック氏は3月31日に、保守派の人のかなりのお気に入りであるParlerがなぜApp Storeから削除されたのか、追加の情報を求めてAppleに書簡を送っていた。Appleは返事で、Parlerがどのように規則を破ったかについて説明しているが、アプリの削除以来、Parlerのチームとかなりやり取りしてきたと述べた。Appleはまた、Parlerが提案したアプリへのアップデート、コンテンツ、モデレーションのプラクティスによってApp Storeへの復活がすぐに承認されることになるだろう、とも述べている。

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米国会議事堂での暴動後、トランプ氏のサポーターや極右ユーザーが暴力を求め、議事堂乱入の計画を立てるのにいかにParlerが使われてきたかが明るみに出た後、AppleはParlerを禁止したプラットフォームの1つとなった。この暴動では5人が死亡し、警官140人超が負傷した。そして数百人が逮捕されることとなった。

Google(グーグル)とAmazon(アマゾン)も議事堂暴動後にすぐさま自社プラットフォームからParlerを排除した。

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Appleの場合、まずParlerにコンテンツモデレーション改善計画を提出しなければアプリが削除される、と通告した。しかしParlerの当時のCEOであるJohn Matze(ジョン・マッツェ)氏は自身のParlerアカウントにAppleの最後通牒には降参しないと投稿し、Appleの要件を満たさなかったParlerアプリは禁止となった。その数週間後にマッツェ氏は共和党後援者のRebekah Mercer(レベッカ・マーサー)氏が牛耳るParlerの役員会によってクビとなった

Parlerはアプリが削除されて以来、App Storeへの再登場に向けて取り組んできた。しかし依然として基準を満たさなかった。例えばBloombergは2021年3月、Parlerが2月に提出した新たなガイドラインは、違反コンテンツに関する問題でApp Storeのルールに十分に沿うものではなかった、と報じた。2021年2月25日にParlerのポリシー担当最高責任者に送られた書簡には「悪意に満ちた、人種差別的、不公平なコンテンツはApp Storeでは一切受け入れられません」とあった。

2021年4月19日に出された同社の新たな書簡によると、状況は変わった。Appleは4月14日付でParlerが提案したモデレーションプラクティスが復活要件を満たしていると伝えた。Appleの北米政府業務担当のシニアディレクターTimothy Powderly(ティモシー・パウダリー)氏の署名が入った書簡には次のように書かれている。

AppleがParlerアプリをApp Storeから排除して以来、AppleのアプリレビューチームはParlerアプリをガイドラインに則ったものにしてApp Storeに復活させようと、Parlerとかなりのやり取りをしてきました。その結果、Parlerはアプリのアップデートとコンテンツモデレーションプラクティスを提案し、アプリレビューチームは4月14日付で同社が提案したアップデートされたアプリのApp Storeへの復活を承認すると伝えました。アップデートされたParlerアプリがリリースされ次第すぐに利用できるようになると見込んでいます。

書簡はまた、Parler削除という判断についてGoogleやAmazonと相談しなかったとも書いている。この言及は、削除は保守派を黙らせるためのテック企業間の組織的な対応だったという嘘の主張を沈静化させることを意図している。

AppleはParlerがどういった変更に同意したのか詳細は明らかにしなかったが、2021年初めにはアプリはまだかぎ十字や白人主義の画像をユーザープロフィールで使用することを許すなど、Appleのガイドラインに沿っていなかった。Parlerは女性増悪的、同性愛嫌悪的、そして人種差別的なユーザーネームや投稿を認めていたからだ、とBloombergは当時報じた。

CNNが4月19日朝に最初に報じたAppleの書簡は、提出されればParlerがすぐに承認されることを示している。

Appleはまた、Parlerの再ローンチのタイムフレームはParlerの判断次第だとTechCrunchに述べたが、追加のコメントはなかった。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:ParlerAppleApp Storeアプリ

画像クレジット:TechCrunch

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(文:Sarah Perez、翻訳:Nariko Mizoguchi

AWSから追放された極右が集うソーシャルネットワークParlerがオンラインに復活

極右の人々に支持されているソーシャルネットワークで、そのユーザーベースが暴力を推奨する傾向があるためにAWS(アマゾンウェブサービス)から追放されたParler(パーラー)がオンライン上に戻ってきている。その復活は「ビッグテック」が望ましくない存在をオフラインにできるという概念に疑問符をつけているが、Parlerの復活は完全なる勝利ではなく、新CEOは原理における変更をそれほど示していない。

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ユーザーは現在、ウェブでParlerにログインできるが、古い投稿やコンテンツは削除されている。これが、サイトを最初に苦境に陥れたコンテンツに関する焦土作戦となった、2021年1月のAWSからの急な退場の結果なのかどうかは不明だ。

幸い、バックアップをとるという冷静沈着さを持っていた人がいたが、復元の意図はなかった。@donk_enbyは後世のために何百万もの投稿やメディアファイルをサイトから削除した。それらは、たとえば議事堂暴動があった日に特定のユーザーがどこにいたのかを示すために研究者がファイルを使った際にすでに役に立っていた(@donk_enbyは新しいParlerのウェブ展開にともなうさまざまな問題を指摘している)。

新しいサイトは「持続可能で独立したテクノロジーを使っており、オペレーションでいわゆる『ビッグテック』に頼っていない」と声明にある。新しいホストはOVHcloudのリセラーと思われるSkySilkで、同社が一般的だが具合的でない脅しや暴力を禁止している規則の適用を計画しているのか、筆者は尋ねた(規則違反の詳細は、AmazonにParler復活を強制しようという試みの中で公になった)。

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部分的に、Parlerはモデレーションゲームをいきなり展開することで自らが格好の的にならないようにすることを目的としている。ことを荒立てるかもしれないコンテンツを監視するために、サイトはAIと人間の両方によるモデレーションを使うと考えられる。ただし、このアプローチをFacebookは何年もの間、試しているがまだ完全にコツをつかんでいない。

ParlerがまだGoogle Play StoreやiOS App Storeで禁止されていることを考えると、モデレーションはそれほど難しくないかもしれない。ソーシャルネットワークの大部分はモバイルユーザーが占めるため、活動は大いに減衰する。そのためサイトが2021年1月初めに十分にモニターできなかったコンテンツの洪水は滴り落ちるものへとスケールダウンするかもしれない(この点について、そして他の問題についても筆者は同社にさらなる情報を求めた。もし返事があればアップデートする)。

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一方、John Matze(ジョン・マッツェ)氏が役員会に追放された後、Parlerのオペレーションは新暫定CEOが監督している。この役割を担っているのはTea Party Patriotsの創業者で、オバマケアに立ちはだかった強敵、そして新型コロナウイルス治療で効果がないことが証明されたヒドロキシクロロキンの大ファンであるMark Meckler(マーク・メクラー)氏だ。このグループは悪名高い「America’s Frontline Doctors」イベントの後ろ盾でもあり、議事堂暴動につながったMarch to Save Americaの組織者の1つだった。

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メクラー氏の経歴は、モデレーション改善の主張にもかかわらず、Parlerが改心していないことをうかがわせる。「ビッグテック」との意図的(そして明らかに不可避の)別れと定義されたが、彼は自制心を失っていた以前と同様の質を具現化するCEOであり、その就任は内省と素直な妥協というよりも頑固な反抗であるように思える。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:ParlerSNS

画像クレジット:TechCrunch

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(文:Devin Coldewey、翻訳:Nariko Mizoguchi

Twitterが描く分散化の未来、包括的なオープンスタンダードに向けた展望はインターネット極右を追い詰めるか

2021年1月中旬、Twitter(ツイッター)のCEOであるJack Dorsey(ジャック・ドーシー)氏は、Donald Trump(ドナルド・トランプ)元大統領をプラットフォームから追放するという同社の決定についてついに公式に回答を述べた。同氏は、Twitterは「看過できない異常事態に直面した」のであり、あの決定を「誇らしい」とは思っていないと記している。同氏はその投稿で、Twitterが提言して始めた「Bluesky(ブルースカイ)」と呼ばれる新しい構想について時間をかけて説明した。ブルースカイが目指すのは「ソーシャルメディアのためのオープンな分散型標準」の構築であり、Twitterはその一部となるにすぎないという。

ソーシャルウェブの力関係を根本的に変える可能性がある、まだ初期段階の構想について、ブルースカイに関わる研究者たちがTechCrunchに明らかにしてくれた。

ブルースカイが目指すのは「耐久性のある」ウェブ標準の構築だ。最終的には、インターネット上で発言力を持つユーザーやコミュニティを決める上で、Twitterのようなプラットフォームに責任が集中しないようにすることを目指している。これは、社会的被排除集団の言論を保護する一方で、昨今のモデレーション手法やオンラインでの急進化防止の取り組みを根底から覆す可能性も持っている。

ブルースカイとは

Bitcoin(ビットコイン)に統制のための中央銀行がないように、分散型ソーシャルネットワークプロトコルは中央の統制機構なしで機能する。これはTwitterがブルースカイ上に構築された自社のアプリのみを統制し、プロトコル上の他のアプリは統制しないことを意味する。システムはオープンで独立しているため、アプリケーションはその標準規格全体のコンテンツを表示したり検索したり互いに通信したりできる。Twtitterはこのプロジェクトが既存のTwitter APIの機能を超越することを期待している。目指すのは、さまざまなインターフェイスやキュレーション手法アルゴリズムのアプリケーションを開発者が作成できるようにし、さまざまなモデレーションツールやアイデンティティーネットワークへのプラグアンドプレイアクセスについてTwitterのようなプロトコルを介してエンティティに支払いを行えるようにすることだ。

広く採用されている分散型プロトコルではソーシャルネットワークがより広いネットワークにモデレーションの責任を「移譲」できるが、ブルースカイの初期プロジェクトに関わったある人物は、ユーザーからのアクセスをブロックするアカウントやネットワークをプロトコル上の個々のアプリケーションが決定できるようにすることを提案している。

Parler(パーラー)やGab(ギャブ)のようなソーシャルプラットフォームは、理論的にはブルースカイでネットワークを再構築することで安定性やオープンプロトコルによるネットワーク効果といった恩恵を受けることができるだろう。関係する研究者はまた、このようなシステムが政府の検閲に対抗する効果的な手段となり、世界中の社会的被排除集団の言論を保護することにつながるだろう、と明言している。

関係者がTechCrunchに語ったところによると、ブルースカイの現在のスコープは研究フェーズに限定されているという。分散型テクノロジーコミュニティのさまざまな派閥に属する約40~50名のアクティブなメンバーがソフトウェアの状況を調査し、プロトコルの完成形についての提案をまとめている。Twitterは、今後数週間のうちにプロジェクトマネージャーを雇い、プロトコルそのものの構築に着手する独立したチームを結成したいと考えていることを初期のメンバーに明かしていた。

この動きについて、Twitterの広報担当者からはコメントが得られなかった。

ブルースカイの初期メンバーは2020年初めにTwitterのCTOであるParag Agrawal(パラッグ・アグラワル)氏によって招へいされた。このグループは後に、セキュアなチャットプラットフォームであるElement(エレメント)上でホストされたワーキンググループの参加者であるMastodon(マストドン)やActivityPub(アクティビティパブ)といった、より認知度の高い分散型ネットワークプロジェクトの代表的な人々とも対話の道を開くことにした。

分散型ソーシャルプラットフォームHappening(ハプニング)の創設者であるJay Graber(ジェイ・グラバー)氏は、「Twitterがエコシステム内の既存のオプションを評価するのを支援」するために、Twitterから報酬をもらって分散型ソーシャルエコシステムのテクニカルレビューを書いたとTechCrunchに語っている。

「もしこれを設計したいと(Twitterが)思っていたなら、社内で人を集めてその仕事を割り当てることもできたはずだ。しかし、このちっぽけなブルースカイのグループがTwitterよりも優れている唯一の点は『Twitterではないこと』だ」と、グループの他のメンバーで、プライバシー中心の市民参加型ソーシャルネットワークciv.works(シーアイヴィーワークス)の共同創設者であり、Postmates(ポストメイツ)のシニアソフトウェアエンジニアとして働くGolda Velez(ゴルダ・ベレス)氏は話す。

グループはプロジェクトのスコープについてTwitterの幹部と何度かやり取りを行った後、Twitterが承認したこの構想の目標をまとめた文書を完成させた。この文書では、ブルースカイプロトコルが取り組むべき課題の詳細だけでなく、標準規格に基づいて構築を行うアプリケーション作成者がどのような責任を負うのが最善かという点についても説明されている。

画像クレジット:TechCrunch

関係者の正体

上記の文書をTechCrunchも閲覧したが、そこに列挙された課題には、Twitterの最大の欠点のいくつかが要約されている。それには「拡散メカニズムを悪用した論争や暴挙を防ぐ方法」に加え、モデレーションのための「カスタマイズが可能なメカニズム」を開発したいという願望が含まれているが、同文書は、「コンプライアンス、検閲、削除などの最終的な責任を負う」のはプロトコル全体ではなくアプリケーションであると述べている。

「アルゴリズムの問題の解決策はアルゴリズムを除去することではないと思う。投稿を時系列で並べ替えるのもアルゴリズムの機能だ。解決策は、さまざまなアルゴリズムを試して適合性を確認したりおすすめのものを使用したりできるようにして、つけ外し可能なオープンなシステムにすることである」と、ワーキンググループの別のメンバーであるEvan Henshaw-Plath(エバン・ヘンショープラット)氏は述べている。同氏はTwitter創業初期の従業員の1人で、Planetary(プラネタリー)と呼ばれる独自の分散型ソーシャルプラットフォームを構築してきた。

ヘンショープラット氏のプラットフォームはSecure Scuttlebuttプロトコルがベースとなっており、ユーザーはオフラインでも暗号化された方法でネットワークを閲覧できる。ヘンショープラット氏によると、プラネタリーは当初、企業投資とCEOのジャック・ドーシー氏からの個人投資を取りつけるためにTwitterと交渉していたが、プラットフォームの競争力の高さからTwitterの弁護士の間で懸念が生じ、結局、Twitterの共同創業者であるBiz Stone(ビズ・ストーン)氏のベンチャーファンドであるFuture Positive(フューチャー・ポジティブ)からの投資を受けることになったという。ストーン氏はインタビューの依頼には応じなかった。

目標に合意した後、Twitterはより広範なチームがいくつかの共通のコンセンサスに至るものという期待を当初、抱いていたが、グループ内で意見が真っ向から対立したため、Twitterはメンバーからの個別の提案を受け入れることにした。既存の標準を全面的に採用するか進化させるようTwitterに圧力をかける者もいれば、標準規格の相互運用性を早期から追求してユーザーの自然な動向を見るためにブルースカイを推す者もいた。

ブルースカイを標準に組み入れることを望んでいるグループの開発者の1人にマストドンのクリエイターであるEugen Rochko(オイゲン・ロチコ)氏がいる。彼はTechCrunchに、ソーシャルメディアプラットフォームがグローバルに機能するためには大きな変革が必要だと思っていることを話してくれた。

「トランプ氏を追放したのは正しい決断だったと思う。むしろ、少し遅すぎたかもしれない。同時に、この状況は、こういったことを決定するのが米国の一企業であってはならないということを示していると思う」とロチコ氏は本誌に語った。

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ロチコ氏も、グループの他のメンバーと同じく、ブルースカイプロトコルに対するTwitterの動機について時おり懐疑的な見方をしてきた。ドーシー氏が2019年に最初の発表を行った直後、マストドンの公式Twitterアカウントは痛烈な批評をツイートし、次のように書いた。「これは車輪の再発明の発表ではありません。Twitterが発表しているのは、GoogleがAndroidをコントロールするように自分たちがコントロールできるプロトコルを構築しようとしているということです」。

今日、マストドンは間違いなく最も成熟した分散型ソーシャルプラットフォームの1つだ。ロチコ氏は、分散型ノードのネットワークに230万人以上のユーザーがいて、数千台のサーバーに広がっていると主張している。2017年の初め、このプラットフォームがTwitterで話題になったことにより、ロチコ氏が寄付ベースモデルの支持を拒否したことに強い関心を示した潜在的投資家と並んで「数十万人」の新規ユーザーが流れ込むことになった。

画像クレジット:TechCrunch

潜在リスク

ロチコ氏が集めた注目が、すべて歓迎されたわけではない。2019年、右派過激派が支持するソーシャルネットワークであるGabは、マストドンプラットフォームのオープンソースコードとの統合を行った後、そのプラットフォーム全体をマストドンネットワークに持ち込んだため、マストドンは大量のウェブユーザーを一気に抱え込んで、最も望ましくない責任を負わされる羽目になった。

ロチコ氏はすぐにそのネットワークを否認して、マストドンプラットフォーム上の他のノードとの関係を断ち切り、アプリケーション作成者にも同様の行動をとるよう説得する方向に舵を切った。しかし、右派過激派の温床となることがこの種のプラットフォームの最初の「サクセスストーリー」になってしまったことで、分散化支持者が最も恐れていたことがときを経ず顕在化することとなった。

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この恐れの余波は先に、分散型コミュニティにまでおよんだ。米国議会議事堂での暴動の前後にサイト上に暴力的なコンテンツが浮上した後、アプリストアの所有者やネットワークが別の右派ソーシャルネットワークであるParlerをウェブから排除したことで、一部の開発者は自分たちの分散化標準がParlerのアジトにされるのではないかと恐れている。

「ファシストは間違いなくピア・ツー・ピアテクノロジーを利用する。すでにそうしており、その傾向はますます強まる【略】もし主流のインフラストラクチャから追放されたり、人々の綿密な監視を受けたりすれば、そうしようとする動機はますます高まるだろう」と、分散型ネットワーク上での過激派の出現について研究しているEmmi Bevensee(エミ・ベベンシー)氏はいう。「おそらく、極右が悪であると考える人々によって排斥される前に、極右はピア・ツー・ピアで強力な足場を固めることになるだろう」。

最も懸念されているのは、ブルースカイのような取り組みを通じて分散化プラットフォームがコモディティ化されることで、現在のプラットフォームから追放された過激派がその支持者をつなぎ留めておく道を見いだし、一般的なインタネットユーザーに過激化への道をいたずらに提供することになるのではないかということだ。

「今のところ、ピア・ツー・ピアテクノロジーは、全体的に見れば敷居が高いものだが、一部ではそうではない。たとえば現在Cash AppでBitocoinを買うことができる。これはどちらかといえば、このテクノロジーが今後より主流になって、導入の敷居が下がることを証明している」と、ベベンシー氏はTechCrunchに語った。「この脱Parlerの風潮によって、ParlerはIPFSにあまり乗り気ではない支持者を大量に失いかけている。Scuttlebuttは本当にクールなテクノロジーだが、Twitterのように容易に導入できるものではない」。

過激派がプライバシーと強力な暗号化を促進するテクノロジーを採用しようとするのは今に始まったことではないが、Signal(シグナル)やTelegram(テレグラム)のような暗号化チャットアプリは、近年そのような論争の的になっている。ベベンシー氏は、極右の過激派ネットワークが分散型ネットワークテクノロジーを採用するようになったせいで初期の開発者コミュニティの「士気が極めて低下」したこと、さらにその同じテクノロジーが「世界各地の社会的被排除者たち」に利益をもたらす可能性があり、実際にそうなっていると指摘している。

ブルースカイの初期の取り組みに関係する人々は、プロトコルの開発と採用までの道のりはまだ長いと見ているが、Parlerとトランプ大統領に対する最近のプラットフォーム排除によって、他の利害関係者が最終的にこの標準規格との統合にコミットするようになるのではないかと期待している。

ペレス氏は次のように述べている。「現時点で、エンドユーザーだけでなくプラットフォームにとっても、採用する理由はたくさんあると思う。厄介なモデレーションの問題を抱えているのはTwitterだけではない。みんな今が正念場だということをわかっていると思う」。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Twitter分散型ソーシャルネットワークSNSMastodonParler

画像クレジット:Bryce Durbin / TechCrunch

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(文:Lucas Matney、翻訳:Dragonfly)

愛国者の拠点となったソーシャルメディアParlerのAWS復帰要求を裁判所が却下

連邦裁判所は保守系ソーシャルネットワークのParler(パーラー)が、自社サービスをAWSでホストするようAmazon(アマゾン)に強制しようとする訴えを却下した。Parlerの貧弱な法的主張を見た人なら大方想像がつくように、法廷は本訴訟を「おぼろげで事実と異なる憶測」にすぎず介入を正当化する理由はないと裁定した。

ワシントン州西連邦地方裁判所に提出された訴訟でBarbara Rothstein(バーバラ・ロススタイン)判事は、ParlerによるAmazon(アマゾン)とTwitter(ツイッター)が反トラスト行為を共謀し、AWSが契約を破ったとする主張を支持する材料がいかに貧弱であったかを説明した。

反トラストに関して、Parlerは何ひとつ提示することができず、シャーマン法に反する共謀についても同様だった。

主張を裏付けるために提出された証拠は薄弱であり、AWS側は異議を唱えている。重要なのは、Parlerは、取引制限のためにAWSとTwitterが意図的に、あるいはそもそも、行動をともにしたという証拠を提出していないことである。

【略】

実際、ParlerはTwitterがAWSから優遇措置を受けているという不安を募らせる以上のことをしていない。

AmazonはAWSはTwitterをホストしていることさえなく、その計画はあるもののクライアントについて、他のクライアントに話すことを防ぐ厳格なルールが定められていると説明した。これだけでParlerの浅薄な主張を疑うに十分である、とロススタイン氏は指摘した。

契約違反について、Parlerは本訴訟の中で、自分の側が契約に違反したことを事実上認めているが、カスタマーサービス契約第7.2節(b)(i)に定められている問題の修復に30日の猶予を与えるという取引条件をAmazonが破ったと主張している。しかしそれはそもそも無関係だった。

Parlerは、直後に続く第7.2節(b)(ii)で、AWSが契約を「通知直後に」終了し認められており修正の機会を与えなくてよいことを、争うどころか認識もしていなかった。

つまり30日間の猶予は、Amazonが望まなければ適用されない。この条項は緊急性のない事象にに関するものだと思われる。契約違反の主張は否定された。

Parlerによる、「Amazonは政治的敵意に動機づけられた」という主張も、同様に筋が通っていない、と判事はいう。

Parlerは、この主張のいくつかの要素を裏づけるための基本的事実を提示していない。最も致命的なのが、上で延べたようにAWSの行為が不適切な目的あるいは不当な手段によるという不十分な憶測しか提起していないことである。

【略】

反対に、現在得られている証拠は、AWSによるカスタマーサポート契約の終了は、Parlerの重大な違反に対応した結果であることを示唆している。

Parlerはほかにも、もしAWSのサービスが復帰しないと「修復不可能な損害」を受けると主張しており、実際ロススタイン氏には、一連の出来事の結果Parlerが「消滅」に直面する可能性があるという同社の主張を否定する理由がない。ただし「Parlerの修復不可能な損害に関する主張は、『損害の大部分は金銭的に補償可能』であるとParlerが認めていることで著しく弱まっている」とだけ語った。

つまり金で解決する、すなわちそれは「修復不能」ではないという意味だ。

その他の法的、技術的側面についてロススタイン氏は、Parlerの主張は根拠がなく、Amazonの主張の方がはるかに強力であると述べた。たとえば暴力的で憎悪に満ちたコンテンツを強制的にホストさせられることはAWSの評判を傷つけ、おそらく、修復不可能でさえある。

同じくこの種の訴訟で重要なのは、判事は訴訟全体の価値に基づいて裁定を下すのではなく、サービスを復旧するための差止請求に示された主張と証拠のみに基づいて判断することだ。

「誤解のないようにいうと、裁判所はこの時点でParlerによる実質的な基本的主張を棄却していない」。つまりこれは主張の内容を否定するものでも、それが実質的であることを仮定するものでもない。しかしParlerは、この種の法的介入の根拠を示すために必要なものを提示する には「程遠かった」。

本訴訟は次期日程に継続される、もしParlerが自身で警告した「消滅」にその時点で直面していなければだが。

Rothstein Order on Parler i… by TechCrunch

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タグ:ParlerAmazonAWSソーシャルメディア

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

AWSが警告どおり米保守系が集うParlerへのクラウドサービス提供を停止

警告のとおりAmazon Web Services(AWS、アマゾン・ウェブ・サービス)は、米議事堂での暴動を呼びかけたトランプ大統領支持者の巣窟となっていた右翼ソーシャルネットワーキングサービスParler(パーラー)へのサービス提供を停止した。サービス停止は警告から24時間経って実行されている。つまり、現在、Parlerのウェブアドレスにアクセスすると、リクエストしたドメインにはアクセスできないというメッセージが表示される。

Parlerのコミュニティは、先週トランプ大統領の公式アカウントがTwitter(ツイッター)とFacebook(フェイスブック)から停止処分となった後に活発になっていた。トランプ大統領の感情と足並みを揃えた似たような激しい罵りや暴力の促進をツイートする数多くのアカウントもそうしたプラットフォームから排除された。Apple(アップル)とGoogle(グーグル)は利用規約に違反したとしてそれぞれのアプリストアからParlerを削除し、AWSもサービス提供停止を通告して追随していた。

Parlerは各社の排除に対抗するために自らのインフラをゼロから構築する意向を示した(ZDNet記事)が、その一方ですでに展開されているGabといった右翼オーディエンスのためのソーシャルメディアサイト(未訳記事)は、Parlerのプラットフォームからの排除の恩恵を受けている。Gabは以前ホスティングが無効化され、ヘイトスピーチ拡散の問題でGoogle Playから排除されている。

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タグ:アメリカソーシャルメディアParlerAWS

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(翻訳:Mizoguchi

Appleがトランプ氏支持者が集う保守系ソーシャルメディアアプリParlerをApp Storeから削除

Apple(アップル)は保守系ソーシャルメディアアプリParlerをApp Storeから削除したことを明らかにした。このすぐ前にはGoogle(グーグル)がGoogle Playから削除していた。米議事堂での暴動が起こるまで、トランプ大統領支持者と著名な保守系人物の巣窟となっていたこのアプリはAppleの規約に違反した状態で展開されていた。

AppleはTechCrunchに以下のように述べた。

当社はApp Storeでの多様な視点を常にサポートしてきました。しかし暴力の脅しや違法な活動は当プラットフォームでは許されません。Parlerは人々の安全を脅かすものが拡散しているという問題に対し十分に対応しませんでした。こうした問題を解決するまで当社はApp StoreからParlerを削除します。

削除措置の前にAppleはParlerのデベロッパーに以下の警告を送っていた。

Parlerアプリ開発担当者へ

Parlerアプリ上の危険で有害なコンテンツへの対応に感謝します。当社は貴社が取った対策が、アプリ上の危険で好ましくないコンテンツの拡散を解決するのに十分でないと判断しました。

Parlerは、暴力や違法な活動を促進する有害または危険なコンテンツを検証して削除しておらず、App Storeレビューガイドラインを履行していません。

回答では、貴社はParlerがこのコンテンツを「何週間もの間大変深刻に」扱った、としました。しかしながら危険で違法なコンテンツの拡散を検証して防ぐためにParlerが取ったプロセスは不十分だったことが判明しました。特にガイドライン1.1(安全性:不快なコンテンツ)に違反する直接的な暴力の脅しと無法行為を扇動する呼びかけが引き続きアプリにみられます。

貴社はまた「差し当たって」のモデレーションプランに言及しましたが、これはガイドライン1.2(安全性:ユーザー生成コンテンツ)の要件を満たしていません。すべての危険あるいは悪意に満ちたユーザーコンテンツを防ぐ完璧なシステムはありませんが、アプリには積極的かつ効果的にこうした問題を解決するための確固たるコンテンツモデレーションプランが求められます。

こうした理由により、App Storeレビューガイドラインに則ったものになるアップデートを当社が受け取り、貴社が効果的に危険で有害なコンテンツを検証してフィルターにかける能力を示すまで、貴社のアプリはApp Storeから削除されます。

アプリレビュー委員会

保守系のコメンテーターでParler開発者のDan Bongino(ダン・ボンジーノ)氏はAppleの決定についてサイトに投稿した(The Wrap記事)。

Appleのテックの暴君たちはApp Storeからアプリを排除しました。Appleは全体主義の思想統制を好んでいるという点で、中国の共産党と変わりはありません。素晴らしい国の自由を愛する人々とともにいることを誇りに思っています。私は怒りを覚え、また支配権を握っているテック業界の全体主義者にぞっとしています。

ボンジーノ氏は最近Twitter(ツイッター)にアカウントを停止された人物の1人だ。しかし同氏はTwitterを再び利用する気はないと明らかにした。

Parlerが現在App Storeで利用できなくなった一方で、すでにアプリをダウンロードした人まだアクセスできるようだ。先にニューヨークタイムズ紙は以下のように報じた。

AppleがApp StoreからParlerを削除jすれば、ParlerをiPhoneやiPadにParlerをダウンロードできなくなる。ParlerのiPhoneアプリをダウンロード済みの人はアプリを使うことはできるが、Parlerはアプリをアップデートできなくなる。つまり、AppleがiPhoneソフトウェアをアップデートすると、アプリは最終的に使われなくなることを意味する。

しかしAmazon(アマゾン)内でもParlerを排除する方向に向かいつつあり、Parlerの未来はかなり不透明だ

【Japan編集部】AWSはすでにParlerに対しサービス停止を通告している。

AppleのParler削除のニュースはGoogleがGoogle PlayからParlerを削除した動きに続くものだ。議事堂暴動をリードしたトランプ大統領サポーターと有名な保守派人物の溜まり場となっていたParlerは、我々の理解ではAppleのルールを破って展開されてきた。AppleのApp Storeガイドラインはユーザー生成コンテンツを扱うアプリに、暴力を扇動するコンテンツを削除するためにモデレーションポリシーを整備するよう求めている。

こうした規約にもかかわらず、AppleもGoogleもこれより以前にParlerを削除する行動を取らなかった。トランプ大統領サポーターと他の極右ユーザーがアプリを通じて暴力を呼びかけ(USA TODAY記事)、議事堂乱入の計画を企てた(BuzzFeed News記事)のにだ。この暴動で5人が死亡し、警官50人以上が負傷した(CNBC記事)。そして12人以上が起訴され、容疑者の特定により逮捕者数は増えつつある(Los Angeles Times記事)。

画像クレジット:Parler via the App Store

BuzzFeed Newsは米国時間1月8日、Parlerがコンテンツモデレーションプランを提出しなければ、24時間以内にApp Storeからアプリが削除されることを警告するレターをAppleから受け取ったと報じた。

Appleの警告には以下のように書かれている。

貴社のParlerサービスにある不快なコンテンツに関し、多くの苦情が寄せられています。Parlerアプリが、中でも人命の喪失、数多くの怪我人、器物損壊につながった違法な活動の計画・調整・促進に使われたという非難です。Parlerアプリはまた、別の違法で危険な活動の計画と促進に使われ続けるように見受けられます。

ParlerのCEOであるJohn Matze(ジョン・メッツ)氏はAppleからの自身のParlerアカウントへの最後通牒について、「自由な言論を嫌う、そうした権威主義者」には屈しないと投稿した。米国時間1月9日、トランプ大統領支持者のLin Wood(リン・ウッド)氏がMike Pence(マイク・ペンス)副大統領に対する暴力を呼びかける投稿をParlerが削除したとの報道があった。

App Annieによると、アプリ削除に先立って、ParlerはiPhone App Storeのニュース部門でランキング1位になり、全体では13位となった。米国時間1月8日にiPhoneの無料非ゲームアプリ部門のトップチャートで時折1位になったが最終的なデータは入手できなかった。

画像クレジット:App Annie

現在アプリはAmazon Web Services(AWS)で構築されているが、AWS利用規定に反しているようで、これは削除につながるかもしれない。

テック企業従業員の集団行動は、トランプ大統領とそのサポーターが議事堂暴動後も通信したり組織したりするためのプラットフォームへのアクセスに関する決定に主要な役割を果たす。たとえばワシントンポスト紙によると、Twitterがトランプ大統領のアカウントを永久停止する前に、同社の従業員350人超がCEOのJack Dorsey(ジャック・ドーシー)氏と他の役員にトランプ大統領のアカウント永久停止を促すレターに署名した。

トランプ大統領はいまや、Facebook(フェイスブック)、Twitter、Snapchat(スナップチャット)、Twitch(ツイッチ)などに投稿できなくなった(未訳記事)。2つのアプリストアからのParlerの削除はトランプ大統領サポーターの動きがさらに過激で暴力的になるのをある程度抑制する。しかしながら、議事堂の損壊だけでなく、国の精神が全体的にダメージを受け、多くの人がこうした措置はあまりにも遅きに失し(The Washington Post記事)、その前に取られるべきだったと主張している。

TechCrunchはParlerにコメントを求めている。

関連記事:保守派が集うアプリParlerがGoogle Playで削除、AppleのApp Storeも削除予定と報道

保守系メディアParlerがペンス副大統領の処刑を呼びかけたトランプ支持者リン・ウッド氏の投稿を削除

カテゴリー:ネットサービス
タグ:アメリカソーシャルメディアParlerApple

画像クレジット:Photo by MANDEL NGAN/AFP via Getty Images / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

AWSが愛国者の拠点となったソーシャルメディアParlerに対し日本時間1月11日午後のサービス停止を通告

Donald Trump(ドナルド・トランプ)大統領が主要なテック系ソーシャルプラットフォームのすべてから締め出された(未訳記事)ことをきっかけに、保守派の間での人気が新たな高まりを見せたソーシャルメディアネットワークのParler(パーラー)が、消滅の危機に瀕している。

BuzzFeed Newsの報道によれば、Parlerのバックエンドクラウドサービスを提供するAmazon Web Services(AWS、アマゾン・ウェブ・サービス)は、今後24時間以内に同社との関係を断つ意向であることを伝えたという。Parlerのアプリケーションは、AWSのインフラの上に構築されているため、AWSは同プラットフォームの運用に欠くことのできないサービスだ。米国時間1月10日未明、Apple(アップル)はGoogle(グーグル)に追随して、Parlerに対してコンテンツのモデレーション不足を理由に、App Storeからアプリを排除することを発表した(未訳記事)。

主要ソーシャルメディア上での大統領の沈黙に動揺したユーザーたちが殺到したことで、勢いが急上昇したParlerは、今では言論の自由とオンラインでの説明責任の境界をめぐる争いの対象となるサイトとなっている。

ParlerのJohn Matze(ジョン・マッツェ)CEOは、AWSからの通告を受けて、「ゼロから作り直しを行うため」プラットフォームが少なくとも1週間はオフラインになると発言している。Twitter(ツイッター)で共有されたスクリーンショットにあるように、一部のParlerユーザーが、AWSのデータセンターを暴力的に攻撃することをほのめかす反応をしているようだが、おそらくこれがAmazonの主張を裏付けているのかもしれない。

米国時間1月6日の国会議事堂での暴動と、TwitterやFacebook(フェイスブック)で暴力を扇動したアカウントの粛清をきっかけに、Parlerは全国の国会議事堂や州議事堂での暴動の実行を、武装した「愛国者」たちに呼びかける、過激な意見のための拠点となっていた。

直近では、同サイト上の保守過激派が「愛国者」たちに、1月6日の行動をさらに拡大して、1月19日には武器を持ってワシントンDCを行進しようと呼びかけていた。

Appleや、従業員たちがParlerへのサービスの提供を停止するように求めていたAmazonからの圧力にさらされたという事情はあるものの、Parler自身もプラットフォーム上の投稿をモデレートする対応を取ろうとしていた。

同社は、トランプ大統領支持者のLin Wood(リン・ウッド)氏がParler上の一連の声明の中で行った、 Mike Pence(マイク・ペンス)副大統領の処刑を求めた投稿の一部を削除したことを認めた。

過去数カ月に渡って、Ted Cruz(テッド・クルーズ)上院議員Devin Nunes(デビン・ヌネス)下院議員を含む共和党議員たちが、ウッド氏のような保守的扇動者とともに、Parlarを拠点として、自由気ままに陰謀論を発信してきた。

BuzzFeed News(バズフィードニュース)が引用したメールの中では、Amazon Web ServicesのTrust and Safety Team(トラスト&セーフティチーム)が、Parlerのプラットフォーム上で拡散していた暴力を呼びかける声が、AWSの利用規約に違反していることを、Parlerの最高ポリシー責任者であるAmy Peikoff(エイミー・ペイコフ)氏に伝えている。またBuzzFeedによれば、AWSのチームはボランティアを使ってプラットフォーム上のコンテンツをモデレートするというParlerの計画は上手く行かないだろうと指摘しているという。

「最近、貴サイトにおいて、このような暴力的なコンテンツが着実に増えてきておりますが、これらはすべて規約違反となります。Parler様がAWSのサービス規約を遵守するための効果的なプロセスを保持していないことは明らかです」と、AWSからのメール内容をBuzzFeedは報じている。

以下、AmazonからParlerへの手紙の全文を示す。

親愛なるエイミー様

本日(米国時間1月9日)は早い時間にお話しいただきありがとうございました。

昨日も今朝も電話でご相談したように、私どもの利用規約に対する違反の繰り返しで困惑しております。過去数週間にわたり、明らかに暴力を奨励したり煽ったりするような書き込みの例を98件、当社よりParler様に報告して参りました。以下のものは、以前にお送りしたものの中からいくつかを抜き出したものです。【前述のスクリーンショットなど】

最近、貴サイトにおいて、このような暴力的なコンテンツが着実に増えてきておりますが、これらはすべて規約違反となります。Parler様がAWSのサービス規約を遵守するための効果的なプロセスを保持していないことは明らかです。また、Parler様はいまだに、コンテンツのモデレーションについての立場を決めかねているように思えます。当社または他者からの連絡があった場合には、一部の暴力的なコンテンツを削除されることがありますが、必ずしも緊急性を持って対応していただいているわけではありません。最近、御社のCEO様が「責任を感じていないし、プラットフォームも責任を負うべきではない」と公言されました。今朝は、暴力的なコンテンツをより積極的にモデレートする計画があるという計画をお話しいただきましたが、そのプランの実施はボランティアによる手作業だということになっています。ボランティアを活用して危険なコンテンツを迅速に特定し、削除するというこれから実施される計画は、暴力的な投稿が急増している現状を考えると、うまくいかないと考えております。これは、私どもがすでにお送りしたコンテンツの多くを、いまだに取り下げていらっしゃらないことからも明らかです。先週ワシントンD.C.で起きた不幸な出来事を考えますと、この種のコンテンツがさらなる暴力を誘発するという深刻な危険性を否定できません。

AWSは様々な政治的立場を横断して、顧客に技術とサービスを提供しており、サイト上でどのようなコンテンツを許可するかを自ら決定するParler様の権利を、引き続き尊重しております。しかしながら、他者への暴力を助長したり煽ったりするコンテンツを、効果的に特定し削除することができないお客様に対しては、サービスを提供することができません。Parler様は当社の利用規約を遵守なさることができず、公共の安全に非常に現実的なリスクをもたらしているため、(米国時間)1月10日(日)午後11時59分(PST)(日本時間2021年1月11日月曜日16時59分)にParler様のアカウントを停止する予定です。私たちはお客様のデータがすべて保存されることを保証し、お客様自身のサーバーへのデータ移行を可能な限りお手伝いさせていただきます。

– AWSトラスト&セーフティチーム

関連記事:保守系メディアParlerがペンス副大統領の処刑を呼びかけたトランプ支持者リン・ウッド氏の投稿を削除

カテゴリー:ネットサービス
タグ:AWSParlerソーシャルメディア

画像クレジット:Bryce Durbin / TechCrunch

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(翻訳:sako)

保守系メディアParlerがペンス副大統領の処刑を呼びかけたトランプ支持者リン・ウッド氏の投稿を削除

「表現の自由」を謳うソーシャルネットワークParler(パーラー)にすら限度はあるようだ。

表現の自由を重視する方針から保守派コメンテーターを数多く惹きつけていたこのソーシャルネットワークが、トランプ支持者であるLin Wood(リン・ウッド)氏の複数の投稿を削除したと、Mediaite(メディアイト)は伝えた

Parlerから削除された投稿の中には、ウッド氏が Mike Pence(マイク・ペンス)副大統領の処刑を呼びかけるものもあった。

Zachary Petrizzo「トランプ支持の弁護士リン・ウッドはParlerに投稿『銃殺隊を招集しろ。最初はペンスだ』」
Zachary Petrizzo「ウッドは現在Twitterが停止されているとParlerに追記」

Mediaiteの記事によれば、Parlerの最高責任者Jphn Matze(ジョン・メッツ)氏は、同プラットフォームでのウッズ氏の投稿に対して措置を講じたことを認めている。

「ええ、彼のパーレイ(討議)は我々の規約に違反するため削除しました」とメッツ氏はMediaiteに語った。「あなたが問題にしている投稿も含まれています」。

Parlerの措置は非常に意味深い。なぜなら、保守派の大物の投稿も削除されることを示す最初の実例となったからだ。

表現の自由を堅持するソーシャルプラットフォームとして名高いParlerにも、コンテンツを管理するための規約は存在する。

Mediaiteが指摘していたとおり、ウッド氏の投稿は同社のサービス規約に違反しているように思える。その規約にはこうある。「当サービスを通じて報告されたパーレイ(討議)主催者、コメント、メッセージは、明示的暗示的を問わず、暴力または違法行為への参加奨励を含む場合、ガイドラインに違反したものと見なされます。これには以下のものが含まれます。(a)パーレイ主催者の主張が結果的に暴力または違法行為に利用される場合、(b)差し迫った暴力または違法行為の実行がパーレイ、コメント、メッセージの結果であると見なされた場合」。

Parlerのアカウントは温存されているウッズ氏だが、Twitter(ツイッター)のアカウントが米国時間1月7日に凍結されたことをForbes(フォーブス)が同時に報じている

一方、ペンス氏の処刑を扇動する声は、米国時間1月6日に連邦議会議事堂に乱入した暴徒の少なくとも一部を勢いづかせる要因になっていたようだ。Reuters Photo News(ロイター・フォト・ニューズ)の編集長Jim Bourg(ジム・ボーグ)氏は「マイク・ペンス副大統領を捕まえて、裏切り者として議事堂の木に吊して絞首刑にする」ことを望む少なくとも3人の暴徒の話を聞いたとツイートしている。

Jim Bourg「議事堂で少なくとも別の3人から、マイク・ペンス副大統領を捕まえて裏切り者として議事堂の木に吊して絞首刑にしたいという話を聞いた。この共通のフレーズが繰り返されている。さらに多くの人間が副大統領をどう処刑するかを話し合っていた」

関連記事:Twitterがトランプ大統領のアカウントを永久停止(米議会議事堂暴動から追放までの経緯まとめ)

カテゴリー:ネットサービス
タグ:ドナルド・トランプアメリカ米国大統領選挙SNSソーシャルメディアParler

画像クレジット:BRENDAN SMIALOWSKI/AFP / Getty Images

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(翻訳:金井哲夫)

保守系メディアParlerがペンス副大統領の処刑を呼びかけたトランプ支持者リン・ウッド氏の投稿を削除

「表現の自由」を謳うソーシャルネットワークParler(パーラー)にすら限度はあるようだ。

表現の自由を重視する方針から保守派コメンテーターを数多く惹きつけていたこのソーシャルネットワークが、トランプ支持者であるLin Wood(リン・ウッド)氏の複数の投稿を削除したと、Mediaite(メディアイト)は伝えた

Parlerから削除された投稿の中には、ウッド氏が Mike Pence(マイク・ペンス)副大統領の処刑を呼びかけるものもあった。

Zachary Petrizzo「トランプ支持の弁護士リン・ウッドはParlerに投稿『銃殺隊を招集しろ。最初はペンスだ』」
Zachary Petrizzo「ウッドは現在Twitterが停止されているとParlerに追記」

Mediaiteの記事によれば、Parlerの最高責任者Jphn Matze(ジョン・メッツ)氏は、同プラットフォームでのウッズ氏の投稿に対して措置を講じたことを認めている。

「ええ、彼のパーレイ(討議)は我々の規約に違反するため削除しました」とメッツ氏はMediaiteに語った。「あなたが問題にしている投稿も含まれています」。

Parlerの措置は非常に意味深い。なぜなら、保守派の大物の投稿も削除されることを示す最初の実例となったからだ。

表現の自由を堅持するソーシャルプラットフォームとして名高いParlerにも、コンテンツを管理するための規約は存在する。

Mediaiteが指摘していたとおり、ウッド氏の投稿は同社のサービス規約に違反しているように思える。その規約にはこうある。「当サービスを通じて報告されたパーレイ(討議)主催者、コメント、メッセージは、明示的暗示的を問わず、暴力または違法行為への参加奨励を含む場合、ガイドラインに違反したものと見なされます。これには以下のものが含まれます。(a)パーレイ主催者の主張が結果的に暴力または違法行為に利用される場合、(b)差し迫った暴力または違法行為の実行がパーレイ、コメント、メッセージの結果であると見なされた場合」。

Parlerのアカウントは温存されているウッズ氏だが、Twitter(ツイッター)のアカウントが米国時間1月7日に凍結されたことをForbes(フォーブス)が同時に報じている

一方、ペンス氏の処刑を扇動する声は、米国時間1月6日に連邦議会議事堂に乱入した暴徒の少なくとも一部を勢いづかせる要因になっていたようだ。Reuters Photo News(ロイター・フォト・ニューズ)の編集長Jim Bourg(ジム・ボーグ)氏は「マイク・ペンス副大統領を捕まえて、裏切り者として議事堂の木に吊して絞首刑にする」ことを望む少なくとも3人の暴徒の話を聞いたとツイートしている。

Jim Bourg「議事堂で少なくとも別の3人から、マイク・ペンス副大統領を捕まえて裏切り者として議事堂の木に吊して絞首刑にしたいという話を聞いた。この共通のフレーズが繰り返されている。さらに多くの人間が副大統領をどう処刑するかを話し合っていた」

関連記事:Twitterがトランプ大統領のアカウントを永久停止(米議会議事堂暴動から追放までの経緯まとめ)

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(翻訳:金井哲夫)