Facebook Messengerには、支払い機能のコードが隠されている

FacebookのMessengerアプリは、友達同士で送金し合うしくみの準備を整えた。あとはFacebookがこの機能のスイッチを入れるだけだ。スタンフォードのコンピュータサイエンスの学生、Andrew Audeが、iOSアプリ解析ツール、Cycriptを使って撮ったスクリーンショットとビデオによる。

Messengerの支払いオプションを使うと、ユーザーは写真を送るのと同じようにメッセージでお金を送ることができる。そのためにデビットカードを登録するか、すでにFacebookに登録したカードを使える。アプリにはPINコードが導入され、支払いにかかわるセキュリティーを強化している。

FacebookがMessengerを収益化するために、少額の送金手数料を徴収するのか、この単体チャットアプリの利用を促進するために無料で提供するのかは不明だ。それは元PayPalのプレジデントで、新たにMessengerの責任者となったDavid Marcusの考え次第だ

これでFacebookがMarcusを引き抜いた理由がはっきりした。Facebook Messengerによる支払いは、Venmo、PayPal、Square Cashその他のピアツーピア送金アプリと競合する。。

FacebookのCEO、Mark Zuckerbergは同社のQ2 収支会見で、「いずれ、Messengerと支払いにはある程度重複する部分ができるだろう・・・支払い機能は、Facebook全体の成功を後押しするものであり、ユーザーがユーザー同士あるいは企業とやり取りするのにも役立つようにになる」と語った。しかし彼は、「必要な基盤作りのためにはまだ山ほど作業が残っている」のでまだ実施には時間がかかると語った。

彼は、アナリストや投資家に対して、これ[支払い機能]がすぐ来ると予想していたならFacebookの収益予測を修正するように、と促した。「もしみなさんの立てたモデルなどに、われわれがこれをやる計画が反映されているなら、修正することを強く推奨する。なぜなら、まだやらないからだ。われわれは複数年をかけて、正しいやり方を探していく」

Messengerのコードに支払い機能があることを先月最初に見つけたのは、セキュリティー研究者のJonathan Zdziarskiだった。Audeは本誌に対して、彼がCycryptを使って、自分のjailbreakしたiPhoneのMessengerアプリのコードに入り込み、支払い機能を有効にしてスクリーンショットとビデオを撮ったことを話した。FacebookにMessenger支払いについて問い合わせたところ、同社はコメントを拒んだ。

Audeはこの機能とコードをいじってみた。彼によると使い方は、ボタンを押して支払い機能を起動し、送金したい金額を入力して送るだけだという。送金取引情報は非公開で、ニュースフィード等には一切流されない。

Audeが解析したバージョンのMessenger支払いでは、デビットカードのみが利用可能で、クレジットカードや銀行口座は使えない。おそらく、デビットカードを利用した方が安上がりで認証手続きも楽だからだろう。Audeは、「デビットカードの取引でFacebookにかかる手数料は0.40~0.50ドル程度だろう。アプリには送金手数料への言及がなかったので、少なくとも当初は無料と思われる。いずれ1ドルの手数料を追加するかもしれない」と語った。しかし、それを確認する術はない。

Messengerの支払いオプションの中にPayPalをなかったが、Audeが発掘したコードの中にはPayPalについての注記があった。Facebookは、ユーザーがメインアプリでゲームまたは広告の支払い設定を行う際に、自動的に支払い方法のリストを表示する。

実際に資金が送られる方法について、Audeは私に、「送金のしくみは、まず一方の口座から引き出し、次に何かの魔法を使って受け手の口座番号とACH[自動決済機関]を割り出して振り込む。これはSquare Cashと同じだ」と言った。

今のところ支払いは個人対個人に限られるが、いずれはグループ支払いもサポートするであろうことが、コードから見てとれる:「当面は単一の支払いのみの添付をサポートする。複数支払いは将来サポートする」

Audeは、Facebookは同機能を数ヵ月以内に米国で有効にし、いずれその他の国でも公開するだろうが、このコードは早期段階の内部テストに向けたものだと考えている。一般公開までにはまだ時間がかかりそうだ。しかし、いつの日かFacebookは、外国人労働者が自国の家族へ送金する際に、10~20%に及ぶ法外な手数料を取っている送金業界に挑戦できるかもしれない。

現在メッセージングでは、Facebook/WhatsApp、Apple iMessage、TencentのWeChat、Line、KakaoTalk、Google Hangouts、Kik、楽天のViber、その他のサービスによる国際戦争が起きている。それぞれがスタンプやゲーム、コマース、ソーシャルネットワーキングなどで差別化をはかっている。

もしMessenger支払いが成功すれば、Facebookのチャットアプりを選ぶ全く新しい理由が増えることになる。友達に送金する、というのは月に何度もあることではないので、そのために専用アプリを使うのは理にかなわない。Facebookは、人々が毎日使うアプリに機能を組み込むことによって、Venmo等の専用アプリと争うつもりだ。

さらには、ピアツーピア支払いだけでなく、この機能によってFacebookはテビットカードやその他の支払い情報を集めることができる。その情報は、これもFacebookが取り組んでいる、ニュースフィードから直接Eコマース購入ができるBuyボタンにとっても非常に有用だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Amazon、電話料金や定額ストリーミングなどの繰り返し課金を代行するサービスを開始

今日(米国時間6/9)、Amazonは新しい課金サービスを開始した。Reutersの報道によれば、これは繰り返し課金を代行するサービスで、Amazonはスタートアップや一般企業が広く採用することを狙っているという。Amazonもこの報道を確認した。

現在Amazonは2億4000万人の消費者のクレジットカード情報を持っており、同社はこれらのユーザーの多くが音楽ストリーミングや電話料金などの支払いに新しいサービスを利用することを期待している。

記事によると、新サービスはすでに数ヶ月前からかなりの数のスタートアップがテスト利用しているという。これにはTucowsの子会社の電話会社TingやPeachDish.comなどが含まれる。TechCrunchの取材に対してAmazonは「モバイル、ウェブを問わず、今後は定期課金を行うあらゆるビジネスがこのサービスを利用できるようになる」と答えた。

eBayのPayPalやBraintree、Google Wallet、Stripeといった課金サービスにとって新たな手強いライバルの登場だ。他のサービスと同様、Amazonは取り扱い額に応じた手数料を徴収する。

Amazonは2013年10月にAmazon IDでサードパーティのサイトで支払ができるLogin and Pay with Amazonというサービスを開始している。このサービスを利用するとサードパーティーはサイトの支払手続にPay with Amazonというボタンを設置でき、Amazonにアカウントを持つユーザーはこのボタンをクリックするだけで支払いが完了する。

Amazonによれば、今日の繰り返し課金はスタンドアローンのサービスではなく、Login and Pay with Amazonの一環として提供されるという。Amazonが繰り返し課金の分野にこのタイミングで本格参入するのは、6月18日に発表が予想されているAmazon独自のスマートフォンのローンチを見据えてのことだろう。

Amazonのスマートフォンでビデオや音楽ストリーミングなどのサービスを定額制で提供しようとするデベロッパーにとってAmazon自身が課金を代行してくれるというのは大いに便利だ。

Amazonによれば、消費者なら数回のタップでサブスクリプションの支払い手続きが完了するという。また通常のAmazonでのショッピングと同様、Amazonのアカウント・ページから支払履歴の確認したりユーザー情報を更新したりするなど各種の管理ができる。

Reutersの取材に対してAmazonの販売サービス担当副社長のTom Taylorはこうした内容を確認し、「次のSpotifyになろうという野心を抱いているスタートアップは課金サービスとしてAmazonを選ぶと期待している」と語った。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


複数のカードに変身する電子クレジットカードの「Coin」。予約目標を40分で達成

われわれは今、支払い方法の端境期にいると私は考えている。クレジットカードは未だに王様で ― Squareに聞いてみるとよい ― 、NFCは殆どの国で単なるドリームだ。Coinが実に興味深いのはそのためだ。このクレジットカードサイズのデバイスには、他のクレジットカードを入れておくことができ、次々とカードを切り換えられ、超薄型本体の中に店のギフトカードを保存することもできる。

Coinは、予約キャンペーンをスタートし、目標は5万ドルだった。今日(米国時間11/14)その目標は40分で達成され、プラスチックを家に置いて出かけたい人々の願望が証明された。

カード本体の厚さは通常のクレジットカードと同じだ。私は、ボタンが出っぱっているのと液晶が小さい(やや読みにくい)ことを除いてほぼ最終版のプロトタイプを見た。カードを使うには、ボタンでカードの種類を選び、スワイプするだけだ。Coinカードは、取り込んだクレジットカードやギフトカードを「模倣」する。そのテクノロジーはプラスチック製カードの中に固く閉ざされている。

カードは低電力Bluetoothを使って、標準カードリーダーと繋いだiOSデバイスと通信する。カードを読み込ませればそれで完了。Coinデバイスには最大8枚、カードを入れられる。

エンジニアのKanishk Parasharが、このY Combinator出身スタートアップを率い、投資家で取締役会メンバーのManu Kumarが彼を支える。Parasharは、SmartMarketというスタートアップでクレジットカードの経験を積んできだが、この製品は彼の成功例になりそうだ。

この会社は業界初ではなく ― Flintという会社が既に参入している ― いずれもっと大きい企業が大衆市場でCoinを叩きにくるに違いない。しかし、これは秀逸なアイデアでありパッケージも美しく、間違いなく歓迎されるだろう。

製品ページはこちら。出荷は2014年夏の予定だ。

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(翻訳:Nob Takahashi)


Amazon IDでサードパーティのサイトで支払ができる‘Login and Pay with Amazon’ がスタート

今日(米国時間10/8)、AmazonはMoney 2020カンファレンスでLogin and Pay with Amazonというサービスを発表した。このサービスのパートナーとなったウェブサイトの訪問者はPay with Amazonというボタンを」クリックするだけで一切の支払手続きが済んでしまう。クレジットカード情報を入力したりPayPalサイトに移動したりする必要がない。ライバルの支払サービスには大きな打撃となるかもしれない。

Amazon Payments担当副社長のTom Taylorは今日発表されたプレスリリースで次のように述べている。「Amazonには2億1500万人の活動中の顧客アカウントがある。eコマース企業はLogin and Pay with Amazonを利用することによってAmazonの何百万という顧客を自らの顧客に変えることができる。顧客はAmazonのパスワードと支払情報を利用してパートナーサイトで支払いができる。つまりAmazonへの単一のログインで安全、確実、スピーディーなショッピングが可能となる」

これからは多くのオンライン・ショップの画面の下部にクレジットカードやPayPalと並んでPay with Amazonのボタンが表示されることになりそうだ。

Amazonはしばらく前から支払サービスを提供している。たとえばKickstarterなどが良い例だが、ユーザーがAmazonにログインして支払を行うと約束のプロダクトが発送された時点で引き落としが行われる。またAmazonは最近デベロッパー向けにオンラインゲームやコンテンツなどのサイトでのユーザー認証にあたってAmazon IDが利用できる‘Login with Amazon‘というサービスを開始した。Login and Pay with Amazonはこの2つのサービスを巧みに結合したものといえる。Amazonの支払システムとシンプルなoAuth認証の組み合わせはデベロッパーにもユーザーにも大いに魅力的だろう。

Pay with Amazonのローンチ・パートナーの一つはGogoで、同社すでに航空機内でのWiFiサービスの課金にAmazon Paymentsを利用している。Pay with Amazonボタンの導入も年内に行われる計画だ。Amazonでは「この支払システムを利用した購入者はAmazon.comでの購入者と同様のA-to-z保証によって保護される」としている。

オンライン支払にあたってはサービスに対する信用が極めて大きな要素となる。PayPalが現在の地位を築いたのもクレジットカード情報を入力するより安全性が高いという信用を得たからに他ならない。

Squareも‘デジタル支払サービスの主流になることを狙っている。PayPalに先を越されてしまったが、Squareもクロスサイト支払テクノロジーを持つBrainTreeの買収に関心を持っていた。現在Squareはあらかじめ定型化されたストアとSquareによる支払機能を組み込んだオンライン・ショッピング機能を開発中だといわれる。われわれがSquareに取材したところ11月には何か発表があるだろうということだった。

AmazonはAppleに次ぐ規模の巨大な顧客情報を持っている。Appleは5億7500万のアカウントを持っている。これまでAmazonは顧客アカウントの数を発表してこなかったが、上記のとおりTaylorは2億1500万という数字を挙げた。ちなみにAppleは今年のWWDCで「われわれが知る限りAppleが最大の顧客情報を持つオンラインストアだ」と述べている。Amazonの顧客ベースがサードパーティーのサイトでも利用できることになれば影響は巨大だ。

技術的な面ではこのサービスはウェブ、Kindle、iOS、Androidのいずれでもシームレスに作動するという。料金体系はごくシンプルで、2.9%プラス1件ごとに0.30ドル、ただし取引量に応じて減額される。Login and Pay with Amazonに関心があるデベロッパーはこちらでAPIの詳細をチェックできる

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Facebook、サードパーティー・サービスの支払情報の自動補完機能をテスト中(AllThingsDの「PayPal的サービス」というのは誤報)

Facebookがテスト中の新しい機能はPayPalのライバルになるようなものではなく、ユーザーの支払情報を自動的に補完入力して買い物を便利にする機能だと判明した。

今日(米国時間8/15)、AllThingsDは「Facebookはサードパーティー・アプリ向けに新機能をテストしている。これはPayPalのライバルになるようなサービスだ」と報じたが、詳細は明らかにしなかった。

現在テストされている機能は、ユーザがサードパーティーのモバイル・アプリ内で買い物をするといにクレジットカード情報、住所などの情報を自動的に入力してくれるというものだ。この情報はFacebookないでGifts機能やゲーム内購入などの機能を利用して支払いをしたときにユーザーが入力したものを利用する。この機能の利用を許可した後は数クリックで買い物が完了できる。いらいらさせられるモバイル・デバイス上での入力をしないですむ。

Facebook自身が支払いを仲介処理するわけではないのでPayPalのライバルになるというのは誤報だった。 この機能を使っても実際の支払いはPayPal、Braintree、Stripeその他、既存のサービスを経由する。この機能の利用は無料。

Facebookの狙いは、Facebook広告がクリックされた際に実際に購入行動に結びついたかどうかについて情報を得ることだ。これによってFacebookは広告主に対していっそう正確な費用対効果を示すことができる。

さらに詳細な情報は Facebook PaymentのテストはPayPalのライバルではなく入力情報の自動入力というわれわれの記事を参照。

われわれはFacebookに取材中なので、新しい情報が入り次第アップデートする。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


改良版Bitcoinを名乗るOpenCoinがAndreessen Horowitzらから資金を獲得

このところ、毎日のようにBitcoin関連の投資話がある。どうやらVCたちは、分散型デジタル通貨を取り巻くエコシステムへの投資に躍起になっているようだ。今日はOpenCoinが、Andreessen Horowitz、FF Angel、Lightspeed Venture Parnters、Vast Ventures、そしてBitcoin Opporunity Fundからエンジェル資金を調達したと発表した(額非公開)。最後のBitcoin Opporunity Fundは、SecondMarketのファウンダBarry Silbertが作ったBitcoin関連専門のVCだ。そしてOpenCoinは、オープンソースの支払決済プロトコルRippleのデベロッパでもある。

OpenCoinは、新たに得られた資金をRippleのオープンソースコードの拡張に充てる。Rippleは、一種の仮想通貨/支払システムで、誰もがどんな通貨でも、またどれだけの額でも、低コストで取引できる市場を作ろうとしている。CEOのChris Larsenは金融業界のベテランで、P2P方式の巨大貸し金サイトProsperのファウンダでもある。OpenCoin自体は、新しいグローバル通貨を作ることをミッション(企業の使命)としている。

OpenCoinは“Bitcoinのコピー”だ、と言う人もいる。分散型でオープンソースの支払ネットワークであり、そして”Ripple”と呼ばれる独自の仮想通貨(Bitcoin的)を使う。でもOpenCoin自身は、Bitcoinの同類と見られるのは迷惑、と言っている。

Bitcoinは今人気急伸中で、仮想通貨としては初めての10億ドル市場になりつつあるが、にもかかわらず、あるいは、それゆえに、不安要素が増し、セキュリティの問題も抱えるようになった。Bitcoinのトランザクションはまた、確認に時間がかかりすぎると言われている。

OpenCoinはこれらの問題を、統一台帳を作ることによって解決しようとする。その台帳には、すべての口座とトランザクションと残高が記録され、それをシステムが自動的にpingすることによってトランザクションの正当性を確認し、1分以内で正しい決済が完了する、と同社は言う。手数料は無料、複数の国にまたがる取引も費用やチャージバックを最小にする。また、Bitcoinのようなセキュリティ問題も、生じない。

同社の主張では、Rippleはどんな通貨にも対応できる。ドルでも円でもユーロでも、それにBitcoinでも。そこでRippleは、初めての分散通貨交換システムとなる。今流通しているRippleはそれほど多くないが、同社は5月に大量の通貨(500億Ripple)を市場に投入し、長期的には総流通量を1千億まで持っていきたい、と同社は言っている。

この話の前にOpenCoinはSimpleHoneyを買収し、その人材を確保した。SimpleHoneyは、ウィッシュリスト(欲しい物・今後買いたい物リスト)をベースとするショッピングアプリケーションで、Bitcoinのような仮想通貨の利用を本格的に大衆化することをねらっている。この買収のタイミングは、OpenCoin自身が仮想通貨交換システムの拡張に乗り出した時期と一致する。この機能拡張によってユーザは、Rippleを媒介として複数の通貨による支払いの送受、口座残高の監視、両替、などができるようになる。

今は多くの人が、Bitcoinの将来を危ぶみ、一時的な流行ないしバブルと見ているが、似たもの視されがちなOpenCoinとRippleには、上で述べたようなプラスの側面もある。またRippleを開発したJed McCalebらのハッカーはBitcoinの初期の開発における中心的人物であり、仮想通貨の世界では高い評価を得ている。最大のBitcoin交換サイトの一つであるMt.Goxを作ったのが、McCalebだ。

OpenCoinは、Bitcoinがもっと進化した形だ、と自負している。セキュリティを重視した複数通貨による交換システムにより、グローバルな分散仮想通貨を世の中のメジャーに押し上げ大衆化していく動きの、先頭に立ちうるかもしれない。

詳しくは、Rippleのサイトで。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


ストリーム内決済を実現したRibbon、サービス提供開始から1時間でTwitterによりサービス停止へ

Ribbonというスタートアップが、Twitterを使った「ストリーム内課金」サービスを開始したという記事を掲載した。Twitter.comのサイトから離れることなく、ツイートに付加されているボタンをクリックすることで支払いを行えるという仕組みだ。しかし記事掲載から数時間、Twitterはこの機能を使えなくしてしまっている。リリースとほぼ同時にシャットダウンされるという事態となった。

Ribbonの共同ファウンダーであるHany RashwanもTwitterがサービスを停止してしまったことを確認している。同社は現在Twitterとの話し合いの場を設けようとしているところなのだそうだ。TechCrunchもまた、Twitterに対して質問を投げかけているところだ。返信があれば記事をアップデートしたい。

もしかするとRibbonによるTwitter Cards(Player Card)を使った支払いシステムの実装方法に、何らかの規約違反があったということなのかもしれない。詳細はまだわからないが、Twitterのリアクションの速さには少々驚きを感じた。Twitterは、どのようにして違反行為ないし問題点を認知し、そしてそれに基づく行動を発動する仕組みになっているのだろうか。それはそれで興味深いところだ。

少しRibbonの内容を振り返っておこう。簡単に言うと「bit.lyの支払いシステム版」というような感じだ。これまではTwitter上にリンクを掲載して、クリックすると別ページに飛んで、そこで簡単に決済を行うことができるようになっていた。しかしこの度、Twitter Cardの機能を使って、Twitter.com内で決済プロセスが完了するように進化したのだった。

すなわちツイートを「開いた」状態で「Buy Now」をクリックすると、その場に決済画面(カード)が表示されるようになっていたのだ。メールアドレス、クレジットカード情報を入力して「Pay」ボタンをクリックすれば、その場で支払を完了することができた。PayPalでは、別のサイトに飛んで決済を行うことになるが、その手間を省いたエクスペリエンスを提供していたわけだ。売り手側のコンバージョンレートを上げることを狙いに開発されたものだ。

しかしTwitterによるサービス停止を受け、現在は「view on web」というボタンが表示され、Ribbon.coのサイトに飛ばされて、そこで決済を行うようになっている。双方の違いを示すスクリーンショットを以下に貼っておこう。

サービス稼働中:

サービス停止後:

アップデート 1:20 pm PT:Ribbonがブログ記事を投稿している。

11:00 AM PSTにTwitterのストリーム内で支払い処理を行うことのできるサービス提供を開始しました。TechCrunch、Mashable、GigaOM、The Next Web、その他の有名メディアでも取り上げていただきました。さらにニュースを読んだ方からも何百件もツイートを頂くこととなりました。多くの方に、面白そうなサービスであると期待してもらえたようでした。

しかし12:24 PM PSTになって、事前の通知もなく、Twitter Cardsを用いてストリーム内で提供していた機能が停止されてしまいました。RibbonのリンクはRibbon.coにリダイレクトされることとなってしまい、Twitter.com内での支払い完了ができなくなってしまっています。

本機能のリリース前にはTwitter Cardによる機能実装(下にスクリーンショットを掲載しています)が利用規約に違反していないことを何度も確認したつもりです。すべて条件をクリアしていると判断しました。事前にTwitter側とも話をしています。ぜひまた私たちの実装した機能を使えるようにしたいと考えています。利用できるようになれば、Twitterおよび世界中のTwitter利用者の方々にとっても有益なサービスになるはずと確信しています。

サービスを提供できるよう、現在鋭意調整中です。

原文へ

(翻訳:Maeda, H)


プログラマでない人でも自分のサイトに簡単に支払システムを埋め込めるMoonClerk

正規の商業者でなくても誰もがオンラインで支払を受け取れるサービスStripeに欠点があるとすればそれは、デベロッパやそのほかの技術力のあるユーザのためのサービスであることだ。今日(米国時間4/5)ローンチした支払システムMoonClerkは、一度かぎりや今後何度もある支払をプログラマでない人が自分のWebサイトで容易に受け取れるようにするサービスだ。

これまでのStripeの使い方では、Stripe ConnectをサポートしているShopLocketShopifyWufooなどのプラットホームの上にユーザがeコマースのストアを作り、その上でStripeの支払サービスを利用する。

しかし小企業などはすでにある自分のサイト上で支払を受け取りたいと思うのが当然だから、MoonClerkはそれを可能にする。オンラインのフォームビルダーで構成オプションやスタイル、色などをユーザが指定すると、MoonClerkがどのWebサイトでも使えるリンクと埋め込みコードをくれる。

Dodd Caldwell(CEO)とRyan Wood(CTO)の二人が地元サウスカロライナのスタートアップアクセラレータThe Iron Yardで修行を積み、11月に非公開ベータでMoonClerkを立ち上げた。今年に入ってから公開ベータに移行し、不具合をつぶして、今日から一般公開となった。

Caldwellによると、それはまず自分自身が欲しかったサービスだ。彼はそれまで、Bellstrikeという自分の会社でNPOたちのためのソフトを作っていたが、そのとき、NPOが寄付などの支払を受け取る簡単な方法が欲しいと思った。

“小企業や非営利団体が日常の支払を受け取るサービスをいろいろ探したが、簡単で使いやすいものはなかった”、とCaldwellは説明する。“商業者アカウント、ゲートウェイ、SSLの証明、などなど面倒なもののいっさいない、ユーザ登録がすぐにすむのが欲しかった。Stripe Connectはそれができるが、デベロッパでないと導入は無理だ”。

チェックアウトの部分がすっきりしていること、そして、まるで自分のサイトの一部のように埋め込めること。それも重要な要件だ。Caldwell自身過去に、自分の作ったサイトでPayPalを利用して低いコンバージョンレート(実買率)に悩んだ経験がある。MoonClerkなら、何もかも超簡単だ。

彼自身は技術者ではないので、以前仕事を頼んだことのあるWoodをスカウトした。そうして完成したMoonClerkのシステムは、ノンプログラマがStripeを使えるだけでなくて、豊富な機能を盛り込んでいる。

MoonClerkは、一度だけの支払と、月、四半期、年などの定期的な支払をサポートする。ユーザはまず同社のオンラインフォームビルダーへ行って、チェックアウトのデザインなどを決める。できる人は、CSSも使える。金額の表示や支払方式など、細かい指定もいろいろできる。

フォームを作ったら、MoonClerkが料金を引き落とすためにクレジットカードの情報を教える。そして、Stripe Connectのために自分の銀行情報を入力する。そうするとサイト用の埋め込みコードと、共有(Facebook、Twitter、…)のためのリンクをもらえる。

入金を知らせるメールの通知機能もある。来週からはクーポンやディスカウントも扱えるようになる。Caldwellによると、そういう細かい機能増強課題は、まだまだたくさんある。たとえば顧客がチェックアウト時に追加注文ができる機能など(あと5ドルでケースもおつけしますが、いかがでしょうか?)。

サウスカロライナ州Greenvilleに居を構えるMoonClerkは、完全に自己資本のみだ。Caldwellが不動産投資から得た利益を使っている。資金調達の意向は、今のところない。口コミだけで数ダースのユーザがついたが、その中には、このサービスを利用して毎月1万ドルを処理している人もいる。

サービスの利用料金は支払の額がベースで、最低は月額1000ドルまでが9ドルだ。ユーザになってみたい人はここで登録を

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Web上のペイメント(支払決済)には共通APIがあるべきだ, と頑張るMozillaがFirefox OSに実験的実装

Mozillaはペイメントベンダ(payment vendors, Paypalなど)やWebの標準規格団体W3Cに働きかけて、支払決済の 共通APIを作ろうとしている。それはデスクトップとモバイルの両方で使える、使いやすくてセキュアなAPIだ。Mozillaはすでに、実験的なJavaScript APIをスマートフォン用のFirefox OSに実装している。それは最終的に、Webアプリケーションが支払を受け取るための共通APIになるものだ。支払を取り扱うための共通のAPIを複数のペイメントベンダが実装すれば、デベロッパやパブリッシャーにとって新しいビジネスモデルが開かれる、とMozillaは主張する。

この新しいAPI、navigator.mozPay()は、MozillaによるとGoogleのWallet for Digital GoodsのAPIを参考にしており、まずFirefox OSに実装されてから、その後Firefox for AndroidやデスクトップのFirefoxにも加わる。今のきわめて実験的で不完全なAPIでも“Firefox OSフォーンの上でライブの支払を十分に処理でき、急速に実用レベルでの採用が進む”、とMozillaは期待している。

しかし疑問なのは、ユーザやデベロッパにとってはPayPalStripeがあれば十分で、オンラインの支払決済はそれほど重大な問題ではないのに、なぜMozillaがことさらそれを取りあげるのか、だ。それは、Mozillaの主張では、あらゆる支払サービスにおいてAPIが統一されていれば、個々のWebアプリケーションを使っているユーザに選択の自由が生ずる。また現状では、ユーザも企業もクレジットカード情報という重要な個人情報を扱わざるを得ず、Webという混雑した環境で事故や事件に遭わないことはつねに、運を天にまかせた結果でしかない。言い換えると、ユーザ自身が自分のセキュリティをコントロールできない。

navigator.mozPay()ではデベロッパが、彼/彼女が選んだペイメントプロバイダをを認可でき、きわめて単純率直な方法で支払を処理できる。それはクレジットカード情報の交換ではなく、(ローカルな)トークンの交換処理になる。

今のバージョンのAPIを実装して試してみたい人は、ここへどうぞ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))