基板の実動プロトタイプを三日で作ってくれるTempo AutomationがシリーズAで$8Mを調達

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今がハードウェア・ルネッサンスの時代であることには、寸分の疑いもない。クラウドファンディング、安い部品、ラピッドプロトタイピング、スケーラブルな製造技術、これらの好条件が揃っている今は、ハードウェアによるイノベーションの黄金時代だ。しかし、いくつかの障害が残っている。

サンフランシスコのTempo Automationは、それらの障害の一部…とくに、開発の最後の部分…を取り除くことを、目標に掲げている。同社のミッション声明は曰く、“電子製品の開発がソフトウェア開発と同じぐらい早くできる世界を作ること”。

言葉は大げさだけど、Tempo Automationが実際にやってることは比較的単純だ。少量のプロトタイプの製造納期を短縮し、設計ファイルをもらってから三日以内にボードを納品すること。

協同ファウンダーのShashank Samalaはこう説明する: “電子製品の現在の工程は大量生産向きに最適化されている。それは100万台のiPhoneを作るのには適しているが、少しだけ作るためにそんな工程を使ったら、数ページのメモを巨大な印刷機で印刷するようなことに、なってしまう。うちがまったくオリジナルに作ったのは、少量生産向けに最適化された自動化工程だ”。

同社はこのほど、Lux CapitalがリードしSoftTech, AME, Boltなどが参加したシリーズAのラウンドで800万ドルを調達した。資金は、今すでに能力の限界に近づいている製造設備の拡大に充てられる。プレスリリースはこう述べている: “弊社のサービスはたいへん評判が良くて、ほんの数か月で能力の限界に来てしまった。今では、創業初期のハードウェアスタートアップのほかに、誰もが名前を知っている大手消費者電子製品メーカーも、弊社の顧客になっている”。

同社の主なターゲットはスタートアップで、中でもとくにIoTのメーカーに力を入れている。顧客には大企業も数社いるが、同社はその名前を明かさない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

デザイン画などからモバイルアプリケーションのプロトタイプを作成するAppGyver。カメラ制御なども実現可能

prototyper_logo世の中には多くのDIYアプリケーションビルダーが存在する。そうしたツールを使えばコーディングのノウハウがあまりなくてもアプリケーションを作ることができる。またコンポーネントをドラッグ&ドロップするだけでモバイル版のウェブサイトや簡単なアプリケーションを作成することができるものもある。今回紹介するAppGyver(大ヒットテレビシリーズのMacGyverと似せている)は、少々異なるアプローチをとるものだ。アプリケーションの開発ツールではなく、アプリケーションの「プロトタイプ」を作るするためのものなのだ。アプリケーション開発にあたって、デザイン設計段階などで便利に活用できるものだ。

AppGyverがスタートしたのは、もうしばらく前のことになる。アントレプレナーのMarko Lehtimaki(CEO)およびHenri Vahakainu(共同ファウンダー)が立ち上げたサービスだ。しかしサービスがプライベートベータとなったのは昨年12月のこと。それまでは、他のビジネスで行なっていたアプリケーション開発のプレゼンテーション用内部ツールとして利用されていたのだった。

「ビジネスのアイデアを説明する際、まずは相手側に“いったい何の話をしているのか”を理解してもらうのに時間がかかったものでした」とLehtimakiは言う。「提供しようとするアプリケーションの使用感などを伝えるツールが必要であると思ったのです」とのこと。

AppGyverは、DIYアプリケーション作成ツールと競合する部分もあるだろう。またプロトタイプ作成サービスとしてはjustinmindなども存在する。しかしLehtimakiによるとAppGyverの方が使い方も簡単ですぐに利用できる点で便利だとのこと。

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「デザイナーやプロダクトマネージャーの方に便利にお使い頂けると思います」とLehtimakiは説明する。「構成案やモックアップ、フォトショップで作った画像などがあれば、それらをもとにAppGyverを使ってすぐにインタラクティブなプロトタイプを作成することができます。数分で完了することもあります」とのこと。AppGyverではハードウェア的に準備されたUIやカメラなどにアクセスできるのも、競合と比較した際の強みとなっている。

プライベートベータでのテストは8週間にわたって行われたが、規模もさまざまの企業から2000名がテストに参加してきたのだそうだ。すぐにもプロトタイプ作成が必要になりそうなスタートアップからの参加もあった。

「スタートアップ企業にとっては、間違いなく便利なサービスだと思います。さまざまな機能調整やバージョンアップを短時間で行なっていくのに、プロトタイプの作成は欠かせないからです」とLehtimakiは自信を見せる。「投資家やメディアに対して、実際に動作するデモンストレーション用プロトタイプを簡単に作成することができるのです」。

テストに参加したうちの5%が有料正規版の利用を開始しているのだそうだ。ちなみに現在もまだ無料版も公開されている。有料版については、月間9ドルでBASIC版が利用できる。チェーンリアクションに対応したり、プロジェクトをZIPファイルでダウンロードできるなどのオプションを加えたPRO版は月間39ドルとなっている。

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現在はサンフランシスコに拠点をおき、7名でのサービス展開を行なっている。エンジェル投資家、友人、家族、およびファウンダー自身が60万ドルを出資して運営中で、シードラウンドの実施を計画中だ。事業内容もプロトタイプのみではなく、さらに拡大して行きたい考えなのだそうだ。

「プロトタイピングは、アプリケーション開発プロセスの最初に位置するものです。そこからアプリケーション完成までにさまざまな段階を踏むことになります」とLehtimakiは説明する。「私たちはアプリケーション開発のさまざまな面におけるサービスを展開していきたいと考えています」とのことだ。

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(翻訳:Maeda, H)