Puppet Labsが現代の複雑性を増すアプリケーションのデプロイと管理を支援するオーケストレーションサービスを発表

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Puppet Labsは長年、ITアドミンのために企業のITインフラの管理とスケーリングを代行してきた。来週はポートランドで同社のユーザカンファレンスが行われるが、それに先立ち今日(米国時間10/1)は、企業や団体が自分のインフラの上にアプリケーションを、これまでよりも容易にデプロイして管理できるためのプロダクトを発表した。Puppet Labs Orchestrationと呼ばれるそのプロダクトを使ってユーザは、自分たちのアプリケーションとアプリケーションスタックをPuppetのコードによりモデル化し、インフラストラクチャが新しくなった場合でも容易にそれらを展開できる。

同社によるとこの新しいサービスは、同社がこれまでの10年間で築いてきたコンセプトをベースにしている。Puppet LabsのファウンダでCEOのLuke Kaniesはこう語る:

“Puppet Application Orchestrationは弊社のこれまでの強みと技術のそのままの拡張だ。新しいツール集合と能力を加えることによって、顧客に完全な管理スタックを提供する。それは下はベアメタルに始まり、上は現代的な分散アプリケーションに至るまでのすべてだ。それは業界にとって大きな前進だが、Puppet Labsにとっては次の10年のイノベーションの始まりにすぎない。Application Orchestrationは、弊社の過去10年の成功を支える中核的コンセプトをベースに構築されているし、3500以上あるForgeの公開モジュールのどれでも使えるから、Puppetの既存のユーザはコンペティタに対して不公平なほど有利である。競合各社は‘迅速にデプロイする’ことができないのだ”。

Puppet Labsの主張では、今では非常に広い範囲からの、多様な、ほかのコンポーネントに依存しているアプリケーションがとても多いから、アプリケーションの全体構造はとても複雑になり、そういうアプリケーションの管理とデプロイは、従来のITチームの手に負えないものになっている。IDC ResearchのMary Johnston Turnerはこう言う: “ITのアドミンチームは時間の40%を、新たなサービスリクエストへの対応やシステムの供給配備、パッチ当て、などに費やしている”。Puppet Labs Orchestrationは、このような時間の大幅削減をねらっている。

この新しいサービスは、Puppetのユーザにとってすでにおなじみの、モデルベースのアプローチであり、アドミンが使うテクノロジを特定しない。だからユーザはたとえばアプリケーションを、ベアメタル上、コンテナ、オンプレミス、クラウド、ハイブリッドなど、どこにインストールしてもよい。

この新サービスは年内には一般供用され、Puppetのエンタプライズライセンスに含まれる。今後のアップデートで、そのほかのオープンソースツールも提供される。

 

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Puppet LabsがCloudsmithを買収してGitHubからAWSへの開発の流れを高効率化

企業ITのアドミンタスク(アプリケーションの構成、展開等)を自動化するサービスとして定評のあるPuppet Labsが、自動化インフラ構築ツールのプロバイダ Cloudsmithを買収する。たしかにインフラストラクチャの自動化は、今日のクラウドの時代において必須だが、今回の買収の金額条件等は非公開だ。

Puppet LabsのファウンダでCEOのLuke Kaniesがメールで教えてくれたところによると、Cloudsmithは、Eclipseとその関連ツールのエコシステム、およびオープンソース全般に関して、詳しい粒ぞろいのエキスパートを抱えている。また、PuppetとCloudsmithとのこれまでの協働歴も長い。Kaniesによれば、CloudsmithのIDE GepettoをPuppetのインフラストラクチャにくっつけてGitHubからPuppetのモジュールを取り出せるようにし、さらにアプリケーションのAmazon EC2へのインストール・構成・展開を自動化したい。

‘プログラマブルなインフラストラクチャ’の価値が認められつつある今日では、クラウド環境にテストツールを統合することがますます重要になっている。その必要性には、いくつかの理由がある。企業が作るアプリケーションは昔に比べると相当増えているので、アプリケーションをテストし展開する方法にも迅速と簡便が求められる。その課題に対し、古典的なIT部隊はほとんどお手上げであり、低コストなソリューションを提供できない。それに代わって今トレンドになりつつあるのが、インフラストラクチャの自動化によるアプリケーションおよび増大する一方のデータの管理だ。

しかしインフラストラクチャの高度化に伴ってSaltStackのような新しいタイプのサービスが注目され始めている。SaltStackはいわば各種のサービスをモジュール的に扱って、それらの組み合わせにより顧客企業の課題、すなわちインフラストラクチャ環境の管理とモニタリングに応えようとする。したがってそれは、Puppetなどに代わるものだ、とも言われる。

[SaltStackによるリアルタイムクラウド管理]

しかし、企業がデータを正しく扱い、データに正しく対応できるIT体質を身につけていくためには(“データ駆動型企業”になるためには)、コラボレーションが重要な鍵となる。効果的なコラボレーション体制がないなら、どんなデータも無意味だ。そして、コラボレーションが活発になればなるほどアプリケーションのサイクルは速くなり、そして良くなっていく。

そこで、買収案件を見ると企業の方向性が分かることが多い。PuppetによるCloudsmithの買収は、システムアドミニストレータのワークフローにより深く具体的に介入していきたい、そしてまた同時に、現代的で協働的なやり方でアプリケーションを開発したいというデベロッパのニーズをも満たしていきたい、という同社の意思の表れだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))