4コア64bitの新型Orange Piは20ドル

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AndroidやLinuxの走る小さなコンピュータが必要だとする。それでいて20ドルしか手持ちがないときにはどうするか。それでもなんとかなってしまうのが現代であるようだ。Orange Pi(ラズベリーとオレンジ。果物シリーズというわけだ)が要求を満たしてくれる。このOrange Pi、当初はRaspberry Piのクローンとして15ドルの値がついたコンピュータだった。そこにシリーズの一環として、フル装備モデルが登場してきたのだ。

ボードにはEthernetポート、および3つのUSBポートも搭載されている。メモリーは1GBで、SoCにH5、CPUにCortex-A53(4コア64ビット)を採用していて、独立したグラフィックチップも搭載している。HDMI出力やカメラ入力にも対応し、電源スイッチやIRレシーバーまでも備えられている。ゲーム用途にも使えそうだし、HDビデオの再生や、さまざまな自作プロダクトにて活用することができそうだ。

スペックはこちらに詳細が載っている。冒頭に示したリンクよりオーダーすることができる。なお、20ドルでなく5ドルしかない人にはOrange Pi Zeroなるプロダクトもある。こちらもWi-FiやEthernetに対応している。多くの人が利用しているラズベリーではないが、オレンジも十分に美味しそうに見える。

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(翻訳:Maeda, H

Raspberry Piをファミコンのカートリッジに収納してレトロゲームのエミュレータが完成

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Zachと名乗るメイカーが、その破壊的だけどとびきり巧妙なハックにより、NESのカートリッジ〔スーパーファミコンのカートリッジ〕の中身を抜いてRaspberry Pi ZeroとAmazonのUSBハブを詰め込み、究極的にレトロなNESエミュレータを作った。しかもそれは、オリジナルの筐体にしっくり収まるから保存性も良い。〔NES, Nintendo Entertainment System, ファミコンのこと〕

このプロジェクトは、驚くほど単純だ。やることといえば、カートリッジのケースをこじ開けてパーツを配置するだけだ。それからケースを閉じて蓋をはめ込む。インターネットの接続はないが、後でWi-Fiアダプタを加えるのは簡単だ。

このプロジェクトは、RetroPieというエミュレータソフトを使っている。電源はミニUSBケーブルで供給する。

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Zachはこう書いている:

この、ぼくがPi Cartと読んでるもの(いい名前だろ?)の基本は、Raspberry Pi Zeroと昔のNESのカートリッジ、小さなUSBハブ、そしていろんなサイズのアダプターだ。もっとケチって手作りしたい人以外は、ハンダ付けは不要だ。

 

ぼくが本当に見たいのは、Raspberry Piと本物のカートリッジの基板を接続して、昔のNESに新しい脳を提供することだ。でもそれは、不格好な結果になりそうだから、こっちの方がむしろ良いかもね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

この宇宙最小のMAME(アーケード・エミュレータ)キャビネットはRaspberry Pi Zeroとぴったり同サイズ

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MAMEのものづくりの世界は、基本的にアーケードゲーム愛好家たちのサブカルチャーで、彼らは自作エミュレータの素晴らしいコレクションを作っている。その日常的な目標は、昔のアーケードゲームの復刻、または何か新たなすばらしいものの創造だ。Adafruitが、その、すばらしいものを作った。

最初は土日プロジェクトだったこのMAMEキャビネット(cabinet,箱)は、高さ数インチで、画面は親指サイズだ。完全にはほど遠いキットで、画面も小さすぎてほとんどのゲームをプレイできないが、ちょっとしたダウンサンプリングとゲームの適切な選択により、この超小型マシンでPac-ManやDig Dugをプレイできる。

このキャビネットは0.96インチのRGB OLEDディスプレイとRaspberry Pi Zeroを使っている。作者のPhillip BurgessNanoscreenというツールを使って、ゲームをこの小さな小さな画面にダウンサンプルし、表示した。

Burgessがこのキャビネットを作ったのは、Raspberry Pi Zeroの“ボンネット”について議論したことがきっかけだ。それは、この裸のPiボードに、さまざまな機能をくっつけるものだ。
彼は、こう書いている:

ゲームができる“ボンネット”、という話も出た。Raspberry Pi Zeroにぴったりフィットする小さなアクセサリボードで、いくつかのベーシックなコントロールとモノクロのOLEDディスプレイがある。わからないのは、カラーのOLEDでもいけるか、という点だ。それが可能なら、RetroPieなどの、昔のクールなゲームもプレイできる。

 

この小さなキャビネットはクールで巧妙なアイデアだが、本当にゲームを楽しみたかったら、アーケードキャビネットCupcadeを検討すべきだ。それなら少なくとも、キャビネットを壊さずにボタンを押せる。子どもと一緒に作ったことがあるが、週末のすばらしいプロジェクトだった。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Raspberry Piの公式スターターキットがついに出た、売上台数は1000万を突破

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Raspberry Pi Foundationがやっと、その低価格マイコンの公式スターターキットを発行した。それは、同社曰く、Raspberry Pi 3 Model Bの“どこに出しても恥ずかしくない特別製品”、となり、Apple的な白を生かした光学マウスとキーボード、システムの立ち上げに必要と思われるありとあらゆるケーブル類、などが含まれている。唯一欠けているのは、スクリーンだ。

Piの公式スターターキットはイギリスではFoundationの代理店であるelement14RS Componentsからオンラインで99ポンド(+付加価値税)で買える。世界のそのほかの市場は、“数週間後”だそうだ。Piのもともとの構想は、子どもたちがハードウェアの面倒な使い方を試行錯誤で体験しながらプログラミングをおぼえる、というものだったが、それが今度のように‘箱から出せばすぐ動く’というプラグアンドプレイ型になってきたのは、Foundationとしては一種の革命だ。

立ち上げから4年半となる現在、シングルボードマイコンのPiは1000万台あまり売れ、Foundationは、ケーキの上に最後に飾るいちごのような、プロジェクトの総仕上げとして、その美麗なスターターキットを構想したのだろう。未来の、一層の幸運を祈ろう。昨年の2月にPiは、売上500万台に達した。しかしその後11月に、5ドルという超低価格のPi Zeroを出したことが、需要の伸びを一挙に加速したようだ。

そしてそれが伸びた方向も、Foundationの最初の構想を激しく逸脱している。今では、プログラミングを学ぶ児童生徒たちだけでなく、さまざまな電子製品のメーカーや独創性豊かなスタートアップたちが、Piをベースに何かを作っている。今回のスターターキットは、西欧世界の電子工作愛好家だけでなく、超安価なPiが広まっている途上国市場にとっても、ふさわしいものだ。

これまでは、公式スターターキットの不在を好機ととらえて、Kanoのような企業がPiを主役とする教材キットのような製品を市場化してきた。それらは、ゲーム的な要素を含むプログラミング教材だ。だから公式スターターキットが出た今後も、いろいろと変わった趣向を盛り込んだ教材的玩具的製品に、十分な市場機会があると思われる。特殊な、ニッチ的需要も、きっとあるだろう。

Piの公式スターターキットには、次のものが含まれている:

  • Raspberry Pi 3 Model B
  • 8GB NOOBS SDカード
  • 専用ケース
  • 2.5Aマルチリージョン電源
  • HDMIケーブル、1メートル
  • 光学マウスとキーボード、キーボードは高品質シザースイッチアクション
  • Adventures in Raspberry Pi Foundation Edition一冊

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

オープンハードウェアのQubieで選挙の待ち時間をモニタリング

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アメリカでの極めて重要な国政選挙を控え、有権者全員が投票すること、さらには彼らが投票できる環境を整えることが今までにないほど大事になっている。そこで、選挙関連テック企業のFree and Fairは、自動で待ち時間をモニタリングし、有権者と選挙スタッフに情報を提供するシンプルなオープンソースデバイスを使って、混雑が予想される投票場の運営をサポートしようとしている。

Free and Fairは投票場で利用できるオープンソースソフトを開発しており、同社のソフトには有権者のチェックイン機能や実際に投票・集計が出来る機能が備えられている。しかしQubieは同社初のオリジナルハードウェアで、Hackaday Prizeにむけて開発された。Free and Fair設立者のDaniel Zimmermanは、同社が時代遅れだと感じる投票プロセスの別の側面をQubieで解決しようとしていると説明した。

「ここ最近の選挙では、長い待ち時間に耐えかね、投票を諦めて家に帰ってしまう人に関する報告がなされていました」と彼はTechCrunchの取材に応えた。「選挙関連のテクノロジーはとても悲惨な状況にあります。私たちは、待ち時間のような選挙に関する逸話よりもデータの収集を行う方が有益だと考えていました」

トラッキングについては既にいくつかの試みがなされているが、往々にして場当たり的なものだった。大きな選挙では管理委員会とボランティアスタッフが忙しすぎて、毎時間何人かのために(カウンターや紙に書かれた番号を利用して)待ち時間の計算をするということの優先度が単純に低いのだ。

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Qubieのつくりはシンプルで、小さなWi-Fiアダプターを備えた、電池かUSB経由の電源で動くRaspberry Piで構成されている。QubieはWi-Fiシグナルを使って携帯電話を認識し、各携帯電話がQubieのモニタリング範囲内にどのくらい滞在しているかというのを記録することができるため、その場所で投票するのにどのくらいの時間がかかるかという平均値を割り出すことができる。

もちろん、携帯電話を使ったトラッキングというアイディアに眉をひそめる人もいるだろう。そのため、Free and Fairでは個人情報の収集や保存を行っていない。

「私たちがまず行うのは投票者の匿名化です。Wi-Fiシグナルを読み込んだ後に暗号化し、個人が特定できるような情報は記録しません」とZimmermanは語った。

具体的には、QubieはデバイスのMACアドレスを探知し、起動時に生成された一定時間有効なキーのハッシュ値をデバイスに割り当てる。このハッシュIDを、Wi-Fiチャンネルや電波の強さと共にソフトがトラックするのだ。

考えてみれば、選挙スタッフは投票場を訪れる有権者の名前を書きとめ、そもそも投票自体が公的な行為であることから、Qubieが必要とする情報というのは大それたものではない。それでもやはりFree and Fairは、Qubieが何をするデバイスで、詳しい情報はどこで手に入るのかなどが記載された紙をQubieと共に準備した。

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現時点でQubieは未だ開発途中の段階にあるため、データは全てローカル上に保存し、後で回収できるようになっている。しかし、もちろんこれではリアルタイムの情報が分からないため、Free and Fairは、情報の扱いに気を使いつつリアルタイムで待ち時間を知らせるための方法を現在模索している。Qubie上で情報を処理してその結果をスタッフに伝えることもできるし、クラウド上に一旦データを送ることでアプリやウェブサイトを介したライブ情報発信を行うこともできる。まだ大統領選までは時間があり、場所によって好みもあるため、この点については今後固まっていくだろう。

10台のQubieを使った実装テストは問題なく進み、実態に合ったデータを生成することができた。Free and Fairは現在、できれば11月のアメリカ大統領選に間に合うよう、Qubieをもっと普及させたいと考えている。

さらに同社は、Qubieが爆発装置と誤解されないよう、専用の筐体も製作する予定だ。

「Qubieが公共の場にポンと置いてあったら心配になる人もいると思います」とZimmermanは冗談抜きで話していた。多くの人が選挙日には神経質になるものだ。

Qubieはソフト・ハード共にオープンソースのため自分で作ることができるが、ゲリラ的に設置するのはオススメできない。それでもQubieのようなガジェットで、投票プロセスが少しでも簡単になったり、投票場で何が起きているかが分かりやすくなるのであれば、追求する価値がある。是非近くの選挙スタッフにこのようなデバイスが役に立つか聞いてみて欲しい。

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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter

BBCが100万人の子どもたちに配布するプログラマブルマイコンボードmicro:bit、いよいよ一般予約の受付を開始

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イギリスの公共サービス放送局BBCが配布する、子どもたちがプログラミングを学ぶための小さなプログラマブルボードが、いよいよ一般公開予約を開始する。当初の配布予定台数は100万台だ。

このmicro:bitと呼ばれるマイコンボードは、Element14のWebサイトで予約を受け付け、配布は7月を予定している。

お値段は、ボードだけなら£12.99(12ポンド99ペンス)、miniUSBとバッテリーパックと4つのプロジェクトアイデア含むスターターキットは£14.99、これら10セットから成る‘BBC micro:bit Club’パックは£140だ。学校のクラスなど、複数の子どもを相手にプログラミング教室を開講する場合は、Clubパックを利用できる。

micro:bitプロジェクトのねらいは、定款により‘放送’だけでなく‘教育’も事業とするBBCの、‘Make it Digital’イニシアチブの一環として、“新世代にプログラミングとデジタル技術による創造力を涵養する”ことだ。デバイスの配布は、当初の100万台以降も継続的に行われる。

このボードは、最初からいろんなセンサーがついていて、センサーに対するプログラミングができることが特徴だ。Bluetoothをはじめ、多様なI/Oも用意されているから、ほかのデバイスやセンサーなどとの接続も容易だ。サポートソフトウェアはWebサイトから提供され、さまざまなコードエディターやチュートリアルを利用できる。

イギリスにはmicro:bitの大先輩、Raspberry Piがいる。これも最初の意図は、子どもたちがプログラミングを自力で学んでいくためのデバイス、だった。その後本格的なプロダクション用途が発達していったRaspberry Piと違ってmicro:bitはもっとシンプルで、メインのターゲットは11歳以上(イギリスの7学年以上)を想定している。

Piは2012年に世に出てから今日まで800万台以上も売れているが、結果的にメインのユーザーは学童ではなく大人のメイカーたちだ。そこでBBCは、micro:bitが伸びる余地がある、と見ている。

Piを子ども向けの教材プラットホームにしようと頑張っているKanoのような企業もいる。これらに対してBBCは、micro:bitはオープンソースであり、売れることより、たくさんの子どもたちのあいだに広まることが目的、としている。

このデバイスの設計や生産に協力したパートナーの数は、とても多い。企画のスタートから学校への配布開始まで1年半もかかったのは、パートナーの数が多すぎたためかもしれない。

いよいよ一般的に可利用となったmicro:bitは、Piのユーザー層よりも若い世代にねらいどおり広まり、多くの子どもたちにプログラミングの能力を育み、‘Raspberry Piの弟’と呼ばれるほどの成功を、果たして収めるだろうか。

 

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

BBCのmicro:bitは子どもたちがプログラミングを楽しむためのマイクロコンピュータボード、学校への配布がやっと始まる

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イギリスの子どもたちをプログラミングの世界に誘いこむための小さなコンピュータが、構想から半年を経た今日(米国時間3/22)やっと、学校に配布される。

micro:bitは、発表されたのが1年前だ。イギリスの放送局BBCには公益事業としての設立趣意書があり、その中には「教育」も目的として掲げられている。すなわち超小型コンピュータmicro:bitは、BBCの教育事業の一環として構想されたプロジェクトだ。放送局がコンピュータのハードウェアに手を染めるのはちょっと異様にも思えるが、実はBBCには、1980年代のBBC Microという前歴がある。

BBCは、micro:bitで“新しい世代がプログラミングを書き、構想し、デジタル技術と親密に触れ合う”ことにより、クリエイティブな人間になることを期待している。今は80年代と違ってモバイルコンピューティングデバイスが氾濫しているが、その上でDIYのプログラミングを楽しめる機種はほとんどない(ただしRaspberry Piマイクロコンピュータで成功しているイギリスは、他国よりは抜きん出ているが)。

BBCは昨年、2015年の秋には100万台のmicro:bitをイギリスの11歳の学童に贈る、と発表した。しかし時期は大幅にずれ込んで、学期半ばの今になってやっと、子どもたちの手に渡ることになった。そのため、その教育効果を心配する声もある。とくに先生たちはすでに、今年の授業計画を作ってしまっているからだ。

このmicro:bitプロジェクトは、パートナーの数が30社近くと、ものすごく多い。その中には、ハードウェアのメーカーやソフトウェアのメーカー、小売企業、教育機関など多様な顔ぶれがいる。船頭が多すぎたことが、遅れの原因かもしれない。

最初のロットを学童たちに手渡したあとは、BBCによると、 micro:bitのライセンスを管理する非営利団体を作り、そこが、micro:bitの製造を希望する企業にライセンスを提供していく。最初の3年間で500万台を売ったRaspberry Piの大成功を見ても、教育目的の‘クリエイティブコンピューティングデバイス’には。将来ますます需要がある、とBBCは考えている。その方面のスタートアップたちも、すでに登場している。

学校での展開に続いて、BBCの構想では、ハードウェアの仕様とmicro:bit用のソフトウェアの多くをオープンソースにし、デバイスはいろんなお店から買えるようにする。そして得られた販売利益は、“さらにもっと多くの人びとが‘プログラミング革命’に参加していけるための”企画に投入する、とBBCは言っている。

micro:bitのボードには、2列のLEDの集合、2つのプログラマブルなボタン、動きを検出するための加速度センサー、方位計(コンパス/磁石)、Bluetooth端子、そのほかの多様なI/O端子の集合がある。子どもたちが、自分がやってみたいいろんなデバイスやセンサーをつないでプログラミングできることを、ねらっている。プログラミングは子どもたちの新しい遊びである、というコンセプトだ。とても小さなボードだから、ウェアラブルにも十分挑戦できる。

また、micro:bitにはお助けWebサイトがあり、そこがいろんなコードエディターやチュートリアル、指導ビデオなどを提供している。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

あなたのRaspberry Piプロジェクトアイデアを楽に試作試行できる汎用ハードウェアアドオンTingbot

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超人気のマイコンボードRaspberry Piの応用製品がこのところイギリスで相次いでいる。それはまるで、一枚のパイを多くの人が切り分けるように。子どものためのDIYコンピュータKanoに倣って、今度は、デザインとテクノロジのスタジオNordが、 Piを使ったハードウェアアドオンとシンプルなソフトウェアプラットホームで、Kickstarter上のクラウドファンディングキャンペーンを展開している。

そのTingbot(ティンボット)と呼ばれるデバイスは、Piのアプリケーションを実行する小さなコンピュータだ。そのキモは、タッチスクリーンといくつかのプログラマブルなボタンが最初からついているから、子どもやホビイストやプロトタイピング段階のデベロッパが、Pi用のディスプレイなど、ハードウェアのセットアップをまったく省略できるところにある。ハードウェアの準備で苦労することなく、アイデアの実装に取りかかれる。製品としてのTingbotはキットで提供されるが、とてもシンプルなので組み立ては簡単だ。

Tingbotは常時onなので、あなたのアプリケーションもスクリーン上でつねに動いている。NordのKickstarterページには、“コンピュータと正面から向き合うのではなく、“ちょい見”する感覚、有意義な情報をそれとなく提供できるのがTingbotだ”、とある。とても小さくて、気軽な印象を与える。

Kanoと違うのは、子どもだけが対象でないこと。むしろ、Piでこんなことをやってみたい、と日ごろ思っていても、ハードウェアの準備が面倒なので二の足を踏んでいたクリエイティブな人たちによる利用を、ねらっている。

Piは単なる汎用のマイコンボードだから、プラグ&プレイですぐに使える製品ではない。子どもたちがプログラミングを勉強するときも、このような裸のハードウェアからスタートすると、コンピュータへの理解がより深まると考えられる。

でもまた、この、裸のマイコンの難しさというPiの特徴の副産物として、そこからもうすこし使えるもの、使いやすいものを作ろうという、多様なPiアドオン産業が生まれた。たとえばその中には、Piによるゲーム専用機などもあった。さらにPiで動くラップトップも登場した。Tingbotのねらいは、そうやって個別にさまざまなPiアドオンを構想&実装するのではなくて、原則としてどんなアイデアでもそこで試してみられる“汎用Piアドン”だ。言い換えると、Piによるオリジナル開発が、もっと楽にできるためのデバイス。

チームがKickstarter上で提案しているTingbotの使い方の例は、ある特定の場所(例:赤ちゃんベッド)からのライブのビデオフィード、天気予報の通知、などだ。バス停に次のバスが来ることを、お知らせしてもよい。Tingbotの上で動くいろんなアプリケーションを、Pythonで書ける。そのための簡単な開発環境とライブラリも、最初から提供している。

今後は、ユーザが自他のアプリケーションをシェアしていくためのアプリケーションストアも作る予定だ。

Nordのクラウドファンディング目標額は4万ポンドだが、すでにその目標に近づいている。プロジェクトをスタートできたら、発売は2016年5月の予定。おそらく今のペースなら、目標額をクリアできるだろう。

Tingbotを一台予約購入する、という形での支援は、50ポンド(75ドル)だ。“これがあればPiでいろんなアイデアをより楽に実現し、試作できる”、と、同製品にポジティブな感想を持たれた方は、ぜひ応援を。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

これは驚き! ―新しいRaspberry Pi Zeroはなんと価格5ドルだ

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シングルボードコンピュータの価格競争ではなんといってもRaspberry Piファウンデーションがトップを走っている。そのRaspberry Piがファミリー向けマイクロプロセッサーのシリーズに有力な新製品を発表した。Pi Zeroは価格が5ドルだ。外国からの購入者にはプレミアムが上乗せされるのは間違いない。それにしても機能完備したコンピューターの価格が5ドルなのだから驚く。

ではこのPi Zeroのターゲットはどういう層だろう? ロボットやモジュール式のガジェットなどコンピューターを利用するさまざまな製品のメーカーはまず最初に行列に並んだ方がよい。しかし5ドルなら一般ユーザーが衝動買いしても大丈夫だ。実際、Pi Zeroはファウンデーションが発行しているMagPiという雑誌の表紙にオマケとして無料でついてくる。

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Raspberry PiでZeroの次に安いモデルはModel A+で、こちらは20ドルだ。Raspberry Piには最近ライバル(クローン?)が現れてOrange Piを15ドルで売っている。いずれにせよ低価格コンピューターはますますわれわれの手が届きやすい価格になっていく。

ではこの5ドルのPiで何ができるのか見てみよう。 ハードウェアだが、コアは1GHzのチップだ。実はオリジナルRaspberry Piに使われていたのと同じものだ。ただしクロックがわずかに速められ、それに応じて能力も若干アップしている。ボードにはこれに加えて512MBのRAM、micro-SDカード・スロット、mini-HDMI端子、micro-USBポートx2が装備される。〔詳細スペックは原文参照〕

このボードに載っていないものは、と眺めてみると、まずEthernetとWi-Fi接続機能だ。こういうパーツを用意するのは5ドルでは無理なのだろう。Wi-Fiが欲しければmicro-USBポートにドングル形式でパーツを接続することになる。

ボード自体のサイズは65mm x 30mm x 5mmときわめてコンパクトだ。接続パーツはボードの一方の側に手際よく並べられている。使い勝手もよさそうだが、コスト削減にも役立っているのだろう。なんといってもRaspberry Piはこの数年で500万台以上も製造されている。ただしPiファウンデーションは非営利団体だ。

ファウンデーションは子供向けのプログラミングの課外講習を行う組織、Code Clubと最近、合併した。「世界のあらゆるコミュニティー」にプログラミング教室を拡大するのが使命だという。今月初めにチームを取材したときにこの話を聞いたが、そのときはあまりにも野心的な目標ではないかと驚いた。しかし5ドルのコンピューターが発売されたのを見ると、この目標も実現性は高いのかもしれない。

私はこのときRaspberry Piファウンデーションの共同ファウンダー、Eben Uptonと話した。Pi Zeroが普及しそうかどうか尋ねると、Uptonは「Pi ZeroにはTV向け〔HDMI〕出力が装備されている。これは特に途上国で古いデジタルTVを手に入れてコンピューターを作ろうとするユーザーにたいへん便利だ」と述べて自信を見せた。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

無料の3Dデザインアプリケーション3D SlashをRaspberry Piで使える

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無料の3Dデザインアプリケーション3D SlashがRaspberry Pi完全互換になり、Raspberry Piを使った教育用小型コンピュータPi-Topで使えるようになった。

それにより小中高の児童生徒などでも、このシングルボードコンピュータの上で3Dオブジェクトをデザインできる。数年前には考えられなかったことだ。オブジェクトをトラックパッドで動かせるし、キーボードからの対話的操作もできる。25ドルで買えるCAD/CAMシステムだ。

3D SlashのCEO Sylvain Huetはこう言う: “3D SlashのニューバージョンをRaspberry Piの世界に提供できてとても嬉しい”。

アプリケーションのダウンロードはここから。このアプリケーションは、OS XでもWindowsでもLinuxでも使える。

出典: 3DPrint

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

子どもが自作するDIYコンピュータKanoに専用ディスプレイが加わった…6歳児がハードウェアのセットアップを初体験するため

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子どもたちがコンピュータを自作しながらプログラミングを学ぶDIYキットKanoにこのほど、10.1インチのHDディスプレイが加わった。そのディスプレイは上図のように、これまでの、キーボード+Raspberry PiをベースとするDIYコンピュータキットと合わせてワンセット(スクリーンキット)になる。5月に同社はシリーズAで1500万ドルを調達したが、今回のスクリーンキットの開発にはその資金の一部が充てられた。ただし資金調達の本来の目的は、Kanoをクリエイティブコンピューティングのブランドとして確立することだ。

Kanoの最初のキットがそうであったように、このスクリーンキットも、ハードウェアのセットアップというDIY的プロセスを子どもたち自身に経験させるためのアクセサリだ。ハンダ付けのような本格的な工程を含まない、ディスプレイ組み立ててをコンピュータに接続するだけという簡単なプロセスだが、6歳ぐらいの子どものハードウェア操作初体験としては、この程度がふさわしい。

このスクリーンキットはHDMIでコンピュータ本体に接続するが、副読本の絵本にはその過程の説明とともに、付録の拡大鏡(虫眼鏡)を使って部品や画面上のピクセルを調べるやり方が載っている。スクリーンキットは、コンピュータに挿入するドライバボード、LCDディスプレイ、プログラマブルなボタン、ベース、ケーブル、…以上をセットにしたキットとして子どもたちの手に渡る。これらを組み立ててディスプレイとして使えようになるまでを、子どもたちは経験する。

Kano Screen kit

スクリーンキットの予約受付は9月に始まった。価格は129ドルだから、同じサイズのローエンドのAndroidタブレットよりはお買い得だ。しかもKanoでは、コンピュータとディスプレイのほかに、教材としての絵本や、おまけのステッカーなどがつく。

協同ファウンダのAlex Kleinによると、9月に始まった予約販売の売上台数は2600台あまりだった。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

Raspberry Piの大量注文はPi本体の構成をカスタマイズできる

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Raspberry Piをベースに製品を作るハードウェアスタートアップは今やとても多いが、これからはこの超人気マイコンボードの本体の構成等をニーズに合わせてカスタム発注できることになった。

Piの大量注文に対するこの特注仕様サービス(カスタマイゼーションサービス)は、大手販売代理店のelement14が昨日(米国時間10/27)立ち上げ、Pi応用製品を作るOEMたちの特殊なニーズに応えた設計と製造を提供していく。

特注(カスタマイゼーション)の対象は、ボードのレイアウト、ヘッダの有無、コネクタやインタフェイスの種類・仕様、構成の変更、オンボードメモリ、そのほかの拡張機能(I/O、電源、ワイヤレスチップなど)、となっている。

受注可能な最小ロットは、カスタマイゼーションの内容によってやや異なり、3000から5000のあいだだ。

今年の2月にPi(25ドルと35ドル)のグローバルな売上台数が500万を突破した。今回のカスタマイゼーションサービスによって台数はさらに伸びるだろう…コストにもよるが。element14は仕様を受け取ってから3週間以内に見積と設計概要を顧客に提供する。

同社は曰く、“価格はカスタマイゼーションの内容と受注台数で決まる。標準料金体系のようなものはなく、個々の顧客ごとに、その要求に応じて見積もりを作成する”、そうだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

Raspberry Pi用「公式」タッチスクリーンディスプレイを使ってオリジナルの「PiPad」を作ろう!

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Orange Piの記事はお読み頂いただろうか。ついにシングルボードコンピューターは15ドルで提供されるようになったのだ。しかしそんな情報に惑わされず、「やっぱRaspberrypiでしょ」という人に朗報がやってきた。60ドルで買えるRaspberry Pi用のタッチスクリーンが登場したのだ。これを使えばRaspberry Piがコンパクトサイズのマルチタッチ・タブレットに変身する。

公式にライセンスされたこのタッチスクリーンは、HDMIコネクターを使わずにRaspberry PiのDSIないしDPIコネクターで接続する。一体型として動作するように、電源はボード本体から供給するようにしている。これによりRaspberry Piをデュアルディスプレイ化することも可能となる。デュアルディスプレイはともかく、タッチ入力がサポートされているのが嬉しい。

プログラミングについてはPythonのKivyライブラリを用いる。タッチスクリーンに加えて他の入力デバイスを加えることももちろん可能で、いろいろなスイッチやセンサーを加えれば、Raspberry Piを使ったホームオートメーションシステムなども作ることができよう。可能性は無限なのでくだくだと説明はしないが、ともかくRaspberry Piの世界が大いに広がることは間違いない。


 こちらで購入申込ができるのだが、残念ながら既にソールドアウトとなっている。なお3Dプリンター用のディスプレイスタンドも用意されている。ガラクタのように放り出しておくのではなく、見やすい角度で利用することができるわけだ。


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(翻訳:Maeda, H

Raspberryもびっくり。このOrange Piという名のシングルボードPCの値段は15ドル

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Raspberry Piに35ドル出すのは贅沢すぎる? サポートが貧弱でも安いシングルボードコンピューターが欲しい? “Orange Pi”という明らかにふざけた名前も気にならない? だったら、いいものがある。

Orange Pi PCは、Raspberry Pi のOSイメージとの互換性を謳う新しいシングルボードコンピューターで、標準LinuxとAndroidも動く。H3クワッドコアCortex-A7 H.265/HEVC 4KプロセッサーにUSBポート3基とIR受信機を塔載し、microSDカードストレージに対応している。

このボードには結構しっかりしたダウンロードページがあり、サポートフォーラムもアクティブのようだ。もちろん、ちゃんとしたサポートやコントロールのためには、高級なHAT[Hardware Attached on Top]をまとったRaspberry Piの方が確実だが、あなたの小さなPCツールキットのお供には楽しい選択肢かもしれない。

早速1つ注文したので、ミニアーケードシステムやビットコイン発掘ツールとして使えるかどうかわかったら報告するつもりだ。

via Liliputing

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

昔のゲームをRaspberry Piで遊べるエミュレータ集RetroPieがバージョン3.0に…機能がさらに充実

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RetroPieはすでにRaspberry Pi界隈のベストセラーの一つだ。このソフトウェアは、小さなシングルボードコンピュータ(Pi)をレトロなゲームエンジンに変える。すでに、CupCadeのようなすばらしいプロジェクトでも利用されている。RetroPieには、Atari 2600からGame Boy Advanceまでの、いろんなゲームをプレイするためのエミュレータがある。

今度出たニューバージョン3.0は、ここでダウンロードできるが、多くの改良が盛り込まれている: スマートフォンを使う仮想ゲームパッド、Emulationステーションからアクセスできるさまざまな構成ツール(WiFiのセットアップ、構成エディタ、ファイルマネージャ、オーディオの設定、などなど)。デフォルトのゲームとしてSuper Mario Warが含まれている。

つまり、RetroPieプロジェクトがさらにさらにクールになり、副作用としてPiがとても親しみやすいものになった。RetroPieでGalaxianをプレイしながら、目を閉じても当時のゲーセンの騒音は聞こえてこないが、5年生のクラスメイトがPole Positionでクラッシュするたびにあげていた嘆きの声は、聞こえるかもしれない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

メイソンジャーの中にファイルをバックアップする、Raspberry Preserveベースのサーバー

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DropboxやBoxのようなバックアップサービスの概念は好きだけど、自分のデータのコントロールは放棄したくない?そんなあなたのために、自宅のパントリーでファイルを安全に保存できるシステムができた ― フルーツや野裁の入った瓶のすぐ隣に。

ひとりの革新的DIYマニアが、BitTorrent Syncの走るRaspberry Piを伝統的メイソンジャーの中に巧みに組み込んだ。出来あがったのは、持っているデバイス全部のファイルを同期するホームメードのサービスだ。

個々に必要なソフトウェアのセットアップは、Raspberry PiとSSHでつなぎ、BitTorrent SyncのRaspberry Piバージョン(その名もふさわしいRaspberry Preserve[ラズべリージャム])とNode.js他いくつかのパッケージをインストールすることだけだ。PiにオプションでLEDをつなぎ、データの受信状態に応じて点滅、点灯させることもできる。

原作者は、メイソンジャーを木製の台に固定しているが、デバイスの美的センスにどこまで力を入れるかはあなた次第だ。

BitTorrent Syncは、BitTorrentを作った同じグループによって開発された。このシステムを簡単に説明するなら、BitTorrentと同じピアツーピアネットワークだが、ピアは全部自分のデバイス、というシステムだ。つまり、ノートパソコンの同期フォルダーにファイルを置くと、それがメイソンジャーの中のPiに置かれたノードホストと同期し、そこからスマホ、デスクトップ等々とシェアされる。

ソリューション全体がPiベースなので、プロジェクトは基本的にどんなレベルにもアップグレードできる。例えば、ハードディスクを追加してジャーそのものの中に大容量ストレージを統合することもできるし、USB WiFiアダプターをつなげばジャーをEthernetケーブルから解放させられる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Raspberry Piで野生動物を自動撮影するカメラロボットが子どもたちに電子工作とプログラミングを教える

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子どもにプログラミングを教えると称する製品が、このところとても多い。KanoのDIYコンピュータキットとか、ボードゲームのロボット亀さんなど、たくさんプログラマブルロボットや、科学教育風味の玩具が、市場を争っている。

ここでご紹介するイギリスのNaturebytesは、それらとは一味違う。同社のねらいは、子どもがいろいろハックできるテクノロジと、アウトドアへの関心を結びつけることだ。子ども用の辞書から「どんぐり」や「キンポウゲ」などの言葉が姿を消し、代わって「ブロードバンド」や「カットアンドペースト」が載りつつある今は、テクノロジがおちびさんたち全員を、単なるデジタルの消費者に変えてしまう危険性が、あるのかもしれない。

Naturebytesが今日(米国時間6/26)Kickstarterでローンチしたのは、野生動物をとらえるための罠だが、もちろん捕獲用の罠ではなく、Raspberry Piを搭載したカメラで彼らの姿を撮影するだけだ。子どもたちに自然を体験させつつ、電子工作やプログラミングも楽しんでもらう、という製品だ。テクノロジとアウトドアを結びつけるのは、何もなければ自然の中でただ走りまわるだけの子どもたちにとっても、良いことかもしれない。しかも自然環境の中にテクノロジを埋め込む同社の製品は、物のインターネットと呼ばれる近未来の技術動向にも合っている。

このカメラトラップ(“カメラ罠”)は全天候型で、風雨に耐える。Raspberry Pi Model Aプロセッサと電池とカメラと赤外線センサで構成され、もっと上位機種のPiを使ってもよい。センサが動きを感知すると撮影が行われて、走り去る野生動物などが撮れる。製品は組み立てキットなどで、子どもが自分で組み立てて構造などを理解する。今後のための拡張機能としては、撮った写真をWiFiで自動的にアップロードする機能などがある。

また子どもたちは、自分が撮った野生動物の写真をNaturebytesのWebサイトで共有でき、そこから、同好会のようなグループに参加できる。PiとPi用のカメラがすでにあるなら、45ポンドのキットを買ってケースを自分で3Dプリントする。全部入っているキットなら85ポンド、アクセサリ込みなら95ポンドだ。

現時点(日本時間6/27 09:20)で、目標額3万ポンドに対し6000ポンド集まっている。あと28日あるから、まずいけるだろう。発売予定は、今年の12月だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Windows 10 IoTをRaspberry Pi 2にインストールする方法

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Windows 10が複数のシングルボードコンピュータ向けにもリリースされたので、Raspbianのようなオープンソースのオペレーティングシステムより意外と良いかも?、という関心が界隈で芽生えている。では、Raspberry PiでどうやってWindowsを動かすのか? そしてそれは、何のために?

まず、Windows 10をRaspberry PiやArduino、Galileo、MinnowBoardFirstなどにインストールしてみたい人には、MicrosoftのGitHubページをおすすめしたい。嬉しいことに、ここには詳細で完全なドキュメンテーションが揃っている。それらは、“Windows Embedded IoT”のオフィシャルイメージをこれらのデバイスで使うためのインストラクションだ。それはここでもダウンロードできる。

OSXユーザへの注記: 最初ぼくは、Raspberry Pi 2用のSDカードをOS XやLinuxを使ってフラッシュするやり方を書こうと思っていたけど、残念ながらMicrosoftのFFUイメージファイルはWindows上の特殊なファイル操作ソフトでないと扱えない。ファイル名の拡張子を変えてもだめだったし、いろいろググっても名答はない。答が見つかったら、この記事をアップデートしよう。〔SDカードをフラッシュするために使うコンピュータは、Windows 10が動いていることが必要。〕

それでは、Windows 10 IoTをRaspberry Piにインストールしよう。

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1. Microsoft Connectのアカウントを作る。

2. ファイルWindows_IoT_Core_RPI2_BUILD.zipをダウンロードする(この中にflash.ffuがある)。このファイルを、アクセス可能な場所に置く。

3. 8GBのClass 10 SDカードをコンピュータに挿入する。

4. コマンドプロンプトを開き、次のようにタイプする:

diskpart
list disk
exit

これでSDカードのドライブ番号がわかるので、それを次のステップで使う。

5. Microsoftのインストラクションに従ってWindows 10からSDカードをフラッシュする。

そのやり方は、管理者のコマンドプロンプトから下のコマンドでイメージをSDカードに載せる(下のPhysicalDriveNの’N’は、前のステップで見つけた値。たとえばSDカードのディスク番号が3なら、下は/ApplyDrive:\.PhysicalDrive3になる):

dism.exe /Apply-Image /ImageFile:flash.ffu /ApplyDrive:\.PhysicalDriveN /SkipPlatformCheck

6. SDカードを慎重に取り出す。

これで、Raspberry Pi 2はこのカードでブートする。

[ツイート訳: Windows IoTのシェルはWin 10のいわゆる‘ユニバーサルアプリケーション’の一つだ。Raspberry Piにできるのは、これだけだけど。:D]

これは一体、何のためにやるのだろう? Microsoft自身の言葉によると、“Windows 10 IoT CoreはWindows 10の新しいエディションで、メイカーたちや商用デバイスの作者が無料または低価格で入手できる小さなデバイスでの使用に向いている”。つまり、Windowsの簡素化されたバージョンを、自分のデバイスに容易にフラッシュできる、ということだ。ArduinoやRaspbianをこれまで使っていた人なら、Windowsのこのバージョンにすぐになじめるだろう。

これの上でFar Cryをプレイする、というようなことではなくて、これにたとえばリレーやLEDなどをつないでIoTシステムを作るためのベースだ、と考えた方がよい。UIも、自分で独自のプログラムを作らないかぎり、とても簡素だ。

[related_articles]〔原文関連記事の日本語訳〕
This DIY Raspberry Pi Laptop Is Perfect For Your Weekend Machinations
Raspberry Pi Sales Pass 5 Million
Raspberry Pi 2 Arrives: 6x Faster, An “Entry-Level PC” For $35

 

これは、Microsoftにしては意外なほどフレンドリーなやり方だ。でも、根っからのオープンソースファンですら、Raspberry Piで組み込みシステムを作る人が増えることは大歓迎だろう。OSが何であれ。

Windows 10を使って何かクールなものを作った人は、ぜひ教えてほしい。今後の本誌記事で、ぜひ取り上げさせていただきたい。

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Raspberry Pi + Arduino合体ボードの改良版UDOO NeoはWiFI、Bluetooth、各種センサーが付いてAndroidも走る

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最初のUDOOボードには大いに驚かされた。Raspberry PiとArduinoを融合したそのシステムは、シングルボード上で小さなコンピューターを動かすと同時に電子プロジェクトを制御する。それは非常にギークなツールでありかなりの人気を呼んだ。そして今、UDOOが帰ってきた。ずっと強力になって。

新しいUDOO Neoは、Raspberry Pi、Arduinoボード、9軸センサー、磁力計、加速度計、ジャイロスコーム、Wi-Fi、Bluetoothを塔載し、Androidも走る。つまり、このボードを自作のガジェット ― ドローン、ゲーム機等 ― に組み込めば、内蔵のArduinoを使ってスイッチやリレーやセンサーを読み書きして、物体の空間中の位置を特定することができる。

価格は49ドルからで9月に出荷される。私は初代のUDOOで遊んで非常に感銘を受け、作者たちは次期製品は相当クールなデバイスにすると約束した ― そして約束を守ったと私は思う。

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UDOO Neoを何に使うかわからない人は、たぶんこのデバイスの対象ユーザーではない。しかし、いじり屋たちは山ほどの使い道を見つけ出すだろうし、ハードウェアにAndroidを移植しようと考えていた人たちもデュアルOSサポートを喜ぶだろう。一般にこの種のボードは優れたプロトタイピングツールであり、遊ぶのにも最高だ。息子と私は、初代UDOOでミニアーケードシステムと携帯電話を作った。

詳しくはKickstarterを参照されたい。すでに目標金額を大きく越えている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Raspberry Piの売上が500万台を突破…イギリスのコンピュータメーカーとして新記録

[ツイート訳: 待望のビッグニュースを今確認した: Raspberry Piの売上台数が500万を超えた。]

イギリス生まれのマイクロコンピュータRaspberry Piに、大きな拍手を。今日ついに売上台数500万を超えたPiは、作者のEben Uptonによると、3年前に発売したときには、この製品の全生涯で、数千台ぐらい売れればいいや、というささやかな目標しかなかった。数千と500万の大きな落差が人に(Uptonに)与える感動は、たぶんすごいだろうね。

35ドル(Model B)、25ドル(Model A)という手頃なお値段が、Piを使ったいろんな手作りコンピューティングのブームを巻き起こした。それらの中にはDIYのコンピュータもあれば、ロボットの中枢もある。この低価格でクレジットカード大のマイクロコンピュータから、ありとあらゆる種類のスタートアップビジネスが生まれた。

Piの最初の目的はイギリスのもっと多くの学童にプログラミングの能力を身につけてもらうことだったが、その方面でもPiは成功している。それにイギリスだけではなく世界中に多くのPi族が生まれ、Uptonによればとくに北米地区で人気絶大だ。最近Raspberry Pi Foundationがローンチした次世代機 Pi 2は、これまでの6倍高速で2倍のメモリを持つが、価格は35ドル据え置きだ。

このPi 2はPCの入門機として十分な性能を持ちながら、お値段はぐっと安い。今やMicrosoftもPiを無視できなくなり、Piの開発…ひいては将来の巨大市場が見込まれるIoT(物のインターネット)…をWindowsベースでやらせたいので、Windows 10を無料で提供すると発表した。今後の500万台以降のPiの成長を、このPi 2が引っ張ることは確実だろう。今月初めには450万台だったが、第一世代のPiは各月20万台のペースで売れている。

今日の記念すべき日のRaspberry Pi Foundationからのツイートによると、Piはイギリス製ホームコンピュータの売上の新記録を作った。つまり、これまでのSinclair SpectrumやBBC Microを上回った。これらの機種は、Piの発想の原点になっている。過去にイギリスの少年少女たちは、親に買ってもらったこれらの安価なコンピュータの上で、プログラミングを初体験したのだ。

[ツイート訳: わずか3年足らずで、イギリスのコンピュータメーカーとして最大の売上を達成した。]

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))