Netflixは3月25日発表のアップルのビデオストリーミングサービスに加わらないとCEOが声明

Netflix(ネットフリックス)のCEOであるリード・ヘイスティングス(Reed Hastings)氏がロサンゼルスで行われたプレスイベントで「アップルが来週クパチーノの本社で発表する予定のストリーミングビデオサービスの一部にはならない」と述べた。

アップルのサービスにもオリジナルコンテンツはあるだろうが、でも同社が最初に力を入れるのは、一品ごとのサブスクリプションやサードパーティのチャネルでAmazon Channelsと競合するサードパーティのコンテンツだろう。Amazonの編成表にはHBO、Showtime、Cinemax、Starzなどが含まれるが、独自のアプリ内体験をコントロールしたいNetflixは含まれない。Amazonやアップルのようなお金持ちとの競合について聞かれたヘイスティングス氏はこう答えた。「楽ではないね。コンテンツの入手費用も上がるだろう」。ストリーミングビデの市場がますます細分化すると「需給関係により、コンテンツの原価が高くなる」というのだ。

しかしNetflixは、米国最大のビデオストリーミングサービスだから、反トラストの訴訟や論争の対象にもなってきた。反トラスト法の今後の規制について聞かれたヘイスティングス氏は、同社は「あくまでもテクノロジーを利用しているコンテンツ企業にすぎない」と言い、テクノロジーよりもコンテンツに投じている費用の方がはるかに多い、と言った。昨年Netflixのコンテンツ最高責任者(Chief Content Officer、CCO)のテッド・サランドス(Ted Sarandos)氏は、同社の支出の85%新しい番組やムービーに投じられている、と述べた。そして同社は10月に「新しいコンテンツの資金として20億ドルを借入金として調達する」と発表した

同社は国際展開にも積極的だが、しかしヘイスティングスによると、地元パートナーとのジョイントベンチャーで中国に進出することを一度は考えたが、今はそのような計画はない。彼によると、その戦略はアップルのiTunesのようなコンペティターでも(中国政府の規制回避に)役に立たなかったから、だそうだ。

画像クレジット: TechCrunch

[原文へ]
(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

カンヌ映画祭、Netflix作品の参加を困難にする新ルールを発表

今年はNetflixがあの名高いカンヌ映画祭に登場する最初の年だ ―― そしておそらく最後になるだろう。

緊張の要因はNetflixと劇場との関係だ。理論的に同社は、自社が資金を投じた映画を劇場で上映することには反対しないと言っている ―― ただし、同時にストリーミングサービスで配信することが条件だ

しかし、伝統的公開時期に対するその抵抗は、ほとんどのNetflix作品が劇場での公開は最小限または皆無になることを意味している。このため、一部の映画製作会社は自社作品のストリーミングサービスへの販売を中止している(Amazonは公開時期調整の要請を忠実に守っている)。

このためカンヌがOkja (ポン・ジュノ監督)およびThe Meyerowitz Stories(ノア・バームバック監督)という2本のNetflix作品を上映すると発表したとき、フランス映画協会は この決定を批判した

そして同映画祭は新たなルールを発表し、カンヌに参加する映画は、「フランスの映画館での上映を約束する」ことを条件に加えた。フランスの法律では、劇場公開から36か月間は映画をストリーミングサービスで配信できないと定められており、Netflixがそんなに長く(あるいは少しも)待つことに同意するとは考えられないため、今後同社の作品は映画祭から実質的に排除されることになる。

「カンヌ映画祭はNetflixに今回の2作品を同社の購読者だけでなくフランスの映画館でも上映できるよう交渉したが無駄に終わった」と映画祭担当者は声明で語った。「合意に達しなかったことを遺憾に思う」。

カンヌはこの規則は来年から適用されるので、OkjaThe Meyerowitz Storiesは予定通り上映されることも発表した。

これに対してNetflixのCEO Reed Hastingsは次の記事をFacebookに投稿した:「既存勢力は結束してわれわれに対抗している。6月28日にNetflixでOkjaをみて欲しい。この素晴らしい映画がカンヌ映画祭で競うことを映画館チェーンは阻止しようとした」。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook