元Evernoteのフィル・リビン、最初のベンチャー投資先はチャット・ボットのスタートアップ、Begin

Phil Libin, chief executive officer of Evernote Corp., poses for a photograph prior to an interview at the New Economy Summit 2015 in Tokyo, Japan, on Tuesday, April 7, 2015. The conference, organized by the Japan Association of New Economy, will be held through April 8. Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg via Getty Images

Evernoteの元CEOのフィル・リビンがGeneral Catalystのパートナーとなって最初のベンチャー投資を行った。現在はEngadgetの一部であるGDGTの共同ファウンダーで昨年9月にAOLを去ったRyan Blockが創立したチャット・ボット・サービスのBeginというスタートアップが投資先だ。

リビンとしては最初のボット企業への投資となるが、これが最後ではないはずだ。TechCrunchのインタビューに対して、リビンは「向こう数年、ボット企業に集中していく」と語った。メッセージ・プラットフォーム中で会話を効率化するボット・テクノロジーは波に乗っているが、Beginもそういうスタートアップの一つだ。Slackのケースでよく分かるように、リアルタイム・チャットの成長は目を見張るものがある。Facebook自身が今年のF8デベロッパー・カンファレンスでチャット・ボットのためのAPIを発表するものと見られている。

Beginはまだ小さいスタートアップで、われわれの主要な情報源はリビンだが、この会社について、「個人やチームが仕事を効率化するのを助けるチャット・ボットを開発している」という。Begin自身は投資情報も含め、会社の詳細についてまだ何も発表していない。

CEOのBlockは「むやみに仕事を増やすのがいいチームではない。いい仕事をするのがいいチームだ。Beginは今やっていることを何事によらずやりやすくする」とだけ述べた。

「Beginは規模の差はあれ、Slack、Facebook Messengerと同様にチャット・ボット・テクノロジーのパイオニアだ。会話のインターフェースの分野はまもなくビッグウェーブになる」とリビンは言う。Blockは「ボットのような会話的テクノロジーは伝統的なUIを置き換えることにはならないだろう。両者は相互補完的なものだ」と述べている。そうであっても「ユーザーがネットに接する時間の大半はボット・インターフェースを通じることになるだろう」とリビンはみている。「私の考えでは、ソフトウェア、特にボットはわれわれの代理としてコンピュータを動かし、われわれのストレスを大きく軽減してくれるはずだ」とBlockは述べた。

「ボットがアプリの新しい波だとよく言われるが、だからといって今までのアプリがなくなるわけではない。多くのボットがSlackやMessengerのような既存のチャット・プラットフォーム内で活躍するようになる。その一方でボット・テクノロジーをベースにした単独アプリも登場するだろう」とBlockは言う。

インタビューでリビンは今回の投資の背景とボット・テクノロジーに対する考えを詳しく述べた。【リビンのインタビューは原文参照】

画像:: Kiyoshi Ota/Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+