GoogleがAMP対応のモバイル検索を開始。しかし、現段階では一部に留まるか。

先日、AMP対応のモバイル検索が2月24日に開始予定という記事を紹介しましたが、どうやら1日早く開始されたようです。多くの報告が既にあるようですが、Googleからのオフィシャルな発表はまだありません。日本でも表示されているとの情報がありますし、グローバルで開始されているという記事もあります。まだ完全ではないにしろ、少しづつロールアウトされているという状況でしょうか。– SEO Japan

我々が予想していたよりも1日早く、Googleはモバイル検索結果のカルーセル表示として、AMPページの表示を開始した。

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*リンク先は全て英語となっています。

Googleはモバイルの検索結果にAMP対応ページの表示を、予想よりも1日早く、開始したようだ。モバイル検索結果にAMPページが表示されているという報告が相次いでいる。

個人的にも確認ができており、多くの人からの報告もある。Search Engine Landの編集者の全てが確認できているわけではないが、AMPページの表示は広範囲に渡ってロールアウトしているようだ。我々は、Googleに確認している最中である。

あなたも確認したいのであれば、Google.comにて、ニュースボックスが表示されるようなクエリを検索してみよう。例えば、”trump”、”google”、”waze”、”obama”といったクエリだ。

下記に、私のiPhone 6Sの検索結果画面を記載する。カルーセル内にAMPのアイコンが表示されていることが確認できる。

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下記は別のフォーマットであり、カルーセルではなく、リストで表示されている。

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さらに、この記事がカルーセル内に表示されているスクリーンショットを記載する。

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我々は、AMPページの表示は明日(2月24日)に開始されると考えていた。これは、Advertising Ageがソースとなっている情報ではあるが、私はGoogleがそれを1日前倒しにしたと考えている。

AMPは”Accelerated Mobile Pages“の略であり、Twitter、分析系ツール、広告ネットワークやプラットフォームなどからの協力を得て、Googleの主導で進められているプロジェクトである。

ちなみに、Search Engine Landが主催する、来週のSMX West(サンノゼで開催)では、AMPプロジェクトについてのセッションを予定している。Googleからもスピーカーを招いているため、疑問に思うことは彼らに質問すると良い。ご興味のある方は、ぜひお越しを!

この記事は、Search Engine Landに掲載された「Live: Google Launches AMP Listings In Mobile Search Results, For Some」を翻訳した内容です。

実は個人的には確認できておりません。(色々環境変えたりして試しているのですが。。。)上記はSearch Engine Landの記事ですが、Search Engine Roundtableの記事では、バリー・シュワルツ氏(両記事の筆者)は当初確認できていないと記載しており、後ほど確認できたと追記しています。徐々に拡大中という段階なのかもしれませんが、Googleからの報告を待ちたいと思います。– SEO Japan

Googleがデスクトップ検索結果の右側の広告表示を廃止。全世界を対象。

先週末、Googleが検索結果画面に大きな変更を加えました。デスクトップ検索が対象ですが、検索結果画面の右側に表示する広告を取り除いたという内容です。今回の変更は、全言語、全世界を対象としているため、もちろん、日本も対象に含まれます。また、商品リスト広告ボックスは例外となり、”非常に商業的なクエリ”に対しては、4つの広告を表示するようです。– SEO Japan

長い間テストを行っていたが、デスクトップ検索でロールアウトされたようだ。Googleは検索結果の右側に広告を表示することを廃止したが、1つだけ例外がある。

*リンク先は全て英語となっています。

Googleが大きな変更を加えた。デスクトップの検索結果の右側から広告表示を排除し、ページの上部と(もしくは)下部のみに広告を設置することにしたのだ。また、同時に、広告枠を1つ増やす場合もあることも発表しており、従来の3つではなく、4つの広告が検索結果画面の上部に表示される。しかし、”非常に商業的なクエリ(highly commercial queries)”に限られている。

2010年から開始し、調整を続けてきたテストの結果が表れたようだ。Search Engine Landの読者(特にアメリカ以外の国の読者)は、検索結果の上部のみに広告が表示されるパターンを、昨年末から頻繁に目撃されていたことをご存知だろう。

Googleの社員がSearch Engine Landに伝えた内容によると、今回の変更は、全ての言語で、全世界での検索を対象にロールアウトされているとのことだ。デスクトップ検索の右側に広告が表示されることはないが、1つの例外がある。商品リスト広告(PLA:Product Listing Ad )ボックスは引き続き、検索結果画面の上部と右側に表示されるようだ。

今回の変更についてのGoogleのオフィシャルな発表によれば、4つの広告が検索結果の上部に表示されるのは、”非常に商業的なクエリ”に限るということだ。

我々はこのレイアウトのテストを長い間行ってきた。そして、商業的なクエリに対して、少ない広告数が表示された検索結果を見たユーザーもいるだろう。我々は調整を続けてきたが、”非常に商業的なクエリ”の場合に、ユーザーと広告主のパフォーマンスにとって、より関連した検索結果を提供できるレイアウトを設計している。

まとめると、検索結果の右側から広告を除いたレイアウトは、デスクトップ検索が対象で、全世界で適用される。4つの広告が表示されるのは、”非常に商業的なクエリ”に対しての検索結果だ。”非常に商業的なクエリ”の例としては、”ニューヨークのホテル(hotels in New York City)”、や”自動車保険(car insurance)”といったクエリが挙げられる。

検索結果の右側から広告を排除することは、デスクトップとモバイルの検索結果画面により類似性を持たせるためであることは、明らかだろう。しかし、モバイルでは、通常2つか3つの広告を検索結果の上部に表示している。

追記1:今回の情報は、Googleの広告主からSearch Engine Landに、Eメールで伝えられたものであり、その広告主は匿名であることを望んでいる。これは、昨日この変化についての情報を掲載した、こちらの記事と同様だ。

追記2:Googleは当初、この変化についての例外が2つあると連絡してくれていた。2つの例外とは、商品リスト広告ボックスとナレッジパネルである。しかし、Googleの社員によると、それは事実ではないとし、商品リスト広告ボックスは表示され続けると指摘してくれた。この指摘に従い、今回の記事にも修正を加えている。

この記事は、Search Engine Landに掲載された「Confirmed: Google To Stop Showing Ads On Right Side Of Desktop Search Results Worldwide」を翻訳した内容です。

表示される広告数の検証についての話題はチラホラ出ており、今回の変更は、それらのテストの結果を加味した調整と言えそうです。非常に大きな変更であると思いますが、SEOにはどのような影響が与えられるのでしょうか?– SEO Japan

GoogleがAMPページの検索結果表示を、2月24日に開始。

モバイルでの読み込み速度を劇的に速めるAMPですが、Googleによる対応が2月24日に開始されることになりました。AMP HTMLで記述されたページはすでに多くあり、それらはデモ画面で確認することができていました。2月後半に対応開始という内容は発表されていましたが、今回、具体的な開始日が発表されたことになります。– SEO Japan

AMP(Accelerated Mobile Pages)ページがGoogleのモバイル検索結果に、次の水曜日から表示される。

*リンク先は英語となっています。

GoogleのAMP対応が、次の水曜日(2月24日)に開始されると、AdAgeが報じた。

つまり、ユーザーがモバイルで検索すれば、AMPに対応したページが検索結果に、次の水曜日から閲覧できるようになるということだ。

2016年2月に開始されることは発表されていたが、具体的な日付の発表はなかった。AMPは、ユーザーがWebページを訪問した際に、ダウンロードが必要とされる要素の多くを制限することで、読み込み速度を速めるように設計されている。AMPはGoogle、Twitter、その他の組織やパブリッシャーによってプロトコルとして採用されている。

Googleは先日、WebマスターがAMP対応の準備をできるように、サーチコンソール内にAMPのエラーレポート機能を追加していた。

ニュース・ソーシャルプロダクトのシニア・ダイレクターである、リチャード・ギングラス氏が、AdAgeに対し、本日次のように述べた。「明らかに、AMPは速度を劇的に改善するものだ。これは、一つのシグナルにすぎない。つまり、AMPに対応することがランキングの上昇を導くわけではない。他の全ての要素も基準を満たすものであるべきだ。しかし、2つの記事があり、他の全ての要素が同一である場合、読み込み速度の速い記事を優先するだろう。なぜなら、ユーザーにとっては、そのほうが魅力的だからだ。」

AMPのデモを確認したい場合は、モバイルからこちらへアクセスし、”SEO”と検索してみてほしい。

この記事は、Search Engine Landに掲載された「Ad Age: Google Is To Launch AMP In Search Results On February 24, 2016」を翻訳した内容です。

デモ画面でも確認できるように、確かにAMPは速いです。1ユーザーとしては、単純に魅力的ですね。現在は、ニュース系サイトに”限定”されている状態かと思いますが、今後は対象が拡大される可能性があります。大多数のサイトがAMP対応を必要としているわけではありませんが、Googleが特に力を入れている分野だと感じてはいます。Facebookのインスタントアーティクルズの発表もありましたが、今後の動向は注視したいと思います。– SEO Japan

Wikimediaが検索エンジンの開発のために、$250,000の助成金を得る。目的は、”もう1つのGoogle”を作ることではない。

多くの方が日々お世話になっていると思われる、Wikipediaについての話題です。インターネット上の巨大な百科事典としてお馴染みのWikipediaですが、ナレッジエンジン(Knowledge Engine)というプロジェクトで、検索領域に足を踏み入れるとのことです。数年前にも挑戦しており、その際は失敗に終わってしまったようですが、今回のプロジェクトの意図はどこにあるのでしょうか?– SEO Japan

ナイト財団は、”インターネット上の信頼性があり、公な情報”を発見することを目的とした、ナレッジエンジン・プロジェクトに助成金を与える。

*記事内のリンク先は全て英語となっています。

Wikimedia財団はナレッジエンジン・プロジェクトにより、検索の世界に帰ってくるようだ。ナレッジエンジン・プロジェクトはWikipedia.orgを、オンラインの百科事典ではなく、より検索エンジンに近しいものにする試みである。

The Registerが報じたとおり、ナイト財団は$250,000の助成金をWikimedia財団に与えることを認証した。Wikimedia財団はWikipedia(と、その他のwiki)を運営している非営利組織である。この助成金は昨年の9月に認証されており、プロジェクトについての説明も記載されている。

この助成金は、以下の内容に使われる。Wikipediaによるナレッジエンジンをサポートすることで、情報を探し出す新しいモデルを構築するためだ。これは、インターネット上の信頼性があり、公な情報を発見するシステムだ。

我々はGoogleを作るわけではない。

ここでは”インターネット上の公な情報”と言及されているが、Wikipediaが一般的な検索エンジンの作成を計画しているかは定かではない。ナイト財団の昨月のニュースリリースによると、このプロジェクトを、”Wikipediaとその他のWikimediaのプロジェクトにおける、検索とブラウジングの調査”、と説明している。ナレッジエンジンについてのMediaWikiのページには、”我々はGoogleを作るわけではない”、という記載がある。

しかし、該当のページをさらに読み進めると、OpenStreetMapの地図情報や、”潜在的に我々が利用できるデータセット”などのWebコンテンツを、検索結果に表示できる余地があるようだ。”目的は知識の拡大と、テキストベースの検索以上のコンテキストの拡大である。我々は、クエリに基づいた適切な言語を含む、その他のwikiによるプロジェクトからコンテンツを表示させることを出発点としたい。”、という記載がある。

(注:MediaWikiのページでは、このプロジェクトを”ナレッジエンジン”とは呼んでいないことを示唆している。しかし、代替名が一般的になるまで、我々は”ナレッジエンジン”という言葉を用いることにする。)

伝統的な検索エンジンへの依存を減らす目的。

Wikimedia財団はもう1つのGoogleの作成を試みてはいないかもしれない。しかし、ナレッジエンジンの目的は、GoogleやBingなどの伝統的な検索エンジンに影響を与えるだろう。Wikipedia.org(とその他のWikimedia財団のコンテンツ)が、伝統的な検索エンジンで上位に表示されていることはよくある。しかし、ユーザーはWikipedia.orgでコンテンツを閲覧した後、より多くのコンテンツを探すために、再び検索エンジンに戻ってしまう。そうしたコンテンツは、すでにWikipediaにあるにもかかわらず。ナレッジエンジンは、こうしたユーザー行動を変えたいと思っているのだ。

我々が取り組んでいる内容とは、下記のような検索体験ではない、検索体験を提供することだ。
1.GoogleやBingなどで検索する。
2.Wikipediaへのリンクをクリックする。
3.コンテンツを読む。
4.Wikipediaから去り、GoogleやBingに再び戻る。なぜなら、Wikipediaの記事を探しているにもかかわらず、CirrusSearchでは探すことができないからだ。

(注:”CirrusSearch”とはWikipedia内の検索機能の名前である。)

つまり、Wikimedia財団は一般的な検索エンジンを構築するつもりではないかもしれないが、Wikipediaを検索エンジンとし、伝統的な検索エンジンへの依存を減らすことで、結果的にネガティブな影響をGoogleやBingに与えることになるかもしれない。Wikipedia自身のデータによると、検索エンジンからは、1日の内に、2億以上のリファラを獲得しているとのことだ。

Wikipediaの共同創始者であるジミー・ウェールズ氏は、数年前に検索の世界に飛び込もうとしてる。2008年に”Wikia Search”をローンチしたが、14ヶ月後に、そのサービスを閉じている

この記事は、Search Engine Landに掲載された「Wikimedia Foundation Secures $250,000 Grant For Search Engine Development」を翻訳した内容です。

私もよくWikipediaで探しものをしますが、相当に関連した内容でない限り、別のコンテンツを探す場合は(Wikipediaのページに行こうとしても)Googleに戻ってしまいます。特にWikipediaの検索機能を信用していないわけではないのですが、どちらかと言うと、習慣に近いでしょうか。おそらく、多くの方も似たような感想を持たれたと思いますが、こうした習慣を覆すくらいの精度を示していただけると助かりますね。今後の動きについての具体的な言及はありませんでしたが、色々と楽しみなプロジェクトではあります。– SEO Japan

Googleが旅行系のクエリに対し、新しい表示を実験中?通常の検索とは大きく異なる仕様に。

モバイルで色々と調べ物をする機会も多いですが、「次の休みの旅行先を検索する」、なんてこともあるかと思います。今回の記事は、旅行関連のクエリに対し、Googleが新しいインターフェイスを返している、という内容です。色々と遊んでみましたが、言語設定を英語にすれば、日本からでも表示されます。(英語の検索結果が返って来ますが、クエリは日本語でも大丈夫です。)また、国以上のレベル(アメリカ、ロシア、アジアなど)であれば大体表示され、”where to go in 〇〇”や”destination in 〇〇”でも表示されます。実験的な仕様であるようですが、お時間のある時に、色々試してみてはいかがでしょうか?– SEO Japan

Googleがモバイルにおける新たな検索体験をユーザーに提供している。旅行・トラベル系のクエリに対して、通常とは大きく異る検索結果を表示しているのだ。

*リンク先は英語となっています。

Googleは、モバイルにおける、旅行に関連した検索のインターフェイスをひっそりと改良したようだ。この変更における検索結果には”more destinations(より多くの行き先)”というボタンが表示されており、クリックすると通常の検索結果とは全く異なるインターフェイスが表示される。この一連の検索体験を解説してみよう。

まずは、”where to go in russia(ロシアで行くべき場所)”と検索してみよう。

検索結果には行き先となるべく場所がいくつか表示されており、より多くの行き先を表示するための、青い大きな矢印も表示されている。このボタンをクリックすれば画面が拡大され、より多くの行き先が表示される。この画面からは、戻るボタンを押すか、再度検索を行わない限りは、通常の検索結果画面に戻ることはできない。ここでは、該当のエリアのフライトやホテルの料金を確認することができる。

また、日付、興味、価格などでフィルタリングできる機能もある。この機能は、通常の旅行系の検索でもしばしば見られるものである。

行き先をクリックすれば、その場所についての、非常に見た目の良い、ナレッジグラフ・カードが表示される。

画面をスクロールすると、フライト検索からフライトの、ホテル検索からホテルの、そして、ローカル検索からレストランの広告が表示される。

ナレッジグラフ・カードの下部まで向かうと、灰色の文字で、”see web results(Web検索結果を見る)”というリンクが表示されている。

誤解しないで欲しいのだが、旅行先を探しているユーザーにとっては、非常に良い体験であると思っている。しかし、新しいモバイル体験とは言えないのかもしれない。

追記:今回の記事の内容はGoogleの実験のようで、時間がたてば表示内容が変更となる可能性がある。

この記事は、Search Engine Landに掲載された「Google Revamps Mobile Travel Search Results, Almost Making Web Results Irrelevant」を翻訳した内容です。

フィルタリングの有無や、NY(ニューヨーク)ではでないけど、OC(オレンジカウンティー)では表示されるなど、まだまだ探り探りの段階であるようです。今後正式導入されるかは不明ですが、もし導入されれば、(広告も含め)表示されるためのロジックなどが気になりますね。今は国単位での検索がメインのようですが、これが街単位になると旅行中でも便利な機能です。観光地や飲食店にとってもいいアピールの場になるかもしりません。ちょっとした小ネタではありましたが、こうしたところに検索の変化が垣間見えます。– SEO Japan

Googleの各アップデートが与える、SEOとコンテンツ戦略への影響のまとめ。

2016年は年明けから色々と慌ただしい動きがありました。米国で順位変動が起こり、ペンギンアップデートの疑いがありましたが、後にコアアルゴリズムの調整ということが判明し、ほぼ同時期に、パンダアップデートがコアアルゴリズムの一部となった、という発表がありました。他にも色々と話題があり、総じて慌ただしい1月だったと言えるのではないでしょうか。今回の記事は、Googleのメジャーなアップデートの内容をまとめ、それぞれどういった施策が必要かをまとめた記事になります。年明けの順位変動がやや落ち着きつつありますが、このタイミングで再度確認しておくことも、悪くはないと思います。– SEO Japan

エンタープライズSEOプラットフォームの大手、 BrightEdgeのCEOであるジム・ユー氏が、ここ数年間に行われたGoogleの多数のアルゴリズムのアップデートが、SEO戦略を方向づけてきた経緯を探っている。この情報は、今後の展開を占う上でカギとなるかもしれない。

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*記事内のリンク先は、全て英語となっています。

1998年にローンチされて以来、Googleは継続的に検索アルゴリズムを改善し、ユーザーとコンテンツがより正しくマッチするように力を入れてきた。

ここ数年、多くのアルゴリズムのアップデートは、スパム度の高いコンテンツや品質の低いコンテンツに狙いを絞り、検索結果にこのタイプのコンテンツが表示される頻度を下げることに取り組んでいる。また、検索クエリとページの内容を”理解”する力を改善し、検索結果をユーザーの意図に合わせるためのアルゴリズムアップデートも行われている。

品質の高いコンテンツとユーザー体験に焦点を絞るアプローチは、SEOとコンテンツマーケティングを行う上で最適な方法であり、”アップデートに対応する施策”ではなく、”アップデートを見越した施策”の重要性を改めて確認させている。

多くのGoogleのアップデートは、多数の著名なサイトにインパクトを与えてきた。検索マーケターは、ランキングの落下を避けるため、各アップデートに対して最適化する方法を学ばなければならなかった。クリックの67.60%が検索結果のトップ5に集中することを考慮すると、アルゴリズムのアップデートにより順位を2つ、3つ下げることは、トラフィック、収入、コンバージョンに大きく影響する可能性がある。

今後の数週間、および、数ヶ月間で、最新のアップデートが落ち着き、また、新たなアップデートが到来する中、SEO戦略とコンテンツ戦略が、この動きに応じて、どのように進化するのか見届けたいところだ。それでは、Googleの主なアルゴリズムのアップデート(過去、現在、未来)を要約し、デジタルマーケティングの領域に対するインパクトについて検証していこう。

パンダアップデート

パンダアップデートは2011年2月に初めて発動され、その後数回に渡ってアップデートされてきた。このアップデートは、品質の低いコンテンツに狙いを絞り、検索結果ページで上位にランクインさせないことを意図している。

例えば、スパムコンテンツのあるページ、広告が多過ぎるページ、過度に重複したコンテンツなどは、しばしば、パンダによるペナルティーを受けてきた。

パンダアップデートがGoogleのコア・ランキングアルゴリズムに加わったことが最近発表され、大きな話題となった。

この動向が何を意味するかに関しては、少々疑問が残っているものの、確実に分かっていることもある。例えば、パンダアップデートは、より定期的に実施されるようになるだろう。これは、すでにパンダによるペナルティー受けているブランドにとっては、喜ばしいことだろう。

しかし、当初の噂とは反対に、パンダアップデートはリアルタイムでは行われない見込みとなっている。

コンテンツの作成に関しては、初めてパンダが発動されて以来、高品質の情報を提供することが必要となっている。有益な見解に欠けた薄っぺらいコンテンツなどの、品質の低いコンテンツがあるウェブサイトは、それらを単純に削除するのではなく、品質を改善することが求められている。

しかし、”品質”がコンテンツの長さだけでは評価されないことを肝に銘じておこう。つまり、品質の低いページにテキストを増やしたところで、改善されたとは見なされないのだ。内容によっては、コンテンツは長くも短くもなる。重要な事は、ユーザーが求めている情報を提供しているかどうか、という点に尽きる。コンテンツの品質は、量よりも重要なのである。

ペンギンアップデート

ペンギンアップデートはパンダが発動された約1年後の2012年4月に初めて登場した。検索結果に表示されるコンテンツの質を上げるためのGoogleによる大掛かりな取り組みが話題になる際、この2つのアップデートはよく同じグループに分類される。

このアップデートは、スパムリンクに狙いを絞っている。Googleはウェブサイトの信頼性と評判のシグナルとして、バックリンクに注目しており、ウェブサイトやウェブページのバックリンクの状況をランキングの判断材料に入れている。

アルゴリズムがあまり高度ではなかった時代は、単純に多数のバックリンク(この場合、スパムリンクや関連性のないリンクが多い)を獲得して、検索エンジンのランキングを効果的に操作することが可能であった。

ペンギンはリンクファームや、ランキングを人工的に上げるために、質の低いリンクに依存しているページに狙いをつけ、このような意図的な操作を撃退した。スパムなバックリンクが多いウェブサイトは、Googleによるペナルティーを回避するため、劣悪なリンクを削除、または、無効化しなければならなくなった。

品質の高いリンクは、今でもウェブサイトにプラスの影響を与えている。しかし、あくまでも自然に品質の高いバックリンクプロフィールを構築する取り組みに力を入れるべきだとGoogleは強調している。

あなたのサイトに注目を集めるためには、検索、ソーシャル、そして、コンテンツというトリオを活用することが大事だ。品質の高いコンテンツを作り、ソーシャルメディアで配信し、作品に注目が集まるように仕向けよう。

これは読者の増加につながり、(理論的には)より多くのバックリンクを集める上でプラスに働く。また、評判の高いブログにゲスト投稿することで、自身のコンテンツに対する評判を高め、強固なバックリンクの獲得も可能となる。

ハミングバード

続いて、ハミングバードアップデートが2013年に発動された。このアップデートは、Googleのセマンティック検索に関する能力を改善するものだった。まるで友達に尋ねているようにクエリを入力し、会話形式でGoogleを使用することが当たり前のようになっている。

このアップデートは、検索者の意図とコンテキストを理解して、Googleが検索結果を返すことに役立っている。

このアップデートにより、コンテンツの作成方法を再び変更しなければならなくなった。Googleはクエリ内のキーワードとコンテンツ内のキーワードをつなげる単純なマッチングを行うだけでなく、意図を重視する方針を取ったのである。

現在、コンテンツにはキーワードがあるだけでは十分とは言えなくなっている。ユーザーが何に興味を持っているか、そして、何を学びたいか、を理解していることを証明する必要があるのだ。

コンテンツのトピックを検索エンジンに伝える上で、キーワードは今でも重要な役割を担っているが、その利用方法は変化している。ロングテールのキーワードがより重要になり、意図は絶対に必要になった。

ハミングバードの登場により、コンテンツの作成者は、顧客が特定のキーワードを検索エンジンに入力する理由を理解し、そのニーズに対応するコンテンツを作らなければならなくなった。

モバイルアップデート

2015年、コンテンツの作成に影響を与えた大規模なアップデートが数回行われた。先陣を切って登場したのが4月に発動されたモバイルフレンドリーアップデートであった。Googleが事前にこのアップデートの発動を予告しており、珍しいケースであった。

このアップデートを実施するに当たり、Googleはモバイルが検索、そして、オンラインにおける顧客の行動の多くを支配しつつあることを理解していた。事実、モバイルフレンドリーアップデートが発動された僅か数ヵ月後、モバイルの検索回数がデスクトップの検索回数を上回ったとGoogleは正式に発表している。 モバイルフレンドリーアップデートにより、ウェブサイトのモバイルフレンドリー化が必須となった。さもなければ、ウェブサイトのビジビリティを失ってしまうだろう。

このアップデートにより、Googleはモバイルのユーザーがインターネット上で何をしたいのかを理解し、このようなニーズへ対応することをWebサイトに求めた。

要するに、SEO担当者とコンテンツマーケターは次のようなデザインの要素を考慮しなければならなくなったのである。

  • レスポンシブデザイン、もしくは、モバイルページ。
  • ナビゲーションを目立つ場所に配置し、顧客が指でも簡単に利用することが出来るように工夫する。
  • ボタンとボタンの距離が近過ぎるなどによるフラストレーションを避ける。
  • 全てのフォームをスマートフォンの画面でも効率よく、そして、簡単に埋められるようにする。

このモバイルフレンドリーアップデートは、Googleによるペナルティーを避ける以上の、ウェブサイトをモバイルに最適化させる必要性をブランドに知らしめた。

例えば、モバイル端末を利用する顧客は行動的であることが多い。電話をかけたい、もしくは、住所を知りたい、といったことがある。彼らは、画面で何度もスクロールすることなく、楽に情報得たいと思っている。長文のコンテンツはモバイル端末では比較的多く読まれているが、ページのトップに簡単に戻ることができるような仕組みを用意しておくと、とても便利だ。

また、モバイルユーザーは地域志向であることも多い。モバイル端末向けに作るコンテンツは、ローカルSEOを考慮し、モバイルの機会を最大限に活かすべきだ。

クオリティアップデート

モバイルアップデートの展開から間もなく、別のGoogleのアップデートの形跡が多く見られた。このアップデートにはクオリティアップデートというニックネームが与えられた。Googleは当初、このアップデートを認めなかったこともあり、静かに発動されたアップデートだ。

このアップデートにより、ユーザー体験やコンテンツの品質に力を入れていたウェブサイトには見返りが与えられた。一方で、多数の広告を持つサイトや特定のユーザー生成コンテンツを持つサイトは、ペナルティーを科される確率が高くなっていた。この点に関しては、HubPages等の有名なサイトも対象になっていた。

しかし、興味深いことに、全てのサイトで、全てのユーザー生成コンテンツが打撃を受けたわけではなかった。それどころか、Quoraなどの一部のサイトは、このアップデートの恩恵を受けていた。このサイトがページに投稿される回答やコンテンツ自体について、細心の注意を払っていたためだと考えられている。

このアップデートのペナルティーを回避するためには、品質の浅いコンテンツやユーザーのニーズを優先していないコンテンツを避けることが重要だと見られている。

また、ウェブページがスムーズに動いていることを確認する必要がある。なぜなら、エラーメッセージは、このアップデートのペナルティーをもたらす可能性があるためだ。Googleは、ユーザーが質問への答えを見つけようとしても、過剰に宣伝色の強い記事や404に導かれると、フラストレーションが大いに溜まることを心得ている。

RankBrain(ランクブレイン)

RankBrainは2015年の秋に発表され、Googleのアルゴリズムに新たな変化をもたらした。 このアップデートで、Googleの検索エンジンはAI(人口知能)とマシンラーニングの分野に進出したことになる。

このシステムは、ユーザーの行動を学び、予測するためのものであり、Googleが毎日遭遇する星の数ほどの、固有で、今まで見たことがないクエリを解釈し、対応する上で役に立つ。

さらに、RankBrainはGoogleが何らかの方法でコンテンツと意図を理解する上でも手を貸すと考えられている。Googleはこの新しいAIの仕組みに関しての詳細な説明は避けているが、3番目に重要なランキングのシグナルになったと明言している。サイトの運営者にとっては、ユーザーの意図にマッチするコンテンツの作成がさらに重要になったと言えるだろう。

RankBrainが展開されて以来、一部のマーケターは、スキーマ・マークアップなどの、SEOのテクニカルな領域を最新の状態にする重要性を力説するようになった。検索エンジンがさらにAIに依存するようになると、このような細かいことが重大になる可能性がある。

先日の騒動: パンダ & コアアルゴリズム

先日、新たなアップデートに一部のマーケターが意表を突かれていた。このアップデートは、多数のサイトの評価に影響を与えたとみられている。このアップデートは、ペンギンアップデートやパンダアップデートと関係のある動きではないか、という噂が流れていたものの、Googleはこのような噂を退け、他の定着したアップデートとは関係のない、コアアルゴリズムのアップデートだと公式に認めた。

ここ数年で確立されたパターンを参考にすると、今回の調整は、他のアップデートと同じように、ユーザーの意図をより正しく理解し、質の高いコンテンツを特定することに焦点を絞っている可能性が高い。

“アップデートのアップデート”が行われ、(この記事の公開を待つ7日間の間にも)ひっきりなしに変化しているため、コアの変更に関しては、Search Engine Landのバリー・シュワルツ氏を頼りに最新の情報を得ると良いだろう。

SEL Updates on Google

今後の数週間で、このアップデートが何をターゲットにしているのか、そして、ブランドはどのように対応すればよいのかについて、さらに情報が得られるはずだ。現時点では、顧客が見たいと望むものに応じた、品質の高いコンテンツの作成にコンテンツのクリエイターは力を入れるべきだ。

結論: 品質の高いコンテンツとユーザー体験に焦点を絞り、一歩先を進め

Googleは、品質の高いユーザー体験を提供することをブランドに常に求めている。これは正当な要求であろう。事実、アップデートはユーザー体験を評価することを目的としている。マーケターは各種のアルゴリズムのアップデートに注意を払い、必要に応じて順応し、出来るだけ多くのユーザーにコンテンツを見てもらうように努めよう。

一歩先を進み、リスクを低減させるには、発動されたアルゴリズムへの対応ではなく、先を見越した施策を行うべきなのだ。

通常、以下の取り組みに力を入れると良い。

  • 品質の高いコンテンツを提供する。 固有で、ユーザーに関連するコンテンツを提供しなければならない。ターゲットのキーワードをコンテンツに詰め込むことは避けよう。
  • ユーザーのためにサイトを最適化する。 ユーザーがポジティブな体験をして、必要とする(もしくは探している)情報を得られるようにしよう。ページが読み込まれるスピードとデザインを考慮する必要がある。また、モバイル検索向けのベストプラクティスに従うべきだ。
  • リンクを買うのではなく、獲得する。 品質の高い、信頼がおけ、関連性のあるコンテンツにターゲットを絞ろう。

ほぼ毎年、Googleのアップデートは業界の垣根を越えて、広範囲に渡ってインパクトを及ぼす。新しい基準をコンテンツがどれだけ満たしているかで、一夜のうちにコンテンツのランキングが上下する。

Googleは、コンテンツの作成において、ランキングよりもユーザーを優先して欲しいと望んでいる。品質の高いコンテンツとデジタル戦略に力を入れているマーケターは、Googleのアップデートがもたらすリスクを軽減し、(この取り組みを行わない)競合者からマーケットシェアを奪うことが可能になるのだ。

後手に回るのではなく、先手を打つべきだ。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもSearch Engine Landを代表しているわけではない。

この記事は、Search Engine Landに掲載された「Search Update Impact On SEO & Content Strategies: Staying Ahead With A Focus On Quality」を翻訳した内容です。

取り扱ったアップデートの数が多く、一つ一つを深掘りした内容ではありませんでしたが、大事な部分はしっかりとまとめられていると感じています。こうした記事を読む度に思うことは、それぞれのアップデートのアプローチは異なるものの、Googleが目指している場所は一つであるということです。個人的には、それでも、各アップデートの内容は把握すべきかとは思いますので、やや基本的な内容ではありましたが、非常に有益な記事であったと思います。– SEO Japan

B2Bマーケターもモバイル対応に取り組むべき、3つの理由。

モバイルの重要性は言わずもがなですが、今回の記事は、それがB2Bのマーケターにとっても重要だと論じる記事となります。モバイルフレンドリー・アルゴリズムが登場してそろそろ1年が経ちますが(去年の今頃は立て続けに新情報が出ていた時期ですね。)、言葉自体はすっかり定着した感があり、”当たり前”の施策となっているようにも感じます。記事中には”Think with Google“からのデータも記載されていましたが、今回使用されたデータ以外も含め、SEO JapanのFacebookページで紹介しています。– SEO Japan

B2Bのウェブサイトをモバイル検索のために最適化しているだろうか?まだの場合は、急いでモバイルフレンドリー化を行わなければならない。その理由をパトリシア・ハーシュ氏が説明している。

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*記事内のリンク先は、全て英語となっています。

モバイル端末の利用が増えていることを示す最近のスタッツには、誰もが目にしているはずだ。ここ数年でモバイル端末によるインターネットの利用は、PCによるインターネットの利用を凌駕するまで成長している。また、2015年、Googleはモバイル端末の検索がデスクトップの検索を数で上回ったと発表していた。さらに、アメリカでは人口の75%近くがスマートフォンを所有しているとするデータもある。

モバイルはあらゆるマーケティング戦略において、間違いなく、欠くことのできない要素である。しかし、B2Bのマーケターにとって、モバイルの利用の増加はどんな意味を持つのだろうか?なぜここまで大勢のB2Bビジネスが、モバイルマーケティング戦略の対応に遅れているのだろうか?そして、この遅れは最終的に事業の成功に、どのような影響を与えるのだろうか?

今記事では、B2Bのマーケターもモバイル戦略を今すぐに受け入れなければならない、3つの重要な理由を挙げていく。

1. モバイルは基本的なマーケティング指標にインパクトを与える。

モバイルゲドンは、大勢が予想していたようなデジタルマーケティングにおける大問題ではなかったかもしれない。しかし、B2Bのマーケターも、Webサイトをモバイル対応にしていない場合に生じる、重大で、根本的なリスクを理解しなければならない。

CWSは、強固なモバイル体験を提供していないビジネスには、次のような困難に遭遇するとしている。

  • オーガニックの検索結果順位の下落
  • モバイルサイトのトラフィックの減少
  • 直帰率の増加

最適とは言い難いモバイル体験を提供していると、ビジビリティやウェブサイトのトラフィックなど、基本的なオンラインマーケティングの成功度を示す指標を危険に晒すことに、大勢のB2Bマーケターはいまだに気づいていない。

2. カスタマーエンゲージメントにはモバイルが必要

ブランドのビジビリティとトラフィックの獲得に加え、モバイルフレンドリーなウェブサイトは、顧客のロイヤリティ、感情、そして、エンゲージメントを高める。「今、モバイルサイトにユーザーが最も求めていること」(日本語の要約はこちら)と題されたGoogleの調査で判明した事実の一部を掲載しよう。

  • モバイルフレンドリーのサイトであれば、その会社のサイトに再度訪問する確率が高い、と74%が答えた。
  • モバイルフレンドリーのウェブサイトがない企業に対し、フラストレーションが溜まり、迷惑に感じる、と48%が答えた。
  • モバイル対応のサイトでない場合、その企業へのエンゲージメントする可能性が低くなると、52%が答えた。

驚きの結果と言えるのではないだろうか。B2Bのマーケターにとって、見込み客を不快にさせ、エンゲージメントを獲得する障壁を構築するようなことは、避けたいと思うのが自然なはずだ。

エンゲージメント、リード、そして、セールスを獲得するために、ポジティブなモバイル体験が、見込み客との関係性を構築する上で、絶対に欠かせない要素と言えるだろう。

3. B2Bにおいても、意思決定者がモバイル端末を使用する機会が増えている。

買い手側が、リサーチと選定のプロセスにおいて、インターネットをよく利用していることは周知の事実だ。しかし、モバイル端末を利用するB2Bの意思決定者が増え続けている事実も知っていただろうか?実際に、B2Bにおけるモバイルの利用は、購入サイクル全体を通して高まっているのだ。

GoogleはMillward Brown Digitalと協力し、リサーチと購入の習慣に関して、B2Bにおける3,000名の意思決定者を対象とした調査(日本語の要約はこちら)を行った。調査結果の一部を以下に記載する。

  • 42%がB2Bの購入プロセスでリサーチを行う際にモバイル端末を利用していると答えた。
  • スマートフォンの検索アクティビティへの利用が増えている。Googleは、モバイルクエリが3倍増加していると報告している。
  • モバイル端末経由のB2Bのリサーチは、オフィスを離れている時に限られるわけではなく、49%が職場でもモバイル端末を用いてリサーチを行っていると答えた。

このように、増加しているのは消費者によるモバイルの利用だけではない。あなたの顧客、見込み客、バイヤーも、今で以上に、モバイル端末を利用しているのだ。オフィスで、そして、仕事の時間外で、モバイル端末を使って、重要なビジネスの決定が下されている、という事実をB2Bのマーケターは理解しなければならない。

ここから始めよう。 モバイルフレンドリーのウェブサイトを作るためのいくつかのヒント。

それでは、現状のモバイル体験の効果をどのように測定すればよいのだろうか?以下のとてもシンプルな手順に従ってみよう。

  1. モバイルのPageSpeedを評価し、改善する。
  2. モバイルデザインのベストプラクティスSEO Japanの過去記事でも紹介しました。)を理解し、実施する。

PageSpeedのスコアに加え、Googleはウェブサイトのモバイル体験を改善するための修正点を提案してくれている。例えば、ページの読み込みスピードをアップするため、圧縮の有効化、ブラウザキャッシングの活用、CSSの縮小、画像の最適化、ランディングページのリダイレクトの回避、といった具合だ。

モバイルデザインのベストプラクティスに関しては、より見やすいフォントのサイズの利用、ナビゲーションの簡略化、ビューポートの設定、プラグインの利用の回避、といったことが挙げられる。

上記2つのリソースは、モバイルサイトの利用体験の改善を始める上で、シンプルだが、効果的な成果を期待できるだろう。

モバイル、それは競争における利点。

B2Bマーケターにとって基本となるポイントを挙げていく。

  • モバイル体験は、根本的なオンラインマーケティングの成功を直接左右し、ビジビリティやトラフィック等の指標に影響を与えている。
  • 魅力的なモバイル体験の提供は、顧客候補と継続的に付き合い、リードとセールスを増やす上で絶対に必要だ。
  • B2Bの意思決定には、全ての購入サイクルの段階で、そして、時間に関係なく(職場にいる時も)モバイル端末が用いられている。

自身のウェブサイトの分析データを確認してみよう。現時点でモバイルのトラフィックが大半を占めていないとしても、今後は増加することが予想され、その傾向は続いていくはずだ。

先手を打つべきだ。マルチスクリーンの世界を受け入れよう。モバイルマーケティングを競争上のアドバンテージに変えておこう。今のうちに。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもSearch Engine Landを代表しているわけではない。

この記事は、Search Engine Landに掲載された「3 Reasons B2B Marketers Must Embrace Mobile… Now」を翻訳した内容です。

B2Bマーケターにとって必要な理由、というアプローチでしたが、全てのWebサイトに通じる内容も含まれていました。アメリカのデータといえど、購入プロセスにおけるモバイルの利用は増えているようですね。生活のあらゆる場面でモバイル端末が利用されていますが、”今後来る”ではなく、”すでにある”ことを改めて感じました。– SEO Japan

ダニー・サリバン氏による、アミット・シンガル氏へのインタビュー。”モバイルファースト”な生活を送ることで、気づいたこと。

2015年にも色々と動きがありましたが、その内の一つにモバイル関連の動きを挙げる方も多いと思います。(少なくとも、私はその内の一人です。)改めて確認する必要が無いほど、Googleはモバイル推しを継続していますが、アミット・シンガル氏は、ほぼ全ての検索をモバイルデバイスのみで行っているようです。1年以上、そうした生活を続けているとのことですが、その中で氏が感じたことをダニー・サリバン氏がインタビューの中で明らかにしています。我々の明日の作業に直接関わるといった類の話しではありませんが、非常に興味深い内容であり、それは”Google検索のトップの言葉だから”という理由だけではありません。– SEO Japan

アミット・シンガル氏は、ほぼ全てのデジタルライフを、1年以上2つのスマートフォンのみで送っている。

Amit Singhal. Credit: Google

*記事内のリンクは全て英語となっています。

モバイルファーストという信念をしばしば耳にすることはあるだろうが、Google検索のトップは、ただその信念を口にするだけではない。彼は実際にそういった生活を送っているのだ。ほぼすべての検索を1年以上、モバイルデバイスのみで行っているようだ。

アミット・シンガル氏はGoogle検索のシニア・バイスプレジデントであり、同社の検索に関連するプロダクトの全てを統括している。2000年にGoogleに参加してから、ずっとこの役割を担ってきた。この数年間、私は彼に何回もインタビューをする機会を得ている。その内の一つは数か月前のことであったが、彼は2つのスマートフォンをテーブルの上に起き、検索の全てをモバイルで行っていると何気なく述べたのだ。

本当に?全ての検索をモバイルで行う?実際にそうだ、と彼は答えた。より多くの人々がGoogleで検索する際、デスクトップではなくモバイルで行うようになっているが、モバイルファーストについての話をするだけではなく、実際にそうした生活を送ることに意味があると感じたのだ。

非常に興味深い発言であったため、彼のモバイルライフについて話してくれるよう依頼した。下記は、そのインタビューで話された、トピックごとにQ&A形式でまとめた内容である。

Q:スマートフォンとモバイルデバイスのみを使おうと決めたのはいつのことですか?

シンガル氏:スマートフォンのみで生活しようと決めたのは、1年ほど前だったと思う。しかし、長いメールを仕事で打つ際はブラウザ(デスクトップ)を使用している。なぜなら、長いメールをタイプするのは、非常に困難であるためだ。しかし、大体においてはスマートフォンのみを使用している。

おもしろいことに、家をリノベーションしているため、今は仮住まいの生活を送っているんだ。ここ2~3週間はWi-Fi接続もないため、とても困っている。また、家にノートパソコンは置いていない。キーボードが付いたデバイスは家にはなにもないんだ。

Q:スマートフォンだけですか?タブレットは持っていますよね?

シンガル氏:いや、タブレットは持っていない。キーボードが付いたデバイスも、タブレットもないんだ。これ(Galaxy S6 Edgeを取り出しながら。また、彼はiPhone 6+も持っている)は十分に大きいしね。

Q:特別に気に入っているスマートフォンはありますか?

シンガル氏:我々は全てのプラットフォームでユーザーを持っている。そして、その全てを愛しているよ。(にっこりと笑いながら)

Q:では、仮に長いメールをタイプしなければならない場合ですが、オフィスにいる時がデスクトップをメインに使う時間ということですか?

シンガル氏:デスクトップやノートパソコンを使用するのはその時だけだね。たまに、セキュリティ関連の事情があるときはその限りではないが。私は一日の内、6時間から7時間ほどミーティングを行っている。また、ノートパソコンやタブレットを持ち歩いているわけではない。つまり、その時間私はスマートフォンを使用せざるを得ないんだ。その他の1時間は、長いメールをタイプしている時間だね。

Q:バッテリーは持ち歩いていますか?

シンガル氏:ははは。私がスマートフォンを2つ持ち歩いているのはそのためだ。万が一、片方がバッテリー切れをしてしまった時のためにね。

Q:そうした生活を送る中で、あなたが発見した最も大きなことは何ですか?例えば、最も大きな変更であるとか。もしあなたが”やった!モバイルの新しい使い道を思いついた!”というようなことがあれば、それは非常に興味深い。

シンガル氏:最も大きな発見は、Webの側面からも、アプリの側面からも、どちらも完璧には程遠いと感じたことだ。これが最も大きな発見だ。なぜなら、Webは、まだ、完全にモバイル用にデザインされていないからだ。

ログイン情報とパスワードをタイプしなければならないサイトに出くわすと、いつも身震いしてしまう。

これが、我々がAMP(Accelerated Mobile Pages)やその他のプロジェクトを取り組んでいる理由だ。こうした状況を、前に進めようとしているんだ。しかし、私は、ログイン情報とパスワードをタイプしなければならないサイトに出くわしたとき、いつも身震いしてしまう。本当にそうだと思っているんだ。Chromeはパスワードなどの情報を保存してくれるが、それでも素晴らしい体験だとは言えない。

Q:あなたがそう感じるのは、パスワードなどを入力することが手間であるためですか?

シンガル氏:その通り。非常に手間がかかってしまう。私はよく自分のパスワードを忘れてしまうんだ。だから、”パスワードを忘れてしまったため、一時的なパスワードを発行する”、などのリンクを探してクリックする。Gメールに戻って、内容を切り取り、貼り付けを行うが、目に見えない半角スペースを含ませてしまうこともある。悪夢だと言える。なぜなら、切り取って貼り付けを行う作業は正確には行えないからだ。私は、25セント硬貨ほどのサイズの親指を使用しなければいけないんだよ。

仮に、マウスポインターの大きさがこのくらいであれば(握りこぶしを作りながら)、Webデザインは今日のようなデザインになっていただろうか?

アプリについてだが、私はそんなに多くのアプリをダウンロードしていない。そのため、認証における問題はやはり起こってしまうのだ。もちろん、多くのアプリは私の認証情報を保存してくれる。しかし、3か月に1度しか使わないアプリをダウンロードすることはないんだ。

担当医が私に血液検査の結果を送ってくれるのだが、私はその医療団体のアプリをダウンロードしていない。Webサイトがあり、それは非常に上手くできている。そして、幸運にも、私は毎日血液検査の結果を知る必要はない。半年に1回くらいだ。

こうしたことが、最も大きな発見であった。我々を2つのプロジェクトにおいて前進させてくれたのだ。AMPが最も新しい試みであり、App Indexingがそのひとつ前の試みだ。この2つのプロジェクトは不足している部分を埋めてくれることになる。

AMPはコンテンツを配信するための非常に優れたシステムだ。そして、App Indexingは、上位5位の検索結果の内、40%のトラフィックがApp Indexingによるものだ。これにより、私がアプリ内検索を行う機会を減らしてくれているが、それにはいくつかの理由がある。

モバイルは根本的には”タップ”して操作するデバイスであり、”タイプ”するデバイスではない。

*注:”タイプ”とは”type”の和訳であり、”(文字を)入力する”という意です。

アプリ内での検索は非常に苦痛なものであると考えている。モバイルは、根本的には”タップ”して操作するデバイスであり、”タイプ”するデバイスではない。私は、望んでいる情報を手に入れるまで、何回タップを行わなければならないかをよく数えている。現在、Googleが使用しているオートコンプリート機能は、2~3回のタップで完結するような素晴らしいモデルを構築できている。2文字か3文字ほどの入力で大体私が手にしたい情報を得ることができているのだ。

多くのアプリは、こうしたオートコンプリートモデルを採用していない。アプリに伝えたい内容を入力するまでに、多くのタイプを必要としている。そのため、結局はGoogleで検索してしまう自分がいるのだ。欲しい情報を手に入れるためにね。これが、私が学んだものの内の1つだ。

Q:アプリやコンテンツで、あなたが頻繁に使用するものがあれば、例を挙げていただけますか?

シンガル氏:コンテンツがメインのアプリがそれに該当するだろう。例えば、Wikipediaなどだ。本当のアプリや機能性のあるアプリではなく、コンテンツがメインのアプリの1例であるが。つまり、私がよく使用するアプリは、一握りの数しかない。そこまで多くのタイプを必要としないものだ。

Q:検索という観点では、あなたが発見したことはありますか?モバイルで検索を行った際に、”こうした検索結果は考えたこともなかった。ユーザー行動について、こうしたことは意識したことがなかった。何らかの点で変更や改良が必要だろう。”と感じたことはありますか?

シンガル氏:最も大きな発見は、モバイルがタップして使用するデバイスであると気づいたことだ。そのため、あらゆることが、この気づきに基づいている。サインインしているユーザーへは、ユーザーが文字をタイプする前に、最後に検索したいくつかのクエリを提示している。これは、人々の検索行動を変えるだろう。なぜなら、多くの人々が繰り返し同じ検索を行うからだ。

例を挙げてみよう。”mo”とタイプしてみる。私は、”Mountain View”とは入力していない。(”mo”と入力すると”Mountain View”がサジェストとして表示されている。)非常に長い名前だね。誰が名づけたんだろうか?(笑いながらそう述べていたが、モバイルで”Mountain View”を検索する人のことを考えていない、ということを暗に意味している。)履歴を見てみよう。これが私の検索履歴だ。もちろん、(サジェストの中に含まれている)”Mountain View library”は私に関連した情報だ。これで検索は終了だ。

こうしたことが、我々の検索に対する基本的な考えに変化を与えている。別の例を見てみよう。これは私が個人的に使用しているものだ。これについて知っている人はそう多くはない。これは、私の義理の父親だ。(彼の義理の父親の連絡先を表示するために必要な)3文字を入力すれば出てくる。(アドレス帳から)電話を掛けようとした場合は、その他の多くの人の中から探し出さなければならないため、より多くの時間がかかる。つまり、こうしたとこが、今現在起こっていることの1つの例なのだ。

私は、モバイルでは、より多くの行動を行いたいと思っていることに気づいた。

その他にも、私は、モバイルでは、より多くの行動を行いたいと思っていることに気づいた。行動と消費のバランスの中で、より行動へ意識が向けられている、ということだ。それは、つまり、ビジネスに関連した行動だ。そうだろう?これは最もシンプルな行動の1つだ。言い換えれば、席を予約したりとか、そういった類のものだ。

Q:あなたはより多くのことをしたいと思っているのですか?それとも、より簡単に行えるようにしたいと考えているのですか?

シンガル氏:より多くのことをしたいと考えている。そして、我々のインターフェイスで行っているアクションを、より簡単にしたいとも考えている。今日行うことを試しに見せてみよう。今日は私の24回目の結婚記念日だ。”Tamarineレストランに今日の19:00に二人分、席を予約してくれ。”(電話に向かって話しかける。)

(本来であれば、GoogleがサポートしているOpenTableの予約画面を検索結果に表示されるが、今回はエラーが起こったようで、表示されなかった。)

OpenTableがタイムアウトにならなければ、私は簡単に席を予約できるだろう。実際、今日の早い時間に行ってみたのだが、今はタイムアウトになってしまっている。

これがアクションの1つの例だ。席を予約する、ディナーを食べる、という私のアクションだ。ビジネスに関連するアクションの最も簡単な例だ。私は、定期的に経路検索も行う。電話を手に取り、ボタンをタップし、行きたい場所を案内するように音声で頼む。こうしたことが習慣になりつつある。なぜなら、これもまた、アクションであるからだ。

そのため、モバイルは”(アクションを)行う”デバイスでもあると、気づくことができた。

Q:まだ不足していると感じていることはありますか?

シンガル氏:1つある。自分に関することなので、一般的な例であるとは言えないが。例えば、タイムアウトだ。今起こったことのように。なぜ、こうしたサービスはタイムアウトを設定しているのだろうか?

一般的な例も挙げてみよう。Webでは、あるクエリから別のクエリへ行ったり来たりしている。どこかへ旅行するための予約を取るとき、私が気に入ったホテルのレビューに出くわしたとする。そのために、そのホテルの情報をコピーし、貼り付けるといったことをする。

この作業は、モバイルでは非常に苦痛な作業だ。ここで、私の思考は邪魔されてしまう。なぜなら、モバイルでテキストの一部を選択することは、面倒な作業だからだ。コピーし貼り付ける、という作業はモバイルのために設計された作業ではない。(デスクトップでも十分に機能しているとは言えないが。)

いい意味での驚きは、私がよく使用している、ChromeのNow on Tap機能だ。これは非常に優れた機能だが、気に入っていない点は、Androidのみでしか使えないという点だ。(彼はChromeと発言していたが、実際にはAndroidという意味だろう。)また、(Now on Tapをサポートしている)アプリでテキストを読んでいなければ、使うことができない、という点でも不満がある。

これらは、我々が技術的には解決する方法を知っている、不足点と言えるだろう。しかし、これは技術的な問題が原因となっていないのだ。技術的な問題であれば、一貫したユーザー体験を提供することは可能なのだが。

物理的に行うことが困難であることに出くわしたとき、我々の思考は邪魔されてしまう。ここ10年か15年の間、我々の思考は、”マウイ島について調べているときに気に入ったホテルを発見した場合、コピーしGoogleに貼り付け検索を行う。”といった行動をするようにプログラミングされている。そして、作業を前に進めることができる。しかし、同じことをモバイルで行おうとしたら。。。(不満を示すようにため息をつく。)

Q:モバイルでは、文字を入力する場合と音声で検索する場合と、どちらが多いですか?

シンガル氏:文字を入力するよりも、スワイプと音声検索を多く使用するね。

Q:同じくらいの頻度ですか?それども、音声検索の方が多いですか?

シンガル氏:私は普段、ミーティング中は、多くの人に囲まれている。その間、電話に向かって話しかけることはできない。なぜなら、私はミーティングに参加しており、何か別のことを同時に見ているからだ。しかし、プライベートでは、よく電話に向かって話しかけているよ。

私の息子(彼には15歳になる息子がいる)はまだ働いていないから、プライベートの時間しかないと言える。私は、彼がモバイルデバイスで文字をタイプしていることはほとんどないと思う。これは冗談ではないのだが、彼が宿題をしているとき、片手にはペンを、そして、もう一方の手には電話を握りしめているのだ。

私が部屋にいて、彼が自分の部屋にいると、私はGoogleの音声をいつも耳にする。そこで私は、”しっかりと宿題をしているようだ。よしよし。”と思うのだ。

私は、彼が電話に向かって話しかけているのをよく目にする。”第二次世界大戦はいつ?”といった具合に。これは彼の習慣となっているのだろう。私が部屋にいて、彼が自分の部屋にいるとき、私はGoogleの音声をいつも耳にしている。そこで私は、”しっかりと宿題をしているようだ。よしよし。”と思うのだ。

Q:2016年に検索において、どういったことが課題になると考えていますか?

シンガル氏:我々にとって3つの大きな課題は、モバイルとモバイルとモバイルだ。そして、この分野において、我々は優位性を保っていると考えている。他の誰とも、どんなものとも比べてもだ。

これについて、私は非常に誇りに思っている。しかし、全てのプロダクトにおいて幸せだと感じているわけではない。音声検索、スワイプ入力、オートコンプリートについて、非常に大きく進歩できたことについては非常に満足している。

これは、Googleの検索がデスクトップよりもモバイルの方が多くなったという事実に表されているだろう。人々が容易に検索を行えるようにすることができた、という事実を物語っている。

また、ここ最近のGoogle Nowによる予測検索も楽しんでいる。いくつかの改良を行ったのち、非常に優れたものとなった。本当に楽しめているよ。

(彼は自身のGoogle Nowを開き、そこに表示される様々なカードを示しながら下記の説明をしてくれた。)

これが私に関連している情報だ。(彼はそろそろミーティングに向かわなければならない。)車を駐車した場所やクリケットについて。明日の朝に、南アフリカで行われる試合がある。ウォーリアーズ(バスケットボールチーム)は上手くいっていないようだ。株価の情報はこれだ。天気についての情報もある。非常に素晴らしい。こうした情報は私が興味のあるものばかりだ。

これらは、全て私に関連している情報だ。全ての人が、私と同じ(Google Nowで表示される)情報を手に入れる必要はない。

これからもGoogle Nowを利用してくだろう。何度も、何度も、何度もだ。そして、さらにGoogle Nowは進化することになる。

こうした”素晴らしい”と思える瞬間に立ち会うことができている。それは驚くべきことだ。

おお!(マークザッカーバーグ氏が資産の99%を寄付するというニュースをGoogle Nowで発見して叫んだ。)彼が自身の資産の99%を寄付すると決めたって??

ほら、こうのようにして、私は何かを学ぶことができるんだ。こうした、”素晴らしい”と思える瞬間が、私を再度Google Nowに呼び戻すんだ。こうした”素晴らしい”と思える瞬間に立ち会うことができている。それは驚くべきことだ。

この記事は、Search Engine Landに掲載された「How Google’s Search Chief Has Been Living The “Mobile First” Life For Over A Year」を翻訳した内容です。

個人的には、”モバイルがタップで操作するデバイスであること”と”モバイル検索が増加した理由の一つには、Googleがモバイル検索体験の向上を進めたから”といった点に納得しています。Googleによる取り組みに一定の満足を示しつつも、完璧には程遠いという言葉も印象的ですね。既存のWebデザインをモバイル化する、という発想よりも、そもそものWebデザインについて、疑問を投げているように思えます。スマートフォンの登場以来、日々進化しているモバイルですが、その動きは今後も止まることはないでしょう。数年後、改めて読んでみると色々な発見がありそうな記事だと感じました。– SEO Japan

先週末のGoogleの順位変動やパンダアップデート関連の情報をまとめます。

明けましておめでとうございます。今年もSEO Japanをよろしくお願いします。(といっても既に1月も中頃ですが。。。)2016年になって早々に順位変動の話題がありました。昨年からもいくつか変動の話題があり、米国でのインパクトが大きかったと個人的には感じています。ペンギン、パンダ、コアアルゴリズムなど、色々な情報が絡んだため少々混乱もありましたが、今回はそれらの内容をまとめた記事となります。もちろん、こうした内容を詳細に把握することで何か対策が打てる(”対策を打つ”ということ自体ナンセンスかもしれませんが)、というわけではありませんが、知っておいて損になることもないと思います。今後新たな情報が出てくる可能性もありますが、一旦は落ち着いた状況とも思いますので、簡単に整理したいと思います。– SEO Japan

今回の記事は、先週末に起こったGoogleのコアアルゴリズムの更新とパンダアップデートに関するニュースについて、疑問や返答や追加情報などをまとめた内容である。

昨日、Googleは先週末にコアアルゴリズムのアップデートを行ったことを認めた。さらに、パンダアルゴリズムはコアアルゴリズムの一部となっていることも伝えている。我々はこの2つを昨日の時点で報じていた。パンダアップデートがコアアルゴリズムに追加されたのは数ヶ月前のことと思われるが、コアアルゴリズムの更新は先週末に行われている。

この2つのニュースが同日に報じられたことにより、ちょっとした混乱を招いたようだ。Googleがアルゴリズムについての情報を共有する度に、より多くの質問や混乱を招くこともある。この記事では、今回業界内で起こった混乱についてまとめ、現時点での状況を明らかにし、明確でない部分も共有したいと思う。

先週末のアップデートはパンダアップデートによるペナルティを更新したものではない。

Googleがパンダアルゴリズムはコアアルゴリズムの一部であると述べたため、「先週末のコアアルゴリズムの更新が新しいパンダスコアをサイトに割り当て、結果としてパンダアルゴリズムによってネガティブな影響を受けたサイトの一部が”開放”されたのでは」、と考えた者がいた。しかし、これは事実ではない。

ゲイリー・イリーズ氏は、パンダに関しては何も行っていないことを、Twitterでつぶやいている。彼は、”あなた方が目撃している最近の順位変動は、完全にパンダや他の動物に関連したものではない。”と述べている。

パンダアップデートはリアルタイムで更新されるわけではない。

混乱を招いたもう一つの点は、”パンダアップデートがリアルタイムになったのか”、ということである。しかし、パンダアップデートがリアルタイムになっているわけではない。ゲイリー・イリーズ氏はこうした発言に対して、すぐに反応している。リアルタイムにはなっていないと答えたのだ。

ゲイリー氏は、”リアルタイムのパンダアップデートという説は間違ったものだ”、と述べている。パンダアップデートはすぐに更新される、もしくは、リアルタイムで働くものではないと説明したのだ。

ジョン・ミュラー氏はハングアウトの動画でこれについての説明を追加している28分頃に、パンダスコアはリアルタイムや、コアアルゴリズムが更新された時点で割り当てられてはいない、と発言している。パンダスコアは、独自のタイミングで更新されており、更新期間は(その他のアップデートと)異なったものであるということだ。

パンダアップデートはより定期的なものになる。

ジョン・ミュラー氏は、同ハングアウトの30分頃に、次のような発言をしている。彼は、パンダアップデートは”若干早く、若干定期的に”なるだろうと述べたのだ。

彼の発言を下記に記載する。

つまり、我々はWebサイトの品質を見ているのであり、どのサイトが高品質か、どのサイトが低品質なのかを判断し、サイトのランキングを決定する際に、それらを考慮している。結果、こうしたアップデートを若干早く、若干定期的に行うようにする方法であるということだ。

上記の発言の数秒後、この発言についての約束はできないが、いずれそうなるのではないか、といった発言をしている。

パンダアップデートがコアアルゴリズムの一部になったことが意味するものとは?

パンダアルゴリズムがコアアルゴリズムの一部となっていない部分もある、という点についての議論は未だに続いている。実際、コアアルゴリズムの一部となったことで、何を意味しているのだろうか?パンダは独自に稼働するものなのか?コアアルゴリズムと伴に稼働するものなのか?一部はコアアルゴリズムと伴に稼働し、一部はそうではないのだろうか?

先週末のコアアルゴリズムの更新では、どのようなシグナルが用いられたのか?

先週末にGoogleの大きな変動があったことを多くの人が気づいている。しかし、パンダアップデートに関連したものではない、という情報も得ている。では、どのようなサイトが影響を受けたのだろうか?Googleは、基本的には、コアアルゴリズムのランキングシグナルやアップデートについて多くを語ることはない。我々がいつも混乱する、ファントムアップデートの一つなのだろうか?こうしたコアアルゴリズムの更新は、いつも謎に満ちており、その結果、Webマスターが内容を把握することが難しくなっている。

パンダアップデートがコアアルゴリズムの一部となったことで、何が変わったのか?

順位とパンダに影響を受けるWebマスターという2つの点において、大きな疑問が残っている。パンダアップデートがコアアルゴリズムの一部となったことで、何が変わったのか?こうした疑問について、Googleからの回答は得られていない。しかし、Googleに質問は送付しているので、彼らから返信があることを期待している。

先週末にコアアルゴリズムの更新が行われ、パンダアルゴリズムがコアアルゴリズムの一部となった。その結果、幾つかの疑問や混乱生じ、それらについての議論がSEOやWebマスター達の間で繰り広げられている。

こうした疑問が更なる疑問を呼ぶことになるだろう。しかし、多くの混乱がないことを望んでいる。

この記事は、Search Engine Landに掲載された「SEOs Confused, Puzzled After Google’s Mystery Update」を翻訳した内容です。

パンダアップデートがコアアルゴリズムの一部となったのは数カ月前、という記載は、おそらくジョン・ミュラー氏の発言が元になっていると思います。さらっと、パンダスコアという言及がされていますが、こちらは存在が明確になっていたでしょうか??上部コメント欄でも言及しましたが、アルゴリズム対策という考えは本質ではないかと思います。ユーザーに焦点を当てたサイト作りをしていれば、ネガティブな影響は(事故的なものは例外として)あまり不安にならずに済むでしょう。しばらく議論が続く気配もありますが、続報が入り次第、紹介させていただきたく予定です。– SEO Japan

【シリーズ連載その3】Android 6 “Marshmallow”とSEO。モバイル検索における”Click to Search”機能。

Android Marshmallowのシリーズ記事の第3弾(1記事目はこちら、2記事目はこちら)となります。今回がラストの記事となりますが、”Click to Search”に焦点を当てた内容となっています。(日本語では”タップして検索”と呼ばれており、Chrome>設定>プライバシーから設定することができます。)新たな検索を片手で行える機能であり、非常に重宝していますが、ユーザー行動にも影響を与えていると思います。誰もが使用している機能、とは言い難いと思いますが、SEO担当者として注目しておく必要はあるかと考えています。– SEO Japan

Android Marshmallowの新しい機能と可能性がモバイル検索に及ぼす影響を考察するシリーズ記事の3本目(最終回)となる今回の記事で、シンディー・クラム氏は、”Click to Search”機能について見解を述べている。

android-mascots-1920

*記事内のリンク先は、一部を除き全て英語となっています。

Android Marshmallowのリリースにより、Googleのクロールにおける技術がより洗練され、多様化している。音声やテキストベースの検索以上に、より状況に適し、より即時的な新しい入力方法が生まれ、検索のアクションは拡大を続けているのだ。

今記事は、モバイルSEOの戦略にインパクトを与える可能性のある、Android Marshmallowについてのシリーズ3作目となる記事である。1本目の記事では、プライベート・インデックス(日本語記事はこちら)にスポットライトを当て、2本目の記事では、販売者のデータとGoogle Nowのカードの関係(日本語記事はこちら)を考察した。

最終回となる3本目の記事では、Googleが新たに加えた、もう1つの変更点、”シングル・ジェスチャー”の検索アクションを取り上げていく。これは、Google Chrome内でワードやフレーズをロングタップをすれば、新しい検索を実行できる機能である。現時点では、このシングル・ジェスチャーの検索機能は、Androidのデバイスのみで提供されているが、Googleの新しいAndroid OSが掲げる目標とも大いに一致している。

Googleは、まだ、Android Chromeの機能に対するこの変更に関して、公式な発表を行っていない。また、資料も提供していないため、ここでは”Click to Search”(クリックして検索)と呼ぶことにする。Click to Searchは、Android Chromeのみで提供されている。Android Marshmallowの場合は、Mailなど(ただし、YouTube, Google+、Messenger、News、PlayStore、Calendarは今のところ対象外)、もともと搭載されているOSのアプリからClick to Searchを利用することもできる。

Click to Search Green Lantern

Click to Searchにより、Googleは、「掘り下げて調べる」スタイルの検索を可能としている。つまり、ユーザーが検索結果ページに戻ることなく、あるいは、アドレスバーを探して、新しいクエリを投げることなく、検索の実行を可能にしているのだ。

ユーザー体験においては、小さな改善だと思うかもしれないが、モバイルデバイスで新たにページを読み込む手間が省ける点、そして、なによりも、検索をするために新たに入力する手間を省ける点を忘れないでもらいたい。どちらも、モバイルデバイスで検索を行うユーザーにとっては、とても重要なポイントである。

Click To Searchの仕組み

ワードをタップして検索をスタートする機能は、このシリーズの1本目(日本語の記事はこちら)で言及した”スクリーン・クローリング”によって可能となる。「スクリーンのクロールが可能であれば、そのすべてを検索クエリの候補にしてしまおう」、というのがGoogleの考えだ。Googleは検索を始めた際のスクリーン上のコンテンツを基に、連鎖したクエリとNow on Tapの検索に対して、コンテキストの関連性を活用していることになる。

この機能は、モバイルデバイスにとって素晴らしい機能となっているが、キーボードに制限がある場合、あるいは、モバイルウォッチのようなウェアラブルの、キーボードを持たないあらゆるデバイスのユーザーにも重宝する機能だ。このようなデバイスでは、ユーザーはGoogle Nowで、入力や音声コマンドによる最初のクエリを実行する。続いて、Android製のウォッチなどのインターフェースで、Click to Searchを利用して、もともとのクエリに関するより詳細な情報を検索することになる。

この新しい検索方法により、ユーザーはAndroid Wearのデバイスからの検索をより行うようになる。単純に一つのWebサイトにとどまるのではなく、他のアプリやWebコンテンツにある詳細情報を検索することがてきるため、今滞在しているサイトやアプリの画面から去ることを厭わなくなるだろう。

テレパシーが使えないことを前提にすると、スマートウォッチにおける検索において、最も直感的な体験と言えるだろう。Android MarshmallowとNow on Tapのユーザーにとっては、このシングル・ジェスチャーの検索アクションは、Now on Tap検索を開始するためにホームボタンを長押しするアクションにとても似ているのだ。

このシングル・ジェスチャーの検索機能は、スマートフォンのあらゆる画面でのクロールを開始し、機能する。スクリーン上の(単一のワードだけではなく)テキストに関して、さらなる情報をもたらしてくれるのだ。この機能は、パブリック・インデックスとプライベート・インデックスから結果を引きぬくが、さらに、検索結果の下部にウェブサイト、および、アプリのアイコンを表示している。

Click To SearchがSEOにとって重要である理由

SEOに関しては、ハイライトしているワードに対する検索結果(Click to Searchの検索結果)は、Google.comで検索を始め、クエリを入力して表示された検索結果と同じとなっている。つまり、連鎖した検索結果でも、文脈を意識した検索結果でもない。現在、通常のGoogleの検索結果とClick to Searchの検索結果の違いは、表示方法にある。

Click to Searchの検索結果では、プレビューボックスに1つだけ表示される(追加のクリックがなければ)。また、その検索結果は、フィーチャード・リッチスニペット(Answer Box)、ナレッジグラフ、ロケーション・カード、定義など、Googleによってキュレートされた結果となることが多い。そのため、このClick to Searchでウェブサイトを上位にランクインさせることは、非常に難しい。

Click to Search DC Comics Example

ただし、必ずキュレートされたGoogleの結果が表示されるわけではない。Wikipediaのエントリや実際のウェブサイトが、トップに表示されることもある。画像、YouTubeの動画、そして、基本的に、通常のモバイル検索に表示されるあらゆるアイテム(スポンサー付きのリスティングとPPCの結果も含む)は、Click to Searchの検索の1位となる可能性がある。

SEOの担当者にとっては、このタイプの検索結果がモバイルユーザーの行動に与える影響を確認することが重要だろう。なぜなら、今まではユーザーを離脱させていたものが、この新しいインターフェースでは、ウェブサイト、アプリ、または、検索結果に直接導く可能性があるためだ。

下記の例は、Target.comの買い物ページからスタートしている”superhero”のClick to Searchである。”men’s graphic tee”や”men’s t-shirt”のような、Eコマースにおける重要なキーワードであるが、通常は、競合するウェブサイトやGoogle Shoppingの結果がトップに表示されるだろう。

Click to Search Superhero

この新しいタイプの検索は、SEOの担当者に多くの疑問をもたらすだろう。このような新しいインタラクティブな検索は、ページビューやサイト滞在時間を減らすのだろうか?あるいは、スマートウォッチなどの小さなデバイスでは便利だと認識されるまで、こうした機能はユーザーに無視されるのだろうか?同様に、ホームボタンを長押しして、Now on Tapにアクセスする方法は受け入れるのだろうか?それとも、無視されるのだろうか?

どちらも、クエリで1位にランク付けされる重要度を高めることに疑いの余地はないが、Googleはフィーチャード・リッチスニペットやGoogle PlayやPPC広告でこのスペースを埋めてしまう可能性がある。その場合、SEO担当者は、どのような対策を練ることができるのだろうか?Android MarshmallowとGoogle Now on Tapが進化し、この新しい検索のオプションが、どのように展開されていくのか、我々は注目する必要があるだろう。

次に考慮するべきポイントは、Googleが、いつ、このタイプの検索を画像で適用するかということだ。2本目の記事(日本語記事はこちら)で取り上げたように、画像の関連性へマシン・ラーニングを活用するのだろうか。恐らく、間もなく、ユーザーはサイト内、あるいは、アプリ内の画像をクリックして、別のアプリやウェブサイト上の同じような商品を見つけることが出来るようになると考えている。

もし、こうした画像検索が可能となれば、その検索結果は、プライベート・インデックスの情報に応じて、優先順位がつけられる可能性がある。ユーザーが過去に見たことのある、もしくは、大勢のユーザーがプライベート・インデックスに保存している、という理由で、特定のアイテムが上位にランク付けされるのかもしれない。画像のClick to Searchは、各種の検索を大幅に複雑化し、また、モバイルSEOの一部の領域を劇的に変えるポテンシャルを持っている。

その一方で、ユーザーに大きなプライバシーの懸念を突きつける可能性もある(例えば、赤の他人が、路上で撮影した私の写真を投稿し、画像認識検索を用いて、私の個人情報を手に入れることは出来てしまうのか?それは勘弁してもらいたい)。しかし、Eコマースにおいては、論理的に考えて、画像認識による商品のマッチングが行われるようになるのは、当然の流れだろう。

これに加えて、この新しいタイプの検索のアクションをどのようにレポートするのかも不明だ。マーケターが、このような検索を、どのようにレポートすることが出来るのか、また、功績を何に認めればよいのか、まったく分からない。Googleアナリティクスのプラットフォームやレポートプラットフォームもまた、こうした変更に適応しなければならないだろう。望ましくないユーザー体験を提供しているウェブサイト、そして、適切な情報に欠けるウェブサイトは、多くのトラフィックを失ってしまうように思える。

ユーザーがあなたのサイトから”離脱したキーワード”(ユーザーがClick to Searchで検索したキーワード)を、Googleアナリティクスで分析できるようになってほしいものだ。Click to Searchのアクションは、Googleが非公開扱いするリファラーのデータの一部ではなく、サイト上のユーザー行動である。従って、アナリティクスに含まれるべきと考えるが、 どれだけ有用だとしても、キーワード関連のレポートは、実現する確率が低い気もしている。

まとめ

モバイル検索は、Googleにとって変化を起こすきっかけを作ったように私には思える。Googleは、様々な方法で、ユーザーがクエリを入力する必要のないブラウザとOSの開発を行っている。

Google Now、Now on Tap、Android Marshmallow、Chromeに加わった画像認識、マシンラーニング、Click to Search、プライベート・インデックスは、アプリとウェブの境界線をぼやけさせているが、プライベートとパブリック、スポンサー付きとオーガニック、そして、コンテンツとクエリの境界線もまた曖昧にしている。

こうした機能の全ては、間違いなく、ユーザー体験を改善し、より直感的な操作を実現しているが、マーケターとSEOの担当者にとっては、より複雑で、より面倒な取り組みが求められることになる。Googleが次に何を加えるのか、誰もが楽しみにしているが、資料の提供、追跡機能の追加、そして、クロスアカウントのユーザー体験への注力もGoogleには求めたい。何を隠そう、モバイルオーディエンスを受け入れる点に関しては、私達もGoogleと同じぐらい重視しているのだ。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもSearch Engine Landを代表しているわけではない。

この記事は、Search Engine Landに掲載された「Android 6 “Marshmallow” & SEO Series: Click To Search With Google Mobile」を翻訳した内容です。

非常にマニアック(?)な機能であり、現時点では大きなインパクトを与える機能でもないでしょう。しかし、こうしたGoogleによる新しい機能が普及すればユーザー行動に大きな影響を与えることもあり、結果としてWebサイトの内容やSEO戦略にも影響を与えることもあります。ユーザーに焦点を当てることは何よりも重要ですが、Googleの新機能によってユーザー行動が大きく変化する場合もあるでしょう。新たな機能やサービスがユーザーにどのような影響を与えるか、日々考えることの重要性を改めて確認できたかと感じています。– SEO Japan

続きを読む 【シリーズ連載その3】Android 6 “Marshmallow”とSEO。モバイル検索における”Click to Search”機能。

Googleがナレッジパネル内のローカルビジネスのデータを管理するマークアップをテスト中。

先日、”Place Actions“についての記事を掲載しましたが、ローカルビジネス用の構造化データについての話題です。ナレッジパネル内に表示されるデータについての情報をGoogleに送信することができるようになるとのことですが、マークアップを実装すれば100%その通りになる、という訳にはいかないとも考えています。現在は(おそらく)アメリカの限られたユーザーのみを対象としたテスト段階にあるようですが、近いうちにリリースされることが予測されます。– SEO Japan

ローカルビジネス用の新しいマークアップ方式の内容を見てみよう。Googleがローカルビジネスの情報を更新することができるようになるが、現在はテスト段階だ。

Googleは新しい構造化データについての説明ページを追加した。Googleへローカルビジネスのデータを提供することができる、という内容だ。ドキュメントによれば、現在はテスト段階であるが、近いうちに公開することを望んでいるとのことだ。簡単に言えば、あなたのWebページにマークアップを行うことで、ローカルビジネスについての変更を、Googleにより効果的に伝えることができるようになるのだ。Googleとローカルビジネスの両者にとって、コミュニケーションを容易にする変更だ。検索結果内に表示されるローカルのナレッジパネル内のデータをより正確に、よりリアルタイムなものにすることができるだろう。

興味深い点は、Googleが先週MyビジネスのAPIをリリースしたばかりだということだ。これは、ビジネス(企業側)がGoogleへのデータ送信を容易にすることを目的としており、”プログラム的な”方法でローカルビジネスの情報を更新することができるものだ。

今回の変更は、Webサイトに直接マークアップを行うことで、Googleがそのサイトをクロールし、マークアップを発見すれば、そのデータを用いてローカルビジネスのデータを更新するということになる。私は、Myビジネス内のデータも更新されるだろうと考えている。

デベロッパーズサイトに掲載されているドキュメントには、以下の記載がある。

現在、我々は限定されたデータプロバイダーと、この機能をテストしています。近いうちにこの機能を公開し、誰もが利用できるようになることを望んでいます。

Googleがこの機能を公にリリースする時期は未定ではあるが、自身のサイトにマークアップを先んじて行うことはできるだろう。

より詳細な情報は、こちらのドキュメントを参照して欲しい。

今回の情報はRohan Ayyar氏が最初に気づいたものであり、私にTwitterで知らせてくれていた。

この記事は、Search Engine Landに掲載された「Google Tests Markup For Managing Local Business Data For Knowledge Panel」を翻訳した内容です。

記事内にあるRohan氏のツイートによれば、ロケーションページのガイドラインが、ひっそりとリダイレクトされており、構造化データのドキュメントに飛ばされていたとのことです。”Place Actions”のページが追加された時点で、該当の”Overview”のページも閲覧できていましたが、現在のページとは内容が異なっているようです。日本でもすぐに適用されるかどうかは不明ですが、先んじてマークアップしておけば、リリース後すぐに反映されるかもしれませんね。– SEO Japan

続きを読む Googleがナレッジパネル内のローカルビジネスのデータを管理するマークアップをテスト中。

【シリーズ連載その2】Android 6 “Marshmallow”とSEO。商業データを用いたNowカード。

シリーズ連載の第2弾の記事になります。(初回の記事はこちら。)Googleの予測検索にスポットを当てた記事ですが、AppleのSiriとの比較がよくされる内容だと思います。(MicrosoftのCortanaを忘れたわけではありません。)今回はショッピングに関わる話であり、対抗馬としてAmazon Primeが上がっております。Webでショッピングをする方も多いかと思いますが、より個人的で有益な情報が提示されれば嬉しい限りではないでしょうか。– SEO Japan

Android Marshmallowの新しい機能は、モバイル検索の未来にどのような影響を与えるのか?シリーズ連載の第2回目となる今回の記事では、シンディー・クラム氏が、Google Nowの”Price Alerts cards(プライスアラート・カード)”と”Visually Similar Products(よく似た商品)”を取り上げている。

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*記事内のリンク先は全て英語となっています。

Google Nowは、Googleの予測検索ツールであり、ユーザーが検索を行う前に、ユーザーのニーズを予測する試みを行う。Google Nowは、”answer card”という形式を用いて、スマートフォン、スマートウォッチ、あるいは、(プラグインをダウンロードしている場合)デスクトップのコンピュータに情報を提示する。

前回の記事(日本語記事はこちら)では、Googleのプライベート・インデックスについての解説を行い、Google NowとNow on Tapにおける、ユーザーへの影響を取り上げた。今回の記事は、前回の内容に基づいて話を進めていく。3部作の2作目となる今回は、Googleのプライベート・インデックスが、ユーザーが興味を持つ製品の価格が下がった際に、どのようにユーザーに通知を送るのかを説明する。

また、Googleの画像認識についても言及し、Google Now以外の場所に掲載されている、競合する製品を特定する機会にもスポットライトを当てている。前回の記事では、この機能を”スポンサー付き”Nowカードと呼んだが、Googleから次のような指摘を受けたため、名称を変更している。

“Google Nowのカードには、現在、スポンサー付きのコンテンツは1つも存在しません。Google Nowのカードとして表示されるコンテンツとランク付けは、完全にオーガニックなものです。カードがユーザーを、スポンサー付きのコンテンツや情報を含む、ショッピングの結果に導くことはあります。そうした情報(例えば、値引きなど)は販売業者からの情報ですが、Nowカード自体にはスポンサーは付いていません。”

モバイル広告の増加

気づいていない方もいるだろうが、Googleは複数の異なるタイプの広告を追加している。モバイルインターフェースでは非常に目立つものだ。このようなスポンサー付きの結果は、フライト、ホテル、映画、テレビ番組、そして、一部の製品のクエリに対して提示されている。PPCの入札ではなく、フィードによるものであり、その下に掲載される自然検索の結果とは区別しにくいものとなっている。

こうしたスポンサー付きの結果は、アプリ内検索に取られがちなトラフィックを取り戻すための手段だと考えられる。検索結果にこうした情報を直接掲載することで、Googleは情報を見つけやすく、そして、消費しやすくしており、ユーザーのアプリへの遷移を未然に防ぐ効果を見込んでいるのだ。

これと同じ目的で、Googleは、商業的なGoogle Nowのプライスアラート・カードをテストしているように思える。最近までは、Google Nowのカードに対しては、すべて受動的で、オーガニックなものであったようだが、間もなく、このアプローチが変化する可能性がある。

Amazon Primeの人気の高まりにより、Googleではなく、Amazonのプラットフォーム(アプリ、または、ウェブ)での検索が増えている。そうした状況の中、Google Nowはショッピングにおけるトラフィックを取り戻すためにGoogleが行っている取り組みと言えるだろう。

Google Nowのプライスアラート・カードは、Adwordsに参加する販売サイトがGoogleに投稿する、GoogleショッピングのフィードとGoogle Nowとを結びつけている。このカードは、過去に閲覧したアイテムの価格が下がると、ユーザーにその旨を通知するものである。

ビジネスの面では、Googleにとって理にかなった仕組みだと言えるが、その他にもメリットはある。Googleショッピングは、Google Nowのカードからモバイルトラフィックを得る上でもってこいの製品だ。なぜなら、信頼されているモバイルインターフェースを持ち、様々なデバイスのユーザーが容易にモバイルで買い物を楽しめることができるためだ。

また、Webの販売業者にとってのメリットもある。モバイルのWebアクセスや、安全な支払い方法をセットアップしていない様々な種類のセラーへアプローチすることが可能となるからだ。

Google Nowのプライスアラート・カードの仕組み

Googleは、すべてのユーザーの、あらゆるデバイスでの行動に関するデータを、プライベート・インデックスに保存している。この中には、買い物やGoogleショッピング(そして、その他のEコマースサイトも含まれる可能性がある)の閲覧等、ウェブでのやり取りの情報も含まれている。

この情報を用いて、GoogleはGoogle NowやNow on Tapにおいて”プライスアラート”を作動している。プライベート・インデックスからはページを訪問したことを把握し、また、Googleショッピングのフィードから、閲覧したアイテムの価格が下がったことを把握している。

以下に、Google NowでTarget(アメリカの有名小売店)が送った値下げの通知の画像を掲載する(Targetは自身のウェブサイトで製品を販売しているが、Googleショッピングにも掲載している)。Google Nowのプライスアラート・カードは、過去に閲覧した製品をプレビューし、新たな価格を、Googleショッピングの購入ページに向かうリンクとともに表示している。

スポンサー付きのGoogle Nowの通知では、製品をクリックし、直接Google Shoppingに向かうことができる。あるいは、”Compare products from other merchants(その他の販売者と製品を比較する)”と記された画面下のリンクをクリックすることもできる。このリンクは、同じページの下に掲載されているGoogleショッピングで購入可能なリスト(よく似た商品)にユーザーを導く。

GoogleNow Shopping Price Drop Notification

ユーザーの追跡がどのような仕組みで行われているのかは不明だが、恐らく、ユーザーのウェブ閲覧履歴をベースにしていると思われる。このGoogle Nowのカードは、Googleショッピング経由で保存されたクッキーを用いるという、従来の方法が用いられているかもしれない。しかし、この情報は、複数のデバイスではアクセスすることが難しいだろう。

(理論的には、ページ上の製品スキーマによって作動する可能性も考えられる。しかし、ソースコードに目を通したところ、その証拠は見当たらなかった。)

SEOの観点では、このGoogle Nowカードは、複数の理由で興味深い存在だと言える。まず、Google Nowのカードの生成に、製品のフィードを投稿し定期的にアップデートすることで、会社側(販売者側)が影響を与えることができるようになるかもしれない、初めてのケースと言えるからだ。販売者は、(カードが閲覧履歴をベースに生成され、価格が下がるとき限定で作動するため)カードに対する料金を支払うわけではない。しかし、販売者が参加費を支払うGoogleショッピングのユーザー体験の一部である点は明白だ。

Googleは、次のように説明している。

“上記の例を使って説明すると、ドレスの値下げのカードは、この特定のアイテムをリサーチしたことがあるユーザーのみに提示されます。そのため、値下げを伝えるカードは、ユーザーの役に立つ可能性が高いのです。 しかし、販売者は、カードを表示させるために、料金を支払う、つまり、カードのスポンサーになることはできません。”

Googleは、こうした予測検索機能をAndroid MarshmallowとNow on Tapで構築しようとしているようだ。そのため、Googleショッピングのフィードの活用は、サイトのトラフィックとコンバージョンをアップさせる方法となり得る。デジタルマーケティングの”自然”な手法とは完全には言えないが、SEOを担当しているなら、少なくとも意識する必要はある。

画像のクローリングとはどう関わるか?

“よく似た商品”がランディングページ(“関連した商品”)に盛り込まれる点も興味深い。

ここで注目すべき点は、Googleによる”よく似た商品”を特定する仕組みである。Googleフォトで用いられているマッチングアルゴリズムと同じアルゴリズムを使って、(前回の記事で例として紹介した、「my pictures of dogs」(犬の私の写真)の検索のように)写真の分類、グループ分けを行っているように思える。

マシンラーニングのアルゴリズムは、日付と時間、および、場所をもとに自動的に写真を分類している。こうしたデータはすべて画像ファイルのメタデータから得ることができる。しかし、下記の画像のように、この技術は写真内の特徴を認識することで写真のグループ分けを行う画像認識とマシンラーニングも使用している。

Google Photos Catigorization

この点を踏まえて、下記の2つの”よく似た商品”のグループを見てみると、ある関係に気づくのではないだろうか。どちらの検索も”blue dress”というテキストのクエリで始まっている。

1つ目の例では、メインの被写体がマネキンの”blue dress”がクリックされている。その結果、すべての”よく似た商品”では、マネキンがドレスを着ている写真となっている。2つ目の例では、最初の検索は同じく”blue dress”であるが、メインの被写体として人間のモデルが用いられた製品をクリックしている。従って、すべての”よく似た商品”は、人間がモデルの写真を掲載している。

主な被写体がマネキンの”よく似た商品”

Visually Similar Products - Mannequin

主な被写体が人間のモデルの”よく似た商品”

Visually Similar Products - Model

SEO戦略に関しては、あなたが使用する商品画像における、非常に重要なことを示唆している。あなたが販売している商品が、あなたの商品よりも多く検索されている商品やブランドに似ている場合は特に重要だ。

あなたの商品の写真を、人気の高い商品の写真、もしくは、需要が高い商品の写真と並べることで、ユーザーの買い物候補に食い込める可能性がある。特に、仕上がりがインターネット上では分かりにくく、技術的な特徴や比較する対象のないアパレル製品の場合は尚更だ。

また、競合するアイテムが存在し、結果で上位にランクインしていることが前提だが、”よく似た商品”を用いると、利益本位のGoogle Nowのカードのマーケティングのメリットを制限する可能性がある。値引きの通知に反応するユーザーは、恐らく、たとえ別の小売店によるものだとしても、さらに低い価格のアイテムに魅力を感じる可能性があるためだ。

例えば、Targetが販売する$13.98のドレスと見た目はほとんど同じであるModDeals(価格設定が低い洋服ブランド)に掲載されている$9.99のドレスを、インターフェース内でクリックを一度行うだけで、簡単に購入することができる。

こうした顧客の流出を防ぐため、無料配送プランやロイヤルティプログラムの存在は、今まで以上に重要になる。なぜなら、別の小売業者からの購入を唯一防ぐ効果があるのは、最終的な価格、または、ブランドやサービスに対する信頼度のみだからだ。

Google Nowのカードにおける商業的なコンテンツの行く末は、いまだにハッキリしていないものの、最終的にGoogleは、Google Nowのインターフェースで何らかのスポンサー付きの結果(一つ、または、多く)を盛り込むようになる確率は高いと考えている。Googleの基本的なビジネスモデルは、広告収入に依存しており、Amazon Primeの脅威を受け、Google Nowへのトラフィックが減少すれば、スポンサー付きの結果が現れるようになることは、疑いの余地がない。

Googleショッピングのフィードを今まで検討したことがなかったEコマースサイトのSEOの担当者は、SEO戦略にGoogle Nowを盛り込むか、もしくは、他のチームと協力し、適切な統合を行い、Google Now内で存在を確立しなければならなくなるだろう。さらに、Google Nowがあってもなくても、画像認識アルゴリズムに対する最適化の取り組みは、(SEOに似ているが、形、色、そして、パターンをベースとしたコンセプトが必要な)オンラインセールスを増やす、新しく、比較的安価な方法として頭角を現しているように思える。

SEOは変化している。そして、モバイルプラットフォームは、この変化を加速させている。一流のSEOの担当者は、今後、勝利を得るため、どんなスキルを習得する必要があるのだろうか。考えるだけでワクワクする。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもSearch Engine Landを代表しているわけではない。

この記事は、Search Engine Landに掲載された「Android 6 “Marshmallow” & SEO Series: Google Now Cards Featuring Merchant Data」を翻訳した内容です。

値下げのお知らせ機能については、以前ホテルの値下げ情報についての記事を掲載しました。こうした情報もありがたいですが、日々の買い物についても値下げのお知らせが届けば嬉しいですね。また、個人の商品も含めることができれば、ネットオークションのような形で参加できるようになるかもしれないですね。(その際は個人のオーソリティや信頼性をどう担保するか気になりますが。)まだまだ取り組み段階の技術だと思いますが、業種によっては見逃せない情報ではないでしょうか。– SEO Japan

続きを読む 【シリーズ連載その2】Android 6 “Marshmallow”とSEO。商業データを用いたNowカード。

なぜ、我々はHTTP/2に対応する必要があるのか?

先日、GoogleがHTTP/2を実装しているサイトへのクローリングを間もなく開始する、という記事を掲載しました。早ければ年内にも、ということですが、多くの方が注目している技術ではないでしょうか。HTTP/2の実装により、セキュア化(HTTPSが必須と言えるため)と高速化という、Googleが特に注目している部分を改善することができます。Googleのサポート時期はまだ明確にされていませんが、今のうちに準備を進めておくことは、決して無駄なことではないと思います。– SEO Japan

先日、Googleは、GoogleBotが間もなくHTTP/2に対応することを明かした。今回はコラムニストのパトリック・ストックス氏の記事を掲載する。HTTP/2とは何か、SEOにどんな影響を与えるか、について解説した内容となっている。

HTTP/2

*記事内のリンク先は全て英語となっています。

たった1つの変更を加えるだけで、ウェブサイトの読み込み速度が上がり、サーバーの利用するリソースが減り、サイトスピードを増加させるために開発者が必要とする作業時間が短縮され、その上、ランキングが上がると言ったら、私はうそつき呼ばわりされてしまうだろう。あまりにも出来過ぎた話は、逆に信頼に欠けるものだ。そうだろう?

しかし、今回はその法則が当てはまらない。過去20年間のWebテクロノジー史上、指折りの進歩がついに現実となりつつある。しかし、SEO業界では、あまり議論されていないようだ。

バリー・シュワルツ氏が投稿したGoogle Webmaster Central Hangoutを要約した記事の中で、GoogleBotが、今年の年末、あるいは、来年の年明けまでに、HTTP/2に対応するというGoogleのジョン・ミュラー氏の発言が取り上げられていた。この記事を読んだところ、私はSEO業界全体がざわめき、大々的に報じられることになると確信した。しかし、実際には、それほどの盛り上がりを見せなかった。

HTTP/2への対応を行う理由は多くあるが、スピードの向上はその中でも大きな変化である。また、サイトスピードが上昇することで、ユーザー体験を向上させる効果もある。さらに、潜在的なランキング要素になるとも思えるのだ。

HTTP/2とは?

HTTP/2とは、Internet Engineering Task Force(IETF)が提唱するHTTPプロトコルの最新版である。HTTP/2は、1999年に策定されたHTTP/1.1を引き継ぐものである。Webは時間の経過とともに変化しているため、このプロトコルの更新は以前から切望されていた。今回の更新により、効率、セキュリティー、そして、スピードの面で進歩したのである。

HTTP/2が誕生した経緯

HTTP/2は、Google独自のプロトコルである、SPDY(2016年に廃止予定)をベースとしている。このプロトコルは、HTTP/2と同じ特徴を多く持ち、過去の互換性を保ちつつ、データの転送を改善していた。HTTP/2で用いられている多くのコンセプトは、SPDYで既に証明されている。

HTTP/2における主要な改善点

  • シングルコネクション
    ウェブサイトを読み込むためにサーバーに接続する回数は、たったの1度だ。また、この接続は、ウェブサイトが開いている限り、開いたままの状態が継続される。その結果、複数のTCPコネクションを張るために必要な、ラウンドトリップの回数を減らすことができる。
  • マルチプレックス
    同じ接続で、同時期に複数のリクエストを送信することができる。 HTTP/1.1では、データの送信は、別の送信が完了するまで待たなければならなかった。
  • サーバープッシュ
    今後の利用のために、追加のリソースを(クライアントからのリクエストがなくても)クライアント側に送信することができる。
  • 優先順位づけ
    サーバーが優先順位の高いリソースを早く提供するため、依存関係のレベル(重み付け)がリクエストに割り振られる。
  • バイナリ
    サーバーがパースを簡単に行えるようになり、よりコンパクトに、そして、エラーを減らすことができる。テキストから、コンピュータのネイティブの言語であるバイナリーに情報を変換するために、余分な時間を費やす必要はなくなる。
  • ヘッダーの圧縮 HTTP/2は、HPACKという圧縮方式を利用しており、オーバーヘッドを減らすことができる。HTTP/1.1では、多くのヘッダーがすべてのリクエストにおいて、同じ値で送信されていた。

画像の読み込みを例にHTTP/2の動きを確認できるデモがいくつかある。待ち時間が長くなるほど、HTTP/2の速さが際立つようで、これはモバイルユーザーにとっては朗報と言えるだろう。

*上記、HTTP/1.1とHTTP/2の読み込み速度の比較デモのページです。

HTTP/2への対応状況

Can I useによると、アメリカのユーザーが用いるブラウザの76.62%、そして、世界全体のユーザーが用いるブラウザの67.89%が、HTTP/2に対応している。ただし、Internet Explorer 11はWindows 10でのみHTTP/2に対応し、また、Chrome、Firefox、そして、OperaではHTTPSの利用が前提となっている。

ブラウザによって対応が変わるわけだが、各ブラウザからのあなたのサイトへの流入の比較は、Googleアナリティクスで確認することができる。ユーザー>ユーザーの環境>ブラウザとOS、で表示される画面で確認しよう。

また、Apache、Nginx、IISなどの大半のサーバーソフトウェアや、AkamaiなどのメジャーなCDNも、HTTP/2を既にサポートしている。

HTTPSとHTTP/2

HTTP/2は、セキュアな接続もセキュアでない接続にも対応しているが、MozillaのFirefoxもGoogleのChromeもHTTPSでのみ、HTTP/2をサポートしている。残念ながら、これはHTTP/2の利用を望む多くのサイトが、HTTPSにも対応しなければならないことを意味している。

しかし、幸いにも、Let’s Encrypt(2015年12月3日にパブリックベータをリリース予定)などの新しい取り組みが存在している。Let’s Encryptは、セキュリティ証明書をウェブサイトに無料で発行する新たな認証機関である。より安全なウェブを目指した、素晴らしい取り組みだと言える。

*日本時間の12月4日にパブリックベータとなりました。

HTTP/2の利用によるユーザーのための改善

何といっても最大のメリットはスピードだ。そして、早ければ早いほど、ユーザー体験は良くなる。時間の経過とともに、そして、新しいプロトコルの力をユーザーが悟るにつれ、HTTP/2の接続でのスピードの増加を実感するはずだ。

HTTP/2が開発者に与える影響

HTTP/1.1の時代に使用されていた、Webの速度を改善するための多くの手法は、HTTP/2では不要となる。こうした最適化への取り組みには多くの開発時間がかかり、また、スピードとファイルの読み込みにおける性質的な問題を隠す取り組みでもあったが、同時に別の問題も引き起こしていた。

  • ドメイン・シャーディング
    複数のサブドメインからファイルを読み込むため、より多くの接続が行われてしまう。並列に行うファイル通信が増加すると、サーバー接続のオーバーヘッドが増えてしまう。
  • イメージスプライト
    画像ファイルを組み合わせることで、リクエスト回数を減らす。画像ファイルが表示される前に、ファイルの読み込みが行われる必要があり、大きなファイルは、RAMを独占してしまう。
  • ファイルの組み合わせ
    CSSとJavaScriptのファイルを、リクエストを減らす目的で、組み合わせること。その結果、リクエストを実施する前にユーザーはファイルを待つ必要があり、RAMを余計に食ってしまうデメリットもある。
  • インライン化
    CSSとJavaScriptのコードや画像をHTMLに直接埋め込み、接続を減らす。しかし、RAMに負荷をかけ、HTMLのダウンロードが完了するまで、ページの読み込みを送らせてしまう。
  • クッキーなしのドメイン
    画像、CSS、JavaScriptのファイルなどの静的なリソースは、クッキーを必要としない。そのため、開発者は、クッキーなしのドメインから、こうしたリソースを送り、帯域幅と時間を節約するようにした。HTTP/2では、(クッキーを含む)ヘッダーは圧縮されるため、リクエストのサイズは、HTTP/1.1と比較すると、大幅に小さくなる。

最後に、REST APIを使用する私と同類のマニアックな人達には、今後は、リクエストをバッチ処理する必要がなくなったと伝えておく。

HTTP/2の利用によるサーバーのための改善

上記で紹介した手法の多くは、ブラウザーによって開かれた接続が増えるために、サーバーに余計な負荷をかけてしまう。このような接続に関連する手法は、HTTP/2では行う必要がない。つまり、必要な帯域幅は低くなり、ネットワークのオーバーヘッドは減り、サーバーのメモリの利用も少なくなるのだ。

モバイルでは、複数のTCPの接続は、モバイルネットワークの問題を起こす可能性があり、その場合、パケットを落とし、再びリクエストを送信することになる。そして、リクエストが増えると、サーバーの負荷も増えてしまう。

HTTP/2自体もサーバーにメリットをもたらす。まず、先程も触れたとおり、必要とされるTCPの接続は減る。また、HTTP/2はパースがより簡単であり、よりコンパクトで、エラーが少ないのだ。

HTTP/2がSEO担当者に与える影響

GoogleBotがHTTP/2に対するサポートを加えるため、このプロトコルに対応するウェブサイトは、スピードアップの恩恵を受け、ランキングが上がる可能性がある。その上、ChromeとFirefoxがHTTPSでのみHTTP/2をサポートするため、まだHTTPSに対応していないウェブサイトは、さらにランキングが上がるかもしれない。

ただし、HTTPSに関しては注意点がある。HTTPSでは多くの技術的なアイテムを正しく実施しなければならず、この作業に失敗すると、HTTPから切り換えた際、少なくとも一時的に、ランキングが落ちてしまう可能性がある。

HTTPSに切り換える際に、一番多く発生している問題は、リダイレクトにかかわるものだ。301の代わりに302を利用する問題だけでなく、リダイレクトの配置や作成、リダイレクトへのホップやチェーンの追加、過去のリダイレクトの処理忘れなどをよく見る。他にも、内部リンク、(可能な場合は)外部リンク、混合したコンテンツ、重複するコンテンツの問題、canonicalタグ、サイトマップ、トラッキングシステムなど、対処しなければ問題が山積みとなっている。

以下の、ゲイリー・イリーズ氏の発言を肝に銘じておきたいところだ。

【ツイートの翻訳】
あなたがSEOを担当者であり、HTTPSへの移行に反対する意見を推奨しているのであれば、あなたの考えは誤っており、反省するべきだ。

Googleのランキングシグナルに指定されている以外にも、ウェブサイトの安全性を高めるべき理由は他にもある。セキュリティ対策が実施されたサイトから、されていないサイトに移ると、ヘッダー内のリファラーのデータが失われてしまう問題は、あまり知られていない。

Google Analyticsでは、本来ならば、リファラーのウェブサイトにトラフィックの出所が認められるべきところが、ダイレクトに指定されてしまうことになる。また、AT&Tが無料Wi-Fiのホットスポットで広告を挿入していたことが明らかになったが、HTTPSを使っていれば、ウェブサイトに広告を挿入される試みを防ぐことができる。

読み込みに時間がかかると、コンバージョンにマイナスの影響を与えてしまうことや、ユーザーに見捨てられてしまうことがよく言われている。反対に、スピードアップがセールスとコンバージョン率を増やすこともよく言われている。HTTP/2は、より早く、より優れたユーザー体験を提供することを覚えておいてもらいたい。

Googleは、理由があって、スピードをランキング要素に加えている。HTTP/2自体がランキング要素になるのかどうか、そして、Googleが、さらなるスピードアップに対してどれだけ点数を加えてくれるのか、興味深いところだ。

SEOの担当者、開発者、サーバーの管理者、営業チームはもちろん、その他の大勢の人達もHTTP/2への取り組みに参加するべきだ。HTTP/2への対応が原因で、デメリットが発生することはない。HTTP/2でサイトを読み込むことが出来ない場合、今まで通りの方法で読み込むことになるだけである。そこで、私とともに屋上から、または、Twitterを使って叫ぼうではないか。

「Everyone should be making the move to #http2!(みんなHTTP/2に対応すべきだ!)」

最後になるが、ここで、先日、Internet Summitでビル・ハーツァー氏と交わした会話で浮かんだ、面白い考えを紹介しよう。それは、実は、GoogleがHTTPSを推奨し、HTTPS上でのみHTTP/2をサポートするのは、競合する広告ネットワークの一部を排除することになるためではないか、という考えだ。

ハーツァー氏は、このアイデアに対する根拠はないと言っていたが、筋は通っている。小規模な広告ネットワークの多くは、HTTPSに対応しておらず、HTTPSを薦め、HTTPS上でのみHTTP/2をサポートすることで、Googleの広告のマーケットシェアが増える可能性が高くなる、という考えである。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもSearch Engine Landを代表しているわけではない。

この記事は、Search Engine Landに掲載された「Why Everyone Should Be Moving To HTTP/2」を翻訳した内容です。

HTTP/2が直接ランキング要素になるかどうかはわかりませんが、ユーザー体験の向上はGoogleが重要視している部分であることは間違いありません。HTTPSについても同様のことが言えますが、あくまで、ユーザーのための対応という考えは忘れるべきではないでしょう。ちなみに、最後に述べられている広告ネットワークの締め出しについては、SEO Japanとしても確証がない情報であり、元記事の筆者の個人的な見解として認識していただければと思います。– SEO Japan

続きを読む なぜ、我々はHTTP/2に対応する必要があるのか?

Googleは2016年2月に検索からAMPページヘのトラフィック送付を開始する。

GoogleがAMP HTMLによって作成されたページを検索に含める時期を発表しました。2016年の早期、という情報はありましたが、”2016年2月後半のできるだけ早い時期”を予定しているようです。AMPプロジェクトのブログによれば、TwitterもAMPページのテストを2016年の初期に始めるとのことです。その他、世界中の開発者も対応を進めており、16,000ページが毎日新しく作成されているとのことです。2016年の2月後半にSMX Westが開催され、SEO Japan(アイオイクス株式会社)も参加する予定ですが、新たな情報が発表されれば、改めて報告させていただきます。– SEO Japan

AMPフォーマットを使用した読み込み速度の早いページが来年の始めにやってくる。また、”Fast”というラベルも表示されるかもしれない。

*記事内のリンクは全て英語となっています。

Googleが主導している、Accelerated Mobile Pagesプロジェクトが新たな局面を迎えた。Googleが2016年2月にAMPページを検索エンジンに取り込むと発表したのである。また、ページスピードを高める方法として、いずれランキングを押し上げる要因となるかもしれない。

Googleはこのニュースを、その他の進捗も併せて、ブログで報告している。さらに、サンフランシスコでプレス向けの特別なイベントも本日開催した。

このイベントでは、二つの重要なポイントが話された。AMPページがランキング上昇の要因となる可能性と、モバイルフレンドリーのように、”fast”ラベルが表示される可能性が明らかになったのだ。しかしながら、両者とも可能性の段階であることを付け加えておく。

Googleはモバイルページのスピードをランキング要因としている。(どの程度の要因なのかについての議論は尽きないが。)AMPは読み込み速度とページ速度を改良するため、AMPページを持つパブリッシャーは検索結果において優先的に表示されるようになるだろう。Googleは明確にこれを認めているわけではないが、ページスピードの重要性は繰り返し述べている。AMPはページの読み込み時間を改良する最適な方法となりそうである。

私は、AMPページに”AMP’d,”(”スマホ対応”と同様)というようなラベルを表示するのか、と尋ねてみた。Gooleの非公式な見解は、ラベルの表示は、ユーザーにとってよりわかりやすい、”fast”という表示になるだろう、といったものであった。

Googleは、AMPをモバイルページの速度を早める唯一の方法ではないと、はっきり述べている。ラベルについても確証を述べているわけではない。また、AMPページを検索結果に表示させるにあたり、ユーザー体験とインターフェイスについては、引き続き取り組む事項であるとしている。

Googleは既にAMPサイトのテストを行っているが、AMPページの表示がどれだけ早いかがわかるだろう。AMPページがGoogleの通常の検索に組み込まれた場合、どのように表示されるだろうか。”fast”ラベルについては、今のところは、一例に過ぎないだろう。

この記事は、Search Engine Landに掲載された「Google Search Will Integrate AMP Pages In Feb. 2016, May Get Ranking Boost」を翻訳した内容です。

記事内にもある通り、その他の進捗も伝えられています。”広告”、”分析”、”購読(有料ページや定期購読”、”コンテンツフォーマットの改良”、についての内容が更新されています。どれも、リッチな体験を提供するものの、ページのスピードを下げる要因となり得るものです。AMPはこうした要素を軽視していませんが、”ページ速度を保ちつつできるだけリッチな表現を許可する”、という非常に難しい課題に取り組んでいる印象があります。AMP独自のコンポーネントを使用することで実現できる内容は増えますが、内容はどんどん進化していくことでしょう。爆発的な普及が約束された技術ではありませんが、逐一情報は集めておこうと思います。– SEO Japan

続きを読む Googleは2016年2月に検索からAMPページヘのトラフィック送付を開始する。

新しいペンギンアップデートの更新は年内に行われない。

年内の更新が予定されていたペンギンアップデートですが、実際の更新が来年まで延期されたとのことです。クリスマスシーズン前のランキングの変動を避けるといった対応だと思われますが、ホリデーシーズン前には大きなアップデートを行わないという前提(?)は以前からありました。なんだかんだ多くの関心を集めていたペンギンアップデートの更新ですが、ひとまず来年まで持ち越しとなった模様です。– SEO Japan

Googleはペンギンアルゴリズムの更新を今年は行わないため、WebマスターとSEO担当者はもう少し辛抱しなければならない。

*記事内のリンクは全て英語となっています。

私を含めてだが、みなさんもGoogleのペンギンアップデート年内に行われると期待していただろう。しかし、GoogleがSearch Engine Landに伝えてくれた情報によると、ホリデーシーズンのため、更新は来年まで行われないとのことだ。

Googleのスポークスマンからの情報によると、「ホリデーシーズンを間近に控えていることを考えると、ペンギンの”行進”は来年まで行われないようだ。」

次回のペンギンアップデートはリアルタイムであることが予測されている。つまり、Googleがあなたのサイトへのリンクを発見すれば、それが良いリンクであれ悪いリンクであれ、すぐにペンギンアルゴリズムはこれらのリンクをリアルタイムで分析し、ランキングの変更もほぼリアルタイムで行われるということだ。

ペンギンは継続したアップデートになるため、今までのように、Googleがアップデートを行うまでに数ヶ月、もしくは、数年待たなければいけない、といった状況ではなくなる。公式で行われた最後のアップデートはペンギン3.0であり、2014年10月17日に行われた。13ヶ月以上前である。

ペンギンの更新が年内に行われなくなったため、Webマスターはもう少し忍耐強く待たなければならないだろう。

この記事は、Search Engine Landに掲載された「Google: New Penguin Algorithm Update Not Happening Until Next Year」を翻訳した内容です。

気がつけば1年以上更新が行われていないペンギンアップデートですが、さらなる延期がされる見込みとなりました。理由はホリデーシーズン前ということになっていますが、ローンチの準備が整っているかどうかについては言及がありません。アメリカではクリスマスが1年を通して最大のイベントと言えるでしょうが、新年も大きなイベントの一つです。日本では正月が最大のイベントになりますが、ホリデーシーズンについてもグローバルに考えていただけているのでしょうか??– SEO Japan

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“ファントム3″は新たな”クオリティ・アップデート”だったのか?

先月中旬に見られた変動についての記事です。順位変動やアップデートの疑いがある、という記事はちょこちょこ見られるのですが、それら全てを確認する必要はないかと感じています。今回の記事については、フォーラムでの発言がメインではなく、ファントムアップデートの名付け親であるゲイジ氏や、Searchmetrics社のマーカス氏も記事を投稿しており、それらをまとめた記事になります。日本でも変動が見られるといった発言を目にしますが、Googleからのオフィシャルな発表は特にありません。– SEO Japan

11月19日のアップデートをGoogleは認めていないが、ランキングアルゴリズムの核となる部分のアップデートが行われた証拠が数多くある。

*記事内のリンクは全て英語となっています。

新たな”ファントム”アップデートがあったのだろうか?Googleは否定しているが、アップデートが起こったと考えている人が多くいるようだ。

2015年11月19日に、Googleがアップデートを行ったのでは、との報告が、多くのSEO担当者から寄せられた。Googleのジョン・ミュラー氏はTwitterで、「Googleとして報告することは何もない。」と述べており、「Googleは毎年何百もの変更を行っている。」ともしている。

“Googleは大きな変更を行ったが、それを発表していない”、といった可能性がある。また、”Googleが数百の内の1つの変更を行い、それを一部の人間が変動と捉えた”、といった可能性もある。さらに、”主要な変更は何も行っておらず、それ故Googleも何も発表していない”、ことも考えられる。

個人的には、パンダアップデートペンギンアップデートではないと考えている。もしも、両者の内のどちらかであれば、これまでと同様、ジョン・ミュラー氏は何らかの発表を行っているだろう。

Googleが発表していないことが起こった可能性はあるのだろうか?もちろん、その可能性はある。

しかし、Googleのランキングアルゴリズムの”核”となる部分への変更ではない。それらは、メインアルゴリズムのフィルターとしての役割を担っているのだ。コア・アルゴリズムの場合、Googleは特に発表を行わない。

それでは、メインアルゴリズムへの変更であったのだろうか?その可能性はある。過去にも変更が疑われた後、最終的にGoogleがそれを認めた、ということはあった。

5月に、Googleはクオリティ・アップデートを認めたが、それは、最初に変動が確認されてから2週間後のことであった。Googleの発表が遅れ、詳細を知る者が誰もいなかったため、ファントムアップデートとして知られるようになった。ファントムアップデートは、これについての記事を最初に書き上げた、グレン・ゲイジ氏が名付けたものである。

ゲイブ氏は、2015年5月のアップデートを”ファントム2″と呼んでいた。これは、2013年に起こった非公式のアップデートであるファントム(つまり、こちらがファントム1となる)の続編であると想定していた。

実際には、ファントム1で行われた変更が、そのままファントム2でも起こったと断定することはできない。両者は全く異なるアップデートであった可能性もあるのだ。共通した唯一の事項は、誰も詳細を知ることがなかったため、”ファントム”という名前がつけられた、という点である。

繰り返しになるが、Googleは最終的にファントム2がクオリティ・アップデートと呼ばれるものであることを認めた。そして、11月に起こったと思われるアップデートは、新しいクオリティ・アップデートなのだろうか?

答えは誰にもわからない。ただ、多くの証拠と思われるものがあるだけだ。幾つかのケーススタディや、11月19日から見られる業界内の多くの報告が、それにあたる。

今回のアップデートをファントム3と呼ぶものもいる。前述のゲイジ氏は新しい記事内で言及しており、Searchmetrics社のマーカス氏も同トピックの記事を投稿している。両記事とも、今回のアップデートの影響を受けたサイトの非常に詳細な情報を記載しており、どの程度の影響があったか、なぜ影響を受けたのか、といった内容が記されている。

両者とも、今回のアップデートは品質に関するものだと論じており、ファントム3(もしくはクオリティ・アップデート2)の可能性を示唆している。

少々話しが複雑になってきた。下記にまとめてみよう。

  1. ファントム1(2013年5月)
    Googleは発表していない。アルゴリズムへの変更の可能性がある。
  2. ファントム2=クオリティ・アップデート(2015年5月)
    この変更が見られた当初は、非公式の名前である”ファントム2″として知られた。Googleは公式には”クオリティアップデート”と呼んでいる。
  3. ファントム3(2015年11月)
    Googleは発表していない。クオリティ・アップデート2の疑いがある。

さらに状況を複雑にしてしまうが、6月にGoogleはアルゴリズムへの別のアップデートを認めている。このアップデートを”ファントム”と呼んでいる者は誰もおらず、また、Googleも名前はおろか、それについての説明もしていない。

この記事は、Search Engine Landに掲載された「Was “Phantom 3” A New Google “Quality Update” To Its Algorithm」を翻訳した内容です。

記事内で言及されていたゲイジ氏の記事は非常に詳細なデータに基づいており、グローバルでの影響も観測しているようです。マーカス氏の記事については品質を中心に論じており、先日公開された品質ガイドラインを引き合いに出しています。マーカス氏によると、品質ガイドラインに沿ったサイトは影響がない、といった調査報告がされていますが、Googleによる品質調査は順位を決定づけるものではないと断定されています。しかし、高品質なサイトは上位に表示される、といった前提は今に始まったことではないですし、品質を考える指標として、ガイドラインを参考にすることも間違った選択ではないと思います。Googleのアップデートを常に追い続けると言うのは本質的ではありませんが、定期的にご報告していきたいと思います。– SEO Japan

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【シリーズ連載その1】Android 6 “Marshmallow”とSEO。Googleのプライベート・インデックスとスクリーン・クローリングとは。

去る10月にAndroid 6がリリースされ、11月にNow On Tapの提供が日本でも開始されました。様々な機能の追加や進化が行われましたが、それらがSEOにどのような影響を与えるのか、非常に気になるところです。今回の記事は、PubconやSMXでも登壇されている、シンディー・クラム氏の記事になります。3回シリーズの初回となりますが、続編記事も順次アップしていく予定です。– SEO Japan

*記事内のリンク先は全て英語となっています。

Googleの最新OSのAndroid6、別名”Marshmallow”(マシュマロ)。その機能と可能性が今後のモバイル検索に与える影響を、これから3回に渡って考察していく。この記事では、寄稿者のシンディー・クラム氏が、Googleのプライベート・インデックスとスクリーン・クローリングについての解説をしてくれている。

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Android 6、通称、”Marshmallow”のアップデートが一部のNexusのデバイスに解禁された。大勢のSEOの関係者が、この大々的に宣伝されたアップデートが、モバイルユーザーの行動と検索にどのような影響を与えるのかを考えている。Googleの高度な予想検索ツール、Now on TapがブラウザとOSに深く統合されているからだ。

私もアップデートしてみたが、今のところは、期待に沿っているとは言いがたい状況だ。しかし、モバイル検索が向かう先と未来に大きな影響を与える可能性は否定出来ない。

より統合された予測検索が与える影響を予測するために、まずは、Marshmallowのローンチが始まる前に実施された、モバイルChrome、モバイル検索、Google Nowのアップデートを確認し、ローンチ後の現状と比較してみよう。

過去6ヶ月の間に、小規模な変更と大規模な変更が多数行われていた。今回の3部作の記事では、そのうちの一部を振り返り、モバイルSEO戦略に与える影響を考察していく。ディープリンクとApp Indexingはこれらのアップデートにおける非常に重要な項目ではあるが、この一連の記事では、Webを基本とした変化に焦点をあてたいと思う。

このシリーズで取り上げるトピックは3つあり、それぞれ、”Googleのプライベート・インデックス”、”スポンサー付きのGoogle Nowカード”(注)、そして、”「Click-to-Search」のモバイル検索行動と検索結果”となっている。

注:原文では”sponsored Google Now cards”と記載されているため、そのまま和訳しています。しかし、GoogleはGoogle Nowカードには”スポンサー付き”のコンテンツを全く含めていないとアナウンスしたようです。そのため、第2弾の記事では、”商業データを用いたGoogle Nowカード(Google Now Cards Featuring Merchant Data)”という表記に改めています。

Googleのプライベート・インデックス

まずは、Googleのプライベート・インデックスの検索結果を徹底的に検証していこう。Googleは、パーソナライズを行うため、クエリや閲覧とクリックの履歴などのユーザーデータを集めているが、現在、Googleは検索可能なプライベート・インデックスも保有している。

“Phone”(日本語では”携帯端末”)は、新しい検索オプション(インデックス)であり、Marshmallowの有無にかかわらず、すべてのユーザーが利用できる。このオプションは、”あなたの端末”を検索する機能であるが、Google Nowのインデックスに隠されており、上部のナビゲーションを右方向にスクロールしていくと見つかる。

Search My Phone - Google Private Index

これは、Googleによる初のプライベート・インデックスの利用である。プライベートなモバイルの行動情報が保存され、OSとのやり取りですぐに結果を返す、Apple iOS9のプライベート・インデックスによく似ているものだ。

しかし、iOS 9のプライベート・インデックスとは異なり、Googleは全てのデバイスから、ユーザー行動のデータを全力で集めている。また、Googleのプライベート・インデックスの情報は、少なくとも部分的には、クラウド内に提供される。(iOS 9では、全て端末にローカルで提供される。)

注記: Google Now、または、Now on Tapの検索機能、もしくは、スマートフォンのホームスクリーンで検索を開始することが前提だ。検索を実行し、ブラウザが起動したら、ナビゲーションを右端までスクロールする。”phone”のオプションは、スクロールしなければ見えない位置に配置されているためだ。ChromeとGoogle Nowでは、検索結果のナビゲーションの設定が若干異なる。Chromeのブラウザで検索した場合、異なるナビゲーションが表示される。

プライベート・インデックスには何が含まれているのか?

このインデックスのアイテムには、連絡先、Eメール、アプリ、過去の検索、音楽などが該当する。Googleのクラウド内に提供されているアイテムであれば、AndroidとiOSの両方で利用できる。Googleを立ち上げ、「フライト」や「犬の写真」などのクエリを入力し、プライベート・インデックスを検索することが可能だ。

Android OSのGoogle Nowでは、基本的に常にユーザーをログインの状態にしているが、Chromeは異なるアプローチを採用している。Android OS/Google NowとGoogle Chromeで同じアカウントにログインしている場合、プライベート・インデックスの結果はほぼ同様であるようだ。もし、Chromeにログインしていなかったり、別のGoogleアカウントでログインしている場合は、下記のように、プライベート・インデックスの結果は非常に異なるものとなっている。

My Pictures of Dogs

すべてのAndroidのデバイスは、デフォルトで、スマートフォン上の写真をGoogle Photosのアカウントにバックアップする設定になっている。ユーザーのプライベートな写真は、一旦クラウド内に保存されると、そのユーザーのプライベート・インデックスの一部となる。

同じように、Google Music(Androidのスマートフォンにデフォルトで搭載されているミュージックプレイヤー)は、ユーザーの音楽をクラウド内に提供し、保管され、ユーザーのスマートフォン、もしくは、別のデバイスに好きな曲をダウンロードすることができるようになっている。

注記: 現段階では、Googleによるコンテキストの理解や画像認識は完璧ではない。上の例のように、Googleが、どの写真が犬の写真であるかは理解しているが、私の飼い犬のジンガーを選ぶことは、画像ファイルの名前や説明に犬の名前が掲載されているGoogle+の写真が選ばれた時のみである。また、Googleは、オーディオファイルの場合も、曲名やアーティスト名が少しだけ異なっている重複する曲を削除する機能は提供していない。是非、このような機能を加えてもらいたいものだ。

プライベート・インデックスには様々な種類のコンテンツが含まれている。そして、Googleは、可能であればいつでも、プライベートなコンテンツをクラウドに提供し、Googleアカウントからそのデータへアクセスできる状況を作り上げようとしている。

複数のGoogleアカウントにコンテンツがある場合、大きな問題が生じる可能性がある。なぜなら、特定のアイテムを検索するために、あるアカウントから、別のアカウントにサインインし直さなければならないからだ。ローカルに保存してあるコンテンツがあり、ログインしていない状態でこのコンテンツを検索する場合、Googleはそのコンテンツを見つけ出すことができない。Googleの写真アプリの写真アシスタント機能でさえも、ローカルに保存されている写真を検索し、見つけるためには、オンラインの状態になっている必要がある。

スクリーン・クローリングと、SEOにとってNow on Tapが重要である理由。

プライベート・インデックスのコンテンツは、常に自然検索結果よりも上位にランクインするため、とても重要だ。プライベート・インデックスのコンテンツのランキングは、モバイル検索で1位を獲得するための新たな最強のSEO戦略だと言えるかもしれない。それでは、どうすればユーザーのプライベート・インデックスに入り込むことができるのだろうか?

プライベート・インデックスの情報の一部はAndroid OS、そして、連絡先のリスト、Eメール、ハングアウトなどのAndroidアプリからストックされる。その他の情報は、Googleにログインした状態で使用した別のデバイスでの行動、また、Googleのクラウドに提供されているあらゆるアイテムから抽出される。

Marshmallowでは、ディープリンクが張られたアプリからの情報も追加されているかもしれない。また、Googleの新しいスクリーン・クローラーによる情報も、プライベート・インデックスに追加されることもあるようだ。このスクリーン・クローラーは、スマートフォンでアクセスしたウェブやアプリの画面から情報(今のところはテキスト情報のみ)を読み取り、インデックスすることが可能であり、光学式文字認識(OCR)テクノロジーに似ている技術だ。

下のスクリーンショットにあるように、スクリーン・クローリングは、Androidのスマートフォンで情報をやり取りする際に、いつでも行われるものと思われる。

My Private Index - Google

Marshmallowのドキュメントには、この技術はNow On Tapがコンテキストを理解し、オンデマンドで関連する情報を提供するための手段だと記載されている。また、Googleはこの技術を使用して、APIが設定されていなかったり、アクセスしにくいアプリのコンテンツをクロールし、インデックスすることを計画しているようだ。

コンテキストの認知は、Googleが強調しているNow on Tapの主要なメリットであり、スクリーン・クローリングがこれを可能とさせている。しかし、Android以外のデバイスでは、同じレベルで認知することはできないようだ。GoogleはAndroid OSを完全にコントロールしているため、遥かに多くの情報にアクセスし、OSを使って、スマートフォンでのすべての行動をOCR処理することが可能なのだ。

スクリーン・クローリングは、他のOSのデバイス(およびアプリ)では実施することができない領域の作業であるため、Now on Tapとプライベート・インデックスにおける、iOSでアクセスした際の大きな弱点だと言える。Google Nowは、ローカルに保存されたiOSの連絡先、写真、iOSアプリのディープリンクにかかわるデバイス上の行動、および、情報のやり取りをインデックスすることはできないのだ。

プライベート・インデックスの仕組み。

クエリが投稿される前に、Google Nowの検索サジェストの欄にプライベート・インデックスの結果が表示される。この点に関しては、iOS 9のApple検索の結果によく似ている。現在、連絡先、曲、過去に検索したキーワード、スマートフォンにインストールされているアプリ、そして、過去に訪問したことのあるウェブサイトが対象となっている。

今後、Eメールや、その他のアプリ内コンテンツも表示されるようになる可能性はある。これらのコンテンツは、現時点では、検索が実際にブラウザのウィンドウで実行された場合にのみ表示され、即時にプレビュー表示されるわけではない。ローカルに保存されているわけではなく、プライベート・インデックスのクラウド版の中にコンテンツが存在するためだ。しかし、スマートフォンにはインストールされておらず、また、ユーザーがアクセスしたことのない人気の高いアプリやウェブサイトが表示される可能性もある。

Googleはこのユーザー体験を改善している段階ではあるものの、下記の例から、その進歩を垣間見ることができる。

左側の画像は、ホームスクリーンから、Google Now/Now on Tapで”trip”を検索した画像である。過去に検索したキーワード、ウェブの結果、そして、アプリの結果が含まれている。一方、右側の画像は、同じ検索を完全に実行し、ブラウザウィンドウが開いた際の画像だ。ここでは、過去に訪問したウェブページにより多くのスペースが割かれ、アプリ、連絡先、そして、曲が表示されている。

Google Now Instant Results

プライベート・インデックスには、具体的なユーザー体験における困難は存在するのか?

プライベートの検索結果は、Googleの設定を変えると、有効/無効や一時的に停止することもできる。過去の閲覧履歴の削除から、別のアカウントへのエクスポートなど、色々と自由が利く。

ただし、”プライベート”な検索結果の設定が”off”になっていても、ウェブやアプリの履歴に応じて、パーソナライズされた結果が表示されることもある。つまり、プライベート・インデックスの”コンテンツ”は含まれない、ということだ。

Googleは、モバイルの検索ユーザーが早さを重要視していると考えており、モバイルのユーザー体験のスピードアップにつながることなら何でも実施している。この点を踏まえ、プライベート・インデックスから”インスタント”な検索結果を提供する上で、Google Nowにおけるローカルでのキャッシュの価値を考慮しなければならない。

プライベート・インデックスのコンテンツの大部分は、スマートフォンでローカルに保存されるため、データやWiFi接続がなくてもインスタントの結果をフェッチすることが可能であり、また、ウェブサーバーとの間を往復する必要もないため、速度が落ちることもない。クラウドベースやウェブの影響を受ける検索結果は、検索が実施され、ブラウザウィンドウが開いたときのみ表示される(インスタントの結果に表示されるコンテンツと検索が実行された時のみ表示されるコンテンツを比較すれば、ローカルに保存されているアイテムの内容を知ることができる。)

先ほども申し上げたとおり、プライベート・インデックスから有意義な結果を得るためには、ChromeでGoogleのアカウントにログインする必要がある。スマートフォンのOSでGoogleのアカウントにログインするだけでは不十分だ。下の左側の画像にあるように、Now on Tapのドキュメントでは、ChromeやNow On Tapからプライベート・インデックスの検索を実行することをユーザーに推奨している。検索の推奨として、”my bills”(私の請求書)、”my event”(私のイベント)、”my pictures”(私の写真)などを挙げている。

中央の画像は、”my past flights”(私の過去のフライト)の検索結果であり、現在のEメールの情報だけでなく、Googleが旅行に関した過去のEメールの情報までインデックスしていることを示すものだ。(ちなみに、フライト情報は、確認用のEメール内のマークアップを基にインデックスされており、以前から実施されている。また、ユーザーのフライトの履歴も保管していることは興味深い。別のチャンネルでの広告ターゲティングにおける利用が考えられる。)

右の画像は、”my events”で検索した画像であり、Googleカレンダーから情報を引き出している。複数のGoogleカレンダーを持っている場合、現在ログインしているカレンダーのイベントのみが表示される。ただし、イベント情報に関してはインデックスに必要とされるマークアップは少ない。なぜなら、関連する情報が既にGoogleカレンダーに埋め込まれているからだ。

Google Now Private Index Results

こうした検索は、Gmailを利用しているか、Gmailのアカウントに転送される場合に有効だが、主に使用しているEメールがGmail以外のEメールのプロバイダーを経由している場合は、有効ではない。同様に、EメールがGoogle Apps for Businessを経由するケースにも対応していない。(会社が料金を支払って利用するEメール、カレンダー、その他のツールなどが含まれるため、大きなミスだと思う)。

Googleはプライベート・インデックスの機能を大きくアピールしているわけではないが、存在することは確かであり、予測検索やモバイルSEOの未来に大きく関わる機能だろう。

プライベート・インデックスの結果は、常に検索結果のトップに表示される。そのため、SEOのエキスパートとして、ユーザーのプライベート・インデックスに入り込むための方法を今から探し始めるべきである。大半のSEOの関係者にとっては新しい領域になるだろうが、モバイルのランキングでトップを獲得する戦略として、十分に価値はあると言える。

これは、より深く、よりインタラクティブなオンラインでのエンゲージメントを伴うことで実現することができるものだ。ユーザーのアドレス帳に問い合わせ先をダウンロードしてもらう、キーワードとマークアップの最適化を施したEメールをユーザーに送る、ユーザーにキーワードの最適化を行ったイベントのリマインドをカレンダーに追加してもらう、そして、アプリを導入し、そのアプリにディープリンクを設定するなどの作業が必要となる。

Marshmallow、そして、Now on Tapが公開された。それらが進化するに連れ、プライベート・インデックスのコンテンツに大きく依存するようになるだろう。なぜなら、プライベート・インデックスは、他の何よりもコンテキストに沿った結果を提供し、ユーザーが探しているものを出来るだけ早く見つけられるように手を貸すことになるからである。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。

この記事は、Search Engine Landに掲載された「Android 6 “Marshmallow” & SEO Series: Google’s Private Index & Screen Crawling」を翻訳した内容です。

Googleが目指しているイメージの一つとして、”パーソナル・アシスタント”という言葉をよく聞きます。自分の秘書のように我々の生活をサポートし、先立って情報を与えてくれる”おもてなし”精神を個人的には感じています。より正確な予測のためには、より多くのデータの必要性があると思われますが、Googleはデータの収集と利用を積極的に行っているようです。かたや、iOSはユーザーのプライバシーを考慮した姿勢が伺えます。どちらが良いかは好みの問題となるでしょうか?個人的には非常に興味深い分野でありますが、続編記事もアップさせいただきますので、興味のある方はぜひご覧になっていただければと思います。– SEO Japan

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Googleが検索結果の品質を評価するガイドラインの完全版を公開。

度々流出が話題になる検索結果の品質評価のガイドラインですが、今回、Googleが完全版を公開したようです。The SEM Postがこれについての記事をあげていましたが、Google自ら完全版を公開しています。The SEM Postによると、今回のガイドラインはモバイルについての記載が多く含まれているとのことです。下記記事内にもある通り、Googleはガイドラインの内容を都度更新しているようですが、Googleのモバイルに対しての注力具合がここからも見えてきます。– SEO Japan

Googleが検索結果の品質を評価するガイドラインの完全版を公開した。Googleがこのガイドラインを公開することは初めてである。160ページからなるガイドラインとなっており、SEOについての知識が詰まった内容となっている。

*記事内のリンクは全て英語となっています。

Googleが検索結果の品質を評価するためのガイドラインの完全版を公開した160ページからなる、PDFのドキュメントだ。Googleの検索結果の品質の評価付けを行う作業者が、検索結果をどのように評価するかを理解させる目的で作成されている。

今週の前半に、2015年10月のバージョンのドキュメントが流出していた2008年2011年(原文では2001年となっていますが、おそらくタイプミスと思われます。)、2012年にも、ガイドラインが流出していた。2013年には要約版を公開していたが、今回は160ページの完全版を公開しており、これは、品質評価の作業者のみが閲覧できるものであった。

Googleのミニ・アンダーウッド氏は、「作業者からの評価が個別のサイトのランキングを決定づけることはないが、我々が行っている実験に対する理解を深める上で、助けとなっている。」、と述べている。また、「作業者は、我々が提供したガイドラインに基づいて、評価付けを行っている。ガイドラインは、Googleが考える、検索者が望んでいるものを反映する内容となっている。」、とも述べている。

アンダーウッド氏は、Googleが時間をかけてドキュメントを更新していることもほのめかしている。”検索とその使用方法における変化”に従い、継続して更新を行っているのだろう。

Googleの厚意によって、完全版のガイドラインはこちらからダウンロードできる。

この記事は、Search Engine Landに掲載された「Google Releases The Full Version Of Their Search Quality Rating Guidelines」を翻訳した内容です。

記事内でもありましたが、今回のガイドラインは、あくまでGoogleの品質に対する考え方が記載されているものであり、ランキングアルゴリズムの内容が書かれているわけではありません。そのため、公開されたガイドラインの内容を把握しても、自社のランキングを上げるための特効薬が手に入るわけではありません。しかし、The SEM Postの記事を読んだ限りですが、非常に興味深い内容は書かれていました。160ページと長い文章になっていますが、3連休の課題としてはうってつけかもしれないですね。(笑)– SEO Japan

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GoogleがApp Indexingの対象範囲を拡大。アプリのみのコンテンツをインデックスし、ストリームすることが可能に。

Googleがアプリ内のみに存在するコンテンツを検索結果に表示するようになりました。今までは、Webページに同一のコンテンツがある場合のみ、表示させる仕組みでした。記事下部にも紹介されている、こちらの記事で、ダニー・サリバン氏がアプリ内のみのコンテンツの例として、ゲームのスコアやプレイ画面のストリーミングを例として挙げています。また、中国やインドではアプリのみのコンテンツが非常に多いとのことです。”モバイル・ファースト”という言葉は多く聞かれるようになりますが、これからは”アプリ・ファースト”という考えが広まるかもしれません。– SEO Japan

Googleはモバイル検索結果に、アプリのみのコンテンツを表示させる実験を、Androidの9つのアプリを対象に行なっている。これは、アプリとGoogle検索において非常に大きなステップである。

*記事内のリンクは全て英語となっています。

Googleはアプリ内のみに存在し、Webに同一のコンテンツがないコンテンツをインデックスし、順位付けを行っていると発表した(Androidのみ対象)。さらに、Googleはこうしたアプリからの”ストリーム”を可能とし、その際は、検索者がアプリをダウンロードする必要はない。

アプリ内のみのコンテンツを発見する

2013年の10月に、Googleはモバイル検索結果におけるアプリの表示を開始した。当時は、Webバージョンのコンテンツが存在する、アプリ内のコンテンツのみをサポートしていた。

例えば、あなたが複数のレストランをリスト化しているアプリを持っている場合、一致するコンテンツがWebページにある場合のみ、該当のコンテンツを表示させていた。今回、テストの一環として、Googleは一致するコンテンツがWebページにない場合も、インデックスするようになった。

今回対象となるアプリは9つであり、Androidのみが対象で、米国の英語での検索だけとなっている。下記に、その9つのアプリを記載する。

  1. Chimani
    【アメリカの国立公園に関する様々な情報を提供するサービス】
  2. Daily Horoscope
    【星占いのサービス】
  3. Gormey
    【レストランの検索サービス】
  4. Hotel Tonight
    【直前予約も対応しているホテル検索サービス】
  5. My Horoscope
    【星占いのサービス】
  6. New York Subway
    【ニューヨークの地下鉄の情報提供サービス】
  7. Useful Knots
    【様々なヒモの結び方を紹介するサービス】
  8. Visual Anatomy Free
    【立体的な人体図が見られるサービス】
  9. Weather Channel
    【天気予報のサービス】

*アプリの説明はSEO Japanによる加筆です。

Googleはこのプロジェクトを他のアプリに拡大する計画についてはアナウンスしていない。モバイル検索への影響がどの程度あるかを計測しているのだろう。

ストリームミングのシミュレーション

上記のアプリをインストールしている場合は、GoogleはAndroidの検索結果からアプリに遷移させるだろう。もし、インストールしていなければ、Chromeでの検索結果には表示されない。Googleアプリを使用している場合は表示されるが、これは、”アプリのストリーミング”機能をGoogleがテストしているからだ。

もちろん、ストリーミングでもアプリ内の機能を使用することができる。例えば、Hotel Tonightのアプリから予約を行うことができる。Googleによると、これはベータ版であるため、完璧に動かないかもしれないとのことだ。

この機能を使用するには、Android 5″Lollipop”か、Android 6″Marshmallow”、もしくはそれ以上のバージョンが必要だ。また、安定したWifiの接続も必要とされる。この条件が揃っていなければ、ストリーミング機能がついた、アプリのみのコンテンツは表示されない。(しかし、該当のアプリをインストールしていれば、ストリーミング機能がついていない、アプリのみのコンテンツは表示される。)

ストリーミング機能はGoogle Playのアプリでローンチされ、Chromeではなく、Google Playのアプリ経由で動く仕組みとなっている。検索結果に表示されたアプリの横に”Stream”と表示されていれば、このオプションを選択することができる。

下記に、今朝我々が行った、Googleの検索アプリでのストリームボタンの確認テストの画像を記載する。

下記の画像は、AndroidのChromeブラウザでの検索結果だ。

ストリームボタンをクリックすれば、下記の免責事項が表示される。

【上記画像和訳】
Googleによるアプリのストリーミング
今回の実験の機能により、Googleはあなたのデバイスにインストールされていないアプリへのアクセスを許可します。この機能は、該当のアプリを動かし、結果をストリームしているGoogleのサーバーへ、あなたが入力した情報を送付することで動くようになっています。

下記に、ストリーミング機能のGIFを載せておく。

もしストリーミング機能を使いたいのであれば、画面下部にあるバナーをクリックする。すると、バナーが縮んで”G”の文字だけになる。

その後、アプリのインストールを選択できる画面が表示される。また、ストリーミングについての詳細画面へも行くことができる。(詳細画面はここのページ。)

また、Wifi接続が不安定の場合では、下記の画面が表示される。

【上記画像和訳】
ネットワーク接続が不安定であり、ストリーミングすることができません。Wifiの設定を確認し、再度試して下さい。

iOSへの対応は?

Universal SearchとUniversal Linksにより、Appleもアプリだけのコンテンツをサポートしている。しかし、Googleは今のところ、iOSアプリへの対応についての計画は明らかにしていない。この機能はAndroidのアプリのみが対応であり、iOS用のアプリへは対応していない。

自分のアプリを対応させるためには?

今のところ、あなたのアプリを対応させる手段はない。上記の9つのアプリのみが対応となっているためだ。しかし、もし、Googleがこの機能の対象を拡大した場合は、アプリ側では特に何もすることがないと、私に伝えてくれている。App IndexingのAPIを実装するだけで、Googleはその他の作業を全てまかなってくれる。

繰り返しになるが、今回の機能はGoogleが現在行っているテストとなっている。そして、テストの結果が上々であれば、GoogleはAndoroidの他のアプリに拡大するかもしれないし、iOSのアプリが対象となる可能性もある。

最後に

ストリーミング機能の詳細な情報と、GoogleがアプリとWebの世界に与えている影響については、Marketing Landのこちらの記事を参照して欲しい。

この記事は、Search Engine Landに掲載された「Google Expands App Indexing To Find & Stream App-Only Content」を翻訳した内容です。

4月にローンチしたモバイルフレンドリー・アップデートを始め、Googleが取り組んでいるモバイル対応は実に様々であります。そろそろ年末のスケジュールが気になる頃になりましたが、年内に新たな取り組みが発表されることもありそうです。全てのWebサイトがアプリを必要としているわけではありませんが、アプリを足がかりとしてグローバル展開を狙ってみるという方法も悪くないかも!?– SEO Japan

続きを読む GoogleがApp Indexingの対象範囲を拡大。アプリのみのコンテンツをインデックスし、ストリームすることが可能に。

Googleが”ライブ”ラベルをライブブログの配信者用に表示することを開始。

Googleがschema.orgを使用した、ライブブログのサポートを開始したようです。Google+でその内容が発表されており、開発者向けサイトの内容も更新されています。記事内ではサッカーの試合が例として上げられていますが、セミナーなどへの需要もありそうですね。来年はリオデジャネイロでオリンピックが開催されますが、サッカーのW杯や東京オリンピックでも需要が高まるかもしれません。キーワードの競合性が高まることも予想されるため、実装されていない場合は、実装されている他サイトとの差が大きくなってしまうかもしれませんね。– SEO Japan

Googleがライブブログのschemaへの対応を開始したと発表した。配信者が各種イベントやトピックを”ライブ配信”している場合、それを伝える手段を提供したことになる。

*リンク先は全て英語となっております。

Googleが1ヶ月ほど前に、ライブと記載された赤いラベルを検索結果に表示させるテストを行っていた。今回、Googleは”ライブブログ(live blog)”の構造化データを実装することで、これが可能になると発表した

配信者が自身のコンテンツにライブブログの構造化データをマークアップすることで、Googleに対して、このコンテンツは”ライブブログ”であることを伝えることができるようになった。こうしたコンテンツは、”ライブ”と記載されたラベルとともに、カルーセル内に表示される。

Googleは本日から利用可能になるとしており、「我々はこうしたライブブログのカルーセルが、多くの人に利用できるためのマークアップに対応した」、と述べている。この実装に興味のある配信者は、Googleのページを参照するとよいだろう。”Guardian”、”the Washington Post”、”The Telegraph”、”ScribbleLive” は既にこの取り組みに参加している。

下記のGIFを見ていただくと、上記の内容がよくわかるだろう。

google-live-label-in-carousel-for-live-blog-publishers

この記事は、Search Engine Landに掲載された「Google Launches Live Label In Carousel For Live Blog Publishers」を翻訳した内容です。

shema.orgのサポートの追加は、6月のパンくずリスト以来になります。Googleのコンテンツへの理解は深まる一方ですが、Webサイト側からGoogleに内容を伝える作業も必要とされています。構造化データの実装については賛否両論あるかと思いますが、こうしたわかりやすい”成果”があるものについては取り組みやすいのではないでしょうか?全てのサイトが対象となるわけではありませんが、ライブブログを書く機会のある方は、ぜひ実装していただきたいと思います。– SEO Japan

続きを読む Googleが”ライブ”ラベルをライブブログの配信者用に表示することを開始。