Google、独自デザインの「完全無人運転車」の実車プロトタイプの写真を発表

Googleはここ何年も自動運転車の開発を続けてきた。しかし最近までベースになるのは市販車両で、独自にゼロから車体を開発することはしていなかった。

しかし2014年の5月に、Googleは初の社内開発の車体のモックアップを公開した。今日(米国時間12/22)、その実車のプロトタイプの写真が公開された。

今年5月に発表されたモックアップ

下が今日発表された最終プロトタイプ。

ご覧の通り、実車はモックアップとほとんど同一だ。依然としてリチャード・スカーリーの児童書に出てきそうな印象だが、多少の改良も加えられている。たとえば、

  • ヘッドライトが装備された。これは必要だ。レーダーで周囲を認識する自動走行車はヘッドライトなしでも走れるかもしれないが、他の車が自動走行車を認識するにはライトが必要だ。
  • フロントグリルに赤い反射板のスポットが追加され、全体としてこの  絵文字っぽさが薄れた。.
  • 車の屋根のハードウェア(カメラ/レーダーが毎分数千回転して周囲を認識する)が小型化され、ケースの中に収められた(70年代のパトカーの回転警告灯そっくりだ)。

もちろんわれわれが完全自動運転者を利用できるようになるまでには長い時間がかかるだろう。自動駐車とか高速道路での自動追従走行とかはすでに実現しつつある。しかし自動車が独自の判断で混雑した町中を雨や雪、歩行者などをクリアしつつ走り抜けるためには超高精度の3Dスキャン、それを解釈するアルゴリズム、法制度の整備など山のようなハードルが待ち構えている。

Googleによればこの完全自動運転ミニカーはこのクリスマス休暇中にプライベート・テストコースを走り始め、2015年中に北カリフォルニアのどこかの路上でテストが開始されるという。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


よくぞここまで来たGoogleの自動走行車プロジェクト―発端は75年前のNY万博のGM館だった

Googleはこの数年で自動走行車テクノロジーを大きく前進させた。今週は自動走行車にジャーナリストを乗せてマウンテンビュー付近を走らせるプロジェクトを始めている。同時にGoogleは自動走行車の開発の歴史と最近の進歩についての非常に詳しい情報を公開した。この技術的進歩と膨大なテストの成果に「よくぞここまで来たものだ」と私は大いに感銘を受けた。

Googleによれば、自動走行車のコンセプトは1939年のニューヨーク万博でGMが提供したFuturama館にさかのぼるという。Google自身がSebastian Thrunをリーダーとして自動走行車プロジェクトを開始したのは2009年だった。

当初の目的は比較的限定(といっても巨大だが)されたもので、高速道路だけを対象としていた。それが昨年あたりから、複雑な道路標識を解読し歩行者や自転車の安全を守らねばならない混雑した市街地を安全に走ることに拡大された。

このためには視覚認識の高度化、道路上で起こりうるあらゆる事態をあらかじめ予測するソフトウェア・モデルの開発が必要になった。

しかし、さすがのGoogleをもってしても、市街地を安全に走行するソフトウェア・モデルの開発にはなみなみならぬ困難が伴った。 Googleによればマウンテンビュー市内の道路を毎週1本ずつ新たに走行範囲に加えていったという。しかし実用化にはもっと複雑な市街地の道路、州や自治体ごとに異なる交通法規や運転者の習慣、マナーなどに対応していかねばならない。Googleは「今後信号のない4方向一時停止の交差点、レーンチェンジ、合流などでは、手による合図、頭の動き、アイコンタクトなど人間の社会的行動の解析が必要になる」としている。

Googleの自動走行車はすでにある意味人間以上の能力を獲得している。たとえば、この5年間の路上走行実験での事故率は文字通りゼロだ。衝突その他の事故を一度たりとも起こしていない。Googlカーはレーザー、レーダー、方向センサー、位置センサーが常に周囲360度をモニタしている。こうした情報は車載コンピュータで即座に処理され、正確性、重要性が判断され、車を取り囲む周囲の状況の詳細なモデルがリアルタイムで作成される。どんな情報が収集され、どう処理され、その結果どのような行動が必要だと決定されるのか、自動走行車の意思決定プロセスが下に図解されている。

自動走行車プロジェクトの最終目標はどんな状況にも100%の正確さで対処でき、 交通事故全体の93%を占めているとされる人間のミスによる事故をゼロにすることにある。現在までにGoogle自動走行車は70万マイル(112万キロ)を無事故で走ることに成功している。車両自体は改造を施したレクサスのSUVだ。

自動走行車がわれわれ一般人の日常に広く使われるようになるのはまだ時間がかかるようだ。Googleは自動車メーカーと量産について話し合いを始めており、限定製造の開始の時期をおおむね6年後と考えている。市販はしばらく先のこととはいえ、75年前の万博の夢想からすれば自動走行車はもうすぐ手の届く現実になりつつある。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


ここまで進化したGoogle自動走行車―新しいビデオを公開

Googleはその自動走行車テクノロジーがこの1年でどれほど進歩したか紹介する新しいブログ記事とビデオを公開した。現在、自動走行車プロジェクトは、状況が比較的単調なフリーウェイから、混雑した市街地の複雑な状況に対応して安全に運転することに重点を移している。

Googleが自動走行車に搭載しているソフトウェアは、何百もの路上の対象をすべて同時に正しく認識することを目的としている。交差点を渡りかけている歩行者、手で曲がることを合図する自転車、路上の高いところに掲示された一時停止の標識など路上には無数の異なる対象がそれぞれ異なる規則のもとに存在している。Googleによれば、Google自動走行車は、常時注意を怠らず、油断することも疲れることもないので、たいていの場合、人間の運転者より安全だという。

実用化までにはまだなすべきことが数多く残っているとGoogleは言うが、このプロジェクトはすでに70万マイル(112万キロ)も自動走行車を走らせている。これは地球を28周するほどの長さだ。

〔日本版〕ビデオの0:30あたりからGoogleカーは以下のような状況に対応した判断をしている。

・「この先工事中」の標識を読み取ってあらかじめレーンチェンジ
・赤い誘導コーンに従って通り抜ける
・駐車しているトラックを安全な間隔を取って避ける
・踏切で一時停止し、前の車が踏切から出て十分な余地ができるまで待つ
・自転車ライダーのハンドシグナルを読み取って減速
・交差点で右折(日本なら左折)するとき、後ろから来る自転車の列が通り過ぎるまで待つ

http://tctechcrunch2011.files.wordpress.com/2014/04/screen-shot-2014-04-28-at-8-44-42-am.png?w=209&h=157&crop=1

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自己運転車を研究開発しているのはGoogleだけじゃない–自動車AIのベテランMobileyeが評価額$1.5Bで$400M増資

自己運転車とか自律型車両に関してはGoogleに多くの関心が集まるが、でもこの世界の選手はほかにもいろいろいる。今月の初めにはイスラエルとオランダの先進的運転者介助技術の企業Mobileyeが、“自己運転車は2016年に実用化される”、と主張した。Googleのはレーダーやカメラ、センサ、レーザーを使うレンジファインダ(距離測定)など機能山盛りだが、Mobileyeは数百ドル程度のふつうのカメラだけを使って、安上がりに自律運転機能を実装するつもりだ。

Audi A7などが搭載しているMobileyeのシステムは、Googleのような“自律”機能ではなく、高度な運転者介助技術だ。業界の専門家たちは、運転者のいない車の実用化は2025年ごろ、と予想しているが、進んだ運転者介助技術の普及は、それよりもっと早いだろう。たとえばカメラを使ったインテリジェントな“交通アシスト”技術は、同社が提携している大手自動車メーカー5社がこの夏実装する。そして同社の現在の株高を、同社自身が好機として利用したい意向だ。

そこでMobileyeは今日(米国時間7/7)、4億ドル相当の新株を同社との融資投資関係のない投資企業5社に売却する、と発表した。今朝のプレスリリースによると、5社の中には、“合衆国最大のグローバルな機関資産管理企業と中国の政府系大手投資企業が含まれる”、という。この取引における同社の投資前評価額は15億ドルで、監査をGoldman SachsとMorgan Stanleyが行い、完了は8月と予測される。

同社は増資のタイミングを、規制当局からの現状の支持と、グローバルな安全性基準の進歩のせいでもある、という。新しい安全性基準により自動車メーカーは、インテリジェントな運転者介助技術の導入を加速している。

Mobileyeは1990年代に創業され、Google同様、主たる関心は人口知能技術にあって、中でもとりわけ、カメラのインテリジェンスの向上を利用した自律運転技術による、運転者介助に力を入れてきた。車を作ることは志向していない。同社の技術はさまざまな機能でテストされてきたが、とくに注力しているのは運転者による衝突の回避だ。

The New York Timesによると、過去に同社の技術は、Volvoの“運転者の死角における歩行者や他車両発見警報”機能に実装されている。

この夏のMobileyeのシステムは、断続運転時の運転者のハンドル操作を介助する。ただし自動運転ではないので、ハンドルはあくまでも運転者が操作する。そして今年中に実用化される次の技術では、ハンドルから手を離すことができるようになる。

今後同社は、車に搭載するカメラを複数にすることによる、運転介助技術の高度化について実験をしていく計画だ。それは、GoogleのSergey Brinが約束している完全な自律運転車に、また一歩近づくものかもしれない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))