スタートアップ起業家育成施設Google Campusが今度はソウルにオープン

Googleの今日(米国時間8/26)の発表によると、同社は起業家のためのスペースをソウルにオープンする。Campusと呼ばれるそのスペースというか施設は、共同で作業するためのスペースや、Campus for MomsCampusEDUのような催し、それにGoogleの社員たちと過ごす時間、などのプログラムから成る。ソウルはGoogleが初めてCampusをアジアで開く都市となる。

Googleはこれまで同様のスペースをテルアビブとロンドンで開き、次はワルシャワとサンパウロを計画している。ロンドンは、オープンから20か月後の2013年12月に本誌TechCrunchも取り上げた。そのとき本誌ライターのMike Butcherは、Google Campusは同社の派手なマーケティングだ、と指摘した(当時Googleはイギリス政府からテクノロジ方面の起業家を育てろと圧力をかけられていた)。でも今のところロンドンは、成功しているようだ。Butcherは、2年目で会員数22000、ロンドンのスタートアップのための“センター”として大いに役に立っている、と書いた。

ソウルのスタートアップのエコシステムは、アクセラレータSparkLabsKStartupなどの尽力で成長しているが、まだまだとても若い。そのほかの生まれたてのエコシステム同様、ソウルもメンターや資金やイグジット(出口)機会がまだ足りない。だからソウルのGoogle Campusがより多くの機会創出につながることを、期待したい。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


ピアツーピアでファイルを共有するサービスSend Anywhereがシードで$1Mを調達

DropboxBoxGoogle Driveなんかと同じく、ESTmobのSend Anywhereもファイル共有サービスだが、重要な違いが一つある。Dropboxみたいにファイルをクラウド上のストレージに保存するのではなく、ユーザが複数のデバイス間でコンテンツを、ピアツーピアでリアルタイムで共有するのだ。ソウルに本社のある同社はこのほど、Rakuten VenturesのパートナーSaeMin Ahnが率いるラウンドにより、100万ドルのシード資金を獲得した。このラウンドには、Andrew McGlincheyとAndy Warner、それに二人の韓国のエンジェル投資家も参加した。

Rakuten Venturesは日本のeコマースおよびインターネットサービス企業「楽天」の投資部門だ。楽天は最近、9億ドルでメッセージングサービスのViberを買収した

ESTsoftから2012年にスピンオフしたESTmobは、2つのデバイスをペアにし、そのときかぎりのキーを確認することによって、ファイルを共有化する。ログインする、ユーザ登録する、といった手間はまったくない。Send Anywhereは、複数のデバイス上のファイルにアクセスしたい人向けのサービスだ。今は無料で、iOSAndroidで利用できる。

協同ファウンダのSuhyuk Kangによると、Send Anywhereのピアツーピアのファイル共有は、複数の大きなファイルを送る場合、既存の競合サービスよりも高速である。

“同じLAN上や近距離内で複数の人が複数のデバイスを使っている、という状態が至るところにある。わざわざクラウドなんか使う必要はない。クラウドサービスはサーバまでの距離がとても長い場合が多いから、遅いし、セキュリティの不安もある。しかも料金が高い”、とKangは説明する。

“しかも、合衆国以外のユーザが使うと遅い、というファイル共有サービスも多い。大きなマルチメディアファイルをシンクしようとすると、極端に遅くなることもある〔Dropbox!〕。また、クラウドサーバを使わないようにすれば、プライバシーも守りやすい。うちのサービスは、クラウドサービスを補完するサービスとして全世界から歓迎されるだろう”、とも。

WhatsAppなどのメッセージングサービスも写真やビデオを共有できるが、KangによるSend Anywhereの強みは、100枚の写真とか2GBのビデオといった大型のファイルを、高画質を維持しながら共有できることだ。

Send Anywhereが次に行う大型アップデートでは、登録デバイスへのリモートアクセスができるようになり、Dropboxに近いユーザ体験になるが、やはりクラウドサーバへのアクセスは不要だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))