Bose、睡眠改善ビジネスに参入

米国民の大人の35%が睡眠を7時間とっていないと知ったら、あなたはますます悩むかもしれない。実際、この数字はすごく少ないように思われる。私自身、よく眠れていない。これまでずっとそうだったし、状況を改善するいいガジェットがあると聞くとつい手を伸ばしてしまう。

睡眠不足は、米国において毎年4110億ドルもの経済負担を生じさせている。睡眠不足は体に悪いし、周囲の人が近寄りがたいほど気難しくなったりする。だからこそ、Boseは睡眠改善ビジネスに参入しようとしている。明日、BoseはSleepBudsを発表する。入眠や眠りの質で悩みを抱えている人に向けた同社初の商品となる。

耳に差し込むタイプのこのワイヤレスイヤホンの登場は、150ドルの“スマート耳栓”を開発・販売しているサンディエゴ拠点のスタートアップHushをBoseが買収したことによるものだ。この買収では、横向けに寝ていようが寝ていまいが耳に快適に収まるその小さな躯体に必要な部品を詰め込むというノウハウをBoseは得た。その結果、今回発売するSleepBudsはティップとフックを除くとペニー硬貨のおおよそ半分ほどのサイズだ。

今日のランチイベントで私が話した担当者によると、Hush買収時、Boseは独自の睡眠改善ソリューションで試行錯誤していた。最終的に仕上がったこの製品にはHushの部品がBoseのもので仕上げられ、磨かれたアルミニウムのケースに収まっている。

Hushを買収したことによる面白い影響は他にも見られる。というのは、今回がBoseにとって初めてのクラウドファンディングであるということだ。オリジナルのスマート耳栓はKickstarterでのクラウドファンディングを経て商品化されていて、この2社はSleepBudsをテスト展開するために今回Indiegogoに持ち込む。

249ドルのSleepBudsはあらゆる要素が詰め込まれている。驚くほど快適な装着感で、外れにくい。シリコン製のティップが、耳に入るこもうとするノイズをブロックしてくれる。Boseが熟知しているアクティブ・ノイズ・キャンセリング機能は搭載していない。その代わり、搭載するサウンドスケープ(葉がたてるサラサラとした音や、したたる水の音など)でノイズをかき消す。

Boseはマンハッタンのホテルで我々にデモ体験をさせてくれた。街の喧騒といったニューヨーク特有のざわめきがする中で、製品の実体験というよりはラボでの睡眠研究のような感じだった。

SleepBudsは音をいっぺんにブロックするわけではない。その代わり、そよ風が吹く野原の遠くで誰かがいびきをかいているような奇妙なエフェクトが混ざった音がする。この音のレベルはアプリでいつでも調整できるが、決して大きなボリュームで聞きたい種類のものではない。

興味深いことに、Boseはこうした音をストリーミングせず、ローカルにファイルを保存することを選んだ。10のサウンドがプレロードされていて、さらに追加することもできる。これはバッテリー問題のためにこうなっている。フル充電すると16時間作動し、充電ケースを使えばさらに16時間の使用が可能だ。これは多くの人にとって4日分の睡眠時間、不眠に悩まされる人にとっては7、8日分の睡眠時間に相当するだろう。

SleepBudsのデメリットは明らかだ。もしあなたがこのプレロードされたサウンドではなく、音楽やポッドキャスト、その他のものを聴きながら眠りにつきたいのだとしたら、残念ながら、ということになる。前述したように、アクティブ・ノイズ・キャンセリング機能は搭載していないので、長距離フライトで眠りにつこうとするときにはベストな選択肢ではない。実際のところ、飛行機の騒音というのは、この耳栓にプレロードされているサウンドの一つで、この音で落ち着くという人もいるかもしれない。

不眠のためのアプリケーションは数多く展開されているわけではなく、そのためかSleepBudsの価格は249ドルとお高め設定だ。もしBoseがこの耳栓にタイマー機能を搭載したり、HeadspaceやCalmと提携したりすれば、瞑想にも使えること間違いなしだろう。しかし改めて言っておくが、この耳栓にはストリーミング機能はない。それが難点といえるだろう。

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(翻訳:Mizoguchi)