GPS時刻補正機能付き機械式腕時計のOx One

機械式時計の欠点をひとつあげるならば、おそらく正確性ということになろう。数多くのパーツを必要とし、どのように細かな調整を行っても多少の狂いがでるのは必然ともいえる。もちろん、クオーツ化すれば正確性についての問題は解決する。これにより時計は正確な時刻を刻むようにはなるが、しかしやや面白みのないメカになってしまうことは否めない。しかし正確性と面白さをともに満たす方法は他にもある。それを実現したのがVCXOだ。

産みだされたプロダクトは名前をOx Oneという。機械式のムーブメントをもちながら、「マジックボタン」(実際にそういう名前だ)を押すことで、GPS衛星を利用して時刻調整を行うのだ。内蔵バッテリーは、機械のネジを巻くのに使うオモリを使って発電するようになっている。竜頭は備えておらず、時刻調整は「マジックボタン」で行う。GPSにつながらない場合には、内部クロックによる調整を行うそうだ。

この腕時計を開発したAdrian Pedrozoは、機能の詳細については詳しく教えてくれなかった。機械式ムーブメントにはSwiss Technotime SAのTT-738を用いている。

詳細についてはこちらに写真などが掲載されている。但しビデオはゴジラ風のサウンドトラックを利用しているので再生には注意が必要だ。また価格も、心の準備をしてから確認した方がいい。なんの覚悟もなしに見てしまっては心臓に負担を掛けることになってしまうかもしれない。桁を間違えないようにしてもらいたいが、価格は41,000ドルとなっている。

原文へ

(翻訳:Maeda, H


Moto 360に触ってみた。初の丸形Android Wearスマートウォッチ

MotorolaのMoto 360は、皮肉なことにおそらく今年のGoogle I/Oでいちばん誰もが欲しがるスマートウォッチだった。注目されながらも手に入らない唯一の製品だからでもある。カンファレンス参加者全員に送られるのは、この夏に一般販売される時だ。しかし、本誌は使ってみる機会を得、Motorola自身による紹介ビデオも手に入れた。

このスマートウォッチは、Android Wearの円形デザインを使った最初の製品で、Motorolaが文字盤をカスタマイズしている。文字盤と他のUI要素でが円形画面全体を占めている。即ち、Motorolaいわく、角型画面でなくてもそこに無駄なスペースはない。

形状以外は、SamsungとLGのAndroid Wearスマートウォッチ2機種と機能に変わりはなく、スマートフォンからのプッシュ通知、Google Nowからのコンテキストに合った情報が送られてくる他、内蔵マイクによるボイス制御も可能だ。

デザイン的には、Moto 360の第一印象はその大きさだろう ― 円形デザインのために、他の2機種よりも大きく見える。しかし、実際には細い腕には他機種よりも馴じむ気がする。ステンレス製ケースが他機種を差別化する高級感を醸しだしており、腕時計愛好者として私は、これをお気に入りのAndroid Wearデバイスに認定する。皮製ベルトもプレミアム感を増している。

Motorolaは、出荷予定日は以前から8月終りと決めており、カンファレンスに間に合わすために急ぐことはしておらず、すべては予定通りだと言っている。少々熱を持つことを別にして完成度は高いので、長く待たされることはなさそうだ。


[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Google I/O:Androidスマートウォッチお披露目―参加者にもれなく2個プレゼント!

Googleファンの諸君、うらやめ!

今朝(米国時間6/25)開幕したGoogle I/Oデベロッパーカンファレンスの参加者はもれなく真新しいAndroid Wearベースのスマートウォッチをプレゼントしてもらえることになった。 参加者は今朝発表されたAndroid Wearウォッチのうち、Samsung Gear LiveかLG G3 Android Wearのいずれかを選ぶことができる。さらにMotorolaのMoto 360ウォッチもリリースされ次第プレゼントされる。

そう、スマートウォッチが2個もらえるのだ。ChromebookのプレゼントはなかったのでGoogleが気の毒に思ったのかもしれない。Googleは参加者が会場を出るときに段ボール(本物の段ボール、つまり貧乏人のバーチャルリアリティーだ)の記念品を配った。

さて、参加者がLGとSamsungのどちらを選ぶか見ものだ。

3月に公開されたウェアラブルデバイスのプラットフォーム、Android Wearのさまざまな機能が今朝のキーノートで紹介された。Google Nowスマートアシスタントを利用したカード式のUIもデモされた。

またAndroid Wear SDKが公開され、デベロッパーはインターフェイスやセンサー・コントロールのカスタマイズができるようになった。このSDKでは音声コマンド、スマートウォッチ間、タブレットスマートフォンとの通信も処理できる。

本日発売開始の新しいスマートウォッチにはスワイプでメッセージを非表示に、コンテキスト情報を表示する、などいくつかの新機能サポートされている。

〔日本版〕トップの画像の円形のモデルがMoto 360。2番めの画像の角型モデルの左がLG、右がSamsung。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Appleのスマートウォッチは10月デビューか―2.5インチ曲面ディスプレイでワイヤレス充電

Reutersの記事によると、Appleは早ければ10月にスマートウォッチを発売する。これに備えて7月にも量産が開始される。このスマートウォッチのスクリーンは直径2.5インチ、やや角ばった形状で、バンドから少し浮き上がったアーチ型だという。またタッチ機能、ワイヤレス充電機能も備える。

記事によれば、Appleは発売後最初の1年で5000万台の販売を予定している。OEM生産に当たるのは台湾のQuantaコンピュータ社で、同社は現在小ロットの試作を行っている。試作バッチのディスプレイはLGが供給している。このスマートウォッチはSamsungのGear 2のものに似た心拍計を備えているという。

Appleがこの秋にスマートウォッチの発表を準備しているという情報は業界に広く知れ渡っているが、今回権威あるニュースメディアによるさらに具体的な報道が追加された。今月、日本の大手経済紙、日経もAppleはスマートウォッチを10月に発表すると報じた。この記事では曲面OLEDディスプレイが採用され、健康モニタ関連の機能が提供されるとしていた。これはReutersの記事の「アーチ型のディスプレイ」という情報と一致する。

一般的に言って、Appleが新製品の発表を控えて量産に入ると、製品の詳細に関する情報が次々にリークされる。新しいiPhoneのローンチの際も同様だった。そうした前例も考慮すれば、最近のAppleのスマートウォッチに関する情報もかなり確度が高いと考えられる。

Appleが角型のディスプレイを採用したというのが事実ならそのデザインはこれまでも噂されてきたように、NikeのFuelBandに近いのかもしれない。しかしデザインに関してはまだ十分に信頼できる情報は出ていない。ただし、スマートウォッチがAppleが秋に一般公開を予定しているiOS 8のHealth機能と連携することは間違いないだろう。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


曲面OLEDディスプレイを搭載し、健康情報管理などに利用できるApple製iWatchは10月に登場(日経記事より)

Appleは今年もWorldwide Developers Conferenceにて、いろいろな情報を提供してくれた。ただiWatchに関しての情報は出てこなかったようだ。しかし日本の新聞社である日経からの情報によれば、iWatchは10月リリースにむけて着々と準備を行っている最中なのだそうだ。曲面OLEDディスプレイを搭載して、OSにはiOS 8を採用していると、日経はレポートしている。

これまでにもiWatchに関する情報は流れてきていた。iWatchは着信履歴やメッセージの通知を行うのみならず、睡眠時の心拍数や、また消費カロリー、あるいは血中糖度および血中酸素濃度などを利用者に通知するようになっているとのことだった。さらに、NikeがFuelBand部門のレイオフを行っているとの情報が流れて以来、これはAppleとNikeが協業していることによるものだという噂があった。日経の報道はこの点についても肯定的な情報を流している。

これまでに流れた噂を肯定するだけの記事のようでもあるが、リリース日を予測している点で新たな情報であるということができよう。曰く、新型iPhoneと同時に、10月にリリースされるというのだ。いつか登場するはずだという話は何度も出てきていたが、これまでで最も限定的な期日を予測した記事であるといえるだろう。ちなみに日経は以前にも公式アナウンス以前にリリースデートを正確に言い当てたことがある。

WWDCではHealthおよびHealthKitがアナウンスされた。健康およびフィットネス管理を行うためのプラットフォームとなるものだ。HealthKitを通じて、Healthで収集した各種データを活用するプログラムを作成できるようになっている。健康/フィットネス関連の情報を統一的に扱う仕組みが用意されたのだ。またAppleの提供したアプリケーションだけでも、各種健康関連の情報を入手することができ、また必要なときに医療関係者などに示すための情報を集約することができるようになっている。

そうした情報を一括で管理して活用するために、Apple発のウェアラブルが出てくるという「噂」が、そろそろ現実化しそうだという話なわけだ。

原文へ

(翻訳:Maeda, H


Samsung、Android搭載のGalaxy GearでもTizenを利用可能にするアップデートを提供開始

新しいSamsung Gear 2は、前世代のGalaxy Gearにそっくりだ。おまけにUIを見て、異なるOSで動作しているなどと思わない人がほとんどだろう。実のところ、Gear 2がTizenで、GearはAndroidで動作しているのだ。そして新機種をTizenベースとしたSamsungは、旧機種のGearでもTizenを利用できるようにすると言っていた。それは本気の表明だったようで、実際に使えるようになったようだ(via SamMobile)。旧機種に、ダウンロードしたTizenをインストールすることができるようになった。

先に述べたように、ほとんどの人はAndroid版とTizen版の違いに気づかないのではないかと思われる。Samsungは、アイコンや画面パーツなどがほとんど同じに見えるようにデザインしたようだ。但し、バッテリーのもち時間は改善されているのだとのこと。またカメラを操作するボイスコマンドなどに加え、Tizen本体のみで音楽を楽しむことのできる機能も追加されている。

当初、Samsungはスマートフォンの分野でもTizenに軸足を移していくのだろうと思われていた。自らが開発に関わっているOSを利用することで、Googleの動きに左右されずに済むようになるからだ。自らの思い通りに開発を進めることができるようになる。しかし少なくとも今のところ、Samsungはスマートフォン後のモバイルデバイスにて、Tizen活用の道を探っているように思われる。そうした分野での方が、省電力性や軽快さを備えた標準OSとしての魅力が活かせると考えているようだ。

オリジナルGearのオーナーはSamsung Kies経由でアップデーターのダウンロードをすることができる。少なくとも今のところは、Gear単体でのアップロードは行えない。

原文へ

(翻訳:Maeda, H


シュート練習の成績を自動的に記録する、バスケットボール専用のスマートウォッチ登場

バスケットボールが上手だとは言えないが、それでもプレイするのは面白い。熱心に練習していた頃に、Hoop Trackerスマートウォッチがあれば、もう少しましなプレイヤーになれたのかもしれない。このHoop Trackerは一般的なスマートウォッチとは違って、バスケット専用のものとなっている。シュート回数や成功率などの分析を行ってくれるものなのだ。現在は、Kickstarterキャンペーンを展開中。説明によれば、練習時間および消費カロリーといった一般的なものに加え、3ポイント、フリースロー、フィールドゴール成功率なども記録・分析してくれるそうだ。

連続使用でバッテリー持続時間は7時間。重さは65gほどしかない。オフハンド(シュートする側でない腕)に装着して利用する。実際の練習にあたっては、バスケットゴールに「Shot Detector」というハードウェアも取り付ける。これによりシュートが入ったかどうかをチェックするわけだ。これをセットしておくことで、シュートの成否を自分で記録したりする必要がなくなる。リングないしバックボードには当たったものの、ネットを通過しないものをシュート失敗としてカウントしている。すなわちエアボールとなったものは失敗として記録されないことになる。

データ記録の有効範囲は14mほどとなっている。データはHoop Trackerのデスクトッププログラムにも送られる。ここで自分の友人と成績を競ってみることなどもできる。またコーチモードではダッシュボードにて同時に15名までのデータを管理できるようになっている。ダッシュボードにはどのエリアからのシュートが最も入りやすいのかなどのデータが表示される。シュート位置毎の成功率記録をチェックすることもできれば、あるいは一度のシューティング練習セッション中の成功率を過去のデータと比較したりすることもできる。

データは、アプリケーションを使わずともスマートウォッチ上で確認することができる。但し、さまざまな分析を行いたいのであれば、データをネットワークにアップロードしておくのが便利だ。得意なプレイを繰り返して時間を潰すのではなく、練習が必要なポイントを明確にして、より効率的な練習を行うことができるようになる。

Hoop Trackerの目標調達額は10万ドルだ。本Kickstarterキャンペーンでは、スマートウォッチおよびUSBコネクター、シュート検知のためのデバイス、そして検知用デバイスをリングに取り付けるためのポールも含めて99ドルからの価格で入手することができる。キャンペーン後の価格は199ドルを予定しているのだとのこと。キャンペーン成功の暁には、9月からの出荷を予定しているのだそうだ。こうした単一目的のデバイスは確かにニッチなものではある。しかしバスケットボール関連市場は大きなものであるし、またプロの世界に広がっていく可能性もあるだろう。こうしたニッチデバイスも、ウェアラブルのひとつの方向性として広がっていくのかもしれない。

原文へ

(翻訳:Maeda, H


Motorola、Android WearのMoto 360スマートウォッチをビデオで紹介―丸型、高級感、つけ心地がカギ

MotorolaはさきほどAndroid Wear OSを利用した最初のスマートウォッチのひとつ、Moto 360 をチーフデザイナーのJim Wicksが自ら詳しく紹介するライブHangoutセッションを公開した。

ここではまず製品開発のコンセプトから順次具体的な内容が説明されている。ただしMotorolaはハードウェアのスペックについてはほとんど明らかにしなかった。しかしWicksがカメラの前で動作するところを見せたので(*)、Moto360はすでに単なるコンセプト・モデルではないことがわかった。こういうものを好む消費者の購買欲をそそるのに成功したに違いない。

丸型

WicksはMoto 360が丸型であることを強く訴えた。私のいい加減な勘定によると「丸い」という言葉を1000回は繰り返したと思う。 スマートウォッチという新規なツールにこれまで見慣れた時計の外観を与えることで一般ユーザーの心理的障壁を取り除こうとしたのがWicksたちが丸型を採用した理由のようだ。Wicksは「人々は時計といえば丸い形を思い浮かべる。人類が時計を発明して以来、時計はずっと丸かった」と語った。

またWicksは「われわれは一般消費者のためにテクノロジーを役立てるのであり、その逆ではない。新しいテクノロジーを採用するために消費者に心構えを変えさせるようなことはしたくない」’と付け加えた。

ライバルのメーカーの大部分はスマートウォッチの機能を最大限に生かすためのデザインを考えているが、Motorolaは逆に消費者の心理的抵抗を最小限にする方向でデザインしているようだ。これはひとつの見識だろう。時計としての見慣れた形を採用することはメインストリームの消費者にスマートウォッチを普及させるために有効な方向だと思う。

材質とつけ心地

同様の見地から、開発チームは材質と仕上げの高級感とつけ心地にこだわった。その結果がステンレスのボディーと本革のバンドになったのだという。バンドは付け替えが可能だという。また女性など手首の細いユーザーのためのバンドも将来用意されるかもしれないと述べた。Wicksは「購入後ユーザーが自分で交換もできるようにする」と述べたが、市販の腕時計バンドが使えるかどうかは明言しなかった。Pebble Steelと同様、特殊な形状のコネクターを用いた専用のバンドしか使えないことになる可能性もある。

またMoto 360がデザイン上もっとも重視したのがつけ心地だ。丸型を採用した理由の一つでもあるという。Wicksによると「同面積の場合、角型の方が角が手首に当ってつけ心地が悪い」のだそうだ。また丸型デザインは自然に画面の中心に注意を集めるので、一瞥して情報を受取やすいという。また左右どちらの手首にはめてもよいように画面を回転させる機能もついている。

スペック、接続性、発売時期

ハードのスペックについてはWicksは新しい情報をほとんど明かさなかった。ただしハングアウト視聴者の質問に答える中で、ある程度の防水性が与えられること、またこれに関連してボディーは一体型であり外部接続ポートは存在しないと述べた。すると充電の方法が問題になるわけだが、この点についてWicksは「Motorola独自の方法を採用する」と述べるにとどまった。誘導電流を利用する方式か、あるいは機械式腕時計のような自動巻き機構を採用するのかもしれない。

バッテリー駆動時間についてもWicksは具体的な数字は明かさず、「われわれはMotoACTV以降エネルギー管理については豊富な経験を積んできた」と述べた。

またMoto 360にはカメラが装備されないことも確認された。単独であれもこれもと機能を満載する方向ではなく、あくまでスマートフォンと連動してユーザーの置かれたコンテキストに応じて適切な情報をタイミングよく提供することに特化したデバイスとしてデザインされているのだという。

価格は不明だが、この夏まずアメリカで発売された後、国際展開される予定であることは確認された。Moto 360のスマートフォンとの接続性に関してはMotorolaのすべてのAndroid携帯に加えて、Android4.3以降を搭載するあらゆるスマートフォンと接続可能であるという。

〔*日本版 ビデオの9:48あたりでWicksがMoto 360の画面を指でスワイプしてみせている。〕

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Googleのスマートウォッチの仕様がリーク―LGのOEMでハードの能力はGalaxy Gear 2レベル

GoogleとNexusでもGoogleのハードウェアのパートナーを務めるLGが準備中のスマートウォッチについてさらに情報が入ってきた。

情報源は@evleaksだ。この情報源はこれまでにも未発表のデバイスについて何度も正しい情報をつかんだ実績がある。われわれがGoogleのスマートウォッチの開発が進んでいるという記事を掲載したすぐ後で@evleaksはOMEはLGで、発表はGoogleのI/Oデベロッパー・カンファレンスになるだろうとツイートした。

@evleaksによれば、ハードウェアの仕様は1.65インチ・ディスプレイ、画素は280×280、つまり240ppiで、RAMは512MB、ストレージは4GBだという。これはローエンドのスマートフォンのスペックに近い。プロセッサは不明だが、ディスプレイ解像度がやや低いものの、その他の仕様ではSamsung Galaxy Gear 2にほぼ匹敵する。

各種のリーク情報を総合するとGoogleブランドのスマートウォッチの登場は近いようだ。手首を舞台にしたウェアラブル・デバイス戦争が本格的に始まろうとしている。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


スマートウォッチPebbleのアプリPurrは時間が実際に過ぎ去るものであることを自覚させる

昨日(米国時間1/30)は、Durrという、5分おきに振動するだけで文字盤のまったくない腕時計が、Vergeで大きく取り上げられた。記事の筆者のAaron Souppourisは、その体験をPebbleと比較していた。それを読んだあるデベロッパが、同じことをPebbleで実現することに挑戦した。新しいデバイスを作るわけではない。彼は次に出るPebble OS 2.0用に、Purrという名のアプリを作ったのだ。

そのPurrアプリはDurrの機能を正確に模倣し、腕につけたPebbleを5分ごとに振動させ、ディスプレイにはまったく何も表示しない(上図)。何か白紙のようなものを表示しているのではなくて、Pebbleのスクリーンをoffにしているだけだ。PurrアプリもDurr腕時計もねらいは同じだ。それは、時間が5分経つたびにユーザに光陰矢のごとしであることを想起させ、もっと充実した楽しい時間のすごし方をしなくちゃ、と真剣に自覚させることだ。

ただしDurrには文字盤が最初からないので、ふつうの時計として使ったり、アプリを動かすことはできない。またPurrの場合は、Pebbleからのいろんな通知はそのままやってくる。それはもしかして、Purrで人生観を変えたいと願ったユーザには邪魔かもしれない。また現状のPurrはPebble OS 2.0のプレビューバージョンの上で動くベータなので、5分おきの振動が一回で終わらずにランダムに繰り返すことがある。それについてPurrを作ったJames Brooksは、今デバッグ中だと言っている。

時間が、止(とど)めようもなくどんどん流れ去っていくこと、自分が死に一歩一歩近づきつつあることを、ユーザにたえず自覚させる腕時計は、ガジェットとしては珍種だ。でもこのPurrアプリは、Pebbleの今度のSDK 2.0がデベロッパに相当いろんなことを自由にやらせてくれることの、例でもある。スマートウォッチはもしかして本当にプラットホームではないか、という気にもなってくる。そう思わせる自由度や柔軟性が、ちらりと見えてきたのだ。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


スマートウォッチでソフトキーボードは無理と思っているあなたへ。Minuumのデモビデオをご覧あれ

スマートウォッチが主要ハードウェアメーカーの多くにとって注目のデバイスカテゴリーになりつつある今、スマートフォン用アプリをどこまで腕に移植できるかという問題がある。大きなハードルの一つは、腕の上でテキストメッセージやメールにすばやく返信できるようにすることであり、そこにMinuumのどこでもキーボードが登場した。

Minuumキーボードは、トロント拠点のスタートアップ、Whirlscapeが開発した入力メソッドで、元々はスマートフォンで画面を大きく占有することなく自然にタイプできる方法としてプロトタイプが作られた。すでにベータ版がAndroid用に公開されており、ユーザーレビューによるとスマートフォンでは好評のようだ。

Whirlscapeは自分たちが作るキーボードを、ウエアラブルを含め、あらゆるデバイスで使えるようにデザインしている、とファウンダーらが以前言っていた。今日(米国時間1/22)、彼らはそれを証明した。上のビデオにあるように、スマートウォッチのGalaxy Gearで動いているMinuumは、あの小さな画面で可能だとはとても思えないほど便利に文字を入力している。動画はワンテイクで撮ったものでカメラトリックはないとMinuumチームは言っていた。

今のところMinuumは「社内デモ」であり、少なくともSamsungがGearプラットフォームを公開するまではそのままだが、既に他のスマートウォッチメーカーとは、出荷時にソフトウェアを組み込む話をしているとも言っていた。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Samsungのスマートウォッチ、Galaxy Gearは縮小版スマホではなさそう

期待にスマートウォッチ、Galaxy Gearは、9月4日水曜日の正式発表に先立ち、複数のリークを呼び、中には以前のリークに関するリークで気を引こうとするものまであった。ともあれ、現時点でわれわれの手には、この端末に関する信頼できる情報が数多くあるが、どうやら実物の外見は、今まで見た中にはなさそうだ。ここで、このニュースを追っていない方々のために、Samsungのウェアラブルコンピューティング参入に関する最新の噂を簡単に分析してみよう。

Galaxy S4の縮小版ではない

先週末にリークした、Galaxy Gearが実際に腕に着けられた写真を見て、インターネットは恐ろしさのあまり声を上げた。そこには縮小されたGalaxyフォンの姿があった。しかし、実際に出荷されるハードウェアはそれとは違うようだ。新デバイスに関する情報を数多く提供するソースを持つOm Malikによる。

MalikはGigaOMに、SamsungはIFAのショウに先立ってベルリンで行われるイベントで「これとは違う、より完成された製品」を紹介するだろうと書いており、VentureBeatにリークしたのは初期の開発プロトタイプだと言う。主要スマートフォンOEMが、デベロッパーにソフトウェア開発用の早期ハードウェアを渡すのは珍しいことではない。一般に知られている例ではBlackBerryのBB10開発デバイスが記憶に新しい。

多くの低価格スマートフォンよりも高機能

Galaxy Gearの噂されるスペックは、 GigaOMSamMobile、いずれの情報源によっても、スマートフォン中級機の機能と、リストトップ・コンピューターのフォームファクターに最もマッチした小さな画面を備えている。要約すれば、Gearは次のような機能を持つ。

  • Samsung Exynos 4212デュアルコア1.5GHzプロセッサー
  • AMR Mali-400 MP4 GPU(Galaxy SIIと同じ)
  • RAM 1GB
  • 2.5インチ、320×320 OLEDデイスプレイ
  • Bluetooth 4.0 Low-Energy
  • Android 4.3(Bluetooth LEサポートのための思われる)
  • 加速度計その他のセンサー
  • 内蔵カメラおよびマイク
  • バッテリー寿命、ライトユーザーで24時間、ヘビーな使用で10時間

実際、内部スペックはGalaxy SIIに極めて近いが、プロセッサーはやや強力で、様々なソフトウェアの利用を可能にしている。

改造版Android OS(および非Samsungハードウェアサポート)

GigaOMは、Galaxy GearのOS体験に関する追加情報も紹介しており、VentureBeatのリーク写真で見た物とは異なる。Gearでは最新版Androidが走り、ただしソフトウェアキーボード(当然)とネイティブ・ブラウザーがない。デバイス上でアプリを使うためには、Samsung端末およびSamsung専用アプリストアが必要になるだろうが、iPhone 5および他のAndroid端末との接続も、基本スマートウォッチ機能に入る可能性が高い。予想では、基本的な通知は全デバイスに対して送られ、高度な機能やサードパーティー・アプリのためにはSamsung製スマートフォンが必要になるようだ。

Gearはスマートフォンを補完する

VentureBeatのリーク画像に基づいてSamsungのスマートフォンにのビジョンを解説した記事でChris Velazcoは、Samsungは実用性を求めるあまり、このスマートウォッチ・システムに多くの複雑さを持ち込みすぎたと書いている。新情報によると、Gearは、スマートフォン体験を模倣あるいは再現しようとするのではなく、スマートフォンの利用体験を補完することに重きを置いているようだ(フルスクリーン通知等)。殆どの消費者は未だに不必要なレイヤーと感じるかもしれないが、機能とハードウェアに関する最新情報を見る限り、単なる腕に巻いた縮小スマホより、もっと意味のある役割を果たしそうだ。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi)


Samsungの参入でスマートウォッチ業界再編か

先週、ギークに特化した先進スマートウォッチメーカー、WIMM Labsは同社がGoogleに買収されたことを公表し、検索の巨人が自身の野心的Google Glassプロジェクトに続くウェアラブルデバイスをひっさげ、ウォッチベース・コンピューティングの戦いに参入することが明らかになった。これは、消費者の〈腕〉を所有するためのレースの開始を告げるゴングであり、来たる水曜日にSamsungが、主要メーカー初のスマートウォッチ参入を果たせば、ますます競争は激化するだろう。

SamsungのGalaxy Gearは、スマートウォッチ・ラインアップの先頭打者にふさわしい実力を持つようだ。噂では、十分なCPU(1.5GHデュアルコア)、RAM 1GB、4メガピクセルカメラ、720pビデオ、2.5インチOLEDディスプレイを持ちバッテリー寿命は10時間。@evleaks のスクリーンショットには、AndroidフォンがGearを制御しているところが見られ、機能的にはPebbleなどの既存機種と類似している。

Pebbleのようなデバイスに対する消費者の関心は高く、Kickstarterのプレオーダーを通じて7月時点で27万5000台が売れている。また、スイスの時間メーカーによる法外な価格のスマートウォッチ、Hyetis Crossbowもすでに300台を販売している ― 少ないと思うかもしれないが、これら300人の人たちはCrossbowのために各々1200ドルを払っている。しかし、これらの小さなスタートアップが作るデバイスは、AppleやSamsungが製品を維持するために必要な数には遠く及ばない。

MetaWatchは自社の実績を公表していないが、Fossilをスピンオフした同社はKickstarterでスマートウォッチのStrataを作るのに必要な資金調達に成功している。MetaWatchやPebble(開発チームはinPulse時代からスマートウォッチを製作に関わっている)は、SamsungやAppleが自社デバイス発売に先立ってスマートウォッチ経験を強化するためのOEM候補になりそうだ。

大企業では、例えばSonyが自社開発経験において一歩リードしている。同社は2008年にBluetoothウォッチを発売し、後継のSony Smartwatchにも近く後続機種が出る予定だ。しかし、LGをはじめ、流行を追ってこの分野への参入を睨んでいる無数のOEMたちは、安易な買収の選ぶ理由がある。

ハードウェアのスタートアップにとって、消費者向けに低価格を保ちつつ需要の規模に応じて維持可能な製品を作るのは困難だ。これはMakerBotをして、買収を通じてより経験の深い大企業と提携することを決断した理由であり、Pebbleや同業者たちも最終的にそうなる可能性がある。唯一の問題は、この手のデバイスを作ろうとする会社と手を組むにはもう遅すぎるか、あるいはそのための才能や専門知識はすでに押さえられてしまっているのか、ということだ。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi)


Samsung、Galaxyのスマートウォッチを9月4日に発表すると確認―Galaxyスマートフォンと一体動作するアクセサリー・デバイスらしい

SamsungのGalaxy Gearスマートウォッチはウェアラブル・コンピューティングの次のビッグ・ニュースになるものと期待され、さまざまなリーク情報が流れていた。

今日(米国時間8/27)、Samsungのモバイル担当執行副社長、LeeYoung-heeはKorea Timesのインタビューに答えて、「Galaxy Gearはベルリンで9月4日に発表される」と述べた。これはIFAエレクトロニクス・ショーがベルリンで開催される2日前というタイミングになる。新しいスマートウォッチのOSはAndroidで、Samsungが開発した新しいフレキシブル液晶が採用されているという。

「Galaxy Gearはスマートフォンのユーザー体験を補強し、拡張する」とLeeは述べた。これはGalaxy Gearは単独の携帯電話製品ではなく、Glaxyデバイスのアクセサリー・デバイスだという最近の報道を裏付けるものだ。

さらにLeeはGalaxy Gearを「若くトレンドに敏感な層を主たる対象と考えている」とも述べた。つまりGalaxy Gearはアーリー・アダプター向けであると同時に、ある種のファッション・アクセサリーを狙ってもいるようだ。

最近のGigaOMの記事によれば、Galaxy Gearは2.5インチ、320 x 320のディスプレイとデュアル・コアCPU、Bluetooth 4.0 を備えているという。またアプリはSamsungの専用アプリ・マーケットからのみ入手できるらしい。これもまたSamsungのスマートフォンのアクセサリーだという説に合致する。

ベルリンの9月4日のイベントでは間違いなく新しいファブレットのGalaxy Note 3もお披露目されるだろう。 最近われわれが聞いた噂では、Galaxy Note 3は4Kビデオをサポートするかもしれないという。CPUはSnapdragon 800、2.3GHzでモニタは5.7インチ、RAMは3GBという情報もある。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


マイクロソフト、酸窒化アルミニウム素材のStar Trek風半透明スマートウォッチを開発中

ハイテク・ガジェットを扱うのなら、ぜったいにこの分野から外れてはならないということであるようだ。何の話かと言えば「スマートウォッチ」のこと。

AmongTechThe Vergeのレポートによれば、Microsoftがアルミニウム製1.5インチ画面のスマートウォッチを開発中なのだそうだ。この話題自体は、「おお、ついにきたか!」と、驚くほどのことではなかろう。

既にプロトタイプは完成しているのだとのこと。バンドは取り外し可能で、いろいろとカラーバリエーションが用意されているとの話。ここまではごくありふれた話だが、素材が面白い。酸窒化アルミニウム(oxynitride aluminium)というものを利用して、Star Trek IVそのままに、半透明なデバイスになっているのだそうだ。

この「半透明デバイス」という話で、この噂話に多少ミソが付いているかもしれない。しかしこの分野は多くの競合による参入が見込まれるところであり、未来派素材を利用することで差異化を目指すというのもあり得る話なのかもしれない。

デバイスでは、スマートウォッチ版のWindows 8が走り、LTEをサポートしてクラウドストレージを活用するものとなっているのだそうだ。ウェアラブルデバイス自身でLTEをサポートするのだそうだ。

噂の通りのデバイスが登場することとなれば、あるいはGoogle Glassがオモチャのように見えるほどのものになるかもしれない。

発売予定などについての言及はない。もちろんすぐにリリースされるというようなことにはならないはずだ。Appleのスマートウォッチも2014年後半になりそうだという話もある。Androidタブレットのリリースラッシュにおいては、多くのメーカーが「急いては事を仕損じる」という教訓を改めて学ぶことにもなった。一番乗りを目指しても、それが必ずしも長期に渡る成功に繋がらないことが多いのだ。

おまけにMicrosoftは独自の「SPOT」プラットフォームでも、同様の教訓を学んでいる。

「面白そうだ」という感じはする。ただ、このMicrosoft版のみならず、Samsun、Apple、LG等々のスマートウォッチ群はいずれも開発中のものだ。実際に出てくる前に、期待ばかりをふくらませてはがっかりすることになるかもしれない。じっくりと動きを見守っていこう。

原文へ

(翻訳:Maeda, H)


スマートウォッチのPebble、Kickstarterと予約注で27.5万台を販売。アプリは100万ダウンロード達成

スマートウォッチのスタートアップ、Pebbleは、同社のウェアラブル・コンピューター・アクセサリーが、昨年著しい成功を収めたKickstarterプロジェクトで19万台の予約注文を受けたことを初めて公表した。これでスマートウォッチの予約総数は27万5000台になる。未開の市場に向けて売られているデバイスとして印象的な結果だ。

Pebbleの共同ファウンダー、Eric Migicovskyは私に、総注文数を発表したかった理由は、同社がBest Buyでの販売を発表したことに合わせ、Kickstarter支援者向けに出荷することの挑戦について少しでも伝えたかったからだと話した。Best Buyでの反応も非常に良好だが、具体的な数字はまだ言えないとMigicovskyは言った。Pebbleは、すでに多くのBest Buy店舗で売り切れている。

Kickstarterキャンペーン完了後の6~10ヵ月間は、出荷だけに集中していた。Migicovskyによると、それは優先事項ではなく「唯一」事項だったと言う。今、スタートアップはその焦点を会社の長期的目標達成に向け始めた。この中には、需要を満たし、予約注文した人全員が間違いなくデバイスを受け取ることも含まれており、来年にかけて実現する計画だ。しかし、もう一つの重要な優先事項は開発者のサポートであり、Pebbleは今それに注意を向け始めている。

「今わが社の焦点は、サードパーティー開発者にシフトしつつある」とMigicovskyは言う。同社によると、これまでに100万本以上の時計アプリがPebbleデバイスにダウンロードされていることが、iOSおよびAndroidアプリ経由のインストール記録からわかっている。すでにPebble SDKに関する活発なコミュニティーも出現しており、Pebbleはそこに費用や開発努力を注いでいる。

「これはデベロッパーの作るアプリが良くなっていくという意味だ。われわれはデベロッパーのアプリをどうユーザーに届けるかに集中する。こうした考えを伝えることは、わが社だけでなくデベロッパーの関心事でもある」

Pebbleは市場への参入に成功した今、このスマートウォッチを長続きする堅牢なプラットフォームにするための2つのゴールに集中することになる。もちろん、27万5000という彼らにとっては魅力的な数字も、準備中と噂されるiWatchをAppleが発売すば、さほど驚くものではなくなる。しかしそれは未知の話であり、Pebbleとしては現市場での位置を確立することが今できる最良の行動だ。

Migicovskyは、今日RedditでAsk Me Anythingを行うので、彼がPebbleの将来について詳しく語る良い機会になるだろう。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi)


SonyのSmartWatch 2はなかなか有望―PebbleやMetaWatch Strataと比較してみた

Sonyが出した最初のスマートウォッチはあまり評判にならなかった。私にしてもPebbleがKickstarterで資金調達に大成功して話題になったときにようやく思い出したくらいだ。しかしSonyは今日(米国時間6/25)、改良を施した後継のSmartWatch 2を発表した。

SmartWatch 2はPebbleや同じくKickstarterで資金を調達したMetaWatch Strataのライバルとなる。そこでこの両者と比較しながらSmartWatch2を検討してみよう。

プラットフォームのサポート

PebbleとMetaWatchはiOSとAndroidの両方をサポートしているが、SmartWatch 2は今のところAndroid携帯としか接続できない。Smartwatchの前のバージョンは自社のXperiaしかサポートしていなかったが、今回のアップデートで対象Androidデバイス一般に拡大された。これで実用性は少なくとも1000倍は向上した。なるほどiPhoneはサポートされていないが、実はiOSの課する制限のせいで、ライバル製品のiPhone用アプリはAndroid版より機能が限定されていた(iOS 7では改善された)。

バッテリー

バッテリー駆動時間はスマートウォッチ全般にとってもっとも重要な要素の一つだ。PebbleとMetaWatchは数日間もつことを当初からセールスポイントにしている。1回の充電でPebbleは「1週間以上」、MetaWatchでは「Strataが5日から7日」もつとしている。私の体験では、どちらも実際にはその下限だった。Pebbleの場合には下限(1週間)をやや下回ることあった。

.Sonyは「SmartWatch 2のバッテリー駆動時間はスマートウォッチの中で最長」と大胆な主張をしている。「Strategy Analyticsによって2013年6月13日に実証された」というのだが、節約して5日から6日という長さが本当に世界最長なのか疑問なしとしない。しかしライバルと同レベルのバッテリー駆動時間を確保していることは確かなようだ。

接続性

MetaWatch StrataはBluetooth 4.0のみだが、PebbleはBluetooth 2.1+EDR、4.0 Low Energy (LE) で接続する。これによってiOSとの接続では通知機能が拡張される。SonyのSmartWatch 2はBluetooth 3.0を使う。SmartWatch 2にはNFC機能があるがライバル2種にはない。NFC機能の有無はやはり軽視できない差だろう。

ディスプレイ

SmartWatch 2のみカラー・モニタを装備している。サイズは1.6インチ、220 x 176ピクセルだ。Pebbleはモノクロ、1.26インチ、144x 168ピクセル、MetaWatch Strataは一番小さく、モノクロ、1.16インチ、96×96ピクセルだ。StrataもPebbleも夜間用照明はあるもののバックライトはない。SmartWatch2はバックライト・モニタなので暗い環境でもはっきり見える。

しかもMetaWatch Strataは照明の具合によっては反射で画面がまった判読jできなくなることがある。Pebbleはおおむね場合、画面がはっきり見える。Sonyは「日光が当たっていても読める」としているが、直射日光が当たるような環境ではeインク以外の画面の視認性は悪いはずだ。

防水性

SmartWatch 2は「防滴性」がある。つまり小雨の中を歩いたり、顔を洗ったりしても大丈夫だという程度の防水性だ。Sonyでは水泳、入浴、魚釣りなどはしないよう求めている。また付属の時計バンドは防滴でも防水でもない。

Pebbleは海水、真水とも5気圧の防水仕様だ。水泳程度なら問題ない。Strataも同様に5気圧防水だ。この点では両者ともSmartwatchに明らかに勝っている。

アプリ

Pebbleはデベロッパー向けにAPIを公開しているが、実際のアプリの数はまだ少ないし、機能も限定されている。現在のところPebbleは時計機能以外には通知、デバイスでの音楽の再生コントロールくらいしかできない。MetaWatchではメール、カレンダー、Facebook、Twitterのアップデートが通知される計画だが、まだ実装されていない。サードパーティ・アプリについてはまったく情報がない。その他音楽再生、株価、カレンダーなど若干のウィジェットが用意されている。

SmartWatch 2は音声通話のコントロール(Pebbleにもあり)、通話ログ、メール、Gmail、Facebook、Twitter、その他の通知機能に加えて音楽再生のリモコン、カレンダー、天気、その他のアプリがデフォールトでインストールされている。スマートフォンのカメラのリモコン機能も面白い。Sonyはデベロッパーをアプリ開発に誘い込むためにも、さまざまなアプリをサンプルとして用意したのだろう。

充電

小さなことだが、SmartWatch 2はmicro USBで充電できる。PebbleとMetaWatch Strataが独自の規格のケーブルを使っているのに比べて優れた点だ。

結論

これらのスマートウォッチのどれかがすぐにも大ブレークすることはなさそうだ。しかしSonyの新製品は改良の努力が十分に見てとれる。またPebbleとMetaWatchという先行のライバルの欠点をよく研究している。現時点での購入者はアーリーアダプター層に限られるだろうが、Smartwatch2は少なくとも納得のいくプロダクトになっている。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Sony、精彩を欠くスマートウォッチをデベロッパーに解放

2012年の慌しい日々の中、まだPebbleがKickstarterで驚くべき金額を集める前、Sonyは静かに独自のAndroid互換スマートウォッチを発売した。大方の意見によると出来はよくなかったようだが、だからといってSonyはこれをゴミの山に捨てたわけではない。

Sonyはデベロッパー・コミュニティーの力を借りて、あの小さくて奇妙なガジェットに新しい命を吹き込もうとしている。同社はOpen SmartWatchプログラムを立ち上げ、デベロッパーがカスタムファームウェアを開発することをを期待している。

ウェアラブル・ガジェットの世界に注目していない読者のために言うと、Sonyは件のSmartWatchを昨年発売したが、評価はまちまちであった。コンセプトは実にわかりやすく、Android塔載スマートフォンと同期してメッセージや通知を表示すると共に、数多くのカスタムメイドSmartWatchアプリが走るというものだった。Androidという土台を持つこのSmartWatchは、その後湧いて出てきたPebbleその他の模倣製品の強力バージョンだといえる。

SmartWatchの問題の殆どはソフトウェアに起因していたと思われる(Sonyがパッチやアップデートを提供し続けていることは評価できる)。このSony製品はスマートウォッチの中でも美しく、そのスペックも深夜の熱狂的機械いじりに最適だ。Sony作成部分を取り除き、ハッカーたちはほぼ白紙状態で開発をスタートできる。Sonyは優れたファームウェアが出てくれば、取り上げて紹介する予定だ。

このプログラムを成功させるべく、SonyはArduinoコミュニティーにも声をかけ、スウェーデンのマルモでハッカソンを開催して、不安なデベロッパーたちにSmartWatchとその能力を浸透させようとしている。ただし、例によって落とし穴もある。殆どの人々が目を向けていないデバイスに新境地を開拓するということは、Google Playストアに出回っている200本近い互換アプリケーションの利用を断念することでもあるからだ。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi)


LEDでテキストをスクロール表示するスマートブレスレットLinkMe–とにかくデザインは美しい

[筆者: Michael Seo]

LinkMeは、左の写真のようなリストバンドないしブレスレット(腕輪)だが、スマートフォンにBluetoothで接続してSMSやソーシャルメディアのアップデートをテキストでスクロール表示する。その表示装置は、LEDである。

スマートウォッチやスマートブレスレットをちらっと見ることは、あなたのぴっちりしすぎているジーンズのポケットからアラーム音の鳴っているデバイスをあせって取り出すより簡便である。だが今のところ、それらの多くはデザインがださすぎる。たとえばスマートウォッチPebbleは、機能的にはすばらしいがルックスは不格好で退屈だ。あれを腕にはめている自分を、人に見られたくないね。

LinkMeは文句なしに美しい。単純なクロームメッキのリングで、それを腕につける。リングを覆っているLEDディスプレイは、デザイン的に腕輪本体とうまく融合している。ちょうどニューヨークのタイムズスクウェアの電光ニュースのように、青または赤の文字で長いテキストをスクロールする。

表示するものは、テキストなら何でもよい。SMS、ソーシャルメディアのアップデート、フライト情報、個人的リマインダー(備忘録メモ)、アラート、などなど。メッセージを表示しないときはデフォルトで時刻を表示するから、腕時計としても使える。

しかし機能性では、Pebbleの方がLinkMeよりもいろんな点で上だ。Pebbleは表示がeインクだから、グラフィクスも含めていろんな表示ができる。複数行のテキストも一挙に見られる。LinkMeでは、メッセージが最後までスクロールしていくのを、じっと待たなければならない。

しかしLinkMeには、これなら腕にはめてもいいな、と思わせる何かがある。機能性よりも美、ということだろうか。でもAppleがいかにもAppleらしいスマートウォッチを発売したら、あっさりと、「機能も美も」になってしまうだろう。

でも、今のところ、ぼくはLinkMeが気に入っている。

LinkMeは今KickStarterで資金募集中なので、99ドル‘出資’すると一つもらえる。目標額は、5月5日までに10万ドルだ。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))