コンテンツマーケティング、SEOの未来、SEOツールの使い方 – SMX East 2013 3日目

SMX East 2013、最終日の内容は今後のSEOの鍵を握るコンテンツのマーケティング活用、そしてSEOの未来について。SEOの各種ツールの紹介もあり、またも見逃せ内容です。 — SEO Japan


セッションリスト

ディスカッション:高品質、低品質なコンテンツとは?
ディスカッション:2014年、SEOの行く先は?
SEOツールボックスの中身を大公開!

ディスカッション:高品質、低品質なコンテンツとは?

原題:Conversation: Content: The Good, The Bad & The Ugly

ペナルティの激しさと比例して聞こえる回数が増えた感のある、「コンテンツマーケティング」。象徴となるセリフ、「コンテンツ イズ キング」が冒頭でいきなり禁句とされていました。(笑)
ありきたりの答えではなく具体例を、というメッセージと理解しましたが、果たしてその内容はいかに。スピーカーへの質問をセッション中にメールで送信し、その場で答えてくれるという非常にインタラクティブなセッションでした。

Moderator: Matt McGee, Editor In Chief, Search Engine Land & Marketing Land (@mattmcgee)
Speakers:
Casie Gillette, Director of Online Marketing, KoMarketing Associates (@casieg)
Jenny Halasz, President, Archology (@jennyhalasz)
Arnie Kuenn, President, Vertical Measures (@ArnieK)
Andrew Melchior, VP and Founder, Avalaunch Media (@atraine)
Dan Shure, Owner, Evolving SEO (@dan_shure)

Matt>各位、これからの90分間は「コンテンツイズキング」を禁句とする。

コンテンツのクオリティとは?
Casie>ユーザーが求めるものによって異なる。制作者ではなく、ユーザーが決定する。
Dan>誰かが他の記事よりあなたの記事を選んだこと。つまりはリンクしたことはその記事への投票になり、Googleが見ている。コメントなどのインタラクション。ユーザーがクオリティを決定するから、ユーザーがシェアしたい、利用したいものを作る必要がある。
Arnie>集中すべきことはユーザーが何を求めているか。それを元にしてコンテンツを作成するべき。

記事のタイトルは気にしてる?
Jenny>なぜ?から始まる記事を書く。何かの疑問に答えているので、それを望んでいるユーザーにはインパクトが強い。ユーザーの疑問を調査して、それに対するアンサーコンテンツを作成。
Andrew>画像はFacebookでテキストの7倍シェアされる。メディアによって形式も大事。
Jenny>多くの種類、多くの角度からのアプローチしたコンテンツ。
Andrew>同じコンセプトでも違う形式で。e-ブック、インフォグラフィックなど、同じ内容を違う形式で。
Casie>形式が違うと内容も若干変わるから、重複にはならない。

形式をどうやって選ぶ?
Dan>オーディエンスを決定する。それに最適な形式を選ぶ。
Arnie>競合の分析。彼らがうまくいっている分野とそうでない分野を調べたうえで決定。
Casie>キーワードフォーカスは必要。まず検索して、どの分野(形式)のコンテンツが上がってくるか。

どんな形式がうまくいっているか調べている?
Andrew>ソーシャルをよくチェックしてうまくいっているものがないか調べている。業界によって。競合分析において、どんな人々がうまくいっているコンテンツについて話しているか調べる。ここでもユーザーが大事。
Jenny>タイムリーは大事。
Arnie>Mozツールを確認して、どこのサイトにリンクしているか、されているかをみて、そのリンク先のコンテンツタイプを調べる。

スモールビジネスの場合、どうやってラージビジネスより良いコンテンツを作る?
(質問者はデータ修復のスモールビジネスを行っている。)
Jenny>量ではない、質。時間と人材がないのはわかるが、質に重視すること。多くのコンテンツをつくる必要はない。データリカバリーのスペシャリストとして、ローカルのニーズに合わせたコンテンツを作成する。

そのために人材など増やすべき?(上記質問の続き)
Arnie>簡単なアドバイスだが、自分自身のことについて書いて、Webで発見されるようにする。あなたに興味持った人がどんな質問があるかを知って、それに答えるコンテンツを作る。
Andrew>もう一度経営者として考える。一日のうち数時間をコンテンツ作成に費やすか、誰かを雇うか、どちらがコストがかかり、どちらが成果があがるか?
Matt>とても古いマックを持っているからデータ修復には興味ある。僕のためにコンテンツを作ったら教えてね。(笑い)

ランキングのためにコンテンツを作成しているか?ユーザーのためか?正直に言ってどっち?
Arnie>いや、ランキングのためには作ってないよ。
Casie>両方ある。バランスが大事。トラフィックのため、ランキングのためのバランスを取っている。
Andrew>クライアントが求めているものによる。もしクライアントがランキングを求めていたら必要かもしれないが、キャンペーン用のコンテンツの場合だったらユーザー目線で作った方が良いよね。
Jenny>逆にランキングのためのみにコンテンツを作っている人はいないんじゃない?
Dan>まずはとりあえず始めること。ブログでいいからそこから始める。結局ブログをはじめても続かないクライアントが多い。ブログコメントなどもいい。リンクを貼るのではなく質問して反応があったりしたりして、そこからあなたのコンテンツが広まる可能性があるから。
Jenny>多くの企業がブランディングをブログですることなんて!って思ってるけど、実際は非常に重要。ブログはティーンのためと思ってる人が多いけど、そんなことはない。

高品質のライティングを書くリソース(ライター)は?どうやって見つける?
Casie>インハウスでやってる。外部で見つけるのは難しい。
Arnie>ピンポイントで雇っている。エージェンシーを通して、高学歴の人を探したりしてるけど、非常に難しいね。
Jenny>クライアントと直に話し、共同で作成している。クライアントが実際に書いている。その分野のプロだから、外部のライターより記事の質は良いはず。
Dan>トランスクリプション。ミーティングやスピーチなどをレコーディングして、それを文字にするとかもいいかも。

ベーシックなページに何かスパイスを与えるとすれば?
Casie>ビデオ。何かを説明する動画などはいいと思う。
Arnie>e-コマースの場合はレビュー、フィードとかかな。

クライアントのためにソーシャル上の調査をしてる頻度は?
Andrew>何回とかを決める必要はない。コンセプトをまず作って、それを満たすコンテンツを作る際に必要な時、必要な量をやっている。あとは契約内容とかによる。
Dan>コンテンツとトラフィックの二軸で自分が書いたコンテンツを分析する。

成功を測るKPIはどう設定している?
Casie>形式による。Whitepaper(白書)だったらダウンロード数。一般的に言えばページビュー。
Dan>サーチボリュームを見る。実際に人々がそれについて知りたかったかを確認する。
Jenny>他の人がその記事についてどうコメントしているかを見る。
Arnie>コンバージョン。そのコンテンツからの流入でどのくらい決定したか。
Casie>どのくらいの人がメインサイトに行ったか。

良いエディトリアルカレンダーとは?
Arnie>フリーテンプレート使っている。年間、マンスリー、デイリーでイベントを書き込み、その日に誰かがコンテンツを作成してくれるかが大事。
Jenny>会社でその日に何が起こったかを書く。過去のイベントが確認できるようにする。

自分のビジネスと全然関係のない記事を書いたところ、反響が多かった。シグナルは有効?
Jenny>そのまま作成してもいいけど、どうやって徐々に内容をシフトするか。あなたのビジネスに。
Casie>ソーシャルシグナルは、それだけではあまり効果はない。そんなに気にしないほうが良い。他のシグナルとのバランスが大事。
Arnie>ソーシャルシグナルはそんなに大きなインパクトはないと思う。だから僕だったら、自分の会社に役に立つようなコンテンツを作るな。

どの程度シグナルは有効?
Arnie>他のシグナルとのバランス。単体では有効でない。
Casie>コネクション構築にはとても有効。
Dan>ビジビリティの効果は多い。
Jenny>どの程度そのコンテンツの内容があなたの業界に近いかによる。

どのくらいの頻度で新しい形態のコンテンツを作るべき?
Arnie>リソースによる。
Jenny>競合と業界による。もし競合がブログをやってなかったらなど。その業界でまだやっていない形式のコンテンツがあったらすぐにやるべき。ただ、気を付けてほしいのはどのくらいの期間、優良なコンテンツとしてWeb上に残るのか?

うまく機能しないコンテンツは修復?削除?
Jenny>検索エンジンにとってクラップな場合は削除すべき。
Andrew>ちょっとした修正をすれば有効な場合もある。タイトル、ヘッドラインとか。

コンテンツ作成で重要なことを一言で。
Dan>インタラクション。
Casie>オーディエンス。
Jenny>コンテンツを興味深いものに。

具体例がちらほらとでていましたが、ユーザーの役に立つコンテンツを作成するという、いかにもマーケティング的な考えが目立ちました。
個人的に興味のあった、「競合他社に対するネガティブな内容を書いて掲載したことはある?」という質問が採用されずに残念です。(直接手を上げて聞けばよかったです。。。)
一口にコンテンツと言っても、気にするところは多々あるようです。しかし、自前のリソースでも決して不可能ではないため、まずはできることからコツコツと始めたいと思います。


ディスカッション:2014年、SEOの行く先は?

原題:Conversation: Where’s SEO Going In 2014

SEO業界の重鎮と呼べるメンバーがそろったディスカッションセッション。今後のSEOへの展望を大いに主張していました。例年に続き、今年も色々とあったSEO業界。来年のSEOはどういった方向に向かうのでしょうか??

Moderator: Danny Sullivan, Founding Editor, Search Engine Land (@dannysullivan)
Q&A Coordinator: Jenny Halasz, President, Archology (@jennyhalasz)
Speakers:
Greg Boser, Independent, Consultant (@GregBoser) (Q&A Speaker)
Rhea Drysdale, CEO, Outspoken Media, Inc. (@Rhea) (Q&A Speaker)
Duane Forrester, Sr. Product Manager, Bing (@DuaneForrester) (Q&A Speaker)
Brian White, Program Manager, Search Quality, Webspam, Google

Danny>データの品質についてWMTで取得できるデータはより詳細になってる。
Rhea>キーワードデータに限って優先順位をつけたのでは?
Brian>全体的にWMTのデータを改良し続けてきた。セキュリティの観点からも。

Duane>キーワードの偏重について。今のスタンダードは?これからのスタンダードは?対応している人はどのくらいいる?
Rhea>どうやってユーザーがあなたを見つけるか。今のところKWは重要じゃない?
Duane>でも変わりつつある。
Greg>KWデータは大量にある。ターゲットデータはクラップだけど。
Brian>良いSEOを行う上では常にどうやって今の状況に適応するかが課題。新しく変わった環境に適応し続けた人がSEOで良い結果を出してきた。それはこれからも変わらない。

Danny>セキュリティサーチ。Googleで個人情報が検索ででてきたら。アクシデントで情報を送ってしまったら。クッキーデータなどはどうなるか?考える必要がある。

Danny>ハミングバードは全てを変えた。リンクはもう意味がなくなった。エンティティに話は変わりつつある。実際に導入したのはいつ?(笑い)
Brian>いつかはわからない。私は担当外だから。しかし、全てのコンセプトを変えたと思う。ユーザーが意味していることはなにか?を主軸に置く。今のところ大きなアップデートではないかもしれない。個人的にはGoogle Nowの方がすごいと思う。ユーザーの意図を予測してしまう。
Danny>エンティティ。predictivity(予測性)。人が何について語っているかにフォーカスする。また、何が知りたいかを知る。フライトの場合、便名やスケジュールが必ずある。それがエンティティ。フライト時間など全てをパーソナライズした情報にして検索結果に表示する。
Greg>確かにこれらのアイデアは非常に素晴らしいが、ネガティブな側面として、そういったデータの構築にすごい時間がかかるということがあげられる。
Duane>Bingは同様の機能としてSnapshotを開始している。ナレッジグラフと呼べるだろう。ぜひ試してみてほしい。

Greg>今後はオーガニック検索を楽しむべき。スニペットなどでいろいろな付加情報を付けられる。リレーションを築くこともできる。単純に順位を上げるためではなく、こちらに注力すべきだ。
Rhea>今後のことといえば、モバイルは非常に重要になる。
Brian>Googleスポーツより、Yahooスポーツの方がいいよね。(笑い)

Danny>PCがすべての質問に答えることができるようになったらどうする?
Brian>これ日本語だとなんていうの?なんて質問にすぐ答えてくれるようになれば素晴らしい。まだ精度は低いと言わざるをえないけど。
Greg>セマンティックではユーザーがGoogleに情報を提供できるようになるとも言える。5年間でほぼ全ての質問に応えられるようになるくらい情報が集まるようになると思う。
Duane>そのためには質問の意味をまず理解しなくてはならない。たった一つの答えを出す前に。これは「いくつか候補を出しました。お好みはどれ?」という現在のプロセスと全く異なるものだ。つまり、それをかなえるためには非常に長い時間がかかる。

Danny>SEOはなくならない。ユーザーがどのように情報を欲しがっているか、どう提示すればいいか考える必要がある。ハミングバートについては今のところ混乱のほうが多いね。コンフューズしている。
Brian>リンク獲得よりもコンテンツの品質。何よりも重要。
Rhea>今までの行動を変えるべき。ずっとリンク獲得をしてきたけど、新しいことを学ばなければいけない。この変更をあなたとあなたの会社のメンバーに促すべき。
Duane>例えば、フォードはオートモービルの会社からライフプロダクトの会社へシフトしている。同様に、あなた自身も変わらなければいけない。

参加メンバーとトピックから大いに期待していたセッション。しかしながら、ディスカッション特有の、様々なトピックが次々と生まれる状態に、正直ついていくのがやっとでした。。。(今回のSMXで一番悔いが残るセッションです。)
ハミングバードのリリース直後ということで、”Change”という言葉をよく聞きました。ダニー・サリバンの「SEOはなくならない」という発言には勇気づけられましたが、そのためには、自らが「変化」する必要が何よりも求められることになりそうです。


SEOツールボックスの中身を大公開!

原題:What’s In My SEO Toolbox?

SMX 2013のトリとなったセッションは、SEOのツールについて。初めて聞くものが非常に多かったですが、よく聞くものでもそんな使い方が!と目からウロコの情報までありました。
アメリカのSEOはインハウスが主流のようなので、彼らのような人材を多くの企業が抱え込んでいるのかもしれません。こうしたツールを使いこなすレベルの高い人材の多さが、アメリカのSEO業界全体のレベルを引き上げているのでは。日本とは事情が違うため一概には言えませんが、自分の能力を上げるために非常に参考になるセッションでした。

Moderator: Elisabeth Osmeloski, Director of Audience Development, Third Door Media, Inc. (@elisabethos)
Q&A Coordinator: Andrew Melchior, V.P. & Founding Partner, Avalaunch Media (@atraine)
Speakers:
Zachary Notes, SEO Manager, Uncommon Goods (@zacknotes)
Dan Shure, Owner, Evolving SEO (@dan_shure)
Aris Vrakas, Global Director of SEO, Orbitz Worldwide (@arisrock)

Dan Shure, Owner, Evolving SEO (@dan_shure)

WekipediaとSEMRush Toolbar
(http://www.semrush.com)
キーワードサーチに使用。

Followerwonk
(http://www.serverinsiders.com/domain/followerwonk-com.html)
トラフィック分析。

Amazonブックサーチ/なか身!検索
対象のキーワードに関連しそうな本を検索。なか見!検索で目次を表示し、まだ対象としていないキーワードを探す。サーチサジェッションも有効。

Google Correlate
(http://www.google.com/trends/correlate)
キーワードを入力するとそれに関連したキーワードを提示。期間なども選べる。対象を日本にしなければアメリカの情報になってしまうので注意。
例えば、手袋を買った人は一週間前に何を買ったか?今後数週間先にどのようなワードが伸びるか?などを調査できる。

Zachary Notes, SEO Manager, Uncommon Goods (@zacknotes)

Googleが明日アルゴリズムを変更したらどうするか?どうやって全体図を見るか?

背景
ブルックリンにある雑貨屋さん。2,500以上のアイテムを扱っている。

キーワード追跡にMozをフル活用する。
1.ランキングリポートで、全体のキーワードランキングヒストリーをCSVでエクスポートする。

2.キーワード、日付、Google US(ランキング)以外を削除する。(スプレッドシートにコピー後)
3.上記3つを選択し、ピボットをかける。
4.列を日付、行をキーワード、Valueをランキングにする。
 *Value field settings でcountからsumに変更する。
5.全てを選択し、新しいシートに値で貼り付ける。日付の書式を変える。
6.0を50に置換する。(0は50位以上を意味する。)また、ブランクはまだそのランキングのトラッキング開始されていないことを意味する。
7.リストの下部に対象のキーワードの平均値を求める。
8.日付と平均順位でグラフを作る。
9.日付ごとの全キーワードの平均順位のグラフが完成する。

獲得したリンクの追跡をするためBuzzStream(CMS)を使用する。
・タグ、リンクステータス、獲得日などでソートが可能。
・リンク詳細(アンカー等)、コンタクト方法(E-mailアドレス等)、SEOステータス(ページランク等)などの詳細なデータを獲得できる。
・Googleのサーチタームを組み込むことができ、ドメインやステータスなどをリストに追加してくれる。

ランキングされるべきキーワードを見失わないために。
我々のサイトのナビゲーションは全てのカテゴリーをリスト化しようとしているが、限界はある。そのため、いくつかの商品でナビゲーションが不足している。ランディングページがなければ、サーチトラフィックを失うことになる。そのため、ランディングページを自動的に生成するシステムを作成した。

Aris Vrakas, Global Director of SEO, Orbitz Worldwide (@arisrock)

SEOのタスクは非常に複雑だ
・対象ページが数百万にも及ぶ。
・Googleボットの動向を常に追う必要がある。
・原因と結果の分析。
・ROIの算定。
・SEOリポート作成。なぜ変更が起こったか理解しなければいけない。

My toolbox(ツール)
・バックリンク分析:Moz,Opensiteexplorer,MajesticSEO
・競合分析:Opensiteexplorer
・ランキング分析:GWT(プラットホームも兼ねる)
・CTR分析:GWT,SEOClarity
・ログのストレージとデータテーブル:Hadoop,Hive

My toolbox(プラットフォーム)
・SEOClarity
・ad-hoc analysis
・インハウス用(公表できず)

ツールの数は非常に多い
SEOツールを用意したら、それらをワークフローに組み込まなければいけない。

エンタープライズにおけるツール活用の進化
歩伏前進、歩く、走るの3段階に分けて考える。

歩伏前進(基本機能を理解する)
・より深いランキング分析。それぞれのデータは何を意味しているのか?
・バックリンクサービス

歩く
・自身のツールを構築する。
・スプレッドシートとピボットを組み合わせたデータを作成する。
・リポートが可能な形態を構築する。
・手作業の多い分析。
この時点では多くのデータを追跡できるようになっているため、分析のプロセスを効率化する。SEOツールを用い、クイック分析、アラート、自動発見・追跡機能を使い、全てを一つにまとめる。

走る
・荒いデータを構築(毎日が望ましい)
・全てのデータを一つの場所に。
・データを統合し、アプリケーションを追加でき、内部レポート資料が作成できるSEOツールを使う。
自分自身のWebサイトの情報と競合のWebサイトの情報を一つにまとめることができれば、あなたはそれを使って何ができるようになるだろうか?

ツールの購入と構築
インハウスSEOはあなたが想像している以上に大変な仕事になる。プラットフォームの購入は機能に制限があるが、迅速に用いることができるのが利点だ。もちろん、並行して自分自身のツールを構築することができる。

リポーティングにどれだけの費用をかけるか?
SEOを急速に行うことは問題が起こった時に迅速に対応するということだ。サイトに何か問題があった時にレベニューのロスは積み重なっていき、やがて甚大になる。レポーティングアラートはROIを加速させることになる。

大きく考え、多くを行わない。

最後のスピーカーのアリス(SMXでのプロフィールはOrbitz所属となっていますが、現在はAmazonのSEOマネージャーだそうです。)とはセッションの前々日に一緒にご飯を食べる機会がありました。(その時はスピーカーだとは知らなかったのですが。。。)彼から話しを聞く限り、アメリカでは非常にSEOのツールが普及しているそうです。日本ではまだまだ普及していないSEOツールですが、”Think big. Not many do.(大きく考え、多くを行わない)”を実現するため、今後増えていくかもしれません。
このセッションで今回のレポートは終了となります。(実はもう一つセッションを受けましたが、内容が薄かったため割愛しています。)英語力・SEOの知識ともに充分とは言えないため、上手くお伝えすることができなかった部分も多々あると思います。
稚拙な文章で恐縮ですが、最後までお付き合いただき、まことにありがとうございました!

コンテンツの話は各人の具体的なアドバイスや意見が聞けて中々に参考になりました。SEOの未来の話は、どうしてもこのような曖昧な内容になりがちですが、キーワードやリンクに意味がない、という発言は、実態としてはまだまだそこまでいってはいないと思いますし、ある種検索エンジン側の理想として捉えておくのが現状では無難かと思います。ツールは相変わらずのアメリカ人的なマニアックな内容でした。今回は弊社の菅尾が全て取材報告を行ってくれましたが、最後で謙遜してはいますが、初回から十分すぎる内容だったと思います。今後も定期的に取材レポートを続けていく予定ですので、よろしくお願いいたします。 — SEO Japan [G+]

セマンティックSEO、エンティティ検索、オーサーシップ、ウェブ構造化 – SMX East 2013 2日目まとめ

先日行われた検索エンジン関連最大規模のイベント、SMX Eastを弊社スタッフが取材したレポート記事、2日目は今後のSEOには無視して通れないセマンティックやエンティティ検索等、ウェブの構造化に関する話題。オーサーシップ関連の具体的なアドバイスも満載です。 — SEO Japan

セッションリスト
なぜ構造化データとセマンティックSEOは重要なのか?
エキスパート達から学ぶ構造化データ
基礎からから学ぶオーサーシップとトラブルシューティング
検索の未来技術、エンティティ革命がやってくる!

なぜ構造化データとセマンティックSEOは重要なのか?

原題:Why Structured Data & Semantic SEO Are Important

SMX East 2013の2日目はセマンティック関連の情報が中心です。今回はセッションルームが5つほどあり、それぞれのテーマに沿ったセッションが行われていましたが、この日は終日セマンティックのセッションルームに滞在していました。初回のセッションでは、構造化データの重要性とその影響について話されています。

Moderator: Elisabeth Osmeloski, Director of Audience Development, Third Door Media, Inc. (@elisabethos)
Q&A Coordinator: Annie Cushing, SEO and Analytics Consultant, Annielytics.com (@AnnieCushing)
Speakers:
Mike Arnesen, SEO Team Manager, SwellPath (@mike_arnesen)
Aaron Bradley, Internet Marketing Manager, InfoMine, Inc (@aaranged)
Jon Henshaw, Co-Founder & Chief Product Officer, Raven Internet Marketing Tools (@RavenJon)

Mike Arnesen, SEO Team Manager, SwellPath (@mike_arnesen)

現在のWebの問題とはなにか?
コンテンツが何を意味しているか?それを理解することは非常に難しい。検索結果で一番になるべきサイトが表示されないという状況が多々ある。検索エンジンがサイトの意味を理解しきれていないことが原因。

どうやって意味を伝えるか?
セマンティックがすべてを変える。セマンティックマークアップから取得されるデータは多岐にわたる。

データとはなにを意味するか?
対象、属性、関連性。これらは全てサーチエンジンに伝えたいこと。

ドキュメントからデータへ
ドキュメントは読むだけ。データはあなたがイメージするどんな形にも変えることができる。また、データはコンバインすることができ、それぞれの独立したピース比べ、より魅力的になる。

セマンティックマークアップ
Schema.orgをはじめ、いろいろある。

セマンティックSEOとは?
「ユーザー」と「ユーザーが望み、必要としている情報」を結びつけることによって、検索の可視化を増加させるために、「オープンな構造化されたデータ」を提供すること。

トラフィックを落としたくない(セマンティックによって)
トラフィックは落とし得る。しかし、オープンデータを供給することで、信頼性を高めることができる。信頼性の高いリソースはプロモートされるべきものだ。

Googleの見解の変更
「高品質なサイト」の順位が上がるという記述から、「ユーザーとアプリケーション両方にとって高品質なデータ」を持つサイトがランキングがあがる、という記述に変更された。

セマンティックは最も新しいテクノロジーだ
より効率的なWeb構造を構築することができる。

あなたのサイトをリソースにする。

Aaron Bradley, Internet Marketing Manager, InfoMine, Inc (@aaranged)

大きな変化
Strings(文字列)からThings(物事)へ。

主語>述語>目的語
United Flight U323→は出発時刻がある→16:10
Acme 8 GB USB drive→は値段がある→$9.99

Schema.orgは主語と目的語の関連性を強める
商品→は名前を持っている→Acme 8 GB USB drive

Strings vs Things
Schema.orgはGoogleがクエリ以上の意味を決定することを可能にする。
(”フランスのGDP”というクエリに、GDPの他、人口、国旗、地図などを出す。)

従来のSEO
従来のSEOはキーワードを最適化する。最適化の対象は常にキーワードに注力していた。
認識例)ブレンダー、Acme、John Doe

セマンティックSEOに向けて
エンティティはセマンティックSEOの構成要素だが、あくまで構成要素にすぎない。
認識例)ブレンダー(画像とURL)、Acme(“ACME”表記の会社のロゴ、URL)、Jone Doe(画像)

セマンティックSEO
最適化の対象は、文字列(Strings)のマッチングから物事(Things)の関連性へシフトする。
認識例)Jone Doe(画像)がACME(ロゴ)という会社を作り、ブレンダー(画像)はその会社の製品の一つ。
上記のように、関連する情報(テキスト、画像、地図)を認識し、検索結果に返す。

Jon Henshaw, Co-Founder & Chief Product Officer, Raven Internet Marketing Tools (@RavenJon)

Geo-Tag Generator
Webサイトの情報が格納されている位置情報を検索エンジンに伝え、ローカル検索に有利にする。
(http://clck.io/geotag)

Open Graph Generator
FaceBookでいいねを押したユーザーとあなたのWebサイトをつなげる。
(http://clck.io/opengraph)

ボットのためにセマンティック要素(semantic elements)を付加する
Header, Footer, Nav, Main, Section, Article, Aside

コードバリデーション
構築したコードの確認を行う。
(http://clck.io/validate)

schema.org
schema.orgを使用することはGooglebotに愛を伝えるのと同じだ。
3つの主要な属性は、itemscope、itemtype、そしてitempropである。

マイクロデータ(Microdata)
マイクロデータの属性はほぼ全てのブロックレベルエレメントに追加できる。もっとも典型的なものは、key semanticとblock elementsである。例えば、section,article,div,span そしてpだ。

セマンティックによる最も大きな変化は、検索エンジンがWebサイトの理解を深めることであり、マークアップによってそれがもたらされるということです。
個人的には”あなたのサイトをリソースにする”と”StringsからThingsへ”のセリフがこの変化を端的に表していると思います。
技術というより概念であるため、少々理解が難しい分野ではありますが、あらためてその重要性を認識し、情報収集の必要性を感じたセッションでした。


エキスパート達から学ぶ構造化データ

原題:Structured Data Superstars

セマンティックセッションの2回目は実践的な内容が中心です。
意味はわかったけど、導入事例は?導入するとどうなるの?といった疑問に、NYタイムズの事例とリッチスニペットの表示で答えてくれています。
まだまだ理解することが精一杯の私にとっては非常にありがたい内容でした。

Moderator: Elisabeth Osmeloski, Director of Audience Development, Third Door Media, Inc. (@elisabethos)
Q&A Coordinator: Alex Bennert, SEO Consultant, Independent (@alexbennert)
Speakers:
Warren Lee, SEO Manager, Adobe (@seocubed)
Evan Sandhaus, Lead Architect, Semantic Platforms, NY Times (@kansandhaus)
Chris Silver Smith, President, Argent Media (@si1very)

Evan Sandhaus, Lead Architect, Semantic Platforms, NY Times (@kansandhaus)

NYタイムズ
セマンティック対応作業のケーススタディー。全てのHTMLをセマンティック対応にしている。rNews。Schema.orgを使用。

なぜ、我々はセマンティックマークアップを必要としているのか?
ニュース記事の画面を見たとき、人間はどこが記事でどれが写真かということを認識できる。ただ、検索エンジンはわからない。

マークアップだけでは不十分
マークアップはただのツール。そのため詳細な計画(設計図)が必要。

構造化データの必要性
構造化データがなければ、検索エンジンやSNSが魅力的なレイアウトで自分のサイトにリンクを返してくれない。言い換えると、構造化データによって、検索結果に画像やリッチスニペットが表示されるようになり、それは非常に魅力的なことだ。

rNews
rNewsは機械が読めるメタデータをWebドキュメントに組み込むためのデータモデル。rNewsを使用することにより、以下のようなベネフィットが期待できる。

アルゴリズムにより作られるリンク(検索結果画面)がより優れたものになる
魅力的な形式でリンクを返してくれる。(リッチスニペットや画像を一緒に表示してくれる。)

優れたツールサポート
・バーティカルサーチ
・コメントプラットフォーム
・適切なマネジメント

詳しい分析
より詳しくサイトを分析し、その分析結果を関連付けて検索エンジンに表示してくれる。

rNewsについて
2010年の9月から取り組みはじめたが、実際にNYタイムズへの取り込みを開始したのは2011年の11月になってから。
世界中の支社を回って公演している

Warren Lee, SEO Manager, Adobe (@seocubed)

リッチスニペットにサポートされているもの
レビュー、音楽、製品、人物、組織、記事、レシピ、イベント。。。

HTMLマークアップを使用するべき場合
・Googleがあなたのサイトのイベントやレシピといった類のデータの認識をどのようにコントロールしているかを明らかにしたい場合。
・HTMLマークアップをすべてのデータに対し、一貫して加えることができる場合。
・サイトの構造が頻繁に変わる場合。
・Google以外の検索エンジンにもあなたのサイト内容を理解してもらいたい場合。

データハイライターを使用すべき場合
・あなたのサイトがイベントのデータを表示している場合。
・構造化データとスニペットの挿入を検討しているが、HTMLマークアップをアップデートするリソースがない場合。
・HTMLのマークアップよりクリックで追加したい場合。
・HTMLのマークアップが不可能な場合。

考慮すべき点
・スニペットにはイベントのデータも組み込むことができる。
・レビューは他人の行動の原因になれる。(良いレビューがあるサイトはクリックされる。)
・CTRが向上する

CTRと流入のテスト
ある製品の検索結果画面で、スニペットの有無で調べた場合、有の結果はCTRとVisitsが20%増加した。

オーサーシップについて
Hcardは優れているが、オーサーシップの方が大事。CTR以上の価値を産む。商品を売るのではない、あなたが商品になる。

Chris Silver Smith, President, Argent Media (@si1very)

構造化データの実装
検索エンジンが完全にサポートする前に実装しておくべき。一部ではあるが、すでに効果はでている。

アドバンテージ
・検索エンジンのサイトに対する深い理解。
・より関連した検索結果。
・詳細なデータを検索結果に反映。 例)レストランの場合、詳細なジャンルの説明、地図、レビューなどを掲載できる。
・地図情報を入れることができる。
・アイキャッチになる。(リッチスニペットがある場合はない場合と比べ、15-50%CTR上昇というデータ。)
・SERPのリンク数が増える(付随する情報がリンクになっているため)。CTRの増加。

考慮すべき点
・Schema.org(記事、ビデオ、画像。)
・オープングラフ(Facebook用)
・構造化データがない場合、Googleが持つ情報が表示されてしまう。

ロゴ
会社やレストランのロゴにもスキーマを入れる。Webマスターブログでも推奨。

パンくずリスト
Googleも好む。テストツールもある。

オーサータグ
アイキャッチになる。プロファイルページからGoogle+にへの流入も期待できる。

ハイブリッドリッチスニペット
レシピページ、オーサータグ、パンくずリストなどを全て取り込む。

パブリッシャースニペット
パブリッシャーの詳細な情報を提示。

ミュージックリッチスニペット
レビューなど。ミュージックファイルを置いているサイトに有効。

イメージマークアップ(画像に対するマークアップ)
画像検索用。競合率の高い「ウェディング」で検索した場合、一番に表示される画像はオープングラフを使っている。(だから1位だと思う。)

プロダクトマークアップ(製品に対するマークアップ)
オープングラフを使っているところが多い。(会社によって若干異なる)

テーブルやリスト
リッチスニペットに表示できる。データの結果など。(エクセルの表のようなイメージで。)

その他
・Twitter Cards
・マークアップヘルパー
・Data Highliter
・WMTで自分のサイトの構造化データのレポートが確認できる。(一部)

Q&Aとその他

Q.Data HighliterはHttpsのサイトでは動かない。SEOにとってよくないか?
A.Googleはhttpsを推奨しているから問題ないと思う。

Q.Data Highliterの導入を試みているが、すべてのページに導入しないと動かない。全部デザインを変えるのはシステム的に不可能。どうすればいい?
A.もしもプラットフォームの問題で組み込めないのならしょうがない。Schema.orgを使うというような対応が必要。ある程度のカスタマイズにするか、包括的に全部変えるか将来的に決断が必要。

Googleの中の人の発言。
リッチスニペットはスパム利用にされている場合もある。そういった認識がなくてもGoogleがそう判断してしまったら良くない結果が起こる。あまり情報を詰め込みすぎない方がいいかもしれない。

NYタイムズほどの大規模なサイトで導入が進められている事実と、その大変さに非常に驚きました。リッチスニペットはリターンの速さと効果の高さから、一番取っ付き易い事柄かもしれませんね。まだまだ、導入しているサイトの方が少ない中、思い切って先行してみてはいかかでしょうか?


基礎からから学ぶオーサーシップとトラブルシューティング

原題:Authorship: Step-By-Step & Troubleshooting

リッチスニペットと同様、検索結果のリンクに表示することができるオーサーシップ。Google+の利用を促してFacebookに対抗しようとしてるのでは。。。と穿った見方がないわけではありませんでしたが、しっかりとセマンティックの理念のもと、考えられた技術のようです。

Moderator: Elisabeth Osmeloski, Director of Audience Development, Third Door Media, Inc. (@elisabethos)
Q&A Coordinator: Mark Traphagen, Director of Digital Outreach, Virante, Inc. (@marktraphagen)
Speakers:
John Carcutt, Director of SEO and Social Media, Advance Digital (@johncarcutt)
Janet Driscoll Miller, President and CEO, Search Mojo (@janetdmiller)
Pierre Far, Webmaster Trends Analyst, Google (@pierrefar)
John Shehata, Executive Director of Search, Social Media, ABC News (@JShehata)

John Shehata, Executive Director of Search, Social Media, ABC News (@JShehata)

オーサーシップとは?
特定のドメインのサイトであなたが作成したコンテンツとGoogle+のプロフィールと結びつける。(検索結果にも表示される。)

設定方法は?
1.Google+のプロフィールを作る。
2.よく撮れた顔写真を使い、プロフィール欄を埋める。
3.Googleのサイト(https://plus.google.com/authorship)に行き、e-mailでサインアップして、確認のメールを送ってもらう。

確認方法
リッチスニペットツールを使い、確認を行うことができる。

Googleにとって重要な理由
・大量の情報。現在のWeb上の90%の情報が過去2年間でつくられている。オーサーシップはその中でスパムではないとGoogleに伝えることになるので、Googleにとっては情報精査の上で役に立つ。
・検索結果の品質の向上につながる。マット・カッツも、情報の真の作り手がわかることはGoogleにとって非常に有益、と発言している。
・検索結果の促進。social endorsement(ソーシャルからの保証)が表示されれば、より多くのクリック数につながる。

あなたにとって重要な理由
・証明されたプロフィールに結びつけられた情報は、それらがない情報に比べ、検索結果の順位は上昇する(エリック・シュミット)
・あなたのWeb上の評判が検索結果にも影響する。
・可視性の増加→CTRの向上→ページビューの向上(CTRが150%アップというデータもある)
・検索結果にオーサーが強調される。→よりその記事が読まれる。
・90%以上のテクノロジー系のライターがGoogle+アカウントを取得している。
・Google+アカウントの作成→Google+の増加→ランキングアップ

オーサーシップハッキング
オーサーシップを作成した他のサイトにコンテンツをコピーされ、その結果インデックス数が落ちたという事例がある。

オーサーランク(Author Rank, AR)
コメント数、アベレージPR、サークルの数、パブリッシングサイトのオーソリティ、+1やシェア数などによって決定。計算するためのツールは今のところない。

ARを高める10の方法
・オーサーシップを主張する。フォームをアップデートし、Google+のセクション欄をすべて埋める。
・Google+をコンスタントに使用する。コメント欄の返信など、つながりを強くさせる行為をする。
・サークルを構築する。ハイクオリティのオーサーを加える。コミュニティに参加する。
・より多くのエンゲージメントを作る。画像投稿や、Q&Aへの参加など。
・あなたのGoogle+ページへのリンクを増やす。
・特化させる。同様のトピックに対し、多くのコンテンツを作成する。
・他のSNSでのあなたのファンを認識する。
・いくつかのプロフィール写真を試し、どちらがよいか比べる。
・すべてのSNSで同じプロフィール写真を使う。
・シェアされるような、優れたコンテンツを作成する。

Google+のステータス
メインとなるキーワードをステータスの最初に含める。

写真は明るいものを使うこと
暗い背景使っている人がいるがおすすめはしない。
色々な色の背景で実験をし、赤が一番だったと主張している友人がいるが。(笑い)

まとめ
検索ランキングのためではなく、オーサーシップのため。トラストのため。

John Carcutt, Director of SEO and Social Media, Advance Digital (@johncarcutt)
(オーサーシップのケーススタディー)

背景
6人で1000人以上のオーサーを担当。

直面した課題
・アーリーアダプター
・技術的な問題
・マストレーニング

アーリーアダプター
初期の段階では以下のような課題があった。
・写真家はGoogle+を好んで使ってくれる。
・レポーターはそうでもない。
・e-mail認証が問題となったケースもある。

技術的な問題
実施の依頼を2011年の中ごろに依頼したが、始まったのは2013年の初頭。2年かかった。

マストレーニング
多くの人に使い方を教えなければいけない。我々が取り組んでいることは、
・それぞれの市場毎に、1年に1回のトレーニングを行っている。(実際に会っている)
・サイト運営(http://www.advancessg.com)
・月に一度のニュースレター。

ネガティブ面
・シンジケートコンテンツ
・ARの売買
・オーサーシップのオーナーシップ

シンジケートコンテンツ
別のメディアで同じ記事が作られた場合、本当のオーソリティが作られない。

ARの売買
今のところ機能してしまうかもしれない。ただ長くはもたない。

オーサーシップのオーナーシップ
ある著者が会社を離れた場合に起こり得る。会社は過去記事のby○○(○○の部分に著者の名前が入る)を変更しない。しかし、その著者は会社を離れた以降も継続してオーサーシップを高めてしまうが、同時に前の会社に貢献してしまうことになる。
また、所有権の問題を避けるため、複数人で共同のオーサーシップを作ることを推奨していない。

Janet Driscoll Miller, President and CEO, Search Mojo (@janetdmiller)

・オーサーシップの種類

PDFオーサーシップ
オーサーシップをコンテンツから引用。メタデータの引用ではない。
< 表示例>
[PDF]2014年のSEOはこうなる!!
www.aaa.com/bbb….
by John Doe 2013/10/01

ワードオーサーシップ
ByがGoogleがコンテンツ経由でオーサーシップを引用する唯一の手段ではないコンテンツの中に著者を紹介する部分がありそこから引用されるケース。
< 表示例>
[doc]2014年のSEOはこうなる!!
www.aaa.com/bbb.docs
by John Doe 2013/10/01

パワーポイントオーサーシップ
オーサーシップをコンテンツから引用。メタデータの引用ではない。
< 表示例>
[PPT]2014年のSEOはこうなる!!
www.aaa.com/bbb.pptx
by John Doe 2013/10/01

ブックオーサーシップ
著者情報の代わりに、本の情報がオーサーシップになる場合もある。
*リンクの下に本の画像が表示され、出版社、出版年、本の内容の説明などが表示される。

・オーサーシップの注意点

表示される著者の人数は一人
現在のUIでは一つの記事、ブログポストなどには一人の著者しか載せることができない。一人以上の著者を載せることができるように改善を試みているらしいが。

表示される内容があなたが望むものかを確認する。
テキスト内の”by”に気を付ける。オーサーを表す以外のところで”by”が使用されていた場合、その”by”以下の情報が表示されてしまう場合がある。著者でなく、編集者名や”コメント by”になってしまう場合も。
また、リッチスニペットにビデオを表示させるつもりが、オーサーシップが表示されてしまうということにならないようにする。

著者名は完全一致
Google+には本名で登録し、記事を書いたときにニックネームなどを用いた場合、オーサーシップは表示されない。

・オーサーランク(AR)

ARはPRとSEOにとって何を意味するか?
オフラインでレポーターを探した場合、それがSEOにとって良い影響を与えはしない。

それでは、どのようにして探すか?
・そのサイトがオーサーシップを適用しているか。
・そのオーサーはGoogle+プロフィールをもっているか?
・確認方法は「Site:そのサイトのURL 著者名」を入力。

何を目的として選ぶか。
SEOの価値→その著者はGoogleからの評価は高いか?
関係構築を目的→その著者の読者はあなたの記事に興味がありそうか?あれば、その読者からSEO的な価値を認めることができる。また、著者ではなく、サイト(パブリッシャー)のレベルを確認する。

上記の点に注意して、オンライン上での最適なパートナーを見つけよう!

・パブリッシャー:コンテンツを守れ!

重複コンテンツ(ケーススタディー)
あるサイトから一字一句そのままコピーされ、すべてのコピーにオーサーシップが適用された。リンク数やドメインオーソリティから、本サイトが本物であることは明らかではあったが、トラフィックが下がってしまった。パンダアップデートの時期と重なっていたため、適用されたと思われる。

コンテンツを守るために
・コンテンツを監視する。
(http://copyscape.com)
・強いオーサーシップを構築する。

Q&Aセクションにて
会場にGoogleの中の人がいて、「パンダはオーサーシップを見ていない」と発言。スピーカーはそれでもパンダの影響を主張したが、時間がないため、打ち切りに。

Pierre Far, Webmaster Trends Analyst, Google (@pierrefar)

オーサーシップについて
・人が書いたものだけを認識する。(機械が書いたと思われる文章にオーサーシップは与えない。)
・”by”を使うことで検索エンジンは理解しやすくなるから使って。

記事を書いた人全部をマークアップ
今のところ、UIはサポートしてない。だけど入れて。

オーサーはGoogle+とリンクしている。
Eメール認証の場合、オーサーとプロフィールメールを一致させている。

オーサーのプロファイルページはGoogle+とリンクしている。
記事→プロフィール→Google+

人か組織か
rel=authorは人、rel=publisherは組織、またはビジネス

Q&A

Q多くのブログがあるサイトのオーサーはだれになる?
A.そのサイトにはオーサーシップはない。(John)。
 単一の筆者の時のみオーサーシップは適用される。(Perre)

Q.筆者は同じだが、いろんなトピックを書いてる。大丈夫だろうか?
A.誤解があるようだ。筆者は単一である必要があるか、記事の内容は多岐にわたってもカバーされるので問題はない。(John)

Q.ランキングへの影響は?
A.オーサーシップは検索結果のシグナルになっていない。(Perre)

オーサーランクの高め方やオーサーシップの様々な種類など、ここまで進んでいるのかと感心してしまいました。本名・顔表示がほぼ必須条件のため、個人で行う際にはハードルもあるとは思いますが、ブランディングを上げるためには非常に有効な手段ですね。しかしながら、リッチスニペットと同様、オーサーシップを悪用する事例もすでにあるそうです。やはり、本場は色々な分野で先進的なようで。。。


検索の未来技術、エンティティ革命がやってくる!

原題:The Coming “Entity Search” Revolution

長かったセマンティックシリーズの最後は、これまた重要な概念である”エンティティ”について。初回のセッションと比べ、よりSEOへの影響を話してくれています。今起こっていることよりも、これから起こることが中心になっていますが、SEOの将来を考える上で、非常に参考になるセッションでした。

Moderator: Danny Sullivan, Founding Editor, Search Engine Land (@dannysullivan)
Q&A Coordinator: Ric Dragon, CEO, DragonSearch (@ricdragon)
Speakers:
David Amerland, Author, Speaker, Analyst., David Amerland (@David Amerland)
Jonathan Goodman, President, Halyard Consulting (@halyardconsult)
Reva McEachern, Principal Technologist, REVA Digital Media LLC (@revadigital)

David Amerland, Author, Speaker, Analyst., David Amerland (@David Amerland)

エンティティについて
エンティティは言葉ではない。言葉に付随する概念だ。

従来のSEO
過去のSEOはprobability(可能性、確率)だった。検索は、キーワードが含まれているクエリに対し、統計的に導き出された「(検索者にとっての答えとなり得る)可能性のある返答」を返していた。この検索結果で「成功」するためには、我々はサイコロを振らねばならず、望んだ目を出すために(その確率をあげるために)、いろいろなテクニックを使ってきた。キーワードやリンクやアンカーテキストなどだ。

セマンティックSEO
セマンティックではstatistics(統計学の概念)は影をひそめる。従来の、「10個のリンク(Webサイト)を表示させる」という検索結果は変化している。よりパーソナルになり、著名な人物の顔写真が表示され、さらに正確になっている。

検索自体が変化している
モバイル、音声、ローカル、予測(GoogleNow)、機能的(Map)など。情報は飛躍的に変化し、検索もそれに伴って変化している。ボリューム、速度、種類、正当性など、ビッグデータの要素が非常に重要な役割を持っている。

エンティティは新しいドライバー
エンティティは異なるデータポイント間のつながりを暴く、「関連性のある情報の地図」を作成する。これは非常に大きな変化だ。エンティティは他のデータをの関連性を見つけるための、信頼のあるポイントという存在になる。

エンティティは色々な方法で作られる
トラステッド(信頼のある)サイト(Wikipedia、Freebase、Metaweb)から、通常のWebページから、ソーシャルwebから。

テクニカルな話題
構造化データでGoogleに伝える。ローテキストに意味を埋め込み、リンク間で関連性をつなぐ。それらが合わさり、エンティティとなる。

SEOにとってはチャレンジ(課題)だ
「(統計的に考えてあっているのでは?という)提案」ではなく、「答え」を提供するようになる。間違えられない。リンクなどの要因で上げることはできない。
*Googleがオーサーシップ、高品質のサイトを優遇する理由とつながる。参照される情報元はランキング上位からか?(勝手な予想)
アメリカの大統領は?(クエリ)に対しての答えとして、バイオグラフィー、最近のポスト、関連したエンティティを提供するようになる。
一つのクエリに対する答えが、より広く関連したデータになり、これは以前は不可能なことであった。

SEOにおける課題(箇条書き)
・検索のUIが変わる。画像検索、スクリーンレス(音声など)
・キーワードへの依存が減少する。
・現在のオンページSEOのテクニックが通用しなくなる。
・検索結果での不動産(位置)情報・ページの減少。
・統計的な関連性への依存の減少。

エンティティを新しいドラーバーとして利用するには(意識を変える。)
オーソリティー、トラスト(信頼性)、レピュテーション(評判)、インフルエンス(影響)などが重要になってくるが、それらを構築・獲得するためにはどういった作業が必要か?考える必要がある。

まとめ
Volume(ボリューム),velocity(速度),variety(種類),veracity(正当性)を考える。それらにconnection(関連性), sosical discovery(ソーシャル上での露出、発見される方法),social buzz(ソーシャルで話題になる方法), authorship &rank(オーサーシップオーサーランク)を加える。

Jonathan Goodman, President, Halyard Consulting (@halyardconsult)

Freebase(フリーベース)とは?
・Metaweb社(Googleに買収された)が作成する、永遠に拡大するDB。
・4000万以上のトピック。
・リレーショナルテーブル。
・MQL(Metadata Query Language)を用いたクエリ、APIを用いたアプリケーションの構築が可能。
・データ改良のために数千ものコミュニティが参加。
*Wikipediaに似ているがデーターベースそのものとして機能する。セマンティック検索への利用が見込まれる。

NodesとEdges
フリーベースはデータの再構築を行わずにデータを拡大させることができる。
Node(データポイント)をEdges(コネクター)でつなぐ。

Topic
トピックはNodeであるが、すべてのNodeがトピックではない。実在の人物、分類、コンセプトなどがなり得る。

Types
トピックは多くの関連したタイプを持つことがある。「半澤直樹」というトピックに対し「テレビ番組」、「〇〇ノミネート」、「受賞作品」などのタイプをつけることができる。

Properties
それぞれのタイプはプロパティー(属性)の一群を持つ。「テレビ番組」というタイプには「シーズン○○」、「初回放送日」、「番組作成者」、などの属性をつけることができる

クエリ(http://www.freebase.com/query
クエリ作成画面のキャプチャを用いたデモを披露。そこでは「FIFA」を検索し、結果はフットボールアソシエーションとそれに関連する情報が表示された。

・使用例

Small Demons(https://www.smalldemons.com
フリーベースを用いたサイトの例。フリーベースが本の内容から音楽、人食べ物、場所などの情報を引っ張ってくる。

Yatedo(http://www.yatedo.com/
人を検索するエンジン。関連する情報。画像、ビデオ、ニュース、本、などを表示。

RichSeam(http://richseam.com
好きなアーティストから関連して音楽の情報を提供。

検索は。。。
セマンテックとImplied Intent(暗示された意図)がキーになる。個人の過去の検索歴・購入歴などが反映。過去にUKで検索した人にとって、マンチェスターはイギリス。アメリカで検索した人にとってはマンチェスターはアメリカ。あなたの検索は他の人と全く違うようになる。

SEOは。。。
死なないが、かなり難しくなる。Sphere Infuence(影響の範囲)を構築しなさい。全てのセマンティック情報をマークアップを構築するべきだ。2015年にはバックリンクが全く意味がなくなっているだろう。

おまけ
Google I/O 2013: The Freebase APIs
http://www.youtube.com/watch?v=r-VL7NKJqcs
Freebase Query Editor 2.0

Reva McEachern, Principal Technologist, REVA Digital Media LLC (@revadigital)

属性と関係性
データはただのリストの状態のままでは、それ自体には価値がない。関連性を持って初めて価値がある。これが、ナレッジグラフとソーシャルグラフが真に提供しているものだ。(サーチエンジンジャーナル)

活動の領域のレベルを上げる
よりよいワードが欠けている人や、過度のSEO対策をしている人がいる。これらの人々に対し、素晴らしいコンテンツやサイトを作ろうとしている人たちがいる。我々は検索エンジンをより賢くし、関連性をよりよいものにしようとしている。現在の活動の領域のレベルをあげようとしているんだ。(マット・カッツ)

数から見るGoogle
・4億2500万人のGmailユーザー。
・5億人のGoogle+ユーザー。(3億4300万人がアクティブユーザー)
・検索結果の26.4%がキーワードを含まない。

things→データがより多くの意味を持つようになる

ソーシャル、リンク、ナレッジ
テキスト・リンクからthings(ものごと)へ。データがより多くの意味を持つようになる。ソーシャル、リンク、ナレッジの全て組み合わさったデータが、スイートスポット。

ナレッジグラフ
事実から答えへ。答えを出すための事実。帰納的な知識の発見手段。複雑な問に対する答えを提供。
セマンテックマークアップ、Wikipedia、Freebaseなどから構築される。

ソーシャルグラフ
意見から好みへ。好みを発見するために意見を参考にする。友人により認証されたコンテンツ。自身の好みに仕立てられたコンテンツ。
Google+、オーサーシップ、エンゲージメントなどから構成される。

セマンティックマークアップ
Schema.orgはBing、Google、Yahoo!、Yandexなどの検索エンジンなどがWebページのより深い理解を可能にするマークアップ言語。
GoogleのリッチスニペットはMicrodataやShema.orgによって構造化されたデータをもとに表示されている。

Google+
オーサーシップを表示させたい場合は、作成したコンテンツとGoogle+のプロフィールを結びつける。
Googleローカル検索で自分の店の所在地を表示させたい場合もGoogle+に認証させる。

オーサーシップタグ
WebページからGoogleプロフィールへリンクすることで結びつける。そのリンク内に”rel=author”のパラメータを必ず組み込む。その後、プロフィールから新しく作成したページにリンクを貼る。

パブリッシャータグ
ホームページをGoogle+のプロフィールに結びつける。

オーサーランク
・あなたのビジネスに関係した人をサークルに加える。
・定期的にあなたのビジネスについての記事を投稿する。
・あなたのビジネスに関係したコンテンツに+1をする。

マーケターにとって必要なこと
Googleは複雑な問に対する正解を提示することができるようになっており、ユーザーのエンゲージメントをより長い期間、維持できるようになっている。
口コミはデジタル化され、それによってソーシャルとSEOによって拡大し、最適化されている。

Q&A

Q.KWはいつまでもつ?今はまだ効いているようだが。
A.考えを変えるべきだ。キーワードを元にコンテンツを作ることはコンテンツの質に影響する。そういったコンテンツの質はあまりよくないから結果として順位は下がる。ゲームはやめて、ビジネスパートナーになるという考えに変更するべきだ。(Jonathan)
コンテンツキングという時代も終わった。ハミングバードが終わらした。検索者はキーワード検索から、意味を調べるようになる。「ホンダの車種」を探すのではなく、「一番燃費のいい車」を探すようになった。(David)

候補ではなく「答え」を提供するということで、検索の用途そのものが変化してしまいそうです。Google Glassなどで検索する場合は、確かに一発で答えがでてくれるとありがたいですね。
世界中から集めた知識をもとに、あらゆる疑問に瞬時に答えてくれるエンジン。SF映画にでてくるAIのように聞こえるかもしれませんが、絵空事ではなく、その時代はすぐにやってくるのかもしれません。

SEO Japanでもセマンティックエンティティ検索関連の濃い記事は何度か紹介してきましたが、セッションレポートでQ&A形式で単発的に様々な質問に対する答えをまとめたこの記事の方が意外と理解が深まるかもしれない、、、と思った内容でした。いまいち理解しきれていない、導入に足踏みしている方もまずはオーサーシップや軽めの構造化からチャレンジしたくなるような?レポートだったのではないでしょうか。 — SEO Japan [G+]