植物性由来のミールキットを配達するSplendid Spoonが約13.8億のシリーズB資金を獲得

消費者がより体に良い食品を求めるようになり、食事宅配サービス会社に多くのベンチャーキャピタルが流入している。

オンラインミールキットデリバリー市場は、2022年末までに70億ドル(約8000億円)、そして今後5年間で3倍の産業に成長するといわれている。そのため、ベンチャーキャピタルが注目し、最近、自宅料理用の食材を配達するShef(シェフ)WoodSpoon(ウッドスプーン)、ベビーフード分野のLittle Spoon(リトルスプーン)やSerenity Kids(セレニティ・キッズ)などの資金投入につながった。

このカテゴリーにいち早く飛び込んだ企業の1つが、植物性のスープやボウル、スムージーに特化した食事宅配サービスのSplendid Spoon(スプレンディッド・スプーン)である。Nicole Centeno(ニコル・センテノ)氏が同社を設立したのは2013年。当時、彼女は忙しい母親であり、厳しい仕事に就いていたため、思うように健康的な食生活を送ることができなかったという。

彼女は料理学校に通い始め、食事の準備や調理を必要としない、ヴィーガン、非遺伝子組み換え、グルテンフリーのオーガニックスープとスムージーのラインを作った。ブルックリンのマーケットで販売した後、彼女はFresh Direct(フレッシュ・ダイレクト)に製品を供給するために卸売り業者と提携し、2015年に全国展開した。

それ以来、センテノ氏と彼女のチームは消費者への直販型のサブスクリプションモデルを構築し、2018年には同社の初期の愛用者の1人であったElise Densborn(エリス・デンスボーン)を共同CEOとして採用した。

Splendid Spoonの共同CEOのNicole Centeno氏とElise Densborn氏(画像クレジット:Splendid Spoon)

「私たちはこの3年間、私たちが『筋肉』もしくは『フードテックビジネスの赤身肉』と呼ぶもの、つまり食品そのものに事業を集中してきました。そして、私たちの食品ができるだけすばらしい味になるために必要なものはすべて揃えるようにし、体にも良い新鮮な食品という約束を実現してきました」と、センテノ氏は付け加えた。

現在、同社は米国本土の全州に配送し、50以上の植物由来の食材を揃え、顧客がサブスクリプションに申し込まずにオンデマンドで買い物できる機能を備えている。同社は2020年から成長率を2倍に高め、現在までに2万人を超える登録者を抱えている。

そして最近、Splendid Spoonは1200万ドル(約13億8700万円)のシリーズB資金を確保した。このラウンドはNicoya(ニコヤ)が主導し、Danone Manifesto Ventures(ダノン・マニフェスト・ベンチャーズ)、Torch Capital(トーチ・キャピタル)、Reddit(レディット)共同創業者のAlexis Ohanian(アレクシス・オハニアン)氏、Rent the Runway(レント・ザ・ランウェイ)共同創業者のJennifer Fleiss(ジェニファー・フライス)氏、Tasty Bite(テイスティ・バイト)の創業者Ashok(アショック・ヴァスデヴァン)氏とMeera Vasudevan(ミーラ・ヴァスデヴァン)氏が参加した。Torchとオハニアン氏は、以前のラウンドでも投資している。センテノ氏は、2018年の非公開のシリーズAを含む、同社の総資金額を明らかにしなかった。

自身の健康のコントロールを取り戻したいという消費者行動の変化と、そのための簡単な方法への需要が、Splendid Spoonの最新の資本注入の原動力の2つだった。

「健康は、私たち消費者の原動力です」とセンテノ氏はいう。「おそらくあなたも聞いたことがあるであろう、怖い統計結果が出ています。例えば、CDCの調査によると、米国人の10人に1人しか野菜を摂取していないことが明らかになりました。現在、85%の米国人がより健康的な食生活を送ろうと努力しています。パンデミックによって、ダイレクト・ツー・コンシューマーの試みが加速され、人々は、『あれ、この食事を家に届けるのはもっと簡単じゃないか』と思えるようになり、その答えはイエスだったのです」と述べる。

センテノ氏とデンスボーン氏は、今回の資金調達で、同社の主力製品群を拡大するとともに、新製品やカテゴリー、食事プログラムを追加する予定だ。Splendid Spoonは、創業以来、デンスボーン氏が「小さいけれども強力なチーム」と呼ぶチームで活動してきたため、採用も優先事項となるだろう。

現在34人で、2021年初頭の15人から増えている。小さなチームが実際にどれほど強大かを示すために、近年Splendid Spoonに投資した1ドル(約115円)に対して、同社は15ドル(約1730円)の収益を上げたと、デンスボーン氏は付け加えた。全体として、前年比平均100%の成長を続けているのだ。

同社が次に取り組むべきことは、チームの強化に加え、サプリメントや他の食品、消費者直販以外のさまざまなチャネルでの試用機会について、戦略策定と市場参入の戦略を検討することだ。

「私たちはまだ表層しか見ていないと思っています。今後12カ月の間に、多くの創造が起こるでしょう」とセンテノ氏は語る。

画像クレジット:Splendid Spoon

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(文:Christine Hall、翻訳:Akihito Mizukoshi)

植物性由来のミールキットを配達するSplendid Spoonが約13.8億のシリーズB資金を獲得

消費者がより体に良い食品を求めるようになり、食事宅配サービス会社に多くのベンチャーキャピタルが流入している。

オンラインミールキットデリバリー市場は、2022年末までに70億ドル(約8000億円)、そして今後5年間で3倍の産業に成長するといわれている。そのため、ベンチャーキャピタルが注目し、最近、自宅料理用の食材を配達するShef(シェフ)WoodSpoon(ウッドスプーン)、ベビーフード分野のLittle Spoon(リトルスプーン)やSerenity Kids(セレニティ・キッズ)などの資金投入につながった。

このカテゴリーにいち早く飛び込んだ企業の1つが、植物性のスープやボウル、スムージーに特化した食事宅配サービスのSplendid Spoon(スプレンディッド・スプーン)である。Nicole Centeno(ニコル・センテノ)氏が同社を設立したのは2013年。当時、彼女は忙しい母親であり、厳しい仕事に就いていたため、思うように健康的な食生活を送ることができなかったという。

彼女は料理学校に通い始め、食事の準備や調理を必要としない、ヴィーガン、非遺伝子組み換え、グルテンフリーのオーガニックスープとスムージーのラインを作った。ブルックリンのマーケットで販売した後、彼女はFresh Direct(フレッシュ・ダイレクト)に製品を供給するために卸売り業者と提携し、2015年に全国展開した。

それ以来、センテノ氏と彼女のチームは消費者への直販型のサブスクリプションモデルを構築し、2018年には同社の初期の愛用者の1人であったElise Densborn(エリス・デンスボーン)を共同CEOとして採用した。

Splendid Spoonの共同CEOのNicole Centeno氏とElise Densborn氏(画像クレジット:Splendid Spoon)

「私たちはこの3年間、私たちが『筋肉』もしくは『フードテックビジネスの赤身肉』と呼ぶもの、つまり食品そのものに事業を集中してきました。そして、私たちの食品ができるだけすばらしい味になるために必要なものはすべて揃えるようにし、体にも良い新鮮な食品という約束を実現してきました」と、センテノ氏は付け加えた。

現在、同社は米国本土の全州に配送し、50以上の植物由来の食材を揃え、顧客がサブスクリプションに申し込まずにオンデマンドで買い物できる機能を備えている。同社は2020年から成長率を2倍に高め、現在までに2万人を超える登録者を抱えている。

そして最近、Splendid Spoonは1200万ドル(約13億8700万円)のシリーズB資金を確保した。このラウンドはNicoya(ニコヤ)が主導し、Danone Manifesto Ventures(ダノン・マニフェスト・ベンチャーズ)、Torch Capital(トーチ・キャピタル)、Reddit(レディット)共同創業者のAlexis Ohanian(アレクシス・オハニアン)氏、Rent the Runway(レント・ザ・ランウェイ)共同創業者のJennifer Fleiss(ジェニファー・フライス)氏、Tasty Bite(テイスティ・バイト)の創業者Ashok(アショック・ヴァスデヴァン)氏とMeera Vasudevan(ミーラ・ヴァスデヴァン)氏が参加した。Torchとオハニアン氏は、以前のラウンドでも投資している。センテノ氏は、2018年の非公開のシリーズAを含む、同社の総資金額を明らかにしなかった。

自身の健康のコントロールを取り戻したいという消費者行動の変化と、そのための簡単な方法への需要が、Splendid Spoonの最新の資本注入の原動力の2つだった。

「健康は、私たち消費者の原動力です」とセンテノ氏はいう。「おそらくあなたも聞いたことがあるであろう、怖い統計結果が出ています。例えば、CDCの調査によると、米国人の10人に1人しか野菜を摂取していないことが明らかになりました。現在、85%の米国人がより健康的な食生活を送ろうと努力しています。パンデミックによって、ダイレクト・ツー・コンシューマーの試みが加速され、人々は、『あれ、この食事を家に届けるのはもっと簡単じゃないか』と思えるようになり、その答えはイエスだったのです」と述べる。

センテノ氏とデンスボーン氏は、今回の資金調達で、同社の主力製品群を拡大するとともに、新製品やカテゴリー、食事プログラムを追加する予定だ。Splendid Spoonは、創業以来、デンスボーン氏が「小さいけれども強力なチーム」と呼ぶチームで活動してきたため、採用も優先事項となるだろう。

現在34人で、2021年初頭の15人から増えている。小さなチームが実際にどれほど強大かを示すために、近年Splendid Spoonに投資した1ドル(約115円)に対して、同社は15ドル(約1730円)の収益を上げたと、デンスボーン氏は付け加えた。全体として、前年比平均100%の成長を続けているのだ。

同社が次に取り組むべきことは、チームの強化に加え、サプリメントや他の食品、消費者直販以外のさまざまなチャネルでの試用機会について、戦略策定と市場参入の戦略を検討することだ。

「私たちはまだ表層しか見ていないと思っています。今後12カ月の間に、多くの創造が起こるでしょう」とセンテノ氏は語る。

画像クレジット:Splendid Spoon

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(文:Christine Hall、翻訳:Akihito Mizukoshi)