Spotify、無料ユーザーはビデオ広告を見れば30分間広告なしで聴取可能に

音楽ストリーミングサービスSpotifyの広告部門(かつ、有料購読者以外からの収入源の一つ)、Spotify for Brandsは、無料Spotifyユーザーに見せる新しいビデオ広告を2種類スタートする。

1つ目のモバイルオンリー版では、Spotify Freeのユーザーが15~30秒のスポンサー付きビデオ ― 名称は”Sponsored Session” ― を見る見返りとして、30分間広告無しで音楽を聞くことができる。現在、3000万人以上いると言われる無料Spotifyユーザー ― 対して、月間購読料を払って広告のないプレミアムサービスを利用しているユーザーは1000万人 ― は、ラジオCMに似たオーディオ広告によって、音楽を中断されている。これはリスナーにとってかなり煩わしいが、Spotifyが無料音楽ストリーミングを維持していくためには不可欠だ。

その意味で、新しいSponsored Session広告は、ブランドがSpotifyの熱心なリスナー ― 同社によると平均的ユーザーは毎日146分サービスを利用している(ただし、これにはプレミアムユーザーが含まれている可能性が高い) ― に近づく機会を与えるだけでなく、無料ユーザーは事前に広告を見ることと引き換えに、不快感少なく音楽サービスを利用する手段を得られる。どこまでメッセージが届くかは、新しい広告枠をどんな広告主が利用するか、またこれらの広告がSpotifyのタダ乗りリスナーにうまくターゲットできるかによる。

もう一つのデストップ版は、デスクトップユーザーのみがターゲットで、ブランドはSpotifyが “Video Takeover” と呼ぶビデオ広告スポットのスポンサーになる。基本的にこれはリスニング体験を中断させるビデオ広告で、Spotifyの既存のオーディオ広告のビデオ版だ。

新ビデオ広告を発表したブログ記事によると、新フォーマットの初期パートナーとして、Coca-Cola、Ford、McDonald’s、NBC Universal Pictures、Kraft/Mondelez、Nike、Sprint、Target、およびWells Fargoが参加している。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


アメリカのオンデマンド音楽ストリーミング、対前年比42%アップ―ダウンロード販売は衰退へ

2014年上半期のNielsen音楽市場レポートが発表された。これによると、デジタル音楽の消費チャンネルはダウンロードからオンデマンド・ストリーミングに急速にシフトしつつある。オンデマンド・ストリーミングは対前年同期(上半期)比で42%のアップとなっている。2014年上半期には700億曲がストリーミング再生された。逆に、デジタル楽曲のダウンロードは13%ダウンして5億9360万曲に、アルバムのダウンロードは11.6%ダウンして5380万枚となった。

Nielsenのレポートを読むと、AppleがBeatsを買収したのは賢明だったと思えてくる。つまりiTunesのダウンロード販売モデルは急速に衰退しつつあるからだ。楽曲のオンライン、オフライン販売が低調だったため、ストリーミングを含む音楽産業全体の売上も3.3%ダウンした。

一方、独自の趣味を持った若い層の影響だろうが、アナログ・レコードの販売が対前年比で40%もアップし、400万枚となった。販売を伸ばした物理的媒体はこれだけだった。

アルバムには平均10曲が含まれるとする標準的な換算法を用いると、2014年上半期には11億3100万曲が販売されたことになる。これは2013年同期比で12%のダウン。

これまで長い間YouTubeの音楽ビデオが音楽ストリーミングの主要なチャンネルだったが、Spotifyなどのオンデマンド・オーディオ・ストリーミングの登場で、音楽ストリーミングの成長は50%以上となり、ビデオの35%を大きく上回った。音楽ストリーミングに関してオーディオとビデオはほぼ同規模となり、2014年上半期にはオーディオが336億5000万曲、ビデオが366億4000万曲がストリーミングされた。この成長率が続けば、2014年末にはオーディオ・ストリーミングが音楽ビデオのストリーミングを追い越すことは確実だ。

こちらにNielsenのレポート全文をエンベッドした。

【中略】

この15年で音楽ビジネスはCD販売、Napsterによる海賊天国、iTunesのダウンロード販売、Pandoraのインターネット・ラジオ、YouTubeの音楽ビデオ・ストリーミングを経て、Spotifyのオーディオ・ストリーミング時代を迎えた。合法的なストリーミングが普及したことによって、近くレコードレーベルもこれまでの頑な態度を改め、各種の音楽ディスカバリー・アプリを許可するだろう。誰でも好みの音楽を自由に聞くことができる時代がついに実現しそうだ。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Spotifyでこれまでに一度も聴かれていない曲だけを聴けるForgotify

インディーミュージックだって? 終わったよ。今のインディーって、かぎりなくメジャーに近いだろ、な? ほんとにクールなガキたちがやってる音楽は、誰も一度も聴いたことのないのばかりさ。

そこでForgotifyの出番だ。ForgotifyはSpotifyを調べて、再生回数ゼロの曲を取り出し、その、誰もがまだ聴いたことのない曲だけを聴かせる。

そんなに多くないだろ、って?

きみは、間違ってる。Spotifyが10月に発表したデータによると、同サイトの2000万あまりの曲のうち、その80%は一度以上聴かれている。残りの20%は、一度も聴かれていない。つまり再生回数ゼロの曲は400万曲ある。

もちろん、一度も聴かれないのには、それなりのわけがあるのだろう。Sptifyは必ずしも敷居が高くない“局”だから、XXXXの曲をKidzBopがカバーしたのをアマチュアがさらにカバーしたのとか、しかもそのXXXXは原曲の録音がどこにもなくて、昔一度だけ聴いたことのある誰かのうろ覚えの曲だったとか、そんな粗悪な音源が多いのだろう。

でも、中には本当にいい曲もある。そんなレアな宝石を見つけたときには、全宇宙サイズの満足感に浸れる。きみは、ノイズの中で溺死しそうになっていたシグナルを救出したのだ。

しかし、きみがその曲をForgotifyで聴いたら、再生カウントがゼロでなくなるから、もう二度とこのサイトでは聴けなくなる(のだろう)。つまり、その曲は、誰かが一度聴いたら終わりだ。Snapchatの写真みたいに。

でもそれなら、Forgotifyそのものも短命に終わるかもしれない。Forgotifyで聴かれる曲数の方が、Spotifyの新曲登録数よりも多ければ、Forgotifyは自分を食い尽くして終わりになる。

Forgotfyはここだが、曲を聴くためにはSpotifyのアカウントが必要だ。

[ところで、今朝ぼくの部屋のラジオではLordeの"Royals"が87回も鳴っていた。]

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


日本上陸間近? Spotifyがソーシャルメディアウィークにやってくる

2月17日から5日間、東京を含む世界8都市で「ソーシャルメディアウィーク」が開催される。東京で3度目の開催となる今回は、初の試みとしてハッカソンを実施。そこでは、数年前から「日本上陸間近」と言われている定額制音楽配信サービス「Spotify」がAPIを提供するとともに、イベントスポンサーにも名を連ねている。Spotifyの一部UIはすでに日本語対応していることもあり、いよいよ立ち上げ準備が最終段階に入ったのかもしれない。

Spotifyのイメージ

Spotifyは2008年10月にスウェーデンでサービスを開始。Sony Music EntertainmentやEMI、Warner Music、Universal Musicといった主要音楽レーベルと提携し、2000万曲を配信している。一定間隔で広告を配信するかわりに無料で聴けるFree版と、広告がなくオフラインでも聴ける月額9.99ドルのPremium版がある。2013年12月時点では欧米など55カ国に展開し、月間アクティブユーザー数は2400万人、うち600万人が有料会員だという。

そのSpotifyがソーシャルメディアウィークでAPIを提供するのは「Music Hackday」と題するハッカソン。アーティストやデザイナー、プログラマー、デベロッパーが集まり、SpotifyのほかGracenoteやThe Echo NestなどのAPIをもとに、ソフトウェア、ハードウェア、モバイル、ウェブ、楽器、アートなど、音楽が関係していれば何を作ってもアリというイベントだ。東京・原宿の会場で2月22日から夜通し24時間ハックに打ち込める環境を用意している。一度帰宅して2日目に再参加することも可能だ。

日本でSpotifyの立ち上げ準備を進めているハネス・グレー氏は、Music HackdayでAPIを提供するにあたって、TechCrunchからの取材に対して次のようにコメントしている。「日本の音楽産業は活気に満ちていて、テクノロジーコミュニティも賑わっている。ハッキングの精神で音楽と技術を組み合わせるのは心が踊る。Spotifyはさまざまな音楽体験を可能にするAPIをいくつか用意しているので、Music Hackdayでお会いしましょう」。

ハッカソンはこのほか、エンジニアやマーケター、デザイナーでチームを組み、サービスが成長段階で持つ課題を解決することを目的とした「Social Media Week TOKYO 2014 グローサソン」を2月18日に、記者やエンジニア、アナリスト、ウェブデザイナーが1つのチームとなり、社会問題をデータに基づいて分析し、わかりやすいビジュアルで伝える「データジャーナリズム・ハッカソン」を2月20日に開催する。


2013年インターネット上のヒット曲はこれだ(アメリカの音楽サイト)

【注記: 日本からはアクセスできないサイトもあるので、記事中の曲名やアーチスト名をYouTubeなどでご利用ください。】

2013年もあと数歩で終わりだから、窓の外を見つめ、なんだか感傷的になりながら、今年のヒット曲をマッシュアップして聴くのも良いかもしれない。今年は良い年だったけど、良かったのはOne Directionが香水を発売したことだけじゃない。もっと、いろいろある。というわけで、インターネットの上のいろんな音楽サービスを訪ねて、今年どんな曲に人気があったか調べ、みなさんとお祝いをしよう。

Gizmodoの昨日の記事によると、ミュージシャンにギャラ(薄謝)を払うことにしたSpotifyが、2013年にもっとも多く再生された曲トップ100のプレイリストを作った。まず、グローバルでもUSでも、Macklemoreが”Can’t Hold Us”と”Thrift Shop”でトップファイブを独占。Imagine Dragonsの苦悩のシャウト”Radioactive”とDaft Punk and Pharrellの”Get Lucky”がそこに同席している。今年分かったのは、単純な繰り返しの多い曲が好まれること。”We’re up all night to get lu-cky”のループなんて、わざわざ5分も聴く必要ないよね。

iHeartRadio

歌のカテゴリーで今年多くの局(ユーザ作成局)が使ったのは、”Thrift Shop”だ。9月~11月では、Katy Perryの”Roar”がいちばん多く使われた。Bruno Marsの”When I Was Your Man”は、今年いちばん多く‘親指が立った’曲だが、たぶん10~12月では”Roar”がいちばん親指を稼ぐだろう。

アーチストのカテゴリーでは、局作りに最大の貢献をしたのがDrakeで、Bruno Marsは上で述べたように、親指でトップ。

iHeartRadioで人気最大のライブ局は102.7 KIIS-FM Los Angeles、カスタムではDrakeだ。個人的にどうしても名前を挙げておきたいMiley Cyrusは、人気59位から4位へジャンプした。

まとめ: あの傷心でベビーフェースのBruno Marsがやってるように、誰もが、スポットライトを浴びてシャウトするときには元カレ元カノを美化する。“I was wrooo-ooo-oooong”(ぼく/私は間違っていたぁぁぁ)って。

Songza

Songzaで最大のプレイリストは(降順で): Today’s Biggest Hits、Today’s Happy Pop、The Rap Report、Today’s Country Hits、Drop-a-Beat Workout、Blogged 50。

Songzaのチームによると、今年ニッチ的にブレークしたのはI’m A Boss(オープンカーの屋根をたたんで手の中指をまっすぐ伸ばしてハンドルを握ってぶっ飛ばすときに聴く曲)、Every Summer Dance PartyAt A ’90s School DanceThe Twerk TapeVodka Escapades: Ladies Be Pre-Gaming、そしてUp All Nightだ。

なお、Twerk TapeはTwitterとFacebookの上では、これまでの1年半あまり、トップ人気のプレイリストだ。Mileyのせいではないね。

まとめ: 人間の本性は誰もが考えるとおり。

8tracks

iHeartRadioやSongzaはポップスやヒット曲が中心だが、8tracksの2013年のトップ曲はインディーやフォーク系が多い。ここで一番多くプレイされ、三番目に多くLike(いいね!)されたのが”The last indie playlist you’ll ever need”(あなたが絶対に必要としないインディープレイリスト)だから、それも当然。このサービスのトップテンは:

1. Passenger, “Let Her Go”
2. The Neighborhood, “Sweater Weather”
3. Birdy, “Skinny Love”
4. Ed Sheeran, “Kiss Me”
5. Ed Sheeran, “Give Me Love”
6. Icona Pop, “I Love It”
7. Imagine Dragons, “Radioactive”
8. Imagine Dragons, “On Top Of The World”
9. Avicii, “Wake Me Up”
10. The 1975, “Chocolate”

まとめ: Death Cab For Cutieの “I’ll Follow You Into The Dark” が21位だ。これのリリースは、2006年。

[画像出典: Getty; Flickr: San Francisco Foghorn, Dominic Simpson, Steve Hunt]

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


合衆国の音楽の売上は全般的にダウン, しかしストリーミングは24%伸びて半年で510億曲

Spotifyなどの音楽ストリーミングサービスからアーチストはどうやって収入を得るのか、今の状況を改善するために彼らには何ができるのか、という疑問が依然として渦巻いている中で今日(米国時間7/19)Nielsenが発表した数字は、音楽の売上が下降する中でストリーミングが伸びていることを実証している。2013年の前半では、音楽ストリーミングは24%伸びて提供総数が510億ストリームだったが、アルバムや曲は同期間に前年比4.6%減少し、2億1000万ユニットとなった。しかも、ストリーミングでHarlem Shakeが大差でトップであることは、ビデオの役割が大きいことを物語っている。Baauerのこのトラックはヴァイラルな無料ビデオの広がりを生み、だれもかれも、彼らのお母さんたちもが、自分のバージョンをYouTubeに投稿し、ミームを肥大させた。

6月30日までの6か月で、Harlem Shakeは4億3800万回ストリーミングされ、次位のThrift Shop(Macklemore and Ryan Lewis)の1億8700万を大きく引き離した。総数510億の中で上位がせいぜい億のオーダーだから、これらの数字は音楽ストリーミングがきわめてロングテールであることも示している。

音楽と消費者のマインドシェアがストリーミングへと傾く中で、デジタル音楽も健闘し、それとは対照的にCDの売上は落ち込んでいる。CDの売上は14.2%ダウンして7820万ユニットだったが、デジタル(MP3ダウンロードなど)の売上は6.3%伸びて6080万ユニットとなった。これらの半期レポートを制作提供しているNielsen SoundScanとNielsen BDSによれば、今ではアルバムの全売上の43%がデジタルアルバムである…前年同期では38%だった。ただし2012年の後半に関しては、デジタルのシェアが56%と大きかった。

ストリーミングの影響をいちばん大きく受けているのは、シングルのデジタルダウンロードだろう。Appleのようなダウンロード主体だった企業がこのところストリーミングに傾斜しているのも、そのためだ。シングルのダウンロードは2.3%減少して6億8200万だった(同期間にストリーミングは510億だったことをお忘れなく)。

“2013年前半は売上全体がやや減少したが、その中でデジタルアルバムの売上が伸びたことは同分野の堅調ぶりを物語っている”、Nielsen EntertainmentのSVP David Bakulaがこう書いている。しかし物理メディアの中にも、伸びているものが一つある…それはレコードだ。現時点ではニッチな珍品扱いだが、レコードではアルバムが290万売れて、前年同期比33.5%の増となった。

Nielsenの数字を細かく見ると、デジタルを買う人とCDを買う人とでは、人気曲や人気アルバムにやや違いがある。しかし一方、レーベル(レコード会社)別に見ると、全体的な傾向はどこもほぼ同じだ。どのカテゴリーでもトップであるUniversal Musicに関してNielsenは詳しく分析しているが、同社のマーケットシェアはデジタルでも物理メディアでも35%以上で、Sonyと苦戦していた1年前に比べて業界における立場がより強くなったようだ。

しかし、ストリーミングの人気者が売上でも上位、とはいかない。ヴァイラルなビデオの氾濫でHarlem Shakeはストリーミングの人気トップになったが、シングルの売上ではトップテンに入っていない。売上トップはストリーミングで二位のThrift Shopだ。この曲はラジオの放送でも五位に入っている(ラジオが売上に貢献したとは思えないが)。さらにこれは、デジタルアルバムで三位、物理アルバムで七位だ。

Justin Timberlakeは、アルバムの全カテゴリ(デジタルと物理)でトップだったが、Jay-Zと共演したSuit & Tieはデジタルシングルで七位、ストリーミングではトップテン入りしなかった。今年前半、MySpaceの上では出ずっぱりだったにもかかわらず。

レポートの全文を、下に埋め込んだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))