150ヵ国で利用される思考力育成アプリ「シンクシンク」開発のワンダーラボが小学館から2.5億円の資金調達

ワンダーラボ シンクシンク

子ども向けアプリ・タブレット教材開発・運営のワンダーラボ(旧社名: 花まるラボ)は、第三者割当増資として2.5億円の資金調達を発表した。引受先は小学館。

今回調達する資金は、主にプロダクトの開発体制の整備や人材採用、プロモーションに投資し、成長を加速させる。また小学館とワンダーラボは、これまでも子ども向け教材の監修やイベント共催などの取り組みを続けており、今回の調達を機に協業体制を強化するとしている。

ワンダーラボは、STEAM教育領域の子ども向けデジタル教材の開発・運営を手がけるEdTech(教育テック)分野のスタートアップ。2017年リリースの思考力育成アプリ「シンクシンク(Think!Think!)」(iOS版Android版)は、抽象思考の基礎となる思考センスを育てる問題を多数収録する形で世界中に配信しており、150ヵ国のべ120万人に利用されているという。

日本e-Learning大賞 Edtech特別賞受賞、海外でGoogle Play Awards 2017/2019 TOP5に選出。2018年11月には、世界最大の教育ベンチャーのコンペ「Global EdTech Startup Awards」(GESA)の日本予選にて最優秀賞を受賞した。

また、STEAM教育領域の新しい通信教育「ワンダーボックス」も2020年4月よりスタートしている。

EdTech分野では、マシンラーニングなどを用いた学習の効率化・最適化にスポットライトがあてられているが、同社は、「子どもの『知的なわくわく』を引き出す」ことにこそ技術や知見を活用するとしている。

Spheroが音楽教育スタートアップを買収

Spheroの教育分野への方向展開が、初期段階の今どのように進んでいるのかを正確に述べるのは難しいが、同社は最近資金調達を行い、既に新しいスタートアップたちを買収している。このBB-8の玩具で有名になったメーカーは、本日(米国時間6月22日)の朝、Specdrumsを買収したことを発表した。Specdrumsはコロラド州ボルダーのスタートアップで、指輪に接続したアプリを用いて音楽を作成できるプロジェクトでKickstarterを成功させた

一見したところ、それは奇妙な組み合わせだが、Spheroは明らかにSpecdrumsが持つウェアラブル技術を、新しいSTEAM(科学/技術/工学/芸術/数学)教育への注力に向けての力強い援軍だと考えている。

「私たちは音楽演奏が素晴らしい教師だと確信しています。Specdrumsの追加によって、私たちは製品ロードマップの中のSTEAMの”A”を強化しています」とSpheroのCEO、Paul Berberianはニュースに関連したプレスリリースで述べている。「Spheroの持つ基盤と、Specdrumsの創業者たちがすでに完成させた基礎によって、教室やそれ以外の場所で、好奇心を大いに触発し続ける大きなチャンスを手にできたと考えています」。

Specdrumsが、より大きな会社にどのように適応していくかはまだ見守る必要がある、しかし現時点ではSpheroは、今年の終わりから来年の始まりにかけて、最初の音楽製品を再発売することを約束している。Spedrumsの最初の製品は、同社が2017年に行ったクラウドファンディングキャンペーンの終了後に完売していた。

一方Spheroは、同社から沢山出されたディズニーブランドのロボット玩具が、以前のStar Warsのときのような成功を続けることができなかったことから、数十人の従業員を解雇し、今年はあまり調子のよくないスタートを切っていた。当時、同社は教育への注力を倍増することを約束し、最近行った資金調達ラウンドの1200万ドルを使って、その目標を達成しようとしている。

今回の買収に関する条件は開示されていない。

[原文へ]
(翻訳:sako)