Androidの父、アンディー・ルービン、ロボティクスについて語る――Boston Dynamicsは25年前の創立

先週末にカリフォルニア大学バークレー校で開催されたTechCrunch Sessions: Roboticsイベントに.Androidの共同開発者、アンディー・ルービンが登場してロボットについて語った。ルービンはGoogleでAndroid事業、続いてロボティクス事業の責任者を務めた後、現在はベンチャーキャピタルのPlayground GlobalのCEOだ。

ルービンは「ロボットの実用化にあたっていちばん重要なのはソフトウェアとそのプラットフォームだが、すべてのロボットが1つのプラットフォーム上で動くようにはならないだろう」と述べた。

ルービンは「プラットフォーム化というビジネスは私が取り組んだ事業として近い記憶だし、きわめて重要なものだ。ではロボティクスと自動化の分野でひとつのプラットフォームをすべてのプレヤーが採用するようになることはあるだろうか? 私は懐疑的だ」と述べた。

ルービンはやがてロボットメーカーは機械学習データを共有できる共通のシステムを構築し、ロボットが相互にコミュニケーションできるようになる必要があると熱心に論じた。つまりあるロボットが機械学習によってある課題を解決したとすれば、その知識は他のロボットにも共有され、利用できようにならねばならない。

下のビデオではTechCrunchのBrian HeaterとRubinの対談ビデオを見ることができる。ルービンが投資しているスタートアップ、Agility RoboticsのCassieという二足歩行ロボットも登場する18:00あたりから〕。

〔日本版〕ビデオの冒頭ではRubinの犬がBoston Dynamicsの四脚ロボットのまわりを跳ねまわって吠えている。場所はPlayground Globalの駐車場で、撮影したのはオフィスを訪問したDFJのファウンダー、ティム・ドレイパー。ルービンはベンチャーキャピタリストとして長期的、短期的双方のプロジェクトに投資していると述べた。ただしどんな場合でもプロジェクトに明確なマイルストーンを設定し、各段階それぞれがビジネスとして成功するよう導く必要性があると述べた。ルービンによればBoston Dynamicsの創立は25年前であり、同社のロボットは25年の絶え間ないイノベーションの努力の結果生み出されたものだという。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Boston Dynamicsが犬のようなロボットSpotMiniを2019年に発売する

今年で創業26周年を迎えるBoston Dynamicsが、ついにそのロボットを売ることになった。ファウンダーのMarc Raibertによると、同社の犬に似たロボットSpotMiniは今、2019年の商用化に向けて準備を進めている。発表は、UC Berkeleyで行われた本誌TechCrunch主催イベントTC Sessions: Roboticsで行われた。

“SpotMiniの開発動機は、オフィスで仕事をするロボットだった。身近にさまざまなビジネスアプリケーションのある環境で、ロボットは何をすべきか。そして最終的には家庭用も想定した”、とRaibertはステージで述べた。

Boston DynamicsのSpotMiniは昨年後半に登場し、同社の“ビッグブラザー”四足ロボットSpotのデザインを踏襲していた。同社はこれまでも、さまざまなロボットの高度なデモをしてきたが、SpotMiniだけは最初から商品化を意識しているようだった。

Boston DynamicsのWebサイトでは、SpotMiniが“これまででもっとも静かなロボット”と強調されている。重さは約30キログラム、一回の充電で約90分動く。

[SpotMiniが#TCRoboticsにやってきた]

同社によると、計画では今年後半に複数の契約メーカーに、商用目的で最初の100台を作ってもらう。そしてその体制をスケールした上で、2019年にはSpotMinisを発売する。まだ価格については何も述べられなかったが、SpotMiniの最新のプロトタイプは製造コストがこれまでの1/10だった、という。

昨日(米国時間5/11)Boston Dynamicsは、肉と血でできた動物の好奇心に応えて、SpotMiniが自動走行モードで走るビデオを投稿した。

  1. TC Sessions: Robotics 2018

    TC Sessions: Robotics 2018
  2. TC Sessions: Robotics 2018

    TC Sessions: Robotics 2018
  3. TC Sessions: Robotics 2018

    TC Sessions: Robotics 2018
  4. TC Sessions: Robotics 2018

    TC Sessions: Robotics 2018

同社の高度なロボットのデモは、おそろしい陰謀理論や、ロボットが地球と人類を支配する日、などを連想させてきたが、その歴史はなかなかおもしろい。

同社は、MITからスピンオフして創業したのが1992年だ。最近はしばらくGoogleの持株会社Alphabet Corp.の傘下にいたが、昨年SoftBankに買収された。SoftBankのVision Fundはかねてからロボットを重視しており、しかし同社が2015年に発売したヒューマノイドロボットPepperは、Boston Dynamicsのロボットほど高度なものではない。

下のプレゼンテーションビデオには、最新のSpotMiniのデモも含まれている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa