2019年iPhoneには画面埋め込みTouch IDが搭載されない?Android端末には普及とのアナリスト予測

eng-logo-2015これまでも噂に上りつつ、結局は実現していない新iPhoneへのディスプレイ埋め込み式Touch ID(FOD:Fingerprint On Display)の搭載ですが、やはり2019年モデルのiPhoneにも採用されないとの予測が報じられています。

アップル未発表製品の予測で知られるTF International SecuritiesのアナリストMing-Chi Kuo氏の最新レポートによると、2019年内にはFOD市場は500%もの伸びを示すとのこと。ただし、アップルは2019年型iPhoneにこれを搭載しないとの予想が述べられています。
まだiPhone XがiPhone 8(仮)と呼ばれていた2017年7月、Kuo氏は「OLEDディスプレイの下に指紋認証のTouch ID機能が組み込まれる」との噂を否定していました。その後、発売されたiPhone Xがその通りの仕様だったことはご存知のとおりです。

Kuo氏のレポートでは、Face IDはiPhoneの生体認証セキュリティソリューションとして上手く機能しているとのこと。その代わり、AndroidがFOD技術が着実に改善されるテストベッドになるとしています。

今までのところFODはハイエンドのOLEDモデルに限られ、ミドルレンジのLCDモデルにはサポートされていませんでしたが、Kuo氏はこの状況も変わって普及の裾野が広がっていくとの見通しを述べています。

Android端末のメーカーは、iPhoneと差別化する手段としてFODを採用していく意向だとか。その理由として、Kuo氏は次のような要因を列挙しています。

  1. iPhoneの(Face IDに対する)ユーザーの反響が予想以上に低い
  2. FODを採用したVivo X21に対するユーザーの反響が予想以上に高い
  3. FODはハイエンドスマートフォンに必要な全画面デザインにとって最高の指紋認識ソリューションであること

Kuo氏は、現時点では画面の一部にしか反応しないFOD技術が、来年後半には全画面センシングへと進化するよう研究開発の努力が注がれると強調。そして2019年前半までには、「ユーザーエクスペリエンスの著しい改善」を伴って、FOD対応ディスプレイの製造業者が増えると予測しています。

さらに2019年第1四半期に登場が予想されるサムスンのGalaxy S10は、ディスプレイにFOD技術を採用する予定とのこと。こちらは韓国メディアThe Bellが、今年6月にも同様の予測を報じていました。

多くのユーザーがTouch IDへの愛着を深めているからこそ、何度も流れる(そのたびに否定)と思われる新iPhoneのFOD搭載に関するうわさ。2018年から2019年にかけては、アップル対Android陣営の「顔 vs. 指」になる一方で、指紋に惹かれながらも踏みとどまるiPhoneユーザーのアップル愛が試されそうです。

Engadget 日本版からの転載。

Appleの新しいインテルベースのMacBook Proは、セキュリティとTouch IDのためにARMチップも搭載している

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Appleはいつ、ARMプロセッサを搭載したMacを出荷するのだろうか?これこそが、同社が独自のチップをゼロからデザインし製造を始めたときから、同社のウォッチャーたちの心を1番に占めてきた問いかけだ。

その質問への答えは「今」だ、ある意味では。Appleの新しい13″ならびに15″ MacBook ProモデルにはTouch Barが搭載されている。Barと、一緒に搭載されているTouch IDセンサーのどちらも、ラップトップの中心にあるインテルのプロセッサと、AppleのデザインしたT1チップによって駆動される。このT1は、新しいApple Watchシリーズ2の中にあるS2チップに相当するものだ。

T1は、Apple WatchのS2のプロセッサとSecure Enclaveで構成されている。

Appleがその基調講演で述べたように、タッチIDセンサーのセキュリティを扱うが、それ以外にも沢山のタスクをこなしている。それはカメラ、パスワードを保存するキーチェーン、そしてTouch Barのセキュリティを保護している、

これらの詳細のいくつかは、昨日開発者のSteven Troughton-Smithによって確認された。T1の性質とその機能についての、更なる詳細と沢山の情報は、私自身の情報ソースからも得ることができている。

T1はまたTouch Barへピクセル画像を送信している、とはいえその送られるコンテンツをレンダリングしているのはMacBookのメインプロセッサなのだが。Touch Barの上で起きるタッチイベントは、完全にMac OS Xで制御されている ‐ このため、T1がMacOSのタッチサポートを活用するための最初のコンポーネントということになる。

データの送信はメインプロセッサによって処理されるが、Secure Enclaveを活用するために、画面上のApple Payダイアログは完全にT1によって描画されている。なおSecure EnclaveはiPhoneやApple Watchデバイスの中と同様に、個人情報を分離するためのチップの1部を構成するものだ。

Touch Bar自身は、変更を施された軽いバージョンのwatch OSを利用している。T1が動作するためにはそれを動作させ、他にデータを送ったり、イメージを扱うためにも必要だからだ。

Appleが、このハイブリッド構成でやっていることはとても興味深い。ARMチップに「切り替える」代わりに、Appleは特定のタスク向けのチップを製造することを決め、その目的だけのために使うことにしたのだ。ちょうどインテルのチップが、OS Xの重いマルチスレッドリフティングが得意であるように、T1はタッチIDのセキュリティとApple Payダイアログの表示という、ライトウェイトリフティングのために生まれた。

この特殊チップによるアプローチは、iPhoneのモーションコプロセッサーでも見たものだが、特別なタスクが特別なツールによってより良く扱われる場所であるMacBookでは、はるかに大きな意味がある。

将来的に、このオンボードT1で何が可能になっていくのかを見ることは楽しみだ。また私はこれまで以上に、ARMによって強化されたiMacとMac Pro向けの、Touch ID組み込みキーボードが発表されるのではないかと考えている。

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(翻訳:Sako)

新MacBook Proのファンクションキーを代替するミニ・スクリーンはMagic Toolbarと呼ばれるらしい

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Appleの新しいMacBook Proの詳細が次第に明らかになってきた。 従来のモデルとの最大の違いはなんといってOLEDのミニ・スクリーンだろう。これはキーボード上部に設置されてファンクションキーを置き換えるものだ。このミニ・スクリーンはMagic Toolbarと呼ばれるらしい。

ちょうど1週間後にAppleはRetina搭載MacBook Proの後継モデルを発表するはずだ。Trademark Ninjaがこの新機能について調査を始めたのもおそらくそのためだろう。どうやらAppleが‘Magic Toolbar’という商標を所有しているのは間違いならしい。論理的に考えて、この商標は噂のミニ・ディスプレイの名称としてぴったりだ。

MacBook Proのミニ・スクリーン搭載の可能性については8月にわれわれも報じている。 他の記事の多くもAppleはMacBook Proに第2のミニ・スクリーンをキーボード上部に装備すると予想している。Appleはノートパソコンのメインのディスプレイにはタッチス機能を採用していない。しかしキーボード側に設けられるこのリボン状のタッチパネルはファンクションキーを代替するだけでなく利用中のアプリに合わせて多様なショートカット機能を提供できる。

Appleが具体的にどような機能を持たせるのかはまだ誰も知らない。ミニ・スクリーンにどのような機能を配置するかは、個別のアプリについてはデベロッパーの考え次第だ。しかしメディアキー、明るさ調整のようなシステム・ファンクションについてはどうだろうか? システムからの通知をミニ・スクリーンに表示することも考えられる。

Magic Toolbarという商標を世界で登録しているのはどこからともなく現れた新しい企業なので、その背後にいるのはAppleだと証明することはできない。ただしこの会社の業務を処理している複数の弁護士はAirPodsの商標も扱っている。できすぎた偶然だ。

Magic Toolbarという名称は―明らかに―アプリを開いたときにスクリーンに表示されるアイコンやボタンを表示するツールバーとして使われることを推測させる。

KGI SecuritiesのApple情報に通じたアナリスト、Ming-Chi Kuo(郭明錤)は去る5月に新しいハードウェアについて新しい情報を明かしている。その中で、13インチ、15インチ共にMacBook Proは従来より軽く、薄くなるだろうとしていた。 プロセッサーは最新のIntel Skylakeが搭載され、パフォーマンス、バッテリー駆動時間ともに改善されるはずだという。

Trademark Ninjaによれば、Appleは新しいMacBook Proで“Smart Button”という名称も使うという。これは従来のTouch IDセンサーの新しい名称のようだ。ただしiOSデバイスののようにホームボタンとして利用されるわけではない〔ので別名称が使われる〕ようだ。

Ming-Chi Kuoの予言どおり、AppleはMacBook Proをさらに薄くする。現行のMacBook Proを見るとUSBとMagSafeのポートが厚みのボトルネックとなっているのが分かる。これらのポートをすべてUSB Type-Cに置き換えれば筐体を薄くする余地は出そうだ。Appleが多数のUSB Type-Cポートを容易してくれることを願う。1つだけというのは不便だ。

Next Webから

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

この秋、MacBook Proが一新される―Touch ID装備 、ファンクションキーはミニOLEDスクリーンに

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近くMacBook Proが大幅にアップデートされる。Appleが準備しているノート・パソコンはretinaディスプレイを装備したMacBook Proの13インチ、15インチモデルだ。BloombergのMark Gurmanによれば、Macbook ProはTouch IDセンサー、ファンクションキーを代替する OLEDミニ・スクリーンを始めとしてすべての面で新しくなるという。

MacBook Proに関する噂に関心がある読者には必ずしも驚くような内容ではないかもしれないが、KGI Securitiesの情報通のアナリストのMing-Chi Kuoと9to5macが報じていた内容をBloombergのGurmanが確認した。一言でいえば、MacBook Proのアップデートは非常に大幅なものになる。

まず外観から検討してみよう。新MacBook Proは現行モデルより薄く、軽くなる。しかしMacBook Airや12インチのretinaモニターのMacBookと違ってくさび形ではない。モニター周辺のベゼルは細くなり、デバイスの筐体も小型化される。

MacBook Proの筐体デザインがMacBook Airのようなくさび形ではないというのはグッド・ニュースだ。現行MacBook Proに装備されているポートに多様な機器を接続しているユーザーは多い。新モデルにも1つ以上のポートが装備されるはずだ。現行のUSB、MagSafeはType-C USBに置き換えられる。USB-CはThunderboltプロトコルをサポートするのでThunderboltポートも廃止されるかもしれない。Appleは内部のスペースを稼ぐためにHDMIポートとSDカード・スロットを廃止するかもしれないが、今のところはっきりしたことは言えない。

チップに関しては AppleがIntel Skylakeプロセッサーを採用しているのはほぼ確実だ。これによりパフォーマンスと省エネが一段と進む。Wi-FiとBluetoothのチップも新型に置き換えられるだろう。

しかし新MacBook Proで最大の改良点は本体のキーボードの上部に設けられた細長いOLED画面だ。これは現行のファンクション・キーや物理的なボタンを置き換えるタッチスクリーンだ。この新機能は誰も予想しておらず、Appleがこのタッチスクリーンにどんなタスクを割り振っているのか正確なところはまだ不明だ。いずれにせAppleはこのタッチスクリーンにアプリ別のショートカットや各種情報を表示させることができる。

またAppleはTouch IDセンサーを組み込み、MacBook Proを起動するためにキーボードからパスワード打ち込む必要をなくす。さらに重要な点だが、Touch IDセンセーには指紋データをデバイス内に安全に保管するsecure enclaveという仕組みが組み込まれている。セキュリティーが非常に高いため、デベロッパーはTouch IDによる認証を他の目的、たとえばパスワード管理ソフトの起動などに使うことができる。またmacOS SierraでApple Payを安全に利用することできるようになった。

最近各方面からMacBook Proはどうしようもなく時代遅れだという批判が聞かれるようにあった。実際、前回のメジャー・アップデートは2012年の7月で、retinaと新しいデザインの筐体が導入されている。

もう忘れているユーザーも多いが、MacBook Proに1枚のアルミ板から成形されたユニボディー筐体が採用されたのは、retinaアップデートからさらに4年をさかのぼる2008年だった。つまりAppleはノートパソコンのメジャー・アップデートを頻繁には行わないということだ。もちろんその間にも内部の各種コンポネントのアップグレードは何度も行われている。

もっとも、そうであるならSkylakeプロセッサーの採用はもっと早くてもよかったはずだ。Gurmanの観測によれば、9月7日になる可能性が高いiPhoneのアップデート・イベンドで新しいMacBook Proが同時に発表されることはないだろうという。AppleがMacBook Proの新モデルを発表するのは10月になるらしい。このスケジュールは納得できる。

〔日本版〕 iOS 9以降を導入したデバイスでTouch IDをサードパーティー製に交換するとデバイスは無効化され、復活させる方法はない。これはユーザーの指紋データがApple純正センサー内にのみ保管されるため。secure enclaveの記事内リンク先に詳しい情報あり。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

iPhone 7のホームボタンは、タッチ式になるかもしれない

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ここ数年Appleを追いかけている人なら、この会社がボタンやポートなどあらゆる出っ張りを外したがっていることを知っているだろう。Mark Gurmanの 最新レポートによると、Appleはあの古き良き機械式ホームボタンを触覚フィードバック付き圧力感知ボタンで置き換えようとしている。

この変更によって、iPhoneオーナーに繰り返し故障をもたらすある部分がなくなることになる。先日上海の地下鉄に乗った時、iPhoneの機械式ホームボタンを使えなくなっている人を何人も見かけた。代わりにAssistiveTouchという画面上で押せるバーチャルホームボタンを使っていた。

ただし、ホームボタンはTouch IDで指紋をスキャンする役割も果たしていることを忘れてはならない。ホームボタンを置き換えることは簡単でもなければ安くもない。もしサードパーティの修理店でホームボタンを交換すると、Touch IDが使えなくなり、”secure enclave”が無効となるため、iPhoneのセキュリティーは弱体化する。

私は2月にsecure enclaveについて次のように書いた。

「… 指紋データはsecure enclaveに保存される。secure enclaveとは、安全なブートプロセスを利用することで不正アクセスを防ぐように作られたコプロセッサーで、iPhoneの他の部分からもAppleからもアクセスできないユニークIDを備えている ― 秘密鍵に似ている。iPhoneシステムは一時キー(公開鍵に相当する)を生成してsecure enclaveとやり取りする。このユニークIDがなければ、secure enclaveのデータを暗号化することも復号することもできない。

そして、このsecure enclaveを無駄にしたくなければ、269〜329ドルを払ってホームボタンを交換し、Touch IDを有効にする必要がある。それが、ホームボタンを画面タッチで置き換えると多くの人が喜ぶ理由だ。またAppleはiPhoneを文鎮化する「エラー53」問題を繰り返したくないと思っている。

だが、Appleはどうやってホームボタンのようなルックアンドフィールを再現するつもりなのか?AppleはMacBookや最新のトラックパッドに触覚フィードバックを採用している。物理的なクリックの代わりに、トラックパッドが触覚フィードバックを返して実際に画面をクリックしたようにユーザーを錯覚させる。これが驚くほどうまくいく。

すでにiPhone 6sは、3D Touchのフィードバックに触覚フィードバックを使っている。アイコンを強く押すと、iPhoneがかすかに振動して3D Touchショートカットが起動されたことを知らせる。

Appleはこれを一歩進め、同じような技術を使って機械式ホームボタンを搭載することなく、ホームボタンのクリックを作り出せるかもしれない。触覚フィードバック式ホームボタンについては、すでに複数報告がある。

別の噂についても、本誌がすでに報じた数々の機能や特徴をGurmanは確認している。iPhone 7にはヘッドホンジャックが付かない。Appleは第2のスピーカーを付けた上でワイヤレスヘッドホンへの移行を促進する。そしてiPhone 7のデザインは、iPhone 6sとほぼ変わらないが、裏面のアンテナ線がなくなる。

Appleは、iPhone 6sの後継機種を9月始めに発表すると予想されている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Macのオートアンロックは、次期MacBook ProにTouch IDが塔載される前兆

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Appleは次期バージョンのオペレーティングシステム、macOS 12をつい先ほどWWDCで披露した。そこで同社は、Macをアンロックする全く新しい方法を発表した。長くて面倒なパスワードを一日に何度もタイプする代わりに、Macは自動的にアンロックされる ― Apple Watchを着けていれば。

Appleは、iPhoneでも使えるようになると言ったが、方法には言及しなかった。その答はTouch IDだ。Apple Watchは今でもiPhoneのTouch IDでアンロックできる。一度アンロックされると、Apple Watchが手首にある限りアンロック状態が続く。しかし、腕から外すとApple Watchがそれを検知し,再びアンロックしなければならない。

今日Appleは、オートアンロックのしくみをあえて語らなかったように思える。なぜなら、iPhoneをMacの近くに持ってきたのが他人でないことを確認する唯一の手段はTouch IDだからだ。iPhoneがアンロックされていれば、Macをオートアンロックできる。

これは、MacにTouch IDセンサーが付く可能性を示唆していて興味深い。噂によると、Appleは新しいMacBook Proを近々発表するという。WWDCはソフトウェア中心の場だが、MacBook Proの発表は差し迫っているはずだ。

このMacBook Proはスリムなボディーになると言われている。そのためには、新しいUSB-C標準を全面的に採用することになる。現在Retina MacBook Proの厚さは、USBポートやThunderboltポート、HDMIポート ― この3つは大体同じ厚さ ― とほぼ同じだ。USB-Cポートはこの全ポートを置き換えることができる。

スリムなデザインと最新型Intelプロセッサーに加えて、MacBook ProにはTouch IDセンサーが装備されるかもしれない。パスワードを何度もタイプしなくてよいのは嬉しい。しかし、さらに別の可能性への道も開かれる。例えば、MacでApple Payをネット購入に使える。

最後の新機能はさらに驚きだろう。Appleは小さなOLEDタッチスクリーンをキードードの上部に付加するかもしれない。新しい金属射出成形で小さくなったヒンジのおかげだ。Appleはノートパソコンにタッチスクリーンを載せたことはないが、この小さなタッチスクリーンはショートカット用で、アプリによって変わるものと思われる。

今日この新しいノートを見られそうにないのは残念だが、今日のソフトウェアの発表は、MacBook Proユーザーにとって期待できる兆候だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Apple、史上初めてiPhone販売で前年割れ

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史上初めて、iPhoneの販売台数が減少した。

2015年の同時期、Appleは6100万台のiPhoneを売った。今年の3月期、Appleが販売したのはわずか5120万台、前年比16%減だった。

これは、iPhoneがピークに近い(既に達していないとすれば)ことを知っている多くの人々にとって驚きではない。初めてiPhoneの買う人がもうそんなに多くいないというだけのことだ。

これは世界最大のスマートフォン市場である中国では特に顕著であり、ついに飽和状態に達したスマートフォン販売全体が下降し始めている。Appleの中国での総売上は26%減ったが、この減少にiPhoneがどれだけの影響を与えたかは明らかになっていない。

一方、iPhones 6sと6s Plusモデルは、iPhone 4sのSiriや、iPhone 5sのTouchIDのように、毎年の買い換えを決心させるような新機能を提供していない。加えて、新たに発売された小さくて安いiPhone SEは、発売日が3月31日だったためこの決算報告に含まれていない。

Appleは常に、「S」の年には大きな機能追加を行わず、前の世代と殆ど外見の変わらないiPhoneを提供してきた。Apple CEO、Time Cookは今日の決算会見でこのことに触れ、iPhone 6sへの買い換えは、iPhone 5sへの買い換え台数よりわずかに多かったと語った。

それでも、iPhone 7、および新発売のiPhone SEにかかる期待はかなり大きい。

前の四半期、iPhoneはAppleの総売上の70%近くを占めていた。Appleの四半期損益が2003年以来初めて減少した理由もそれで説明がつく。

iPhoneの売上成長がないと、同社は少々困難な状況に曝される。iPad、Macの両部門も対前年比で減少したことも事態を悪化させるばかりだ。

それでもAppleは、サービス事業に大きく力を入れており、成長を見せている。Tunes、App Store、Apple Music等から成るサービス事業は前年比で20%上昇した。ある意味で、「iPhoneピーク」問題がサービス売上を押し上げているとも言える。ユーザーのインストールベースが増えれば(Appleは今年、登録台数10億台に達した)、Appleのソフトウェアエコシステム経由の購入は増える。

さらに、これらのソフトウェアベースビジネスは、消費者にMacBookやApple Watch、Apple TV等、他のApple製品の購入を促す。

残念ながらAppleは「その他製品」の内訳を公表していないため、どの製品が現金をもたらしているかを解読することはできない。いずれにせよ、Appleが利益率の高いiPhone事業の落ち込みろ、サービスその他の製品で補えるかどうかはまだわからない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Apple、Touch IDセンサーで指の動きを読み取りナビゲーションに利用する特許を申請

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AppleはiPhoneとiPadに用いられているTouch IDセンサーをもっと広範囲に利用する計画らしい。今日(米国時間5/14)、アメリカ特許商標庁から公開された特許申請書でAppleは指紋センサーでユーザーの指の動きを検出し、その入力をナビゲーションに利用するシステムについて詳細に述べている。

指で画面を覆うことなく、iPhoneのホームボタンの上で親指を滑らすだけで文書のページをめくったり、画面をスクロールしたりできたら便利だろう。これは今回の特許から考えられる応用の一例にすぎない。Touch IDセンサーはiPhone 6と6 Plusですでに「簡易アクセス」を起動するために利用されている。しかし今日の特許申請はさらに高度な応用を想定している。

Appleはディスプレイのロックや表示方向の変更など特許の応用範囲を相当広く例示している。またマルチタスク・アプリ間の切り替えなど現在マルチタッチ・ジェスチャーによっている機能の一部もTouch IDによる指の動きの検出で代替させることができるとしている。

今回の特許申請では、さらにこのテクノロジーを利用して、Macなどのデバイスに指紋センサーを外付けし、上記のような機能をもたせることが提案されている。Touch IDを装備したスマート・マウスやトラックパッドのアクセサリなどの登場はすでに一部で予測されていた。

またこの特許では感圧タッチトラックパッドに用いられているハプティック・テクノロジーによって指紋センサー入力にフィードバックを与える方法が述べられている。この触覚的フィードバックは音によるフィードバックの代わりに、あるいはそれと同時に用いられ、指の動きが指紋センサーによって正しく認識されたか、認識が失敗したかを伝えてユーザーの操作を助けるものとされる。

この特許申請を発見したMikhail Avadyに敬意を表する。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Apple、特許資料でApple PayのNFC機構を詳しく説明

Appleは、新しいApple Payモバイル支払いシステムに関連した特許を申請し(via AppleInsider)、その資料の中でユーザー端末と支払い端末との間で近距離通信が働くしくみを詳しく説明している。iPhone 6イベントでは語られなかった技術的詳細が含まれており、一見に値する。

例えば、トークン化された通信のしくみに関して、買い物客はワンタイム利用の特殊なデジタルトークンのみを送信し、POSシステムが共有鍵でそれを解読する。クレジットカード情報は、ユーザーのデバイスの安全領域から外へ出ることがない。これはApple Watchでも同様だ。

要する、iPhoneと店の端末は秘密のパスフレーズを使ってやり取りし、通信に成功したらその情報が支払い提供者(銀行等)に送られ認証処理される。使用したカード番号は、客とカード会社にしかわからない。店の端末は、ワンタイム利用の自動的に生成されるパスフレーズしか知らない。

Appleは、万が一NFC通信がハックされ外部にデータが漏れた時でも、盗まれたデータが全く無価値になるようにした。これは、何であれ支払いに関するデータを無線で送ることに対する恐怖を和らげるものだ。その恐怖はNFCの普及の遅さを説明する要素の一つでもある。

特許には、ユーザー端末は通常NFCを能動的に使用していないが、受動的検知機構を使って支払い端末を検出し、NFC受信機をアイドルからアクティブへと状態変化させることも書かれている。これによって取引が開始され、iPhoneの指紋スキャナーまたは、Apple Watchの確認入力によって承認される。

Appleの特許は、その時点で携帯ネットワークに接続されていない端末(iPhoneから離れているApple Watch等)であっても、ユーザーの支払い情報がセキュリティー領域に保存されてさえいれば、Apple Payを利用できる方法が説明されている。これは、端末内の安全領域が、少なくとも互換支払い端末のある店では、物理的クレジットカードと同じように機能することを意味している。これは、発売が噂される新しいiPadにとって理想的な仕組みだ。Touch IDとApple Payが使えるようになっても、特にWiFi専用モデルの場合は、常にネット接続されているとは限らないからだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Apple、iOS 7.1.1をリリース―指紋認証の精度低下問題などに対処

今日(米国時間4/22)、AppleはiOS 7のアップデートを行った。新しいiOS 7.1.1にはバグ修正といくつかのマイナーな改良が加えられている。

その一つはTouch IDの改良だ。つまりiPhone 5sにおける指紋認証の精度改善だ。Touch IDに登録した指紋の認証制度が時間が経つにつれて低下するという問題が一部のユーザーで生じていた。

今回のアップデートでこの問題が解決されていることを期待したい。

AppleInsiderによると、Appleはこの指紋認証精度の低下への対策を準備していたというから、それが今回発表されたのは予想どおりだ。Appleのリリースによると、「アクセシビリティ」の「自動読み上げ」をオンにしているときにBluetooth接続のキーボードに生じる不具合も解消されたという。

アップデートするには「設定」の「ソフトウェアアップデート」を開くか、コンピュータに接続してiTunesを開けばよい。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


ドイツのハッカー集団、複製した指紋でAppleのTouch IDを迂回

指紋スキャナーは、これを迂回するための労を惜しまないハッカーたちの危害に常にさらされてきた。この数年間、グミベアプレイドー[粘土] から、もっと高度な技術まで、あらゆる手段でこの生体認証スキャナーを迂回しようとする人々を見てきた。AppleがiPhone 5sに搭載したTouch ID指紋スキャナーもまたその手のハックに攻撃に曝させるるのは当然だ.ドイツのChaos Computer Club(CCC)は今日(米国時間9/22)、TouchIDの迂回に成功したと発表した。

しかし、このハックを大局的に考察してみよう。CCCのハッカーがプレスリリースやこのビデオで思わせているほど、ことは簡単に運ばない。

まず、指紋を採取するために、一種のカラーパウダーか瞬間接着剤が必要だ。次にその採取した指紋をスキャンし、反転してから1200dpi以上の解像度でOHPシートに印刷しなければならない。その後、OHPシート上にトナーが作り出したパターンに、ピンクのラテックス液または木工ボンドを流し込んで偽の指を作る。最後に、「シートからラテックスの薄い膜をはがし、息を吹きかけて少々湿気を与えてからセンサーに載せて電話をアンロックする」とCCCは書いている。この方法は、現在出回っている事実上すべての指紋スキャナーに適用できるはずだ。

もし誰かが、このすべてを実行してあなたの電話に侵入することをいとわないとすれば、あなたが指紋のセキュリティーどころではない問題を抱えている可能性が大だ。また、現在多くのiPhoneユーザーが、自分の端末を守るために暗証番号すら使っていないことを考えると、Touch IDはスマートフォンのセキュリティーにおける飛躍的進歩であるに違いない — たとえ誰かがあなたの指紋を複製し、上記のような手間をかけて迂回する可能性がゼロでないとしても.

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(翻訳:Nob Takahashi)


あなたが寝ているとき恋人や配偶者はiPhone 5s上の秘密情報を盗み見できる…指に鍵はかけられない

パスワードはまだ要るね。iPhone 5sの指紋セキュリティシステムTouch IDはスマートフォンをあなたの指でアンロックするのだが、しかしそれは、本人が寝ているときの指でもよい。だから嫉妬深い恋人は、あなたが眠ってるときに、あなたの親指をあなたのiPhoneに押し付けて、その中のテキストや通話履歴、メールなどなどを全部読んでしまえる。

Appleは、死体の指はだめだ、と確認している。クロロフォルムを嗅がせるのはよいかも知れないが、外国のスパイが首相の親指を切り落としてそのファイルにアクセスしようとしても、だめだ。また指紋はAppleのサーバに保存されず、A7プロセッサの“セキュアな領域”に保存されるので、ハッカーやほかのアプリからはアクセスできない。

AppleはTouch IDセキュリティシステムをなるべく使いやすくするために努力したので、5sは猫でもアンロックできるし、足のつま先でも、あるいはあなたのあそこでも、できる…事前に登録してあれば。でも残念なことに、Touch IDにそのオーナーが亡くなったことを教える方法はない。

気をつけるべきは、ここからだ。ある晩飲みすぎて泥酔して前後不覚で寝てしまったとき、起きてみたら弟があなたの元XX全員にメッセージを送っていた。Facebookのプロフィールをクリエイティブに書き換えていた。ということがありえる。いちばん困るのは、弟ではなくあなたの重要な他者(significant other, 配偶者, 恋人, 親, 上司など)が、睡眠中のあなたの指を悪用したときだ。

寝てる間(あいだ)にボーイフレンドやガールフレンドに携帯の中身を見られた、という話は昔からよくある。浮気がばれてしまった…、でもそういうのは、パスワードで防げるだろう。

しかしTouch IDは、睡眠に弱い。

どの指で登録したか分かっていれば、寝ている人のその指をiPhoneに押し付けると、たちまちアンロックされる。

ひとに知られたくない個人的情報やデータを、スマートフォンに記録しないようにしよう。それが無理なら、指紋を削除して、パスワードによるロックに切り替えよう。そうすれば、寝てるあいだに自分の指を悪用される心配はなくなる。

そもそも、どんなパスワードも安全でないし、便利でもない、という過去の経験と反省から指紋方式は生まれたのだが、実際には指紋も顔認識も完全に安全ではない。今日のわれわれのデジタル生活に、完全なセキュリティはない。そのリスクと不便に堪えながら生きるしかない。落書きアーチストのBanksyが書いた、下の短詩のように:

愛の詩

見つめ合う瞳と
甘いキッスのかなたに
さまよい出た魂は
息を飲むような光景を見る

安らかな熟睡から
ほほえみと共に目覚めると
あなたは朝の光を浴びながら
静かに読みふけっている
私の携帯のすべてのメッセージを

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


もしものときのため、iPhone 5sのTouch IDにペットの「指紋」も登録しておこう

上のビデオでおわかりのように、iPhone 5sに搭載された指紋センサーは「人間限定」ではないようだ。猫を某所より調達し、そして「ペットの指紋もTouch IDに登録することができるのではないか」という仮説を、実際に試してみたという次第だ。

ちなみに、確かに猫の手でもロック解除することができたが、人間の指で行う場合に比べて、エラーになる頻度は高かった。まあそれでも正しい場所に乗せることができれば、きちんと繰り返し解除することができた。実のところ猫にも人間同様、個々に異なる「指紋」のようなものがあるそうなのだ。確かにそれを裏付けるように、ロック解除用に登録した足以外の足ではロックを解除することができなかった。すなわち、「猫にでも解除できる不安定なデバイス」というわけではなく、セキュリティ機能はきちんと機能しているのだ。

このビデオを見て、いろいろとセキュリティ関連が気になるという人のために実験をしてみた。すなわちロック解除用に指紋ではなく、掌底部の掌紋を登録してみたりもした。あるいは手首付近をセンサーに押し付けて登録を強行してみたりもした。いずれの場合もきちんと登録でき、iPhoneをアンロックすることができた。但し、登録したのと逆側の手の同じような部分をセンサーに押し付けても、アンロックすることはできなかった。

ZDNetは、istouchidhackedyet.comが「偽の指紋によってバイオ認証をかいくぐった人に与える賞金のクラウドファウンディング」を行っているという記事を掲載していた。ここで報告している「猫の手認証」や、「掌底認証」は、そうした類の「ハック」では全くない。iPhone 5sによる「指紋」の定義が、一般よりも少々広めであるということを意味するに過ぎない。自分にもしものことがあったとき、ペットに5sの面倒を見てもらいたいと思うのなら、ぜひとも登録可能な5つのアカウントのうちのひとつに、ペットの「指紋」を登録しておくと良いだろう。

本稿を作成するにあたって、TechCrunchのNatasha Lomasに大いに協力してもらった。

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(翻訳:Maeda, H)