マイクロモビリティの駐車、充電用ドックのSwiftmileが広告も展開開始

マイクロモビリティにおけるガソリンスタンドを目指すスタートアップのSwiftmileが、広告事業を始める。同社はすでに都市や民間事業者に、電動スクーターとバイクの駐車と充電ができるドックを提供している。今度は充電ステーションに取り付けたデジタルディスプレイを統合して、公共交通機関の情報、交通の注意情報、そして広告を表示する。

SwiftmileのCEOのColin Roche(コリン・ロシェ)氏はTechCrunchに対して「巨大な市場があるので、とてつもない付加価値がある。マイクロモビリティ利用者に対してマーケティングを仕掛けたい企業は山ほどあるが、スクーターに広告を表示するわけにはいかないし、表示してはいけない。マイクロモビリティ利用者だけでなく都市にも売り込みたいオーディエンスはたくさんいる。我々は混沌に秩序をもたらすからだ」と語った。

ライダーがステーションに乗り物を駐めると、TransitScreenとの提携により55インチのスクリーンに近隣の乗り換え案内を表示して、ライダーに公共交通機関の利用を促す。

TransitScreenのエンタープライズソリューション担当バイスプレジテンドのTony Hudgins(トニー・ハドギンス)氏はTechCrunchに対する文書の中で「TransitScreenはSwiftmileと提携して移動の選択肢に関するリアルタイムの情報をより広く提供できることをたいへんうれしく思っている。Swiftmileのようなモビリティのハブは、未来の通勤、通学を変えつつある。ファーストマイル、ラストマイルのソリューションが増えつつある中、我々はその一部になれることを楽しみにしている」と述べた。

Swiftmileはスクリーン付きのステーションを3月から設置する計画だ。2020年末までにデジタルスクリーン付きのステーションは1000台になると同社は予測している。これにより、年間の広告収入は8000万ドル(約87億8000万円)になると見込まれる。Verizon Mediaグループ(TechCrunchの親会社)はSwiftmileの顧客である。

Swiftmileはオースティンやベルリンなどの都市にすでに140台の充電ステーションを設置しており、2020年末までには1000台になる計画だ。将来的には自動車メーカーと提携し、スクーターだけでなく自動車も充電できるようにする構想がある。

Swiftmileはこれまでにおよそ600万ドル(約6億6000万円)を調達し、Verizonも資金の支援をしている。同社は今後数週間以内にシリーズAを正式に発表する準備を進めている。

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(翻訳:Kaori Koyama)