Twitterがツイート内容に連動するキーワード広告をローンチ

今日(米国時間4/17)、Twitterは今年の売上が10億ドルに達すると予測されている広告事業をさらに一歩前進させる新広告を発表した。このキーワード・ターゲティング広告では、企業やブランドはユーザーのツイートに含まれる特定の単語をベースに広告を表示することができる。

Twitterの説明によれば、この新広告は、デスクトップ、モバイルを含むすべての既存の広告ネットワーク上で現在順次公開中だという。またTwitter広告が運用されている15ヶ国語すべてがサポートされる。「ただし、新広告によって今までより広告が増えるわけではない」とTwitterでは念を押している。広告のボリュームは今までと変わらず、ただユーザーが使ってキーワードを利用することで広告主は今までよりも効果的に広告を表示できるようになったということだ。

Twitterは公式ブログ記事で「新広告でおそらくもっとも重要な特長は広告の対象を精密にターゲットできることだろう」として次のように書いている。

たとえばユーザーがあるバンドのファンで、その最新アルバムを聴いているとツイートしたとしよう。たまたまそのバンドがユーザーの地元で近くコンサートを開く予定があったとする。コンサートの主催者は地域を指定するだけでなく、ツイート中にそのバンドの名前が含まれるユーザーにコンサートのチケット販売サイトへのリンクを含めた広告ツイートを表示させることができる。ユーザーが好きなバンドの新しいアルバムについてツイートするとやがてタイムラインに近所のコンサートの広告が表示されるというわけだ。

Twitterの初期テスト協力者、Everything Everywhere、日本マイクロソフト、Walgreensはみなキーワード連動方式によるプロモート・ツイートが他の方式に比べてはっきりと効果が高かったと報告しているという。

eMarketerによるTwitterの今年の売上予測はやや控えめだ。これによると、2013年の全世界ベースの売上は5億8280万ドルで10億ドルに近づくのは2014年だという。2012年の世界での売上は2億8830万ドルだった。そのうち83%はアメリカ市場によるもとeMarketerでは推定している。各種の広告方式が世界でリリースされた結果、今年は外国市場の比重が高まるかもしれない。eMarketerは2015年には外国での広告売上が3億1900万ドルに上ると予測している。

Twitterを訪問はするが自分ではめったにツイートしない人々が膨大な数に上る。キーワード連動方式の欠点はこういう人々を対象にできないところだ。もうひとつの問題はタイミングだ。ツイートが投稿されてから長い時間が経ってからそれに関連した広告が表示されても有効ではないだろう。そのときそのときの関心を140文字で次々に語っていくというTwitterの本質を考えると、たとえ自分のツイートであってもその中に含まれるキーワードを長く記憶している場合は少ないかもしれない。ユーザー自身がすっかり忘れてしまった後でターゲット広告が表示されれば古臭い話題と思われるか、あるいは気味悪がられかねない。

キーワード・ターゲット広告を作成するツールはTwitter AdsのダッシュボードでもAPI経由でも利用できる。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+