FacebookやTwitterで、気に入らない投稿を好きな画像に差し替えてしまうChrome拡張機能

Unbaby.meを覚えているだろうか。子供が生まれてはしゃいでいる友人が、立て続けにアップロードする子供の写真を見なくて済むようにするブラウザの拡張機能だ。赤ん坊の写真が出てきたら、これを犬や猫など別のものに差し替えてしまうという仕組みだった。

今回紹介するRatherもコンセプトは同じだ。但し「赤ん坊」のみでなく「見飽きたもの」(見たくないもの)をすべて別のものに差し替えてくれる。

Unbaby.meと同様に、RatherでもFacebookやTwitterをスキャンして、見たくないものを見つけ出す。たとえばカニエ・ウェストのニュースばかり流れてくるようなとき、「kanye, kanye west, yeezus, yeezy, louis vuitton don」などをフィルタリングする設定をすれば良い。そのときに、たとえば可愛らしい動物の赤ちゃんなどと差し替えるように指定しておくのだ。するとTwitterに登場するたびに望みどおりに動物の赤ちゃんが表示される(下の写真では「Miley Cyrus」の記事を差し替える設定をしている)。尚、画像の上側には「undo」ボタンも用意されていて、本当はどういうツイートがあったのか気になる場合には、このボタンをクリックすると元のツイートを表示することもできる(使い方はいろいろで、たとえば特定のウェブサイトに誘導するようなツイートも差し替えてしまうことができる)。

「面白いけどUnbaby.meのパクリじゃん」という人もいるだろう。実はこのRatherは、Unbaby.meと同じチームメンバーが開発しているのだ。Unbaby.meがバイラルで広まったのをうけて、共同クリエイター(co-creator)のChris BakerはBuzzfeedのクリエイティブディレクターの職を辞し、Pete MarquisおよびYvonne Chengとともに、いらないものをブロックするというアイデアを拡張することにしたのだ。

但し、この差し替え技術にも少々難点がある。

  • フィルタリングは画像を対象とするのではなく、画像を示すキーワードに対して行われる。もしカナダのロックバンド(Nickelback)をフィルタリングしている中、友人がチャド・クルーガーの写真を投稿して、その写真の説明にバンド名を載せなかったとしよう。すると当然ながらフィルタリングは機能しない。これに対処しようとするならば、シンプルながら役立つブラウザの拡張機能といったレベルでなく、本格的なコンピュータサイエンスの出番となるのだろう。
  • 代替イメージはInstagramのハッシュタグを用いて引っ張ってくるようになっている。たとえば、上の画像はInstagramの#babypandaというハッシュタグで検索されたイメージだ。日頃の経験からおわかりかもしれないが、ハッシュタグは実のところいい加減に用いられることもある。確かにほとんどはパンダ(ないし動物の)の赤ちゃんの写真が出てくる。しかしたまに自分撮り写真に「#babypanda」のタグをつける困った人もいる。自分のことをパンダのように可愛らしいと思っているわけだ(代替用イメージとして画像のRSSフィードを指定することもできるようになってはいる)。

そもそも、何か写真で代替するよりも、投稿が表示されないようにしてしまうという根本的解決法もある。たいていはそちらの方が良い解決法となるだろう。フォローしている相手が気に入らないことを山ほど投稿するなら、フィルタリングしていても解決につながらない。ページいっぱいにパンダ(違う写真かもしれないけれど)が表示されるというのも、やはりまた鬱陶しく感じることがあるかもしれない。

気に入らない話題ばかりがタイムラインに出てくるのであれば、さっさとフォローをやめて別の人をフォローする方が自然なやり方だ。

それはともかく、Rather for Chromeはこちらから入手できる。

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(翻訳:Maeda, H