自分のおしっこで微生物が発電するシステム…歩行時の足の運動で尿循環ポンプを駆動

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University of the West of England Bristol BioEnergy CentreのIoannis Ieropoulos教授が、尿を人間の歩行によって循環させて電力を作り出すバイオエネルギーシステムを作った。

このシステムは、マイクロビアルフュエルセル(microbial fuel cells, 微生物による燃料電池, MFC)とよばれる発電体を利用する。尿などの廃液中における微生物の成長によるエネルギーを利用し、携帯電話や電球などの小さなデバイスに電力を送る。人間の歩行時の足踏み運動により、尿がMFCの列に送られ、それが微生物の栄養となり、エネルギーを生み出す。

教授らのテストではMFCが作り出す電気で送信機を駆動し、送信されるメッセージを受信機であるPCが受信した。

Ieropoulos教授は曰く、“尿を燃料とするMFCで携帯電話も正常に使えた。今後はウェアラブル(人体装着タイプ)でも試したい。現在は尿を循環させるためのポンプの駆動に電池を併用しているが、目標どおり歩行時の人力だけで尿を循環させられるようになれば、難民キャンプや途上国などで重宝するだろう”。

“この成果はより一般的に、廃液の発電利用に結びつく。とくに、人間が体に装着する廃液発電装置により、災害救難時などに人間の位置を送信できるようになる。しかも、信号が来ているということは、その人間が排尿をしている、すなわちまだ生きていることのサインにもなる”、と教授はおっしゃる。

システムを体に装着するだけなので、装着した人間が手などで操作〜制御する部分は何一つない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

個人がiPhone上で安価に尿検査できるアプリUChek

[筆者: Michael Seo]
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iPhoneをトイレで使いたいですか? Myshkin Ingawaleにはそのためのアプリケーションがあります。

IngawaleはBiosenseの協同ファウンダで、このムンバイの会社は安上がりで機能性の優れた医療関連テクノロジを追究している。昨年のプロダクトは、ポータブルで注射針を使わない貧血テスターToucHbだった。そして今日(米国時間2/27)同社は、ロサンゼルスのTEDで、UChekというかわいい名前の、大衆向け尿検査アプリを披露した。

昔の尿検査は、相当面倒だった。コップに尿を取り、そこへ試薬リボンを放り込む。そしてリボンの色を精査して、尿の異常成分(グルコース、ビリルビン、蛋白質などの量)を調べる。たとえばグルコースの量が多いと、糖尿病の疑いがある。

今でも試薬リボンを使って目視で検査することもあるが、尿検査機械の方が正確な結果を出す。ただし機械のお値段は1万ドルもするし、またいろんなタイプの試薬リボンとの互換性が十分でない。

IgnawaleのUChekは、尿に浸した試薬リボンをスマートフォンが写真に撮って、その色をアプリが分析する。そして、正確で分かりやすい結果を出す。

今このアプリはムンバイの病院でテスト中だが、すでにAppleのApp Storeで承認待ちでもある。

アプリは99ドル、そして試薬リボンと、目視比較用のカラーコードマップが20ドルだ。Android版も予定しているが、Ingawaleによると、リリースまでかなり時間がかかりそう、という。

“おしっこと携帯電話は、今や世界中の誰もが持っている”、IngawaleはTEDの聴衆にこう語りかけた。“だから尿検査も、各人が自分のところでできるべきだ、と考えた”。

そう考えたのは、彼が初めてではない。同じくiPhoneアプリのPiddleは、デンマークのプログラマが、昨年5月にストックホルムで行われたHealth Hack Dayで作り、一等賞を取った。今後は、モバイルの尿検査がブームになるのかもしれない。なんだかおかしな現象かも、しれないけど。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))