AI動画編集クラウド「VIDEO BRAIN」のオープンエイトが30億円調達、累計調達額約70億円に

AI動画編集クラウド「VIDEO BRAIN」のオープンエイトが30億円調達、累計調達額約70億円に

インハウスAI動画編集クラウド「Video BRAIN」(ビデオブレイン)を提供するオープンエイトは1月29日、第三者割当増資および融資調達と合わせて、計約30億円の資金調達を実施したと発表した。引受先は、既存投資家の未来創生ファンド(スパークス・グループ)と、新規投資家のJPインベストメント。借入先は日本政策金融公庫。累計資金調達総額は約70億円となった。

Video BRAINは、SNSコンテンツや広告などプロモーショナルな動画をインハウスで効率よく作成できることに加えて、これまでワードやパワーポイントで作成していた各種資料なども簡単に動画へ置き換えられるよう、「専門知識がなくても直感的に動画が作れる」ことを追求してプロダクトのアップデートを重ねてきたという。AIのサポートで誰でも簡単に高品質なストーリー性のある動画を数分で編集できるクラウドサービスとしている。

さらに同社は、世界中のクリエイターが手がけた作品を提供する素材サービス事業者とのAPI連携も行い、無料で使える素材の拡充も続けている。

同社に調達した資金の具体的な用途を確認したところ、同社は以下3点を予定として挙げた。

1. プロダクトの機能拡充

機能拡充の1点目として挙げたのが、業務マニュアルや採用コンテンツ、そして営業資料など様々なビジネスコンテンツを動画化するにあたり、求められる映像表現を実現するための機能。自然言語解析とコンピュータービジョンのAIに強みを持つ同社ならではの機能を中心に拡充を進める。

2点目が、企業のDXを動画で後押しするにあたり、求められる機能としていた。

2. マーケティング施策の拡充

より多くのビジネスパーソンへ、動画がビジネス成長の鍵となりえることを具体的に伝えるため、マスメディアやデジタルメディアなどを通じたマーケティング活動を展開する。

3. 体制の強化

スピーディなプロダクト開発、導入を検討する企業への提案、活用をより良いものとするサポートなどを向上させるため、エンジニアやプロダクトマネージャー、エンタープライズセールス、マーケター、カスタマーサクセスなど、全方位での採用を強化するとした。

オープンエイト代表取締役社長兼CEO 髙松雄康氏は、「サービスリリースからわずか2年しか経っていませんが、Video BRAINはあらゆる規模の企業の様々な用途に活用されるようになり、高まる需要への実感と事業に対する確かな手応えを感じております。

今回の資金調達は今後大きく成長していくであろう動画市場におけるナンバーワン企業になるため、より一層プロダクトに磨きをかけ同じ志を持った仲間を集めることを中心に投資を強化していければと思います」とコメントしている。

オープンエイトは、自然言語処理とコンピュータービジョンを中心とする独自のAI技術を開発し、アルゴリズム・ソフトウェアモジュール群からなる「OPEN8 CORE TECHNOLOGY」を保有するコンテンツテクノロジーカンパニー。

「AI × SaaSであらゆる企業の情報流通戦略の成長ドライバーとなる」ことをコンセプトに、動画広告事業及び動画メディア事業で培った動画コンテンツ制作・配信ノウハウと、AI技術を組み合わせて開発したインハウスAI動画編集クラウド「Video BRAIN」やSNS投稿・分析サービス「Insight BRAIN」(インサイトブレイン)、そして動画自動生成機能などのAPI提供を通じて企業による情報発信の支援を行っている。

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カテゴリー:ネットサービス
タグ:オープンエイト資金調達(用語)VIDEO BRAIN日本(国・地域)

AIが動画を自動編集する「VIDEO BRAIN」と動画マガジン「LeTRONC」で地方自治体のサポート強化

スマートフォン向けマーケティング事業、メディア事業を展開するオープンエイトは3月4日、AI自動動画編集クラウド「VIDEO BRAIN(ビデオブレイン)」と、動画マガジン「LeTRONC」(ルトロン)を組み合わせて、動画の編集から掲載までをワンストップで提供できる地方自治体特別プランを発表した。

VIDEO BRAINは、AIが自動で動画を編集してくれるクラウドサービス。専門知識がなくても誰でも簡単に動画を編集できる。写真やテキストなどの素材を入稿すると、AIエンジンが入稿データを分析し、ストーリー性のある動画を自動で生成する。動画の尺やサイズ、文言などを希望に合わせて微調整するだけで、最短3分で動画が編集できる。

動画マガジン「ルトロン」は 「やってみたいこと」「行ってみたい場所」を発見し、外出が楽しくなることをコンセプトとした大人の女性のための動画メディア。現在のユーザー数は800万人強、約1万本の動画コンテンツが配信されている。

地方自治体特別プランでは、手軽に動画を活用したい地方自治体に向けて、「VIDEO BRAIN」で手持ちの静止画などの素材を生かすことができる。素材を入稿すると「VIDEO BRAIN」が自動で動画を編集し、最短1時間で確認用動画を送信する。出来上がった動画は、ルトロンNEWSに掲載されるほか、ウェブサイトでの紹介、SNSでの拡散などの二次利用が可能。なお、オリジナル動画を制作したい地方自治体向けには、ルトロン編集部が地域の魅力が伝わるスポットを選定のうえ、撮影・編集から掲載まで提供するプランもある。

オープンエイトは2015年に設立されたスタートアップ。2018年には、WiL、未来創生ファンドを引受先とする約15億円の第三者割当増資を実施するなど、注目を集めている。

AIが最短3分で動画を自動生成する「VIDEO BRAIN」、音声の自動テロップ化なども可能に

PRやSNSを通じたブランドマーケティングにおいて動画コンテンツは非常に効果的だ。だが、クオリティーを追求すると膨大な時間や予算を吸い取られてしまう。

本日紹介する「VIDEO BRAIN(ビデオブレイン)」はそんな課題を解決するためのツールだ。2018年9月にβ版を発表後、花王や静岡銀行などの大手企業を中心に先行導入されている。

VIDEO BRAINは、AIが自動で動画編集をサポートしてくれる自動動画編集クラウド。動画編集などの専門知識がなくても、誰でも簡単に動画を編集できるのが特徴だ。

写真やテキストなどの素材を入稿すると、AIエンジンが入稿データを分析し、ストーリー性のある動画を自動で作成してくれる。動画の尺やサイズ、文言などを希望にあわせて微調整するだけで、最短3分での動画編集が可能だ。

おでかけ動画メディア「LeTRONC(ルトロン)」や動画広告サービスなどを展開するオープンエイトは2月20日、そんなAIサポートによる自動動画編集クラウドVIDEO BRAINに、4月からβ版として3つ新機能が追加される。

発表された新機能のうちの1つは、「多変量解析による複数動画生成」だ。テキストデータ、動画や静止画などの素材を入稿すると、AIが5タイプのクリエイティブバリエーションを自動生成してくれる。これまでは1タイプのみの生成だった。

次に紹介したい新機能は「音声自動テロップ化」。インタビュー動画など、音声が入ったMP4素材を入稿すると、動画に入っている音声をAIが認識し自動でテロップを挿入してくれる。手間のかかるテキスト書き起こし作業などが必要なくなるのは嬉しいことだ。

そして最後の新機能は「数千万点の動画・画像素材提供」。ユーザーが動画作成用の素材を持っていない場合でも、最適な動画や静止画等の素材を検索できたり、シーンに合う素材をAIが瞬時に探し出して提案してくれる。要するに、動画のためにわざわざ素材を撮影する手間が省ける。

オープンエイトでは写真やイラストなどのデジタル素材のマーケットプレイス「PIXTA(ピクスタ)」を運営するピクスタなどとのAPI連携を実施し、パートナー企業が展開する素材の一部をユーザーへ提供する。

写真、イラスト等を含めた素材点数は、PIXTAより3100万点以上が用意される予定。加えてLeTRONCの約1万点の動画コンテンツの素材も順次、実装を予定している。

オープンエイトはAIによる自動動画生成機能「LeTRONC AI(ルトロンAI)」を2017年10月に発表。同社で内々に活用されてきたこの機能を活用し、一般企業向けにクラウドサービスとして提供開始されることになったのがVIDEO BRAINだ。現在、月額15万円(契約期間1年)からのプランが用意されている。同プロダクトは2月20日にオフィシャルリリースされ、同社は現在、AI技術の活用に関する特許を出願中だ。

「ルトロン」の技術を活用したAI自動動画作成ツール「VIDEO BRAIN」提供開始、運営は総額15億円を調達

動画メディア「LeTRONC(ルトロン)」や動画広告サービスなどを運営するオープンエイトが、AIによる自動動画生成機能「LeTRONC AI(ルトロンAI)」を発表したのは2017年10月のこと。同社で内々に活用されてきたこの機能がついに8月28日、「VIDEO BRAIN(ビデオブレイン)」の名で、一般企業向けにクラウドサービスとして提供開始された。

オープンエイトが運営するルトロンは、観光スポットやレストラン、イベントといったおでかけ情報や、美容、ファッションなど、女性向けの動画を配信するメディアだ。2016年5月のウェブ版公開を皮切りに、SNS、アプリなど複数チャンネルで配信される分散型メディアとして、オリジナルコンテンツを展開。アプリは100万ダウンロード超、SNSファン数はのべ約700万となり、提供する動画コンテンツは約8000本を数える。

ルトロンでは、AIを活用してユーザーの視聴履歴などを分析し、ユーザーごとの趣味嗜好に合った動画コンテンツを自動生成している。そのテキストマイニングや画像解析、自動編集など動画に関する技術を応用して、提供するのがVIDEO BRAINだ。

VIDEO BRAINで動画を作るのに、特別な知識は要らない。PowerPointでプレゼン資料を作ったことがある人なら誰でも、いや、もしかしたらそれよりもずっと簡単に、動画が作れるかもしれない。

写真・動画やテキストなどの素材を画面から入力していくと、AIエンジンがデータを分析し、100種類以上ある動画フォーマットから、おすすめを提案してくれる。動画や画像の長さ・大きさは編集が可能。入力したテキストからテロップとして配分される文言なども微調整することができ、最短3分で動画を書き出すことができる。

テキストと画像の入稿から、編集、プレビューと動画の書き出しまで、VIDEO BRAINを操作するところを見せてもらったのだが、「すごい」と思わず声が出たのは、画像に合わせてテロップテキストの配分が自動で終わったところ。動画を説明する文章として、5000文字ぐらい入力ができるそうなのだが、それらが各画像の内容に沿って、何となくいい感じに割り振られるのだ。

もちろん、自動の割り当てで気に入らないところは、自分で手を加えることもできる。テロップの修正以外も、画像サイズやシーンの入れ替え、秒数の調整などを「パワポ」レベルの操作でできるので、本当に動画制作の経験は必要ない。

TechCrunchに掲載されているものでも短めの記事なら、動画や画像素材を取り込んで、ちょっとした動画コンテンツが簡単に出来上がりそうだ。実際、クローズドでサービスを導入しているメディア企業で、ニュース記事を動画化しているケースもあるということだった。

オープンエイト代表取締役社長 兼 CEOの高松雄康氏によれば、クローズドで先行導入している企業は大手を中心に約10社。外部向けコンテンツや広告動画だけでなく、CSR活動や、飲食業でのオペレーションマニュアルといった従業員教育にも使われているそうだ。

高松氏は「広告など、動画の活用は広がってきたが、まだまだ予算が小さく、体制がないために取り組めないという企業は多い。また、社内向けマニュアルなど、そもそも大がかりな編集が不要で、必ずしも外部へ制作を依頼するほどではない場合もある。そういうケースでも、小さな予算で簡単に動画ができて、効果が試せる、という状況をVIDEO BRAINで提供したい」とサービス開始の背景について説明。「いろいろ試してもらって、動画を利用しようという企業の裾野を広げたい」と語った。

利用料金は月額15万円(契約期間1年間)。今後、素材のより適切なマッチングができるよう、さらにデータの学習・AIエンジンの改良を行っていくという。また高松氏によると「今秋には英語・中国語への対応を、年内には音声データへの対応も予定している」とのことだった。

オープンエイトでは、VIDEO BRAINの開発と推進を目的として、WiL未来創生ファンドを引受先とする約15億円の第三者割当増資を実施したことも明らかにしている。また動画事業のアドバイザーに江端浩人氏を迎え、VIDEO BRAINの機能強化や販売促進、海外展開を推進するという。