健康なサンゴ礁から出る音を死んだサンゴ礁で鳴らすと海域に活気が戻る

ワシントンポスト紙が紹介しているNature Communications誌上の研究論文によると、健康なサンゴ礁から出る音を録音して瀕死のサンゴ礁で鳴らすと良い効果がありそうだ。それはまるでインチキ健康食品の宣伝のようだが、でもこの前の研究では、まわりの魚の種類や個体数が増えて賑やかになると、辛い状況を抱えるサンゴ礁を助けることができた。つまりサンゴが死んでいくだけのネガティブなトレンドを、少し上向きに変えることができそうだ。

英国とオーストラリアの研究者が6週間、グレートバリアリーフのサンゴが死んだ区画の海面下にスピーカーを置き、録音された音を再生した。その音は、サンゴが健康な区画で録られ、生命が栄えているサンゴのコミュニティに特有の音を含んでいた。それは、魚やエビや甲殻類、軟体動物などサンゴ礁の住民たちが作り出す音だ。若い魚はそれらの音を聞いて、そこが自分が落ち着いて自分のコミュニティを作れる場所だと判断する。

研究者たちがスピーカーから流した音によって、死んだ海域であるそこに集まる魚の数がそれまでの倍になった。また、魚種など生物の種類も50%増えた。そして人工的な音に惹かれてサンゴ礁に集まった新住民たちは、そこに定住した。

魚の人口が増えただけでは、死んだサンゴや死にゆくサンゴが生き返ることはなかった。しかし、このテクニックをほかのテクニック、例えば新鮮な珊瑚の移植や、高い海水温に強い珊瑚種の導入などと併用すれば、その死んだ区画に活気がよみがえり、それまで人間がさんざん痛めつけたサンゴたちに命が戻るだろう。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Bezosが買ったThe Washington Post紙が今度はKindle上で無料に

Washington Postが、AmazonのタブレットKindle Fireの無料アプリで提供される。これは、AmazonのCEO Jeff Bezosが同紙を買収してから1年あまり後の発表となる。

Bloomberg Businessweekの記事によると、アプリを開発したのはPost内部のProject Rainbowと呼ばれるグループだ。プロジェクトのリーダーKerry Lauermanが今後、このアプリ向けの記事や写真を選んでいく。そのアプリは現在、大型のKindleの上で無料でダウンロードできる。WaPoのそのほかのデジタル提供物と同じく、いずれは有料制が導入されるものと思われる。これから買うKindle Fireには、このアプリがすでにインストールされている。

1年前にBezosが同紙を買ったことは、奇妙に思えた。紙に印刷されたニュースの不人気によりWaPoは、同紙を売る直前に利益が55%落ち込んでいた。だから、Bezosが何をするつもりなのか、よくわからなかった。しかしAmazonのCEOがキャッシュと100名あまりの新たな社員を注ぎ込んだため、この名門紙は息を吹き返した。Timesによると、今年の7月の同紙の読者は前年同期比で63%増加した。

The Washington Postの役員級編集者Marty Baronが、The New York Timesにこう語っている: “記者たちの不安感を一掃する必要がある。自分や仲間がクビにならないこと、安心して仕事に専念できること。楽観主義は、悲観主義と同様、社内に伝染する”。

同紙はすでにiOSとAndroidのアプリがあり、モバイルWebからの提供もある。いずれも、印刷版から選んだ良質なコンテンツを無料で提供し、有料バージョンもある。Web上の購読料は14ドル99セントからだ。

Kindleの新聞アプリはほかに、USA TodayやThe New York Timesがあり、どれもKindle Fire上で無料だ。

〔訳注: この記事からは今回のKindleアプリと、既存のiOS/Androidアプリの違いがよく分からない。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))