Firefoxの最新バージョンはアドレスバーの刷新が目玉

Mozilla(モジラ)は米国時間4月7日、Firefoxブラウザバージョン75をローンチした。いつものように、ウェブアプリを作成する開発者のためのバグ修正や変更点はたくさんあるが、今回のアップデートの目玉は、アドレスバーの刷新となる。最近ではURLバーというよりも検索バーとして使われることの方が多いが、その使用頻度を考えると、どのブラウザでも最も重要な場所であり、ユーザーがすぐに変更に気付く機能だ。

今日のアップデートでは、Firefoxのアドレスバーに3つの大きな変更が加えられた。すぐにわかるのは、アドレスバーをクリックすると、最も多く訪問したサイトのリストが表示されることだ。そのサイトをすでにタブで開いている場合、リストの中でハイライトされ、ショートカットでそのタブにジャンプできる(これはプレビューリリースでは存在しなかった)。最も訪問回数の多いサイトのリストは、Firefoxの新しいタブページに表示されるものと同じで、そこで管理できる。

そしてアドレスバーで検索を開始すると、自動補完されるクエリが読みやすくなった。小さな変化だが、歓迎すべき変更だ。

今回のデザイン変更では、アドレスバーの外観も多少新しくなった。若干そのサイズが大きくなっていることに気づくだろうが、根本的な変化ではない。

Firefoxチームが米国時間4月7日に発表したところによると、Mozillaは新型コロナウイルス(COVID-19)の大流行にもかかわらず、当面は2020年のリリーススケジュールを変更する必要はないと考えている。Google(グーグル)はChromeブラウザのリリーススケジュールでバージョンのスキップを決定したが、MozillaのFirefoxのリリーススケジュールに変更はなさそうだ。また、Mozillaのチームはユーザーがブラウザーで何をしているかに注目し、例えばブラウザー内のビデオ会議システムの問題を優先的に解決してきた。

「今後、すべての新機能と予定されている変更について、下位互換性とユーザーが直面する潜在的な問題に対する可能性に、細心の注意を払い検討を進める」とMozillaのチームは記している。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

巨大サーバ/データセンターを廃止し、ユーザ各自がサーバであるインターネットの構造をめざすSandstorm

【抄訳】

インターネットの構造を変えたい、と思っておられる方にとっては、おもしろい時代になってきたようだ。最近本誌TechCrunchが取り上げたMaidSafeというオープンソースのプロジェクトは、サーバを完全に葬り去ったP2P型のインターネットを構築しようとしている。

そしてここでご紹介するもうひとつのオープンソースプロジェクトは、個人が自分のサーバを動かし、自分でコンテンツをサーブすることによって、Webのユーザと彼らを支えるインフラストラクチャとの関係を抜本的に変えようとする。

この、自称“パーソナルクラウドプラットホーム”を名乗る、Sandstormと呼ばれるプロジェクトは、元GoogleのエンジニアでCap’n Protoの作者でもあるKenton Vardaが率いている。

以下はSandstormのミッション声明文だ:

今のWebはあまりにも中央集権的だ。今日(こんにち)あなたが使っている多くの–おそらくすべての–Webアプリケーションは、巨大企業が開発し、そのすべてが彼らのデータセンターで動いている。オープンソースでインディーのWebアプリケーションも存在するが、それは多くの場合、どっかのサーバがすでに動かしているのではなく、利用したい人が自分でサーバを動かす必要があるため、ほとんど使われていない。自分でサーバを動かすことは、人びとの一般的な慣行になっていない。したがって、各人が自分のデータを自分のサーバ上で管理する、いわゆる連邦型ネットワーク(federated networks)は、事実上実現不可能である。

解決策は、誰もがもっと簡単に自分のサーバを持てるようにして、それを自分でコントロールし、自分が動かしたいアプリケーションだけを動かせるようにすることだ。Sandstormは、それを可能にする。

Sandstormは、技術知識のない個人が容易に自分のサーバを動かし、その上にあるものや、その上で動くものを各人がコントロールすることによって、完全に分散型のネットワークを実現しようとする。つまり各ネットワークユーザは小さなインディーの、あるいはオープンソースのアプリケーションを自分のサーバ上で動かすので、それらに対して巨大企業が口出し手出しをすることがない。ネットワークのノードとしての各ユーザは、まったく大企業にコントロールされない。動いているものが、彼らのアプリケーションではなく、自分のアプリケーションだから。

実は各ユーザの自己保有/自己管理サーバは、物理的にはSandstormのサーバファームから提供されるので、なんだ、これもやっぱし旧構造か、と思いがちだ。しかし、個々のユーザサーバの所有権と完全な管理権は法的にもユーザ個人のものになるので、Sandstormにできるのは、それらの運用のヘルプと助言だけだ。またSandstormは、物理サーバ、すなわちサーバマシンを自分で動かしたいというユーザもサポートする。

Verdaは、次のように語る:

“Sandstormはユーザが自分のサーバを保有して動かすことを、きわめて容易にする。これによってユーザはプライバシーと自由を確保し、政府等からの盗聴もなく、アプリケーションが突然消えることもなく、すべてのデータが手元の一箇所にあり、アプリケーションの変更や編成も自由にできるようになる。またこれにより、デベロッパによるアプリケーションのマネタイズも容易になり、サーバのメンテナンス作業が不要になる。とくにインディーでオープンソースのアプリケーションは到達オーディエンスが一挙に拡大し、それと同時に、小さなスタートアップのビジネスモデルが、きわめて単純化される”。

Sandstormは、すでにデモが動いているので、それをここで試せる。そして同時にチームは今、Indiegogoで5万ドルのクラウドファンディングに努めている。

【中略】

Sandstormはまた、企業がSaaSプロバイダのサーバにアクセスしてSaaSを利用するという形から、完全に自己サーバ上から提供される、より安全なSaaSへ移行するためのツールやアプリケーションも準備中だ。たとえばメールサーバも、GoogleのGmailよりは、自己サーバ上のメールサーバの方が、セキュリティやプライバシーの面で安全かもしれない。

このサーバ上ではすべてのアプリケーションがサンドボックス化されて、システムから隔離されるので、本質的なセキュリティがある。またアプリケーション間の通信機能により、コンテンツを複数のアプリケーションが共有することもできる。

Sandstormが各個人のサーバをホスティングする際の費用は月額5ドルを予定しているが、企業のための利用プランはまだこれからだ。すべてのデータをサードパーティSaaSではなく自社内に置きつつITコストを下げるためのツールを、今同社は開発中だ。

Sandstormが提供する自己サーバ上で使えるアプリケーションとしては、現時点で、コラボレーションによるドキュメントエディタEtherpad、メールクライアントMailpile、ブログパブリッシャーGhost、RSSフィードリーダーTiny Tiny RSS、対話型コンピューティング環境IPython Notebookなどがある。

下のビデオでは、VardaがSandstormのシステムの細部とプロジェクトのねらいについて説明している。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


AmazonのAppstoreでデベロッパはHTML5のWebアプリケーションを売れるようになった

Amazonが今日(米国時間1/28)、同社のAppstoreのポリシーの変更を発表した。それによるとこれからは、デベロッパは自分が作ったHTML5アプリケーション(Webアプリケーション)に、ネイティブのアプリケーションと同じく値段をつけて売れるようになる。それまではHTML5アプリケーションはすべて、自動的に“無料”のアプリケーションとしてAppstoreに載った。そのためデベロッパのやる気をそぎ、将来的には尻すぼみになるかもしれなかった。

Amazonは今年の8月に、Appstoreの門戸をHTML5アプリケーションに対しても開き、それらのWebアプリケーションやモバイルサイトをアプリ化して、Androidスマートフォンやタブレットだけでなく、Kindle Fireなどからでもダウンロードできるようにした。

デベロッパがこのオプションを利用すると、自分はまったくネイティブアプリの開発をしなくてすむ。WebアプリケーションのURLをAmazonに教えてやると、アプリへの変換とパッケージング、必要なメタデータの添付(画像、プロダクトの説明など)などのすべてをAmazonがやってくれる。

Amazonとしてはそれは、Appstoreの成長策のつもりだ。多くのデベロッパが今でも、先にiOSバージョンから開発を開始するが、しかし同時に彼らは、応答性の良いWebサイトをAndroidの上で(アプリとして)動かしたいと願っている。

一般消費者にとっては最近ますます、ネイティブティアプリケーション/アプリとHTML5アプリケーションの区別が困難になっている。また両者はAppstoreの上で同一のリストに載っているから、どれがネイティブでどれがHTML5かも分からない。今後自分のWebアプリケーションをAmazonのオプションを利用してアプリ化するデベロッパが増えれば、全体的にもAndroidへ流れるデベロッパが急増するだろう。

ただし今日の発表でAmazonは、今あるHTML5アプリケーションの数を明かしていない。それは、まだそんなに多くない、という意味か。Amazonに問い合わせたが、数は発表しない、という答が返ってきた。

今度のポリシー変更で、HTML5のデベロッパが自分のアプリケーションを売れるようになっただけでなく、AmazonのFree App of the Day(FAD)(今日の無料アプリ)プロモーションに参加して露出度を上げ、トラフィックとダウンロードを稼げる。iTunes App Storeのやり方と同じだ。

FADプロモーションに選ばれたアプリは、モバイルデバイスやKindle FireやAmazonのGold Box Best Dealsページの上で目立つようになり、FacebookやTwitterでも言及されるようになる。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))