Web総覧情報の老舗Alexaに挑戦するSimilarWebが$2.5Mを調達

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テルアビブのSimilarGroupが最近立ち上げたSimilarWebは、Webを計測するツールとして、Webサイトランク付けサービスの強豪Alexaを打ち負かすことをねらっている。そのSimilarGroupが今日、250万ドルの新たな資金調達を発表した。その投資ラウンドを仕切ったMoshe Lichtmanは、Microsoftのイスラエル研究開発センターの社長だった人だ。彼は投資の一環として、SimilarGroupの取締役会に加わった。

【中略(そのほかの投資家たち)】

2009年に創業された同社は、最近まで、SimilarWeb、SimilarSitesなど‘Similar’ブランドの一連のブラウザプラグインで知られていた。ユーザが今訪れているサイトに基づいて同様のサイトを提案したり、そのサイトのランクやトラフィック(出所、行き先)を教えてくれるプラグインだ。このたびローンチしたWeb計測サービスSimilarWebは、それらのプラグインのアルゴリズムを主に利用している。

しかしAlexaと勝負するためには、主にマーケターやSEOのプロたちが使っていたわずかなプラグインだけでは不足だ。実は同社には、数え切れないほど多くの消費者向けプラグインがあり、ソーシャルプラグインやゲームなどその種類も豊富だ。これらのプラグインのユーザは、SimilarWebのサイトランク付けのためのデータを自分が提供している、とは思わない。消費者用プラグインには、‘Similar’ブランドが付いていない。

同社の一連のプラグインは、全部合わせると数千万回もダウンロードされていて、そのポータルサイトであるSimilarSites.comは、毎月のビジターが今や1000万を超えている。当然、ユーザから得られるデータも大量だ。そして、これだけのプラグインが使われているからには、うちはAlexaよりも正しい、そして深い、Web総覧情報を提供できるはずだ、と同社は考えているのだ。

SimilarGroupのCEO Or Offerは、今のAlexaはブランド力で保(も)ってるだけで、信頼性はとっくにない、と言う。そのツールバーを使っているのはマーケティングの人たちであり、ふつうのWebユーザではない。“そのWebサイトは広告が多くて醜い”と彼は付け加える。“SimilarWebは一年半もかけて苦労して作った。これが次のAlexaになることを期待したい”。

SimilarWebが使っている独自の技術と、“大量のデータ”により、Alexaよりも正しい計測結果を提供できる、と同社は信じている。データの正確さの比較は社内的にたえず行っているので、それだけの自信も出てくるのだ。正確さではどの競合他社にも負けない、とOfferは言う。今日(米国時間1/29)はローンチからまだ10日目だが、彼によるとエンゲージメントもリピートユーザも相当高い。ユーザの半数以上が再帰し、滞留時間が5分を超えるユーザも少なくない。

Offer曰く、SimilarGroupの25名のチームは、機械学習やビッグデータや統計学などでPhDを取ったやつがいたりして、高級である。“うちは、テクノロジに関して造詣の深い企業である。サーバファームなんかサーバが100台以上もあってすごくでっかい。毎月、Web上の10億以上のページを分析している”。

またSimilarWebはユーザに細かい情報を提供する: トラフィックの出所、ランク、オーガニック検索vs.有料検索、ソーシャルのトラフィック、関連サイト、などなど。SimilarWeb vs. Alexaの、箇条書きによる詳細比較は、同社のブログのこのページを見てみよう。データの提示の仕方も、クリーンでモダンで、インフォグラフィック的なおもしろさがある。ユーザのエンゲージメントをそそるのだ。

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なお、新たに得られた資金は、有料のサービス“Pro”バージョンの開発に充てられ、会費制により、同社の今後の収益源となる。今すでに提供しているAPIパッケージも有料になるが、ランク付けのAPIだけは無料を続ける。なぜなら、“うちのランキング方式をインターネット全体のデフォルトにしたいからだ。そうやって、Alexaのランキングを亡き者にしたい”。

同社は今年の終わりごろニューヨークにオフィスを開く予定だ。そこで営業とマーケティングを充実し、Proなどのパッケージ製品を売っていきたい、という。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))