Limeがアプリを刷新してWheelsの電動バイクと連携、今後も競合他社を取り込む計画

Lime(ライム)は、鮮やかな緑色のマイクロモビリティデバイスや、最近では象徴的な赤いJumpの電動自転車を所有していることで最もよく知られているかもしれない。しかし現在、同社は、独自のアプリ上で他の多くのマイクロモビリティブランドを「収容」する方法で事業を拡大しようとしている。

Limeアプリは、顧客が自転車やスクーターを探したりレンタルしたりするために使用されているが、特定の都市ではWheelsブランドの電動バイクの提供を開始する予定だ。今冬には、テキサス州オースティン、フロリダ州マイアミ、ワシントン州シアトルと、ドイツ・ベルリンのユーザーがLimeアプリを開くと、近くにあるWheelの電動バイクが自動的に地図に表示され、価格情報が表示される。利用者はLimeアプリを使って、Whiesの電動バイクをレンタルできる。

Wheelsとの提携はまだ始まったばかりだ。Limeは、今後もシェア型マイクロモビリティのプロバイダーを増やし、他の市場にも拡大していく予定とのこと。

Limeは「Wheelsのユニークなデザインと、安全性とアクセシビリティのメリットがあるから」という理由で、最初にWheelsをプラットフォームに選んだ」と述べている。Wheelsは、Wagの創業者であるJonathan Viner(ジョナサン・バイナー)氏とJoshua Viner,(ジョシュア・バイナー)が立ち上げた企業で、より使いやすく設計されたペダルレスの電動バイクを所有している。Wheelsはまた、自転車に一体化した共有可能なヘルメットシステムも開発した。スマートフォンでロックを解除できるこのヘルメットには、取り外し可能な衛生的なライナーが付属している。

「人々は、都市の周りの小旅行をするために、より多くの電動で共有可能な、手ごろな価格の交通手段を求めている」とLimeのCEOウェイン・ティン氏は声明で述べている。「Limeは近い将来、、5マイル(約8km)以下で車を使わない旅行をしたいと考えている人のための一気通貫のサービスになるでしょう。我々は、都市交通の代替モードに対する膨大で成長している需要を考えると、乗客にさらに多くの選択肢を提供するプラットフォームを立ち上げることに興奮しています」と続ける。

この動きは、買収計画を示唆するものではない。Wheelsは今後も独自の会社であり続けるだろう。その代わりに、WheelsのCEOであるバイナー氏は「提携によってLimeアプリにWheelsが搭載されることは、誰もが安全なマイクロモビリティの選択肢にアクセスできるようにするという自社のミッションをサポートするものだ」と述べている。

「Limeはシェアードマイクロモビリティサービスの最大のプロバイダーであることを考えると、当社のミッションを推進する上でLimeと提携できることに興奮しています」とバイナー氏は述べている。

なお、Wheelsの車両は「Wheels」アプリでも引き続き利用できる。

カテゴリー:モビリティ
タグ:Lime、Wheels、電動バイク

画像クレジット:Wheels

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(翻訳:TechCrunch Japan)

Wheelsが新型コロナ対策で電動バイクレンタルを一時休止

新型コロナウイルス(COVID-19)流行の懸念が高まる中、Wheelsはペダルレス電動自転車のレンタルを3月末まで中止する決定を下したと米国時間3月19日に発表した。

「賛否さまざまな意見を検討した結果、最善の行動は電動バイクの貸し出しを3月末まで一旦停止し、その時点で再検討することたと決断した」と同社が今日の発表で語った。「念の為に言うと、われわれWheelsを始めとするマイクロモビリティー全般は、社会が今の危機と戦うのを手助けできる独自の立場にあると理解している。今回の一時休止は、その役割を果たす一歩となるものであり、これに関する楽しみなニュースをごく近いうちに発表するつもりだ」。

Wheelsは、このパンデミックの中で運用を中止した最初のマイクロモビリティー会社ではない。米国時間3月18日に、Limeは新型コロナの懸念を理由に一部地域での運用を中止した。一方、Spinは運用の継続を決定し、サンフランシスコの屋内避難令の中で必須の買い物をするための移動手段であることが理由だと語った。

Wheelsがこの決断に至ったのは、多くの利用者が他の公共交通機関やライドシェアリングよりもWheelsを好んでいるという事実があるものの、同社の現場作業員を保護し、「ウイルスの蔓延を防ぐためにできることは何でもする」ためだと同社は言った。また、一部の利用者が電動バイクを不可欠な用途以外に使っていることもWheelsは懸念している。

今月末、Wheelsはこの決定を再評価し、次期ステップとして何が最善かを改めて検討する。なおWheelsが運用を中止するのは、ロサンゼルス、サンディエゴ、マイアミ、オーランド、タラハシー、ダラス、オースチン、アトランタ、クリーブランド、ソルトレイクシティ、スコッツデール、テンピ、ストックホルム、マドリッド、およびバーゼルの各都市だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Wheelsがヘルメット装着で20%割引の電動自転車を展開

Wheelsは10月に5000万ドル(約54億円)の資金調達を実施したのに続き、ペダルのない電動自転車用のヘルメットシステム「smart」を発表した。ヘルメットは自転車の後部のフェンダーに固定されており、ライダーがヘルメットを被っているかどうかを感知するセンサーが搭載されている。

ヘルメットの着用を奨励するため、Wheelsはライダーがヘルメットのロックを解除し、乗車中に装着した場合、20%の割引を提供する予定だ。同社はWagの共同創業者であるこJosh and Jonathan Viner(バイナー兄弟)が設立したスタートアップで、他の自転車シェアスタートアップとの差別化を図るべく、交換可能なパーツとバッテリーを含むモジュラー設計を採用している。Wheelsによると、製品のライフサイクルは他の自転車と比べて4倍になるという。なお、JUMPも最近自転車用の交換可能なバッテリーの構想を発表している。

Wheelsは現在、オースティンやサンディエゴ、ロサンゼルス、アトランタ、シカゴ、ダラス、マイアミ、クリーブランド、ストックホルム、スコッツデールなど10都市でサービスを展開中だ。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter