WineryGuideはその名のとおりワイナリーのガイドだ(目下カリフォルニアのナパヴァレーに限定)

ワインとガイドブックの両方が好きなぼくは、WineryGuideに目がとまった。Aga/Mariusz Andryszewski夫妻が作ったこのサービスは、ナパヴァレーのワイナリーのコンパクトでスマートな詳しいガイドだ。

CTOのMariusz Andryszewskiは曰く、“WineryGuideには、プロのワインコンシエルジュが長年蓄積した経験や知識とツアーガイドが、簡単なユーザーインタフェイスの下に詰め込まれている。よく聞かれる質問に最新の技術を使って答えているし、ユーザーが今いるところから行きたいところへどうやって行くべきかを、正確かつ簡明に説明している”。最初のバージョンは簡単なガイドだったが、今のiOSネイティブアプリにはクーポンや位置対応のお買い得特典などがミックスされている。

制作にはワインのエキスパートJohn Stallcupが参加し、ワイナリーのマーケティングツールに過ぎないアプリではないアプリを作り上げた。また、当地のホテルに必ず置いてある観光パンフレットのような、浅いガイドでもない。

“Agaとぼくは、ナパヴァレーに何年も通っている。どの季節に行っても景色は素晴らしいけど、ワイナリーは行くところがだんだん絞られてきた”、とMariuszは語る。“だから、おかしなことに、新しいワイナリーを見つけようと思ったら地元の地方紙を見たり、旅行ガイドや誰かの推薦に頼るようになった。既存のモバイルアプリは、広告費を払っているワイナリーを優遇しているし、Google Mapsはワイナリーの情報が詳しくない。もっと、ナパのインサイダー的な情報が必要だ、と思った。そこでシカゴからベイエリアに引っ越して、協同ファウンダーを見つけ、プロジェクトをスタートさせた”。

このサービスはまだ完全に自己資金のみで、一日のユーザー数は数十名だ。今後の展望としては、ワイン中心のナパヴァレーガイドに成長して、すべてのハイテク企業をスポンサーにしていきたい。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

インターネットに接続するスマートワインボトルKuvéeが$6Mを調達、予約販売を開始

最近はあらゆるものが“スマート”(電脳化)だから、ワインボトルがインターネットに接続されても不思議ではない。そのKuvéeという名の、再利用性のあるボトルケースは、ワインの鮮度を最大30日キープする。

General CatalystやFounder Collectiveなどから600万ドルを調達したKuvéeは、ワインの履歴や合う料理などを知らせるタッチスクリーンの画面で、ディナーに招いたゲストたちを感動させるだろう。正しい飲み方、ユーザーの好みに合わせて個人化されているワインのリコメンデーション、同じワインの再注文、などの情報や機能もある。

一度開けたボトルの(ワインの)鮮度を保つ技術で特許を取ったCEOのVijay Manwaniによると、飲みかけのボトルでも一週間はフレッシュな味と香りを維持するそうだ。

Kuvéeのシステムは、Bonny DoonやPine Ridgeなど、カリフォルニアの高級ワインと相性が良い。750mlのボトルが15ドルから50ドルぐらいだ。

今日(米国時間3/28)からKuvéeは、予約販売をKuvee.comやIndiegogoで開始する。179ドルの予約価格には、システムのほかに4本のワインが含まれる。

Kuvéeのデモビデオ(上図)を見てみよう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

WhatWineはレストランのワインリストをスキャンして料理に合うワインを教えてくれる

私のワインに関する知識ときては貧弱極まるもので、14歳のときに安ワインをがぶ飲みしてひどい二日酔いになったときからほとんど進歩していない。AllPeersを創業者た連続起業家のCedric MalouxとMatthew Gertnerが開発した新しいアプリ、WhatWine私がソムリエを呆れさせる度合いを減らしてくれるらしい。このiOSアプリはOCRでレストランのワインリストをスキャンし、ワインデータベースのSnoothと対照して、ユーザーが選んだメインの料理に合うワインを選び出してくれる。

「世の中には膨大な種類のワインがある。ワインリストを見て即座にそれに合う料理を判断するのはワインの専門家でないかぎり無理だ。プロのソムリエは資格を取るのに1年勉強しなければならないし、的確なアドバイスができるようになるにはその後何年もの経験が必要だ。ところがたいていのレストランではウェイターが50種類ものワインが載ったリストをテーブルに置いていき、客が悩むにまかせている。われわれのアプリはこの問題を解決しようとするものだ」と私のインタビューに答えてMalouxは言う。

Malouxによれば、このアプリのアイディアを思いついたのは5年前だが、ありとあらゆるフォントで印刷されたワインリストを正しくスキャンする方法を考え出せずにそのまま温めていたのだという。ところが1年ほど前にSalsita SoftwareのCEOで共同ファウンダーでのGertnerにSalsitaを利用すればこの問題が解決できると説得された。

iOSアプリ自体はこの上なくシンプルだ。ユーザーはどのレストランを訪れているかをアプリに(FoursquareのAPIを通じて)教える。もしそのレストランのワインリストをすでに他のWhatWineユーザーがスキャンしていればワンタッチでそのリストが表示される。もし初めてなら、ユーザーはスマートフォンのカメラでワインリストを撮影する。するとWhatWineが解読してデータベースに加える。次にユーザーは料理の種類を13種類の中から選ぶ。WhatWineはリストの中からそれにいちばんよく合うワインを推薦してくれる。

Malouxは、Vivivo、Drync、Hello Vino、Delectableなどライバルのワインアプリの多くが、ユーザーがワインのラベルを撮影する必要があるという点を指摘した。つまりすでにワインを選び、瓶がテーブルに運ばれてきてからでないと情報が得られない。こうしたアプリはユーザーがどんなワインを飲んだか記録するのが主な目的だ。「これに対してわれわれのアプリは料理とワインの相性を判断してユーザーがワインリストからワインを選ぶのを助ける。こういうアプリはWhatwineだけだ」とMalouxは主張する。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


カリフォルニア州選出民主党下院議員、.wine ドメインに反対要請

去る5月、カリフォルニア州選出民主党下院議員マイク・トムソンが、Internet Corporation for Assigning Names and Numbers(インターネットのドメイン名、IPアドレスを管理する非営利組織、ICANN)に,書簡を送り、.wine および .vin ドメインを「いかなる申請者」にも割当てないよう要請した。転売目的のドメイン名占拠を恐れてのことだ。

トムソン議員の選挙区、カリフォルニア5区には、ワインカントリーとして名高いナパバレーがある。

おそらく彼が心配しているのは、新たなジェネリックトップレベルドメイン(gTLD)が作られると、.wine および .vin ドメインへの殺倒騒ぎが起きることだ。もちろんワイナリーは、自分たちの名前である .wine や .vin を他人にさらわれることを望んでいないので、保護を求めている。

別のカリフォルニア州選出民主党議員も、同じ要求の書簡をICANNに送っている。アンナ・エシュー下院議員は、ワインを表す2つのgTLDを「永久に対象から外す」ことを要請した。The Hillの報道によると、彼女の書簡は先週送付されたが、最近になって公表された。彼女の選挙区はシリコンバレーの大部分を含んでいる。

今あるgTLDの数にはいささか驚かされる。そして、そのインパクトの小ささにも。例えば私は、alexander.ninja を買うことができる。誰でも .ninja ドメインを買えることをご存じだろうか。私は知らなかった。

数千のワイナリーが、これらのgTLD作成に対し、一致団結して反対している。

いろいろ考えた結果私は次の結論に達した。.rich や solar や .lightning ドメインを登録できて、alexthinks.scotchwhiskeyisgreat は登録できないような時代に、私は住みたくない。

画像:FLICKRユーザー、CHRISTIAN HAUGEN CC BY-SA 2.0ライセンスによる(画像はトリミングされている)

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook