Yahoo! JAPANが副業マッチングサービス「Yahoo!副業(ベータ版)」の先行登録受付を開始、5月に本格稼働へ

副業マッチングサービス開始へ

副業マッチングサービス開始へ

ヤフー(Yahoo! JAPAN)は3月3日、副業マッチングサービス「Yahoo!副業(ベータ版)」の先行登録受付を始めたと発表した。Yahoo! JAPANは自社への副業人材の受け入れに加え、ニーズが高まる副業を始めるきっかけ作りを進めていく狙い。実際に応募可能な状況になるのは、求人情報を掲載する5月上旬を予定している。ユーザーは先行登録を行うことで、5月上旬以降に「Yahoo!副業(ベータ版)」上で掲載の見通しが立った企業の情報を、随時メールで受け取ることができる。

「Yahoo!副業(ベータ版)」では、Yahoo! JAPANのほかにPayPayといったZホールディングスのグループ企業など、5月上旬から求人を掲載する企業を一覧で確認できるようにした。また、具体的な求人の業種などは明らかにしていないが、グループ企業外の求人情報の掲載も視野に入れているという。Yahoo! JAPANの広報は「企業やユーザーのニーズも含めて考慮していく」と話した。

また、ベータ版の段階では、求人情報を掲載する企業からマッチング報酬や広告掲載料は取らない方向で進めている。正式版のリリースに合わせてマッチング報酬や広告掲載料も取っていく考えで動いているが、「現状、正式版のリリースの時期は決まっていない」というのがYahoo! JAPANの回答だ。5月上旬の求人情報掲載についてもベータ版で行うため、副業人材を求める側からすればいまが好機といえる。

Yahoo! JAPANは新型コロナウイルスの影響で、世の中で副業への関心が高まっているとみる。政府の調査によると、副業を行っている人の割合は2017年には4.0%だったが、2020年には9.7%となった。

実際、Yahoo! JAPAN自身も副業ニーズの高まりを肌で感じている。2020年7月に約100人の副業人材(ギグパートナー)の募集を発表すると、応募人数は4500人を超えた。また、同社がギグパートナーに就任した人を対象に行ったアンケートでは、回答者の85%がYahoo! JAPANでの副業にポジティブな回答をしたという。なお、今回の「Yahoo!副業(ベータ版)」とギグパートナー事業は別々のサービスとして展開していく。

先行登録のユーザー数は3万人ほどを想定している。先行登録したユーザーは事前に、求人情報が掲載される予定の企業情報をメールで受け取ることができる。5月上旬以降、実際に「Yahoo!副業(ベータ版)」上に求人情報が更新されたときにも通知が来るため、先行登録をしたユーザーはいち早く求人情報を確認できるようにしている。

ZホールディングスとLINEが戦略方針説明会、AIに5年間で5000億円投資し4つの集中領域に取り組む

ZホールディングスとLINEが戦略方針説明会、AIに5年間で5000億円投資し4つの集中領域に取り組む

Zホールディングス(ZHD)LINEは3月1日、戦略方針説明会を開催し、経営統合の完了を発表した。

今回の統合によりZHDグループは、国内で200超のサービスを提供し、国内総利用者数は3億超、国内総クライアント数は約1500万、自治体との総連携案件数は3000超となり、グループ従業員約2万3000人(エンジニア6200人)を擁する国内最大規模のインターネットサービス企業グループとなった。また、統合により「情報」「決済」「コミュニケーション」という3つの起点を持つ企業グループにもなったとしている。

ZホールディングスとLINEが戦略方針説明会、AIに5年間で5000億円投資し4つの集中領域に取り組む

ZHDグループは、中核企業のひとつであるヤフー(Yahoo! JAPAN)およびLINEを中心とした「検索・ポータル」「広告」「メッセンジャー」を「根幹領域」として引き続き推進する。また特に社会課題が大きく、インターネットによりその解決が見込める領域として「コマース」「ローカル・バーティカル」「Fintech」「社会」の4つを「集中領域」と定め取り組んでいく。

ZホールディングスとLINEが戦略方針説明会、AIに5年間で5000億円投資し4つの集中領域に取り組む

さらに、それら領域にデータやAI技術を掛け合わせることで、シナジーを強固に創出するとともにユーザーの日常生活、企業活動、そして社会自体をアップデートするとしている。AIを中心に各事業を成長させるため、5年間で5000億円の投資を計画、5年間で5000人のAI活用に携わる国内外エンジニアの増員を行う。

「コマース」では、「ソーシャルコマース」「Xショッピング」、事業者向け「Smart Store Project」展開

代表取締役Co-CEO(共同最高経営責任者)の出澤剛氏が、コマース領域において既存サービスの強化および新たに価値を提供するものとして挙げたものが、「ソーシャルコマース」と「実店舗連携『X(クロス)ショッピング』」。

ZホールディングスとLINEが戦略方針説明会、AIに5年間で5000億円投資し4つの集中領域に取り組む

ソーシャルコマースでは、コミュニケーションアプリ「LINE」などを活用したサービス「ソーシャルギフト」を新たに提供する。LINEアプリ上でギフトを送付できる「LINEギフト」において、将来的に「Yahoo!ショッピング」などと連携し、より多くの商品を選べるようにし贈り物ができるようにしていくという。

またLINE上で友だちに購入を呼びかけ一定人数で安く購入できるようになる「共同購入」も提供する。

インフルエンサーなどによる商品紹介の動画を見ながら、同じ動画を見ている人と交流しながら、「ライブコマース」も用意。LINEアプリのライブ配信機能を活用するとしていた。

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出澤氏は、オンライン店舗と実店舗の商品データを連携させる「X(クロス)ショッピング」も触れた。

同サービスは、商品の配送方法についてユーザーに最適な購入手段を選べるようにしたもの。中長期的には、オンラインに加え実店舗においても、サービス利用状況や誕生日などに合わせて商品価格が連動する仕組み(ダイナミックプライシング)によりお得に購入できる「My Price構想」も検討するとしていた。ユーザー向けロイヤリティプログラムの統合も予定しているそうだ。

ZホールディングスとLINEが戦略方針説明会、AIに5年間で5000億円投資し4つの集中領域に取り組む

ZホールディングスとLINEが戦略方針説明会、AIに5年間で5000億円投資し4つの集中領域に取り組む

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また事業者に対しては、トータルECソリューション「Smart Store Project」を2021年上半期に提供開始する予定。NAVERでの知見を活かしており、自社ECサイトの構築・運営、分析、さらには接客・送客などのプラットフォーム連携が可能になるという。

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中長期的には、実店舗、自社ECサイト、「Yahoo!ショッピング」などのモール型EC、集客用の各種SNSサイトやLINE公式アカウントなどをひとつの画面上で一括して管理・運営ができる仕組みを構築してゆく。事業者は煩雑な管理や運営から開放され、商品買い付けや開発など本来の業務に時間を割けるようになるとしていた。

ZホールディングスとLINEが戦略方針説明会、AIに5年間で5000億円投資し4つの集中領域に取り組む

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代表取締役Co-CEO(共同最高経営責任者)の出澤剛氏は、「2020年代前半には圧倒的に支持されるサービス、つまりEC物販領域で国内No1になる」と明言

飲食予約や旅行予約などの「ローカル・バーティカル」

飲食や旅行などのローカル・バーティカルでは、日本の実態に合う形で企業のDXを支援。

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「Yahoo!ロコ」「一休.comレストラン」、LINEアプリで新たなローンチ予定の飲食店探しメディア「LINE PLACE」などの複数のサービスを介した予約・送客に加え、AIを徹底的に活用することで、ユーザーとのマッチング精度の向上を目指し、企業DXを支援する。

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また、フードデリバリー「出前館」では、デリバリーに進出したい企業を支援。出前館は、直近の加盟店舗数が5万5000を突破し、取扱高は昨年対比58%増、人口カバー率34%となったという。この実績を活かして国内最大規模のデリバリーインフラを構築し、加盟店舗数10万を目指すとしていた。

さらに、出前館の配送をZHDグループの他サービスにも利用することを検討し、グループ全体の利便性向上にもつなげるそうだ。

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広告においては「Yahoo! JAPAN」「LINE」「PayPay」が連携することで、事業者向けに新たなマーケティングソリューションを提供。

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例えば、「Yahoo! JAPAN」「LINE」のメディア上などで広告を配信し集客、特定の商品を購入した者にのみ、改めてクーポンを届け再購入を促すなど、効率的かつ継続的にアプローチ可能にするという。

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これにより、企業にとっては無駄がなく効果の高いマーケティングが可能となり、また、ユーザーごとに最適化したノイズの少ない情報を送付できるようになる。

Fintechでは「借りる」「増やす」「備える」など最適な金融商品を提案する「シナリオ金融」を拡充

Fintechからは、表取締役社長Co-CEO(共同最高経営責任者)の川邊健太郎氏が登壇。

同社は「買う」「予約する」「支払う」といったユーザーの行動に合わせて、ローンなどの「借りる」、投資商品などの「増やす」、保険などの「備える」といった、ニーズに沿う最適な金融商品を提案する「シナリオ金融」を拡充するという。

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また、シナリオ金融において連携する金融機関は、自社グループにとらわれないマルチパートナー戦略を採用するとした。例えばジャパンネット銀行においては三井フィナンシャルグループ、LINE Bank設立準備会社はみずほフィナンシャルグループと進めるといった形だ。

このほか、旅行・宿泊予約の際に「旅行キャンセル保険」、手持ちのお金が足りないなどの場合は個人向けローン「LINE Pocket Money」、資産運用向けにPayPayボーナスの「ボーナス運用」などの提案を行っていく。

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さらにPayPayとLINE Payは、2022年4月に「PayPay」に統合すべく協議を開始したという。LINEウォレットからのPayPay利用を可能にする。

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2021年4月下旬以降、LINE PayがPayPayのQRコード読み取りに対応する。全国300万カ所以上(2021年2月24日時点)のPayPay加盟店のうち、ユーザースキャン方式(MPM)加盟店において「LINE Pay」で支払いが可能になる。

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「行政DX」「防災」「ヘルスケア」の3分野を柱とする「社会」事業

社会事業では、「行政DX」「防災」「ヘルスケア」の3分野を柱とし、官民連携を活かした日本のDX、ひいては社会課題の解決に取り組む。

行政DXでは、LINEアプリを活用した新型コロナウイルスのワクチン接種予約システムを全国約200自治体で導入見込みである点を挙げた。自治体のLINE公式アカウントを通じて会場や日時などの予約・変更を行えるなど、LINEアプリ上で完結できるという。またLINEの音声対応サービスにより電話対応を自動化することで、コールセンターのリソース不足をはじめ、電話がつながりにくい、予約を取りにくいといった不便を解消する。

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このほか引っ越しを例に挙げて、自治体と協力しオンラインでも様々な行政手続きを完了できるよう尽力するとした。

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2021年中にYahoo! JAPANのサービスやLINE上において、網羅的でわかりやすい行政手続きの情報の拡充と、内閣府の「マイナポータル」と連携した行政手続きのオンライン申請サービスを開始する。児童手当や介護といった手続きから順次拡充を目指す。

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防災領域では、平時における生活エリアの危険度チェック、災害警戒時のパーソナルタイムライン、災害発生時の避難案内、復旧・復興時の支援マッチングなど、防災にまつわる様々なステージにおいて、ユーザーごとに最適な情報を提供する。

LINEおよびYahoo! JAPANは、これまでも情報発信や寄付の募集など、インターネットを活用する形で様々な活動を行ってきており、テクノロジーにより支援をさらに強化できるとみているという。

平時の場合は、ハザードマップやARを用いて自宅付近の浸水状況など災害リスクを可視化。ユーザーが災害時に取るべき行動を想定しておけるようにする。

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災害警戒時には、自分が避難すべきか判断しにくい場合があるため、洪水など災害発生を予測し、避難タイミングなど命を守るための情報をリアルタイムで発信するという。将来的には、安全に避難ができるナビゲーションの開発にも着手したいとしていた。

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災害発生時は、今すぐどのような行動を取るべきかという情報を発信。これまでは市区町村単位で情報を発信していたものの、市区町村内の現在位置により伝えるべき危機や必要な情報が違うことから、今この瞬間どこに避難すべきか、何をすればいいかを発信するという。さらに、位置情報から救助を要請できるようにもしていく。

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復旧・復興の場面では、物資・ボランティアのマッチング支援、その後の生活に必要な支援策に関する情報の発信を行う。

ZホールディングスとLINEが戦略方針説明会、AIに5年間で5000億円投資し4つの集中領域に取り組む

ヘルスケア領域では、LINEヘルスケアが提供する「LINEドクター」を起点に、オンライン診療に加えて、オンラインでの服薬指導から薬の配送までのサービスを新たに展開する。決済なども含めスマホひとつで行えるようにすることで、遠隔医療のサービスをより便利で身近なものにするという。

ZホールディングスとLINEが戦略方針説明会、AIに5年間で5000億円投資し4つの集中領域に取り組む

2021年度中にオンラインの服薬指導を開始するとともに、「LINEドクター」は国内No.1の提供数を目指す。医療業界のDXにも貢献したいとしていた。

ZホールディングスとLINEが戦略方針説明会、AIに5年間で5000億円投資し4つの集中領域に取り組む

キーテクノロジーの「AI」に5年間で5000億円を投資、5年間で5000人のエンジニアを増員

また、集中領域を成功させるキーテクノロジーとしては、「AI」を挙げた。ZHDグループが目指すパーソナライズされたサービスは、リアルタイムかつバラエティに富むビッグデータとAIを掛け合わせるからこそ実現できるとしていた。

ZHDグループはすべてのサービスにAIを実装し、新たな価値の創造を推進していくという。AIを中心に各事業を成長させるため、5年間で5000億円の投資を計画するとともに、5年間で5000人のAIの活用に携わる国内外のエンジニアの増員するとした。

ZホールディングスとLINEが戦略方針説明会、AIに5年間で5000億円投資し4つの集中領域に取り組む

グローバルでの展開としては、すでにLINEのサービス利用が多い台湾、タイ、インドネシアを起点とし、日本での成功事例を展開する。また海外での成功事例を日本市場へ展開していくことも視野に入れる。ソフトバンクやNAVERなどのノウハウ、ネットワークを存分に活かし、海外展開を図っていくとした。

ZホールディングスとLINEが戦略方針説明会、AIに5年間で5000億円投資し4つの集中領域に取り組むZホールディングスとLINEが戦略方針説明会、AIに5年間で5000億円投資し4つの集中領域に取り組む

データの取り扱い

データの取り扱いに際しては「わかりやすい説明」「国内法に基づく運用」「有識者による助言・評価」「プライバシー&セキュリティファースト」という4つのポイントを重視していく。Yahoo! JAPANとLINEとのデータ連携にあたっては、同意取得を前提に、徹底的にわかりやすい説明に努めるほか、各種の国際基準に準拠し安全安心の確保に努めるとしていた。

ZホールディングスとLINEが戦略方針説明会、AIに5年間で5000億円投資し4つの集中領域に取り組む

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カテゴリー:ネットサービス
タグ:Zホールディングス(企業)ソフトバンク / SoftBank(企業)NAVER(企業・サービス)Yahoo! Japan(製品・サービス)ヤフー(企業)LINE(企業・サービス)日本(国・地域)

LINEがヤフー統合に向け「Aホールディングス」に商号変更

LINEがヤフー統合に向け「Aホールディングス」に商号変更

ソフトバンク株式会社(以後ソフトバンク)とNAVERは、ヤフージャパンなどを手掛けるZホールディングス(以後ZHD)とLINEの経営統合を実現するための取引の一環として、LINEをソフトバンクの連結子会社にすると発表しました。また、本日(2月24日)開催した臨時株主総会において、LINEの商号を2月28日よりAホールディングス株式会社(以後AHD)に変更することを決議しました。

AHDは戦略的持株会社として、経営統合後の新生ZHDの株式を65.3%保有します。また、ZHDとLINEは対等の立場で経営統合することから、AHDの親会社であるソフトバンクとNAVERは、AHDの株式を50%ずつ保有し、AHDはソフトバンクの連結子会社となります。

AHDの役員体制については、現在LINEの取締役を務める黄仁埈氏に加え、ソフトバンクの経営陣から宮内謙氏および藤原和彦氏が、NAVERの経営陣から李海珍氏が、それぞれ3月1日付けでAHDの常勤取締役に就任します。このうち、李海珍氏および宮内謙氏は3月2日付けでAHDの代表取締役に就任します。また、社外取締役として、現在JSRの取締役会長で、半導体をはじめとしたテクノロジー領域やグローバルの事業展開に明るい小柴満信氏が就任します。

新商号となるAHDのAには、下記3つの両社経営陣の思いを込めたといいます。

  • 「A-to-Z」の英語表現の意味の通り、グループ全体でシナジーを創出すること
  • 今後、グループ全体でAIを活用した事業領域に注力していくこと
  • まずはアジア(Asia)へ向けた事業展開を志向し、将来はグローバルへ事業を展開していくこと

プレスリリースでは『今後、ソフトバンクとNAVERの両社は、このAHDを通じて、本経営統合後の新生ZHDグループの事業成長をサポートするとともに、両社グループのそれぞれの事業領域における強みを生かしたシナジーを追求してグループの事業基盤と競争力を高め、グローバルレベルで勝ち抜ける企業グループ体制の構築を目指していきます』とコメントしています。

【LINE・ヤフー統合会見】きっかけは米中IT巨人への危機感。ヤフーのラブコールから統合実現

Engadget日本版より転載)

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